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国道471号線で楢峠を越えてみる・その5 (富山市→横浜、その後)

2016年09月13日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/13】

このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記のおまけとして、楢峠を下った富山市(旧八尾町)から横浜に帰着するまでの区間を中心に記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
 ・旧河合村→楢峠までの走行記についてはその3
 ・楢峠→旧八尾町までの走行記についてはその4
のエントリ参照ください。


1. 杉平ゲート→富山市(旧八尾町の市街地)まで


75-富山県側の楢峠の入口となる杉平ゲート(11:55頃)


当初予定していた杉平ゲート→天竺温泉の郷までの地図 (google mapのデータ)

 楢峠を無事に通り抜けることができたブログ主は、引き続き旧利賀村の温泉施設である天竺温泉の郷(公式サイト)に向かって行きます。本来はこの温泉で一泊したかったのですが、今回は日帰りしなければならないため、せめて日帰り温泉だけでも入りたいと思っていました。
 目的地までは真横(西)に向かえば2km程度の距離ながらも直通する道がないので、この先の栃折峠を経由する10倍以上の遠回りをして向かって行きます。


76-白木峰21世紀の森キャンプ場方面

 この辺りはキャンプ場になっているようです。


77-大長谷温泉

 正確には、白木峰山麓交流施設大長谷温泉というところのようです(公式サイト)。
 

78-栃折峠方面へ北上します

 杉平ゲートから先は多少狭い個所があるものの、交通量がほとんどないこともあり、快走路といってもよい道路環境でした。(地獄の峠越えを行った後なので、なおさらそう感じます)


79-ブログ主の好きな風景

 楢峠から下っている途中から感じていたのは、この付近の「緑や空気感が何となく故郷の大分に近い」ということでした。雪国の富山と九州の大分とでは気候帯も植物も違うはずなのですが、何故かこんな感覚がありました。
 


80-県道228号 島地新名線通行止め

 途中、進行方向右手に県道228号と繋がる個所に出ます。ただし県道方面は通行止めになっていました。


県道228号 島地新名線の地図 (google mapのデータ)

 県道228号線はこの先の谷折峠というところで長期間通行止めとなっており、復旧の見込みもなさそうな感じです。


81-花房橋 (12:10頃)

 そうしているうちに花房地区の花房橋というところに到着しました。


82-花房橋近くの迂回看板

 どうもこの先の栃折峠に向かう道で工事が行われており、日曜以外は9~17時が通行止め(ただし途中4回の通行止め解除時間あり)とのこと。


83-迂回ルートへ

 仕方がないので、橋を渡る手前の道を渡っていきます。
 迂回路は大半がセンターラインのない2車線道路で路面も良好。十分走りやすい区間でしたが、カーブも多く、路面も濡れていたこともあり、楽しんでいる感はなく黙々と走り続けます。


84-正間トンネル手前に到着(12:25頃)

 そしてどこを走っているのか理解せずに迂回案内に沿って走っていたところ、国道472号線の正間トンネルの手前に到達しました。地図を開いて現在地を確認したところ、旧利賀村方面とは思っていた以上に離れたところにいてびっくり。


花房地区→八尾ゆめの森ゆうゆう館までの迂回路経由経路 (google mapのデータ)

 旧利賀村方面へはトンネルをくぐって西進する必要があるのですが、これからまだ7時間ぐらい走って横浜まで戻らなければならないことを考えると、体力温存のために利賀行きは諦めて、国道41号線経由で帰宅を開始することにしました。

 ただし夜中の3時過ぎに家を出てすでに9時間。天竺温泉の郷に代わるどこかの温泉施設でひとっ風呂浴びて、体力回復を図りたいところです。それでツーリングマップルを見ると、ゆうゆう館という日帰り温泉施設が近くにありそうなので、そこで一休みすることにします。


85-越後 八尾ゆめの森 ゆうゆう館(公式サイト)

 ゆうゆう館には12:30頃に到着。ここでのんびり温泉に浸かって1時間ほど休憩します。


2. 富山市→横浜までの帰着


八尾から横浜(川崎)までの帰着経路 (google mapのデータ)

 14時半頃にゆうゆう館を出発したブログ主は、国道41号を南下して再び高山・旧神岡町方面に向かいます。


神通川沿いの国道41号線のストリートビュー (ストリートビューのデータ)

 初めて通る神通川沿いの雄大な光景は、なかなか見応えがありました。トラックの後ろについていくような状態でしたが、ひたすら50~70km/hで進行していく快速運転でした。


86-宙ドーム・神岡にて

 そしてゆうゆう館を出て約1時間の15:25頃に道の駅 宙ドーム・神岡に到着します(2年ぶり2回目)。ここでお土産を買うついでに、スーパーカミオカンデに関する展示資料等を軽く見て回ります。


87-国道471号を平湯温泉方面に快走(16:10頃)

 その後も国道471号を快走。その先の平湯温泉の付近から、来た道と同じ国道158号線で安房峠を越えて松本へ向かっていきますが、その先は後ろに大行列ができても道を譲ろうともしない大型バスののろのろ運転に付き合わされて、温厚なブログ主でもイライラしながら松本市内へ到着します。(新宿⇔高山間の高速バス、おまえや!!)


88-松本市内のガソリンスタンドで給油(17:40頃)

 ここで本日2回目の給油を行います。早朝にこの松本で給油してから約270km、今朝家を出てから約520kmとなります。
 ここからは来たときと逆ルートで松本IC→岡谷JCT→中央道で関東の方に戻っていきますが、高速に乗って間もなくしてポツポツと雨が降り始め、すぐ近くのみどり湖PAに逃げ込みます。
 雨は本降りの様相を見せてきたため、ここで20分ぐらいかけてかっつりと雨対策を実施。合羽もブーツカバーも付けて再出発します。


89-日の暮れた双葉SA (20時過ぎ)

 その後、1.5時間近くザーザー降りの雨に打たれながら運転を続けていたものの、たまらなく眠くなってしまい、甲府近くの双葉SAにIN。今回のツーリングでは、楢峠越えよりもこの区間の方が過酷でした。(;´Д`)
 渋滞情報を確認したところ、この先の小仏トンネル付近でいつもの渋滞が起きているとのことで、ちょっと時間を潰すべく、ここで夕食を取って再出発します。(20:20頃)

 その後も厳しい雨に打たれ続けて、当初休む予定のなかった談合坂SAにたまらずIN。双葉SAを出る前に眠気の覚めるドラッグを1本キメていたものの再び眠気が出てきたため、家から持ってきた一番高いやつ(500円ぐらい)をさらにもう1本キメて再出発します。(21時頃)

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 渋滞が発生していた小仏トンネルは、ブログ主が通ったときにはすでに渋滞は解消済み。しかし今度は八王子JCT→圏央道→東名と進んだ先の海老名JCT~横浜町田IC間で9kmの渋滞が出ているとのこと。渋滞覚悟で圏央道に入ろうかどうか迷ったのですが、今回は調布まで行って多摩川沿いの道を下るルートで横浜まで戻ることを決意します。
 そして最後の休憩ポイントとなる石川PAに21:50頃到着し、再度長期休憩をして22:10頃に再出発。そこから1時間近く走って23時過ぎにようやく横浜市内の自宅に到着。

 こうして朝3時過ぎに家を出て夜23時過ぎに帰宅するという、走行距離約750kmの過酷な日帰りツーリング(うち8時間くらい雨に打たれるおまけ付き)は、昨年「こんなことなら雨でも降ってしまえ! ヽ(`Д´)ノ 」と念じた雨乞いが1年の時を経て自分に降りかかってくるというオチを伴った上で幕を閉じたのでありました。


3. さらにその後

 ブログ主が横浜から富山まで一泊旅行を取りやめて無茶な日帰りをした理由・・・それはその1に記載した通り、「翌日にもお仕事があったこと」と「強力な台風が迫っているから」でした。前者についてはブログ主は帰宅後バタンキューで爆睡するものの、翌日は体の疲れと腕の痛みが残るへろへろ状態でのお仕事となりました。(;´Д`)
 それで問題は台風の方。日本に近づいていた大型の台風10号は、8月30日(火)に本土に上陸する見込みとなりました。

 「わー大変だー、通勤時間帯に台風が最接近したらどうしよう。電車が止まったら会社に行けなくなっちゃうー(棒読み)」

 と危惧していていたものの、30日の朝は風雨が強くなる前の状態で電車は通常運行しており、普通に出勤せざるを得ない状況に。(´・ω・`)
 その後台風は勤務時間中に関東の南の海を通り過ぎて、夕方の帰宅時には風雨も治まっている状態でした。


2016/8/30 17時時点の台風10号の進路予想(yahooより)

 それでずっと気になっていたのは楢峠への影響。大型台風の直撃を喰らうものなら長期閉鎖必至な楢峠ですが、台風は当初予想されていたよりもかなり北寄りの進路を取ったこともあり、中部・北陸地方では大きな被害はなかったようでした。
 ブログ主は楢峠を含む国道471号線の交通規制情報等も見てみたのですが、楢峠は台風通過後も通行可能状態が続いていて、天気の方もブログ主の夏休みを迎えた8月31日からは台風一過の好天が続いていたようでした

 「なんてこったい!/(^o^)\」

 結局楢峠に関しては、当初計画していた8月31日からの一泊ツーリングプランで何の問題もなかったことが判り、一人で慌てふためいていたブログ主は大敗北を喫することとなりました。

 :
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 「クソっ、こうなってしまったからには、せっかくの夏休みは国道417号(冠山峠)と、キングオブ酷道こと国道418号線を巡る旅にでも行かざるを得ない! ヽ(`Д´)ノ」

 そう思ったブログ主は、750kmを走ってから1週間も経たない9月2日より一泊二日で1300kmを走るという、またまたハードなツーリングに出かけてくるのでありました。


今回の夏休みツーリング(概要ルート) …このツーリングのブログ記事はこちらを参照

<心の補足>
 台風の進路予想が外れただけならまだ笑い話なんですが、この台風10号の直撃を受けた岩手県(特に2年前のGWに旧岩泉線目的で訪問した岩泉町)では20名以上の死者が出るような大災害になっていることを聞いて、とても残念に思っています。町と龍泉洞の早期の復旧を祈っております。



4. 最後に: 楢峠を走ってみた感想&楢峠を走ってみたい人へ

 初めて楢峠を走ってみた感想ですが、ここはマジであかんというのが正直なところです。他の酷道マニアの方が言及される通り、ブログ主がかつて震え上がった温見峠を凌駕するヤバいところでした。

 具体的にどういった点がヤバいのかというと、酷道要素がどれもハイレベルということ。
 ・路面の酷さ = 大小混在の落石・舗装の剥がれ・苔・雑草あり
 ・幅員の狭さ = バイクと軽自動車の離合も不可能な狭い個所が多数
 ・転落危険度 = 落ちたら死ぬ区間を含むヤバイ個所多数
 ・坂のキツさ = 峠より河合村側が相当にキツい
 ・孤独/絶望感= 距離的には極端に長くないものの相当なもの

 車の場合は“万が一対向車と出くわした場合に見通しの悪い崖の狭路をバックで戻れるスキル”さえあれば、あとはゆっくり丁寧に進めば問題ないかと思います。逆に言うと、このスキルを持たない人は楢峠に立ち入らない方がよいでしょう(強い勧告)。

 ところがバイクの場合は、丁寧に進むだけではどうにもならない区間があります。それは楢峠の旧河合村側の区間でして、ここは「狭い急坂ヘアピンカーブの苔あり路面、かつ、転落リスクあり」という非常に厄介な場所です。


国道152号線 地蔵峠の写真(急な下り坂ヘアピンカーブ・浮き砂付き)

 丁度よい写真がないので他の道路の写真で代用してしまいますが、楢峠は上の写真のような
  ・ローギアでもゴリゴリ加速していくような急坂
  ・カーブミラーのない見通しの悪いヘアピンカーブ

 という環境に加えて
  ・バイクと車との離合もできない狭い道
  ・強いブレーキのかけられない苔の生えた滑りやすい路面環境
  ・路肩からはみ出したら即転落事故のガードレールのない道路

 という悪条件が加わった個所があります。

 楢峠にバイク来ようと思っている人は、「そんな道路環境であっても、ヘアピンカーブの先から対向車が突然沸いて出たときに冷静にバイクをコントロールできる人」であることが望ましいです。
 …でブログ主はと言いますと、今回は旧河合村側から上りだったので何とか無事に通過はできましたが、正直なところ、もし逆方向の急な下り環境でウェット路面であった場合は、無事に通れていた自信がありません

 ブログ主はいろんな酷道を走ったことのあるバイク運転歴20年超の人間ですが、それでもXJ6 Diversionという大型オンロードバイクでは、楢峠は相当に難易度の高さを感じる道でした。酷道慣れしていないバイク海苔は、楢峠には立ち入らない方がよいでしょう
 ツーリングマップルでは、楢峠の道は「舗装の荒れた狭路 ロードバイクは避けたい」との記載がありますが、これについてはブログ主も強く同感なのであります(自分で走っていてなんですが…)。



ツーリングマップル R 中部 北陸 2016 (ツーリング 地図 | マップル)
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国道471号線で楢峠を越えてみる・その4 (楢峠→旧八尾町まで)

2016年09月10日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/10】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記の続きとして、楢峠から富山市(旧八尾町)の区間を記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
 ・旧河合村→楢峠までの走行記についてはその3
のエントリ参照ください。


1. 楢峠→富山・岐阜県境まで


楢峠(県道34号分岐点)→県境までの地図

 楢峠は富山県と岐阜県の県境付近に位置しますが、温見峠(福井・岐阜県境)や京柱峠(徳島・高知県境)のように峠が県境になっている訳ではなく、楢峠は県境より岐阜県側に存在しています。そのためまずは県境に向かって進んで行きます。(11:08頃)


47-県道34号利賀河合線の岐阜県側入口

 楢峠の頂点から富山県側に下っていくと県道34号との分岐点に到達しますが、直進側のこの道は閉鎖されています。


48-反転して県境に向かって行きます

 あたかも行く道を塞がれている感じがしますが、国道471号線はその分岐点から右後ろにUターンする感じで坂を下っていきます。文字通り“先の見えない”深い霧の中を進んで行きます。


49-反対側のおにぎり

 この辺りの地名は、まだ岐阜県(旧)河合村二ツ屋となっています。ここのおにぎりはまだ原形をとどめています。


50-波打ったおにぎり

 ここのおにぎりは2つとも中央部が軽くへしゃげています。


51-右手の川と併走するようになりました

 ブログ主は峠道をよく走るのですが、高地の峠付近でありながら、そこそこの大きさの川が道路のすぐ横を流れているケースに出会った覚えはなく、かなり新鮮な光景に思えました。(道と川とに高低差がある“谷川”はよく見かけるのですが)


52-上の方が潰れたおにぎり

 こちらは上のおにぎりが半分にへしゃげてしまっています。ただしこの付近は再舗装されたばかりなのか、路面状態はかなり良好でした。


53-濃霧の道はまだまだ続きます(11:28頃)

 お昼前の時間帯ですが、まるで夕暮れ時のように薄暗いです。先の見えない道を進んでいきます。


54-またもや上が潰れたおにぎり

 これまで走ってるだけでヘルメットのシールドに水滴が付くような、水分たっぷりの濃霧が長らく続いていたのですが、雨粒は降ってはいない状況でした。しかしついにはポツポツと雨粒が落ちだしてしまいました…。
 ブログ主は飛騨高山のマックを出発したときから合羽は着ていなかったのですが、これ以上はあかんと判断して、この付近の離合可能な場所にバイクを止めて合羽を着込むことにします。そしてバイクのエンジンを切ると、周りは人工的な音が皆無な状況となり、自分一人だけが自然の中に取り残されたような感じを受けます。

 風が草木をガサガサと揺らす音と、隣の川の水音だけが聞こえる“だ~れもいない”深い山の中で合羽を着込んでいると、

 「はぁ~、俺ってこんな山奥で何やってるんだろうな~(;´Д`)」

 などと、ふと正気に戻ってしまいます。無論正気に戻ったところで、この酷道を抜けられる訳ではないので、まずは無事にこの峠から脱出することだけを考えます。


55-道のすぐそばを川が流れています(簡単に降りれます)

 この付近は本当に道のすぐ近くを川の水が流れています。道の方はガードレールがあったりなかったりするのですが、夜間にぼんやり車を運転していると、うっかり河原にツッコんでしまうんじゃないかと心配です。


56-県境に到着しました

 合羽を着込んで再出発してから間もなく、県境に到着しました。(11:31頃)

 岐阜県側から富山県側に入ったときは、「この先は、大雨の時、通行止となります。」と書かれた看板だけしか目に入りません。そのため注意していないと、ここが県境であることを見落としてしまうかもしれません。


晴天時の県境を反対側から(ストリートビューの画面を転載)
(google ストリートビューのデータ)

 なお、富山県側から岐阜県側に入った場合は、上に「岐阜県」「飛騨市」の案内板が出ているので、ここが県境だと判る状態になっています。


57-小坂谷林道方面

 進行方向右側に別の道が見えます。ツーリングマップルによると「東側は草原の断続 ダート2.5km」との説明のある小坂谷林道のようです。


小坂谷林道 (google mapのデータ)

 この林道を進むと打保(うつぼ)という獰猛な魚っぽい名前のエリアに繋がるようです。


2. 県境→杉平ゲートまで


県境→杉平ゲートまでの地図 (google mapのデータ)

 ここから先は富山県。旧八尾町方面に向かって、引き続き山を下っていきます。


58-法面の補強区間(おにぎりが雪の重みでずり落ちている点に注目)

 この付近は左手の山肌がぼろぼろと崩れやすい状態になっています。ここの石ころが道路上に転がってくる状態になると、通行止めになってしまうようです。


59-大長谷第四発電所取水堤

 久々に中に人がいてもおかしくない建物を目にしました。なおここはあくまで「取水堤」で、発電所の本体はもっと下流側にあります。


60-赤い橋を渡っていきます

 赤文字で大きく「路肩注意」「落石注意」と書かれた警告看板のある赤い橋を渡っていきます。
 “赤”というより“朱色”をしているこの橋はまるで神社の鳥居のようにも思えて、この先は軽々しく脚を踏み入れてはいけない神様の敷地内に踏み込んでいくような感じがします・・・


61-落ちたら死ぬ区間の始まり(11:35頃)

 「ヒョェェェーーー!!!」

 軽々しく脚を踏み入れてはいけない領域…などと思っていた矢先にとんでもない道路環境が出てきました。
 この付近は
  ・車1台がなんとか通れる狭い幅員(しかもいきなり狭くなるフェイント個所付き)
  ・左側は落ちたら死亡事故確実な落差のある崖
  ・段差も何もない、素っ気ない路肩(うっかり踏み外すとあの世へ直行)
  ・路面は荒れ気味+苔もある滑りやすい状況(しかも雨天)
  ・山側の路面は石がゴロゴロ転がっており走りにくい
 という道路環境で、ぶっちゃけた話ブログ主は、温見峠の“落ちたら死ぬ区間”を初めて目の当たりしたとき以上の衝撃を受けました。


62-崖の方を覗いてみる

 上の写真は横(山の方)を向いて撮っているのではなく、谷(下の方)を撮ったものです。霧がかかっているということもありますが、目に見える範囲に地面や川面がありません


63-落ちたら死ぬ区間2 (手前に転がっている大きな石にも注目)

 「あかん。涅槃と繋がっとるやないか!」

 もはやこの先の道と谷(空中)との境が判らなくなっています。対向車が来ないことを祈りつつ、道の山側(右側)を辿っていくように進んで行きます。ただし前述の通り山側は落石がゴロゴロしているところ。石にも注意しつつ慎重に進んで行きます。
 

64-こんな道をひたすら越えていきます

 最も恐ろしい区間はそれ程長くはありませんでしたが、それでも要注意な区間は続きます。
 路肩を示す赤白のポールがありがたく感じます。


65-パイプ

 先程の取水堤から発電所に伸びているのでしょうか?


66-カーブを下っていきます

 現在、Uターン気味に左に向かって進行中。ここを右カーブで下って眼下の向かいの道に進みます。


67-濃霧の谷(11:42)

 まだまだ霧が濃いです。


68-大長谷第四発電所の分岐点前(反対側から撮影)

 大長谷第四発電所は、川(谷)を挟んだ向かいに存在します。
 この写真は1つ上の濃霧の写真の2分後に撮影したものですが、こんな短時間でいきなり霧が薄くなってきました。


69-公告看板

 「この先、山菜等の採取は一切禁止」の旨が記載されています。


70-霧の薄い山の中腹まで降りてきました(11:45頃)

 雲の中から、雲の下に降りてきた感があります。路面も良くなってきました。


71-洗い越しキター

 路面も良くなってきた…と思った矢先に洗い越しが出てきました。洗い越しとは、橋を架けるまでもない小川を路面に通しているようなところです。


72-水の発生源

 山肌から沢が流れています。すぐ近くに恐らくこの沢を通すために設けられたと思われるグレーチング(排水溝)があるのですが、水の流れが変わってしまったためか、沢の水はグレーチングに落ちずに砂をまき散らしながら路上を通っている有様でした。(´・ω・`)


73-安心できるような道路環境になってきました(11:50頃)

 久々におにぎりに出会います。


74-民家と電線と電柱が見えてきました

 ようやく人里に降りてきました。万が一、この場でバイクが壊れて止まってしまっても何とかなると思うと安心感でいっぱいになります。


75-杉平ゲートで記念撮影(11:55頃)

 ここが楢峠越えルートの富山県側入口となる杉平ゲートです。県境と同様に「この先は、大雨の時、通行止となります。」との案内板が出ています。
 この写真を撮っているときに今回出会った唯一の対向車が楢峠に向かって走っていったのですが、狭い場所で出くわさなくてよかったです。

 楢峠前後の酷道区間はこれで終わりですが、この先も国道471号線を北上していきます。

 ~その5へ続く



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国道471号線で楢峠を越えてみる・その3 (旧河合村→楢峠まで)

2016年09月06日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/6】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記として、楢峠越えルートの岐阜県側の入口である岐阜県飛騨市(旧河合村)から、楢峠(県道34号線交点)までの区間を記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
のエントリ参照ください。


1. 旧河合村→楢峠まで


分岐点手前の案内板(国道471号方面の行き先抹消中)

 ブログ主は横浜から7時間かけて、旧河合村の国道360号と471号の分岐点までやってきました。(10:36頃)


旧河合村→楢峠(県道34号線分岐点)までの地図 (google mapのデータ)

 ここからが本格的な楢峠越えルートとなります。先程飯を食ったばかりですが、これから深い山の中に入っていくため、念のため自宅から持ってきた緊急時の水と食料が手元にあることと、電話やメールの着信がないことを確認し、意を決して楢峠の方へ進んで行きます。


21-分岐点の三択道路

 先程の分岐点から右を向いたところがこの写真です。初見殺しの三択道路になっていますが、よく見ると右側の道におにぎりがあるので、そちらの方に進んで行きます。


22-楢峠最初のおにぎりと通行不能看板

 これがそのおにぎり。昔は「河合村 角川」と書かれてあったのが、「飛騨市 河合町 角川」と修正されています。その先にでかでかと通行不能と書かれてあるのは長さ6mを越える大型車の話なので、バイク海苔のブログ主はそのまま進んで行きます。


23-この先狭小

 言われずとも、この先がどういう道路環境なのかは薄々想像しております。


24-再び現れた二択の分岐点

 こちらの方は「国道471号は左」を示す案内板が出ているので、すぐに判りました。
 個人的には奥の薄茶色っぽい橋が気になりました。てっきり高山本線の鉄道橋なのかと思っていたのですが、高山本線はこの付近は走っていないことに後で気付きました。


25-熊出没注意

 「クマに出会ったら、慌てず、走らず、ゆっくり後退して下さい。」と記載されています。実用的ですね!


26-渓流釣りの注意事項

 9月10日から渓流釣り禁漁になっています。渓流釣りの車と出くわす可能性が減るため、楢峠に走りに来るのであれば9月10日以降の方がよいかもしれません。


27-山の中へと進んでいきます

 寂しい山の中へ進んでいきます。


28-国道471号線の標識

 この標識には「富山 60km、南砺 68km」と記載されています。この辺りの道は狭いながらも路面は“まだ”良好です。


29-左手が川になっています

 路面も中央に草が生えて、アスファルトも剥がれ気味です。川の方もガードレールの無い路肩という酷道らしい道になってきました。


30-今度は右手が川になりました

 森の中に入っていく感があります。


31-九十九折りの難所を越えていきます

 道幅が狭く、折り返しレベルの急カーブのため、長さ6m以上の大型車は通れなくなっています。


32-砂が浮いている路面

 バイク海苔にとっては厄介な浮き砂です。


33-うっすら苔が生えている路面

 苔の生えた路面は非常に滑りやすく、バイク海苔にとっては浮き砂よりも遙かに厄介です。気をつけていてもタイヤが「ずるっ」と滑る可能性があるため、低速でバイクを傾けずに慎重に通過していきます。
 苔の生えた路面は楢峠より岐阜県側を中心に存在していましたが、上の写真よりも苔が濃い(より滑りやすい)個所も至るところにあるため、相当に神経をすり減らします。


34-わー、自然いっぱいの道路だー(棒読み)

 この辺りの道路中央部は、雑草がしっかり根付いてしまっています。
 これでも一応国道です。しかも471号・472号の重複区間です。


35-小さな橋を渡っていきます


36-落石注意

 楢峠の道は、手のひらを越すような大きなサイズの石はあまり転がってはいないものの(皆無ではない)、ピンポン球程度の小石は普通に転がっている状態でした。角の尖った石を踏んでパンクなどしたら大変なので、極力石を避けて慎重に進んで行きます。


37-山の方は霧がかかってきました

 あの山の向こうまで進んで行きます。気が遠くなります。


38-寂しい山の中を突き進んでいきます

 この辺りの路面はまだマシな方でした。


39-霧が濃くなってきています

 天気は回復傾向なのかと思いきや、雲行きが怪しくなってきました…


40-双子のおにぎり(旧河合村二ツ屋地区)

 楢峠のおにぎりは、豪雪の重さで上の471号のおにぎりがひしゃげてしまっていることが多いです。


41-谷を挟んで反対側の道

 写真でいうと右側が進行方向ですが、谷沿いにぐるっと回って向かいの道の方へ進んで行きます。


42-後続車を先に行かせます

 ブログ主はのろのろ安全運転な上に、頻繁に止まっては写真を撮って先に進むようなことをしていたので後続車に追いつかれてしまいました。そのためちょっと広めの場所で後続車を先に行かせます。しかし自分以外にも楢峠を通行するような人がいることが判って、なんとなく安心します。


43-霧がどんどん濃くなってきます

 内心、「これはマズイことになってきたなぁ…」と不安になってきます。
 この辺りの道は怖さは感じないのですが、もし谷に落ちたらとんでもない“しれっと恐ろしい”道なので、道路中央より右側を慎重に走っていきます。


楢峠より岐阜県(旧河合村)側の周辺道路地図

 ここから先、楢峠の頂点付近までは写真を撮っていないので地図+コメントで代用します。
 普段、林家ペー・パー子夫妻並に何でも写真を撮りたがるブログ主が写真を撮らない理由 … それは、写真なんぞ撮っていられない状況下に置かれているからに他なりません。ブログ主が訪問したときの楢峠の頂点に近い岐阜県側の道路は、

 ・力のある大型バイク(XJ6 Diversion)に乗っているにも関わらず、2速ギアではパワーが足りずにローギアに落とさざるを得ないような区間もある急坂。

 ・相変わらず狭い1車線かつガードレールなど無い危なっかしい道路。

 ・苔が生えて滑りやすい路面が、雨によってさらに滑りやすい状況。

 ・霧で見通しが相当悪くなってきた。

 という状況でした。

 ブログ主は普段バイクで風景写真を撮る場合は、エンジンをかけたまま路肩に寄せて停車し、バイクに跨がったまま首にかけたカメラでパシャリとして即再出発するのですが、ここの区間は急坂のためバイクに跨がったまま停止することは困難でした。
 やろうと思えばギアを入れたままエンジンを停止してバイクを止めることもできなくはないのですが、そこまでして写真を撮る気力はなく、そのまま先に進んでしまいました。


44-河合村の看板

 急坂が一段落したところで、河合村に関する案内板が出ていました。残念ながら濃霧で峠からの眺望は全くありませんでした。
 9月の足音が近づいているとはいえ、下界ではまだまだクソ暑い8月。しかしこの日の楢峠(標高1220m)は肌寒く、周りのススキも相まって、ここだけはまるで秋の世界でした。


45-この付近から下りに入っていきます

 上の写真のすぐ近くです。国道360号との分岐点から出発して約30分で楢峠の頂点に到着したことになります。途中頻繁に写真を撮りながらでも30分なので、普通に運転していれば20分足らずで来れたかもしれません。


46-県道34号利賀河合線の岐阜県側入口(閉鎖中)

 間もなくして県道34号との交点に到達します(11:08頃着)。
 上の標識には「↑南砺 60km、52km 富山↓」の記載があります。直進すると県道34号に入りますが、通行止めの看板とパイプ製のゲートで閉鎖されていました。


県道34号 利賀河合線の地図 (google mapのデータ)

 この富山・岐阜県道34号利賀河合線は、このまままっすぐ行くと利賀川ダムを経由して旧利賀村に至るルートで、砺波市方面へ抜ける場合は国道471号よりも短距離で抜けられるルートです。
 しかしこの県道34号線は、ここから先の富山・岐阜県境付近で路肩崩壊・落石の危険があるため長らく通行止めになったままで、今後の復旧予定もない状態となっています。
 そう言われると走ってみたくなるのが酷道マニアの性ですが、いつの日か走れる日はくるのでしょうか…

【参考動画】
 [車載動画2016-07-24]富山県道34号利賀河合線(利賀川ダムゲート→県境ゲート)
 

 その後もブログ主は旧八尾町方面に向かって、上り区間に負けない恐ろしい道路環境が待ち受ける国道471号を進んで行きます。

 ~その4へ続く



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国道471号線で楢峠を越えてみる・その2 (横浜→飛騨市→旧河合村)

2016年09月05日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/5】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記として、ブログ主の居住地である横浜から、楢峠越えルートの岐阜県側の入口である、岐阜県飛騨市(旧河合村)までの区間を記載しています。前編については、その1のエントリを参照ください。


1. 横浜→高山市内まで


横浜市(新保土ヶ谷IC)→岐阜県飛騨市(旧河合村)までの地図 (google mapのデータ)

 8月26日(金)の夕方に急遽長距離日帰りツーリングを決行することを決めたブログ主は、会社から帰宅直後よりバタバタとツーリングの準備を行って23時頃に就寝。夜中の2時過ぎに目覚まし時計を鳴らすものの、すぐには起ききれずに3時頃にのそのそと起床し、最終準備をして自宅を出発します。
 自宅を出たブログ主は横浜新道→保土ヶ谷バイパス経由で東名の横浜町田ICに4時前にIN。海老名JCTから圏央道に入り、八王子JCTから中央道に入りますが、相模原の山奥からパラパラと雨に見舞われます。(;´Д`)


01-談合坂SAにて

 談合坂SAには5時前に到着。外はまだ暗いです。ここでは合羽を着込む小休憩だけで間もなく出発します。


02-八ヶ岳PAにて

 談合坂SAから1時間ほど走って、八ヶ岳PAには5:45頃に到着。夜が明けかけてきました。ここもトイレ休憩だけで間もなく出発します。


03-松本市内のガソリンスタンドにて

 中央高速では諏訪付近から霧雨になり、岡谷JCTから長野道で松本に向かっていると(本降りの雨とまでは言わないまでも)粒の大きな霧雨となって、ヘルメットのシールドにたくさん水玉が付く状態でした。
 まもなくして松本ICを降りて国道158号線に入り、上高地方面に向かって最初のガソリンスタンドに6:40頃到着。ここで1回目の給油を行います(ここまで約240km)。
 そしてこのガソリンスタンドを出発する直前から本格的な雨が降り出してしまい、防水対策をしっかり行って6:55頃に再出発します。(;´Д`)

 国道158号線は上高地に向かう観光客やバスで混雑することが多いところですが、早朝の時間帯ということもあり、スイスイ進みます。ただし雨が止む気配は全くありません。

 「と…峠を越えると天気が変わることなんて、よくあることだから (震え声)」

 などと天候回復を祈りつつ、安房トンネルを抜けて岐阜県側に入るものの、天気の状況は一向に変わりません。しかもまだ8月なのに、道中の気温計は15℃とかを表示していました。
 結局肌寒さで体の方を震わせながら、きっちり2時間(約100km)雨に打たれて、飛騨高山の市街地に到着します。(ここまで約5時間半、340km走行)


2. 高山市内→旧河合村(楢峠ルート入口)まで


04-アピタ飛騨高山店にて (アピタ飛騨高山店 公式サイト)

 朝9時前に高山市内に到達したブログ主は、ここで朝食&長めの休憩を取ることにします(8:55頃着)。しかしこんな時間から開いている飯屋はなかなか見つからず、結局ショッピングセンターに隣接したマクドナルドで朝食を取ることにします。

 「こんなところに来てまでマックかよ。しかもこの内容に700円は出せんな~」

 などと身勝手な文句を言いつつも株主優待券でタダ食いし、温かいコーヒーで体を温めてまったりします。結局マックでは1時間近く休憩して、ちょうど10時頃に再出発します。 
 ここからは旧河合村(現飛騨市)に向かって国道41号線を北上していきます。雨は高山のマック到着前時点でほぼ止んでおり、再出発したときには道路は乾きかけている状態でした。


05-飛騨古川・鷹狩橋手前

 この先で国道41号線から県道75号と国道471&472号が分岐します。


06-飛騨古川・野口交差点手前

 ここで国道41号とお別れし、左のルートに入っていきます。(10:15頃)


07-仰々しい警告看板

 ただしここの警告内容は国道360号の旧宮川村から先のエリアに関するもので、この先の楢峠等に関する記載はありませんでした。


08-高山本線の鉄橋の下を通ります

 ブログ主は乗り鉄ですが、残念ながらまだ高山本線は乗ったことがありません。いつの日か名古屋⇔富山間の特急ワイドビューひだ号にかぶりつき乗車をしたいと思っています。


09-宮川沿いに進んでいきます

 宮川は、富山県を代表する河川である神通川の岐阜県側での呼び名です。穏やかな流れですが、暴れたら怖そうな雰囲気がぷんぷん伝わってきます。


10-双子のおにぎり

 先程の国道41号との分岐点からは、国道471号と472号の重複区間となります。この重複区間は楢峠を越えた富山市(旧八尾町)の栃折まで続きます。このためこれから出てくるおにぎり(国道標識)は、基本的に471号と472号の2個セット(串刺し団子状態)となっています。 


11-国道360号との分岐点

 直進側が国道360号の旧宮川村・猪谷・富山市内方面、左が国道471号等の旧河合村・白川郷(天生峠)方面となります。当然左折します。


12-橋を渡っていきます

 この橋を渡ってすぐ左側が、旧河合村の中心駅である角川駅です。(角川は“かどかわ”ではなく、“つのがわ”と読みます)


13-高山本線の踏切を渡ります

 角川駅のある高山本線の飛騨古川⇔猪谷間は、人の少ない県境越えの閑散路線となるため、2~3時間に1本ぐらいしか列車は来ません。角川駅から高山方面へ行く列車は、11:57の次が15:45となっています(2016年9月時点)。


14-旧河合村の市街地に入ってきました

 この辺りは片側1車線の普通の道路環境です。
 なお、先程の橋からこの先の楢峠方面の分岐点までの区間(2km少々)は、国道360号・471号・472号の三重複区間となっています。


15-右折先通行止め

 楢峠方面は進行方向の右にあります。それが通行止めになっているのかと思って一瞬焦ったのですが…


16-全然違う道でした

 工事中なのは市道だったので一安心です。


17-国道360号を白川郷・天生峠方面に進みます

 このまま真っ直ぐ進むと、天生峠(あもう峠)を越えて合掌作りで有名な白川郷に向かいます。しかしこの天生峠も冬季閉鎖がある上に、しょっちゅう災害で通行止めになっている区間であります。ブログ主が2年前に白川郷経由で温見峠まで走りに行ったときも通行止めになっていて(体験記)、通りたくても通れなかった区間になります。

 ブログ主は、台風が来なければ1日目は楢峠を越えて利賀で一泊。2日目は五箇山→白川郷と回ってこの天生峠を越えて帰宅するプランを考えていたのですが、今回はお預けとなってしまいました。天生峠は酷道マニアであれば一度は走っておきたい峠の1つなので、残念です。(´・ω・`)


18-国道471号の分岐点の案内板が見えてきました

 先程の橋から2kmちょっと、ものの数分で到着です。しかしこの案内板、なんかおかしいです。


19-やったー、行き先抹消されてるよ! \(^o^)/

 本来なら国道471号線の先には富山や八尾や利賀などといった地名が書かれていてしかるべきところですが、わざわざ上に板を被せてまで行き先を隠している状況です。通れることが少ない区間とはいえ、行き先まで消されているとは尋常ではありません。 


20-本当の分岐点までやってきました

 そしてすぐ先の本当の分岐点のところまでやってきました。(10:35頃)
 ここの案内板に至っては、国道471号線(右側)方面の存在すら消されている有様です。\(^o^)/
 なおこの案内板の本来の記載内容ですが、こちらのホームページによると、以前は「48km 八尾 →」と書かれたあった模様です。

 ここからが本格的な楢峠越えルートの開始となります。

 ~その3へ続く



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国道471号線で楢峠を越えてみる・その1 (前編)

2016年09月01日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/1】

 ブログ主はいわゆる酷道マニアの端くれであります(ただし酷道マニアといっても、ガレた道を走るようなガチ勢ではなくて、オンロードバイクで通行可能な道しか走らないライトな層ですが…)。
 そんな酷道マニアなどやっておりますと、「どこの国道が最も通行の難易度が高い(厳しい)のか?」という話題や討論を耳にすることがあるのですが、そうしたときに“日本三大酷道”と呼ばれる国道418号/425号/439号線に勝るとも劣らない高難易度の酷道として、必ずと言ってよいほど取り上げられる路線があります。

 その1つが国道471号線の楢峠(ならとうげ)越えのルートです。

 ブログ主は先日念願であった楢峠を走ってきましたので\(^O^)/、今回のエントリではそのときの走行記等を記載していきたいと思います。
 峠の状況だけを参照されたい方は、次のエントリを参照下さい。
  ・旧河合村→楢峠までの走行記 (その3)
  ・楢峠→旧八尾町までの走行記 (その4)


1. はじめに (国道471号線の楢峠について)


国道471号線の広域地図(主に単独区間)・・・google mapのデータはこちら

 国道471号線は、横浜市民のブログ主の目線で言うと、松本から安房峠(上高地付近)を越えてすぐの平湯温泉付近を起点とし、スーパーカミオカンデのある旧神岡町、飛騨古川・旧河合村を通り、険しい岐阜・富山県境を越えて旧八尾町/利賀村を経由し、能登半島の左付け根に当たる羽咋市(はくいし)に至るルートになります。
※ 正確には羽咋市側が起点のようですが。


楢峠の前後の区間の地図(google mapのデータ)

 その中でも富山県側の旧利賀村・八尾町方面と岐阜県側の旧河合村との間を結ぶ県境越え区間、特に県境より少々岐阜県側に存在する国道471号線の楢峠は、酷道マニアの間でも別格視される屈指の難所として知られています。

080504 Mt Fudo Mt Minamisawa view from Daikanbou Japan01s
楢峠から50km東の立山連峰の不動岳と南沢岳(Wikipediaより転載)

 富山県と岐阜県の境の山というと、黒部ダムがある北アルプスの立山連峰を思い浮かべる方も多いかと思いますが、楢峠は立山連峰からは外れているので、さすがに上の写真のような超絶山岳地帯ではありません。
 しかしそれでも楢峠は冬はメートル級の雪が降り積もり、例年12月頃から5月頃まで冬期閉鎖されるような豪雪地帯であります。

Mount Kongōdō
船山から望む金剛堂山 (Wikipediaの金剛堂山の項より)

 実際に楢峠に近いのが上の写真の金剛堂山ですが、この山の2~3km東側(上の写真で右側)に国道471号線が通っています。
 この写真を見ただけで、このルートがどんなところなのか薄々想像してもらえるかと思いますが、実際にこの楢峠ルートの道路環境は

 ・普通車1台がようやく通過できるぐらいの狭さ(離合不可)
 ・舗装の荒れた路面

というよくある酷道環境に加えて、

 ・周囲は圧倒的な絶望感を感じさせる人影皆無の広大な原野
 ・ガードレールのない狭い崖道(いわゆる“落ちたら死ぬ区間”)が存在
 ・しかし交通量は皆無ではなく、渓流釣りの車と、かち合わせる可能性がある
 ・夏場は虻が大発生して人間を襲ってくることもある

というオプションまでくっついてきます。そのため酷道マニアの間では、かつてブログ主が震え上がった国道157号線の温見峠越えルートよりも、楢峠の方が遥かにハードという評価になっています。(温見峠の走行記についてはこちらを参照)

 そしてこの楢峠にはもう1つ難点があります。それは通れる日がとても少ないということ。楢峠は元々冬季閉鎖期間が半年もある上に、災害の影響を受けやすい道路環境のため、工事による通行止めが多発している区間でもあります。

そのため、
 ・1年目=冬季閉鎖明けの梅雨の大雨で道路が崩れて、早くもその年の残りはアウト
 ・2年目=復旧工事が1年では終わらず、その年は一度も通れることなくアウト
 ・3年目=秋にようやく復旧工事が終わるも、まもなくして冬季閉鎖
などといったケースが発生しても全然おかしくないところでもあります。

 このため酷道マニアからは、楢峠のことは「開かずの国道」などとも呼ばれているのであります。


2. 楢峠行きを計画してみる (どうでもいい話)

 ブログ主が楢峠行きをマジで検討し始めたのは、去年(2015年)の夏頃からでした。ここ近年は通れることが多い楢峠も、前述の通り、通行止めがいつ発生してもおかしくないところなので、「行ける機会があるときに行っておきたい」との思いが強くありました。
 それでブログ主は昨年9月のシルバーウィーク(5連休)の後半に楢峠に行く気満々だったのですが、当初前半2日で終わる予定だったお仕事の日程が長くなることが直前になって決まってしまい、結局5連休中4日間は無機質なデータセンターに引きこもり、残り1日も自宅待機という最悪の状態となってしまいました。(;´Д`)

 シルバーウィークが潰れることが確定したブログ主は
 「クソっ、こんなことなら雨でも降ってしまえ! ヽ(`Д´)ノ 」
 ※ ただし自分の通勤時間帯は除く

 などと負け惜しみ的な雨乞いをしたものの、結局2015年のシルバーウィークは最終日を除いて全国的な行楽日和に恵まれてしまっていたのでした。
 絶好のアタックチャンスを逃したブログ主はその後も訪問機会を伺っていたのですが、仕事があったり・雨が降ったり・工事で通れなかったりしているうちに冬季閉鎖の時期になってしまってジ・エンド。大きな災害が起きないことを祈りつつ、来シーズンまで待つことになったのでした。

 :
 :

 そして年が明けて2016年の夏。昨年に引き続いて、今年も1週間の夏休みがもらえることになったブログ主は

 「大事な 大事なー アタックチャン~ス! 」

 などと口走りつつ、このタイミングで楢峠に行ってみようと再計画していたのでありました。なおブログ主の今年の夏休みは8月31日から9月6日まで。夏休みとしては遅めの日程ですが、バイクでツーリングするには炎天下の8月上~中旬よりもまだマシな時期になります。

 「今回はどこに泊まるべかな~。露天風呂が素晴らしいと評判の利賀の天竺温泉の郷にでもすんべかな~」(にっこり)

 そう思って宿を決めるべくブラウザを立ち上げたブログ主でしたが、とあるものを目の当たりにして、白目を剥いて「ヒィィィ」と叫び声を上げてしまいました。


台風の予想進路図を見たブログ主(※イメージです)

 ブログ主が叫び声を上げた理由 … それは天気予報の恐ろしい台風進路図を目にしたからでした。
 それによると南の海上を西の方に進んでいた台風10号が、伊勢湾台風並の強大な台風にパワーアップした上で、東の方にUターンしてくるではありませんか。しかもそれが8月30日に関東付近に上陸して、日本海側に抜けるような進路予想図となっています。


2016/8/26 15時時点の台風10号予想進路図(Yahooより)

 前述の通り楢峠は災害で崩れやすい道路。こんな台風の直撃を喰らおうものなら、次に通れるのは何年先になるのか判りません。
 無論、
 「関東直撃はいいの。でも楢峠だけはやめて!(´;ω;`)」
 「せめて日本上陸はブログ主が行って帰ってくる9月2日以降にして!(´;ω;`) 」

 などと台風さんに訴えたところで、聞いてくれる訳ではありません。

 そのためブログ主は台風が来る前に楢峠を走るべく、訪問日程を8月27日(土)に繰り上げることにしました。それを決めたのは前日の夕方頃。しかし夏休みの日程は変えられない上、翌8月28日(日)はたまたま仕事のある日となっています。
 そのため今回は、8月27日の1日だけで横浜から楢峠を通って富山まで行って戻ってくるという、とんでもない強行日程の日帰りツーリングを決行するのでありました。

 ~その2へ続く
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