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国道471号線で楢峠を越えてみる・その1 (前編)

2016年09月01日 | バイク
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/1】

 ブログ主はいわゆる酷道マニアの端くれであります(ただし酷道マニアといっても、ガレた道を走るようなガチ勢ではなくて、オンロードバイクで通行可能な道しか走らないライトな層ですが…)。
 そんな酷道マニアなどやっておりますと、「どこの国道が最も通行の難易度が高い(厳しい)のか?」という話題や討論を耳にすることがあるのですが、そうしたときに“日本三大酷道”と呼ばれる国道418号/425号/439号線に勝るとも劣らない高難易度の酷道として、必ずと言ってよいほど取り上げられる路線があります。

 その1つが国道471号線の楢峠(ならとうげ)越えのルートです。

 ブログ主は先日念願であった楢峠を走ってきましたので\(^O^)/、今回のエントリではそのときの走行記等を記載していきたいと思います。
 峠の状況だけを参照されたい方は、次のエントリを参照下さい。
  ・旧河合村→楢峠までの走行記 (その3)
  ・楢峠→旧八尾町までの走行記 (その4)


1. はじめに (国道471号線の楢峠について)


国道471号線の広域地図(主に単独区間)・・・google mapのデータはこちら

 国道471号線は、横浜市民のブログ主の目線で言うと、松本から安房峠(上高地付近)を越えてすぐの平湯温泉付近を起点とし、スーパーカミオカンデのある旧神岡町、飛騨古川・旧河合村を通り、険しい岐阜・富山県境を越えて旧八尾町/利賀村を経由し、能登半島の左付け根に当たる羽咋市(はくいし)に至るルートになります。
※ 正確には羽咋市側が起点のようですが。


楢峠の前後の区間の地図(google mapのデータ)

 その中でも富山県側の旧利賀村・八尾町方面と岐阜県側の旧河合村との間を結ぶ県境越え区間、特に県境より少々岐阜県側に存在する国道471号線の楢峠は、酷道マニアの間でも別格視される屈指の難所として知られています。

080504 Mt Fudo Mt Minamisawa view from Daikanbou Japan01s
楢峠から50km東の立山連峰の不動岳と南沢岳(Wikipediaより転載)

 富山県と岐阜県の境の山というと、黒部ダムがある北アルプスの立山連峰を思い浮かべる方も多いかと思いますが、楢峠は立山連峰からは外れているので、さすがに上の写真のような超絶山岳地帯ではありません。
 しかしそれでも楢峠は冬はメートル級の雪が降り積もり、例年12月頃から5月頃まで冬期閉鎖されるような豪雪地帯であります。

Mount Kongōdō
船山から望む金剛堂山 (Wikipediaの金剛堂山の項より)

 実際に楢峠に近いのが上の写真の金剛堂山ですが、この山の2~3km東側(上の写真で右側)に国道471号線が通っています。
 この写真を見ただけで、このルートがどんなところなのか薄々想像してもらえるかと思いますが、実際にこの楢峠ルートの道路環境は

 ・普通車1台がようやく通過できるぐらいの狭さ(離合不可)
 ・舗装の荒れた路面

というよくある酷道環境に加えて、

 ・周囲は圧倒的な絶望感を感じさせる人影皆無の広大な原野
 ・ガードレールのない狭い崖道(いわゆる“落ちたら死ぬ区間”)が存在
 ・しかし交通量は皆無ではなく、渓流釣りの車と、かち合わせる可能性がある
 ・夏場は虻が大発生して人間を襲ってくることもある

というオプションまでくっついてきます。そのため酷道マニアの間では、かつてブログ主が震え上がった国道157号線の温見峠越えルートよりも、楢峠の方が遥かにハードという評価になっています。(温見峠の走行記についてはこちらを参照)

 そしてこの楢峠にはもう1つ難点があります。それは通れる日がとても少ないということ。楢峠は元々冬季閉鎖期間が半年もある上に、災害の影響を受けやすい道路環境のため、工事による通行止めが多発している区間でもあります。

そのため、
 ・1年目=冬季閉鎖明けの梅雨の大雨で道路が崩れて、早くもその年の残りはアウト
 ・2年目=復旧工事が1年では終わらず、その年は一度も通れることなくアウト
 ・3年目=秋にようやく復旧工事が終わるも、まもなくして冬季閉鎖
などといったケースが発生しても全然おかしくないところでもあります。

 このため酷道マニアからは、楢峠のことは「開かずの国道」などとも呼ばれているのであります。


2. 楢峠行きを計画してみる (どうでもいい話)

 ブログ主が楢峠行きをマジで検討し始めたのは、去年(2015年)の夏頃からでした。ここ近年は通れることが多い楢峠も、前述の通り、通行止めがいつ発生してもおかしくないところなので、「行ける機会があるときに行っておきたい」との思いが強くありました。
 それでブログ主は昨年9月のシルバーウィーク(5連休)の後半に楢峠に行く気満々だったのですが、当初前半2日で終わる予定だったお仕事の日程が長くなることが直前になって決まってしまい、結局5連休中4日間は無機質なデータセンターに引きこもり、残り1日も自宅待機という最悪の状態となってしまいました。(;´Д`)

 シルバーウィークが潰れることが確定したブログ主は
 「クソっ、こんなことなら雨でも降ってしまえ! ヽ(`Д´)ノ 」
 ※ ただし自分の通勤時間帯は除く

 などと負け惜しみ的な雨乞いをしたものの、結局2015年のシルバーウィークは最終日を除いて全国的な行楽日和に恵まれてしまっていたのでした。
 絶好のアタックチャンスを逃したブログ主はその後も訪問機会を伺っていたのですが、仕事があったり・雨が降ったり・工事で通れなかったりしているうちに冬季閉鎖の時期になってしまってジ・エンド。大きな災害が起きないことを祈りつつ、来シーズンまで待つことになったのでした。

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 そして年が明けて2016年の夏。昨年に引き続いて、今年も1週間の夏休みがもらえることになったブログ主は

 「大事な 大事なー アタックチャン~ス! 」

 などと口走りつつ、このタイミングで楢峠に行ってみようと再計画していたのでありました。なおブログ主の今年の夏休みは8月31日から9月6日まで。夏休みとしては遅めの日程ですが、バイクでツーリングするには炎天下の8月上~中旬よりもまだマシな時期になります。

 「今回はどこに泊まるべかな~。露天風呂が素晴らしいと評判の利賀の天竺温泉の郷にでもすんべかな~」(にっこり)

 そう思って宿を決めるべくブラウザを立ち上げたブログ主でしたが、とあるものを目の当たりにして、白目を剥いて「ヒィィィ」と叫び声を上げてしまいました。


台風の予想進路図を見たブログ主(※イメージです)

 ブログ主が叫び声を上げた理由 … それは天気予報の恐ろしい台風進路図を目にしたからでした。
 それによると南の海上を西の方に進んでいた台風10号が、伊勢湾台風並の強大な台風にパワーアップした上で、東の方にUターンしてくるではありませんか。しかもそれが8月30日に関東付近に上陸して、日本海側に抜けるような進路予想図となっています。


2016/8/26 15時時点の台風10号予想進路図(Yahooより)

 前述の通り楢峠は災害で崩れやすい道路。こんな台風の直撃を喰らおうものなら、次に通れるのは何年先になるのか判りません。
 無論、
 「関東直撃はいいの。でも楢峠だけはやめて!(´;ω;`)」
 「せめて日本上陸はブログ主が行って帰ってくる9月2日以降にして!(´;ω;`) 」

 などと台風さんに訴えたところで、聞いてくれる訳ではありません。

 そのためブログ主は台風が来る前に楢峠を走るべく、訪問日程を8月27日(土)に繰り上げることにしました。それを決めたのは前日の夕方頃。しかし夏休みの日程は変えられない上、翌8月28日(日)はたまたま仕事のある日となっています。
 そのため今回は、8月27日の1日だけで横浜から楢峠を通って富山まで行って戻ってくるという、とんでもない強行日程の日帰りツーリングを決行するのでありました。

 ~その2へ続く

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