【記事作成日:2012/12/25、最終改版日:2013/10/5】
私は先日、Full-HDの動画の撮影も出来るニコンのコンパクトデジカメの
Nicon COOLPIX S6400 (公式サイトの製品ページ)を購入しました。
この機種はSDXC対応なこともあり、今回高速タイプのSDカードを購入し、
併せてカードリーダーもUSB3.0に対応した高速タイプを用意しました。
せっかくなので新しく買ったSanDisk社のExtremeシリーズのカードに加えて、
これまで愛用してきた白芝(東芝製の白いSDカード)のベンチマークを取って、
性能差を比較してみたいと思います。
1. はじめに(測定環境と準備)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/bc/2ed223ae804983dfdd72c49669232752.jpg)
iBUFFALOのカードリーダ(BSCR15TU3BK)と白芝
今回調達したUSBカードリーダーは、バッファロのBSCR15TU3BKです。
(公式サイトの製品ページ)
これをUSB3.0の増設ポートを付けたデスクトップPCに接続しています。
またSDカードの性能測定はSDフォーマッター 2.0(Panasonic)で初期化直後に
FDBENCHのベンチマークソフトで測定しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c5/2cac2828f3c2d5a7969321823c72eda4.png)
SDフォーマッターの起動画面
このカードリーダーを買うと、TurboPC EXというSDカードの読み書きを
高速化するソフトをダウンロードして使えるようになるのですが、
これを使うとSDカードのベンチマークが正しく取れないため
(メモリに書き込むので異様によい数値になってしまう)、
一旦アンインストールしています。
また、Windows XP端末で(SDXCカードのファイルシステムである) exFAT を
使えるようにするためのドライバを事前に導入しています。
※ ちなみに今回のSDカードは16GBなので、exFATではなくFAT32です。
<関連リンク>
更新プログラム パッケージの exFAT ファイル システム ドライバーの説明
http://support.microsoft.com/kb/955704/ja
Windows XP 用の更新プログラム (KB955704)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=19364
SD / SDHC / SDXCカードの仕様と互換性 (SanDisk社のサイト)
2. 今回の測定対象SDカードとベンチマーク結果
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/2d/b545d9d9035ab44a39f3505388f2d058.jpg)
今回性能測定を行ったSDカード群(6枚)
今回ベンチマークを取ったSDカードは次の6枚です。
併せて、それぞれのベンチマーク結果(画面コピー)を記載します。
(1) Class6 白芝(SLC) の8GB
白芝の中では初期型に当たるSDHCカードです。
群を抜く性能と安さで、ヘビーユーザーの心を鷲掴みにした逸品です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/a5/2efc73e969cc95768727e36d2785ec2d.png)
(2) Class10 白芝(SLC) の16GB
白芝の中では中期型に当たるSDHCカードです。
初期型(Class6)からClass10へと規格上はよくなっていますが、
実性能ではClass6の初期型に劣ると言われていたものになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/52/7c7d83e4624ea55b0a2601f15b721fb4.png)
(3) Class10 白芝(MLC) の16GB
白芝の中では後期に当たるSDHCカードで、現在販売中の製品です。
(でもそろそろ販売収束かも)
SLCからMLCに変わって性能が劣化したと言われているカードです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/f8/cab175f9c938bb4a5e9d743f0ff57d7b.png)
(4) Class10 KINGMAX の16GB (型番:KM-SDHC10X16G)
ケーズデンキのワゴンセールで1200円を切る額で売られていた安価な
SDHCカードです。おかんのデジカメ用に買ったものです。
上記の写真では、中央の青い縁のカードです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/e7/723df92b011c481156e7ca7e1da2e4a3.png)
(5) SanDisk の Extreme 16GB (駅)
ネットで「駅」とかいった略称で呼ばれている、UHS-Iに対応した
高速タイプのSDHCカードです。赤文字で「Extreme」「45MB/s」と
書かれた方です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/9f/1c654ff1d4c826abf853c29380fe8556.png)
(6) SanDisk の Extreme Pro 16GB (駅Pro)
ネットで「駅Pro」とかいった略称で呼ばれている、SDHCカードです。
こちらもUHS-Iに対応した高速タイプで、金色の文字で「Extreme Pro」
そして「95MB/s」と書かれた方になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/ab/88ddbafc4987824a3f506b2d4e4b5308.png)
3. ベンチマークの結果まとめ
上記の結果を簡単に比較すると次の通りです。
(1) Read性能
駅Pro(80MB/s) >>> 駅(43MB/s) >>> 新旧白芝=KINGMAX(約23MB/s)
(2) Write性能
駅Pro(61MB/s) >>> 駅(32MB/s) >>> SLC白芝(17MB/s) > MLC白芝>=KINGMAX(約13MB/s)
まずRead性能に関してですが、白芝に関してはMAXの公称値である
23MB/sに近い値がSLC・MLCに関係なく出ていることが判りました。
また、安価なKINGMAXもそれに匹敵する性能が出ていました。
それに対して駅のRead性能は白芝の2倍近く、駅Proに至ってはさらに
駅の2倍(白芝の4倍近く)という恐ろしい性能を叩きだしています。
続いてWrite性能ですが、こちらは新旧の白芝で差が出ており、
白芝の中では1番手は初期に出たClass6(SLC)タイプ、
2番手は若干性能が小ぶりになった中期のClass10(SLC)タイプ、
現在(後期)のClass10(MLC)タイプは、SLCタイプと比べて
Write性能が大きく劣化しています。
それに対して駅のWrite性能は、こちらも駅はSLC白芝の2倍近く、
駅Proは駅の2倍(白芝の4倍近く)という、これまた恐ろしい性能を
叩きだしています。
以上の点をまとめると
「駅と駅Proの性能凄すぎ、ワロタ」
というところでしょうか。
※ 白芝は高速通信モードのUHS-Iに非対応の旧製品、駅・駅Proは
UHS-I対応なので、差が出るのは当たり前と言えば当たり前ですが。
また今回、当て馬のつもりで測定対象に入れたKINGMAXですが、
・Read性能は白芝と同等
・Write性能はMLC白芝よりも若干劣るが、Random Writeに関しては
駅Proを凌駕するほどのスコアを叩きだしている
という、想定外に良い特徴がありました。
特にRandom Writeの性能がこれだけ高いと、PC上でSDカードのデータを
操作するような用途では、他のカードと比較して体感的な差を感じる
レベルの優位性があると考えられます。
また、KINGMAXのカードを挿してCOOLPIX S6400でFull-HDの動画を撮影
したのですが、エラーは起きませんでした(正常に撮影できました)。
そのため私のデジカメ用途だと、実は一番安いこのカードで事足りた
ということになります。\(^o^)/
パッケージには「BCN AWARD2012 メモリカード部門最優秀賞」と
書かれてあるのも伊達ではない感じがあります(隠れた名品かも?)。
ちなみにKINGMAXのカードは中国製ですが永久保証となっています。
なお価格についてですが、海外輸入版の白芝と駅(Extreme)は似たような
価格帯です。(2012年末時点で、どちらも16GBが1500円台)。
駅Proの価格はその約2倍になっています(性能も2倍ですが)。
これから新規にSDHCカードを買う場合の選択基準ですが、
・性能最優先なら駅Pro
・性能と価格のバランスなら駅
・信頼の日本製が欲しいなら白芝
という方針で行けば無難なんじゃないでしょうか。
私は今までブログで白芝を押してきたのですが(今でも大好きですが)、
実物を触った現段階では、「迷ったらとりあえず駅買っとけよ」
という感じになっています。
【2013.10.5 追記】
現在、白芝の後継品に当たる「海外輸入版(だけど日本製)」で
UHS-Iに対応した高速SDカードは、“EXCERIA”シリーズになります。
現在はそちらの方を押していますので、詳細は下記を参照ください。
東芝EXCERIA TYPE1,2と駅・駅Proの性能を比較してみる
私は先日、Full-HDの動画の撮影も出来るニコンのコンパクトデジカメの
Nicon COOLPIX S6400 (公式サイトの製品ページ)を購入しました。
この機種はSDXC対応なこともあり、今回高速タイプのSDカードを購入し、
併せてカードリーダーもUSB3.0に対応した高速タイプを用意しました。
せっかくなので新しく買ったSanDisk社のExtremeシリーズのカードに加えて、
これまで愛用してきた白芝(東芝製の白いSDカード)のベンチマークを取って、
性能差を比較してみたいと思います。
1. はじめに(測定環境と準備)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/bc/2ed223ae804983dfdd72c49669232752.jpg)
iBUFFALOのカードリーダ(BSCR15TU3BK)と白芝
今回調達したUSBカードリーダーは、バッファロのBSCR15TU3BKです。
(公式サイトの製品ページ)
![]() | iBUFFALO 高速カードリーダー/ライター USB3.0 TurboPC EXモデル ブラック BSCR15TU3BK |
クリエーター情報なし | |
バッファロー |
これをUSB3.0の増設ポートを付けたデスクトップPCに接続しています。
またSDカードの性能測定はSDフォーマッター 2.0(Panasonic)で初期化直後に
FDBENCHのベンチマークソフトで測定しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c5/2cac2828f3c2d5a7969321823c72eda4.png)
SDフォーマッターの起動画面
このカードリーダーを買うと、TurboPC EXというSDカードの読み書きを
高速化するソフトをダウンロードして使えるようになるのですが、
これを使うとSDカードのベンチマークが正しく取れないため
(メモリに書き込むので異様によい数値になってしまう)、
一旦アンインストールしています。
また、Windows XP端末で(SDXCカードのファイルシステムである) exFAT を
使えるようにするためのドライバを事前に導入しています。
※ ちなみに今回のSDカードは16GBなので、exFATではなくFAT32です。
<関連リンク>
更新プログラム パッケージの exFAT ファイル システム ドライバーの説明
http://support.microsoft.com/kb/955704/ja
Windows XP 用の更新プログラム (KB955704)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=19364
SD / SDHC / SDXCカードの仕様と互換性 (SanDisk社のサイト)
2. 今回の測定対象SDカードとベンチマーク結果
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/2d/b545d9d9035ab44a39f3505388f2d058.jpg)
今回性能測定を行ったSDカード群(6枚)
今回ベンチマークを取ったSDカードは次の6枚です。
併せて、それぞれのベンチマーク結果(画面コピー)を記載します。
(1) Class6 白芝(SLC) の8GB
白芝の中では初期型に当たるSDHCカードです。
群を抜く性能と安さで、ヘビーユーザーの心を鷲掴みにした逸品です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/a5/2efc73e969cc95768727e36d2785ec2d.png)
(2) Class10 白芝(SLC) の16GB
白芝の中では中期型に当たるSDHCカードです。
初期型(Class6)からClass10へと規格上はよくなっていますが、
実性能ではClass6の初期型に劣ると言われていたものになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/52/7c7d83e4624ea55b0a2601f15b721fb4.png)
(3) Class10 白芝(MLC) の16GB
白芝の中では後期に当たるSDHCカードで、現在販売中の製品です。
(でもそろそろ販売収束かも)
SLCからMLCに変わって性能が劣化したと言われているカードです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/f8/cab175f9c938bb4a5e9d743f0ff57d7b.png)
(4) Class10 KINGMAX の16GB (型番:KM-SDHC10X16G)
ケーズデンキのワゴンセールで1200円を切る額で売られていた安価な
SDHCカードです。おかんのデジカメ用に買ったものです。
上記の写真では、中央の青い縁のカードです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/e7/723df92b011c481156e7ca7e1da2e4a3.png)
(5) SanDisk の Extreme 16GB (駅)
ネットで「駅」とかいった略称で呼ばれている、UHS-Iに対応した
高速タイプのSDHCカードです。赤文字で「Extreme」「45MB/s」と
書かれた方です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/9f/1c654ff1d4c826abf853c29380fe8556.png)
(6) SanDisk の Extreme Pro 16GB (駅Pro)
ネットで「駅Pro」とかいった略称で呼ばれている、SDHCカードです。
こちらもUHS-Iに対応した高速タイプで、金色の文字で「Extreme Pro」
そして「95MB/s」と書かれた方になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/ab/88ddbafc4987824a3f506b2d4e4b5308.png)
3. ベンチマークの結果まとめ
上記の結果を簡単に比較すると次の通りです。
(1) Read性能
駅Pro(80MB/s) >>> 駅(43MB/s) >>> 新旧白芝=KINGMAX(約23MB/s)
(2) Write性能
駅Pro(61MB/s) >>> 駅(32MB/s) >>> SLC白芝(17MB/s) > MLC白芝>=KINGMAX(約13MB/s)
まずRead性能に関してですが、白芝に関してはMAXの公称値である
23MB/sに近い値がSLC・MLCに関係なく出ていることが判りました。
また、安価なKINGMAXもそれに匹敵する性能が出ていました。
それに対して駅のRead性能は白芝の2倍近く、駅Proに至ってはさらに
駅の2倍(白芝の4倍近く)という恐ろしい性能を叩きだしています。
続いてWrite性能ですが、こちらは新旧の白芝で差が出ており、
白芝の中では1番手は初期に出たClass6(SLC)タイプ、
2番手は若干性能が小ぶりになった中期のClass10(SLC)タイプ、
現在(後期)のClass10(MLC)タイプは、SLCタイプと比べて
Write性能が大きく劣化しています。
それに対して駅のWrite性能は、こちらも駅はSLC白芝の2倍近く、
駅Proは駅の2倍(白芝の4倍近く)という、これまた恐ろしい性能を
叩きだしています。
以上の点をまとめると
「駅と駅Proの性能凄すぎ、ワロタ」
というところでしょうか。
※ 白芝は高速通信モードのUHS-Iに非対応の旧製品、駅・駅Proは
UHS-I対応なので、差が出るのは当たり前と言えば当たり前ですが。
また今回、当て馬のつもりで測定対象に入れたKINGMAXですが、
・Read性能は白芝と同等
・Write性能はMLC白芝よりも若干劣るが、Random Writeに関しては
駅Proを凌駕するほどのスコアを叩きだしている
という、想定外に良い特徴がありました。
特にRandom Writeの性能がこれだけ高いと、PC上でSDカードのデータを
操作するような用途では、他のカードと比較して体感的な差を感じる
レベルの優位性があると考えられます。
また、KINGMAXのカードを挿してCOOLPIX S6400でFull-HDの動画を撮影
したのですが、エラーは起きませんでした(正常に撮影できました)。
そのため私のデジカメ用途だと、実は一番安いこのカードで事足りた
ということになります。\(^o^)/
パッケージには「BCN AWARD2012 メモリカード部門最優秀賞」と
書かれてあるのも伊達ではない感じがあります(隠れた名品かも?)。
ちなみにKINGMAXのカードは中国製ですが永久保証となっています。
なお価格についてですが、海外輸入版の白芝と駅(Extreme)は似たような
価格帯です。(2012年末時点で、どちらも16GBが1500円台)。
駅Proの価格はその約2倍になっています(性能も2倍ですが)。
これから新規にSDHCカードを買う場合の選択基準ですが、
・性能最優先なら駅Pro
・性能と価格のバランスなら駅
・信頼の日本製が欲しいなら白芝
という方針で行けば無難なんじゃないでしょうか。
私は今までブログで白芝を押してきたのですが(今でも大好きですが)、
実物を触った現段階では、「迷ったらとりあえず駅買っとけよ」
という感じになっています。
【2013.10.5 追記】
現在、白芝の後継品に当たる「海外輸入版(だけど日本製)」で
UHS-Iに対応した高速SDカードは、“EXCERIA”シリーズになります。
現在はそちらの方を押していますので、詳細は下記を参照ください。
東芝EXCERIA TYPE1,2と駅・駅Proの性能を比較してみる
![]() | 【16GB】 東芝/TOSHIBA EXCERIA Type1 CLASS10 UHS-I対応 読み出し95MB/s、書き込み90MB/s SDHCカード (日本製) 海外リテール SD-H16GR7WA9 |
クリエーター情報なし | |
東芝/TOSHIBA |
![]() | TOSHIBA EXCERIA Type2 SDHCカード 16GB C10 UHS-I 95MB/S新世代高速化を実現したSDメモリカード並行輸入品 |
クリエーター情報なし | |
東芝 |
![]() | SANDISK フラッシュカード SDSDX-016G-X46(45MB/s) |
クリエーター情報なし | |
サンディスク |
![]() | SANDISK フラッシュカード SDSDXPA-016G-X46 |
クリエーター情報なし | |
サンディスク |
![]() | 東芝 TOSHIBA SDHCカード16GB Class10 SD-T16GR6WA2 並行輸入品海外パッケージ |
クリエーター情報なし | |
東芝 |
![]() | KINGMAX SDHCカード class10 16GB 永久保証 KM-SDHC10X16G |
クリエーター情報なし | |
KINGMAX |
今度東芝からSLC-NANDのsdカードが11月ごろ出るらしいのですが、(exceriaとかっていうやつ)
もしよかったらそれもテストしてくださいね!