元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「スウォーズマン 女神復活の章」

2007-11-13 06:34:05 | 映画の感想(さ行)
 (原題:The East is Red 東方不敗 風雲再起 )94年作品。前作「女神伝説の章」で東方不敗が最期(?)を遂げてから数年後、奥義書“葵花寶典”を狙ってスペイン人一行が香港沖に出現。彼らは東方不敗の墓を暴こうとするが、謎の老人があらわれ、全員を殺害する。この老人こそ蘇った東方不敗(ブリジット・リン)が変装したもので、ニセの東方不敗が次々と出現して世の中を乱していることを居合わせた朝廷の提督クー(ユ・ロングァン)から聞きつけた“彼女”は、ニセ者退治のため再び大暴れを始める。

 霧隠雷蔵(なんじゃそりゃ ^^;)率いる日本の忍者部隊が登場したり、東方不敗の元“愛人”で日月党の党首スノー(ジョイ・ウォン)が朝廷と対立したり、スペイン無敵艦隊もあらわれたりするなど、話のスケールは前作よりもデカい。しかし、映画としてほとんど盛り上がらないのは、話が行きあたりばったりに脈絡なく展開するためだ。前作のように正義の味方のような主人公が存在しないのが痛く、悪人どものバタバタとした所行を追うだけでは全然おもしろくない。

 肝心のアクション・シーンは、東方不敗が“キェーッ!”と叫ぶと船が空中に吹っ飛んだり、忍者軍団の戦艦がいきなり潜水艦になったりと、程度を知らない。気合いを入れただけで“気孔”がびゅんびゅん飛び回り敵を破壊するところなんぞ、ほとんど「ドラゴンボール」の世界だ。しかし、前作と比べあまりにもやることが派手過ぎて、見ていてアホらしくなってくるのも確か。アニメーションならいざ知らず、実写でこれをやると、生身の人間がSFXの賑やかさに付いて行けなくなってしまう。

 で、観る価値はないかというとそうでもない。目玉はブリジット・リンとジョイ・ウォンのほとんど倒錯的なレズ(?)シーンだ。ねっとりと舌を絡み合わせて悶える場面なんぞは、裸体を見せないにもかかわらず、そこらのAVが束になってもかなわないぐらいスケベでワイセツ。それにしてもこの頃のジョイ・ウォンの美しいこと! 生意気でお転婆な“地”が出る現代劇では魅力を出しにくいが、こういうコスチューム・プレイでの彼女は鳥肌ザックリの妖しい美貌を見せる。うーむ、やっぱりアジア映画は女優の宝庫だ(^^)。
コメント
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