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大分県道41号 大分大野線を走ってみる・その1 (旧大野町→アクタ神峠越え)

2016年06月15日 | バイク
【現地訪問日:2016/5/2、記事作成日:2016/6/15】

 ブログ主はいわゆる「酷道マニア」の端くれであります。
 そんな逸般的な趣味を持つブログ主でありますが、当然のことながら生まれながらにしてこういう変態さんだった訳ではなく、“目覚める”きっかけとなった“原体験”があります。それが故郷の大分県の県道45号 宇目清川線と県道41号 大分大野線になります。
 このエントリでは宇目清川線に続いて、大分大野線について思い出話を交えながら走行記を記載したいと思います。


1. 大分県道41号 大分大野線について+与太話


大分県道41号 大分大野線の広域地図 (google mapのデータ)

 大分県の県道41号大分大野線は、その名の通り大分市と旧大野町(現豊後大野市)を結ぶ約25kmの路線です。
 この路線は大分県を抜粋した地図には必ず記載されているような、地図上ではあたかも主要道のように見える道ですが、実際には大分市街地~大野町間での通しの移動に使われることはほとんどない路線です。
 それもそのはずで、実はこの大分大野線は大分県の酷道マニアであれば知っていなければならない、大分県を代表する険道ルートなのであります。

 ブログ主が「大分大野線は酷道マニアを唸らせるイカれた道」という評価受けていることを知ったのは、酷道走破趣味を持つようになった00年代後半以降のことですが、実は初めてそういう評価を目にしたときは、“さもありなん”程度にしか思いませんでした。
 というものブログ主は一度だけですが、この道を実走して、その酷さを味わったことがあるからでした。

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 それはブログ主が大学生の最後の年である1998年の8月下旬のこと。松坂大輔のいた横浜高校が夏の甲子園を制した頃なので、夏休みの終わる1週間ぐらい前になりますでしょうか。
 当時就職先も決まって、来春より上京することが決まっていたブログ主は、

 「これから修論で身動きが取れなくなる前に、地元九州のことをもっと深く知っておかなきゃ(使命感)」
 
 などと思い、故郷の大分を中心に「今までに走ったことのない道をいろいろと走ってみよう」と画策していました。要はバイクに乗れる時間があるうちに、思いっきり走っておきたかったというだけなんですが。
 そうしたときに候補に挙がったのが、この大分大野線になります。


大分県道41号 大分大野線の中域地図

 ここで大分市と旧大野町について少々補足します。大分市街地⇔大野町間の移動では、今も昔も犬飼経由の国道10号+国道57号がメインルートとなります(上の地図の右側ルート参照)。
 ところがこのルートは00年代に犬飼バイパス+中九州横断道路ができるまで、国道10号から57号が分岐する犬飼の久原交差点で右折待ちの車でとんでもない大渋滞が発生するような、通過時間が予測できない嫌らしいルートでもありました。

※ ちなみに犬飼とは、ギャグ漫画のデトロイト・メタル・シティに出てくるクラウザーさん(根岸くん)の実家や、あべよしストアーのあるあの犬飼です。(ブログ主は全巻保有)

デトロイト・メタル・シティ 1 (ジェッツコミックス)
クリエーター情報なし
白泉社


 そのため学生時代のブログ主は「犬飼を通らずに大分から大野町に抜けられる穴場のルートがないものか」と常々思っており、“地図上では大分市街地から大野町までドンピシャの最短経路”として記載されている県道41号大分大野線が使えるんじゃないかと、以前から気になっていました。
 ところが道に詳しい人を含むいろいろな知り合いに「大分大野線を通ったことがあるか? どんな道か?」と聞いても、誰一人答えられる人がいません。これは車社会の大分では、かなり特異なことです。

 「これはおかしい。きっと何かが隠されているに違いない。(←陰謀論)」

 そう思ったブログ主はこの目で原因を確かめるべく、(興味半分で)この道を通ってみようと思い立ったのでした。

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 そして竹田方面から大分に向かう機会があった際に、大野町側から大分大野線を北上してみたのですが、そこで待ち受けていたものは

 ・ダムまでの快走路
 ・ダムの先から集落までの1~1.5車線の狭い生活道路
 ・集落から先の普通車サイズの車ですら通れるかどうか判らないほど狭い山道
 ・荒れた路面とガードレールの無い狭い崖道
 ・離合スペースの場所すら満足にない、延々と続く狭い山道

 という絵に描いたような超絶悪路でした。
 かつて“地図上では普通に見える”県道45号宇目清川線で酷い目に遭ったこともあり(体験記)、薄々「こんなもんだろう」と覚悟はしていたものの、実際に走ってみると想像以上にひでー道が出てきてびっくりしたというのが正直なところでした。(;´Д`)

 結局のところ「大分大野線はまともに走れる道ではない」ことが判ったので、それ以降この道を走ることなかったのですが、横浜に移り住んで15年以上経った今でも何故かふと大分大野線のことを思い出すことがあり、その時は決まって

 ・ローギアでないと登れないような民家横の強烈な短い坂(大野町側)
 ・“落ちたら死ぬ”危機感を感じさせるカーブの崖道

 の光景がうっすらと脳裏に浮かぶのであります。

 「おかしーなー。温見峠(走行記)と違って、大分大野線には“落ちたら死ぬ”ようなヤバい区間ってなかったような気がするんだが…」

 と思うものの、さすがに20年近く前に1回だけ走った道なので記憶が定かではありません。そのためブログ主は

 「やむを得ない。大分大野線の状況を確かめるために、もう1回走りに行かざるを得ない。(゜∀゜)」

 そう思ってバイクで大分まで帰省したついでに、再び大分大野線を走りに行ったのでありました。


2. 大野町市街地(57号線)から師田原ダムまで


県道(旧国道)57号線から師田原ダムまで

 この日(2016/5/2)は午前中に宇目清川線を走って、ととろバス停の近くで昼食(走行記)。その後、宇目小国林道とよく判らん県道(険道)を走って原尻の滝の道の駅で休憩。そこから大野町に出て道沿いのガソリンスタンドで給油し、大分大野線での峠越えに備えます。


01-県道57号線竹田犬飼線(大野町田中)

 ここは以前は国道57号線のおにぎりがあったのですが、現在は(まだ真新しい)県道を示す六角形の標識が出ています。どうも自動車専用道の中九州横断道路ができてからはそちらが国道になって、元国道57号の下道は県道に格下げになったみたいです。


02-県道41号との分岐点前

 ここの案内板も国道57号のおにぎりマークが、県道57号のシールで上書きされています。県道41号大分大野線は、この先を左折して中土師(なかはじ)方面に向かって行きます。


03-ここから横道に入ります

 側道に入るような感じですが、ここから大分大野線の旅がスタートします。(14:25頃)


04-浅草バス停

 この辺りは浅草地区です。大きな提灯のあるお寺があるところです(嘘)。バスは7時台と17時台の2本しかないようです。


05-県道41号の標識(浅草)

 六角形の標識が傷みかかっています。


06-一本の木

 印象的な木でした。


07-イイ感じの道路です

 県道57号線からは快速道になっています。これは前回(18年前)に来たときと同じです。


08-十時川を渡ります(14:30頃)

 この辺りは十時(ととき)地区で、川の名前も「とときがわ」と読みます。


09-林道中土師線

 全長1185mの短い林道のようです。


10-師田原ダムに着きました(14:32頃)

 ここは「したはら」ダムと読みます。ダムに関する詳細はこちらのサイトを参照。


11-師田原ダムの湖面

 警告看板にはボート・遊泳禁止、そして釣りをする場合は遊漁券を買え(さもないと巡回員が割増料金を取るぞ)と書かれています。


3. 師田原ダムから貫原地区まで


師田原ダムから貫原地区までの地図

 前回来たときは、ダムから先が1~1.5車線の生活道路でした。18年の時を経て、どのように変わっているのでしょうか…。


12-師田原バス停

 まだよい道路環境です。


13-平成森林公園方面との分岐点

 左に曲がると、(現在は潰れて余所に買われた)旧香りの森博物館の方に進みます。県道41号は直進します。


14-よい道が続きます

 前回来たときは、確か先程の分岐点より先が狭い道だったはずですが、現在は改良されています。


15-木浦内方面との分岐点(14:38頃)

 左側の道は木浦内という地区に進むようですが、県道41号は右側を直進します。


16-県道632号中土師犬飼線の手前

 この辺りが中土師地区になります。


17-右に行くと犬飼方面

 県道632号との合流点です。(14:40頃)


18-あかん看板が見えてきました


19-あかん看板拡大

 「大分大野線 大分(田尻)方面 幅員狭少につき 離合困難!!との注意が出されています。
 ※ 「“狭少”ではなく“狭小”やろが!」というツッコミは、当ブログでは受け付けておりません。


20-よい道が続きます

 ところが警告に反してよい道が続きます。


21-一本杉トンネル

 プレートを見ると2007年5月に開通したようです。比較的新しいとはいえ、開通して10年近く経過していることになります。


22-大野町の方の安藤地区

 そして安藤地区に到着します。(14:45)
 前回来たときにもこの安藤地区のバス停を見たことは覚えていて、普通車がようやく通れるレベルの狭い道なのにバス停があって、「えー、こんなところまでバスが来るの??」と驚いた覚えがあります。
 ちなみに安藤という地区は、ここの旧大野町側と、これから越えるアクタ神峠を下りたすぐ先(大分市側)にもあるので、混同しないように注意する必要があります。


23-まだまだ快走路が続きます

 前回来たときは安藤地区がバスの終点だった気がするのですが、現在はその先も快速道が続いています。


24-貫原地区の標識

 貫原(ぬきはら)地区というところにやって来ました。


25-貫原バス停

 現在はここまでバスが通っているようです。(1日2本ですが)


26-Uターンレベルのカーブを曲がります

 快速道もここで終わりのようです。(14:48頃)
 直進すると公民館のある集落に行くようですが、ここは道なりに左に進みます。


27-離合困難の警告看板

 しかしながらこの先は「離合困難」「大型車通行できません」との警告が出されています。


4. 貫原地区から黒岩地区まで(アクタ神峠越え)


貫原地区から黒岩地区までの地図

 ここから先は、大分市と豊後大野市(旧大野町)との境界である「アクタ神峠」という県道41号線の南側の難所を越えていきます。
 アクタ神とはどういう神様なんでしょう。酷道マニアに取り憑くような邪神でなければよいのですが…。


28-いきなり狭い山道になります

 先程の快走路が終わって左急カーブに進むと、いきなり狭い道になります。写真左奥のガードレールのある道に注目します。


29-大分方面はこちら

 上の写真からもう少し進んだところがこのT字路です。右の方に「大分方面↑」との看板が出ていますので、そちらに進んで行きます。ちなみに左に曲がると先程のガードレールのある道(矢形地区)に出ます。

 ここから先は険しい山道になるのは知っているのですが、ブログ主の脳裏に刻まれていた「ローギアでないと登れないような民家横の強烈な短い坂」というのは、険しい山道に入る前の大野町側の集落だったので、結局今回はその場所を見つけられなかったことになります。きっと県道41号の旧道にあったのだと思われます。(´・ω・`)


30-アクタ神峠の道1

 山が切り開かれた場所に出ました。


31-アクタ神峠の道2

 文字通り“林立する”木の中を進んで行きます。


32-アクタ神峠の道3

 大分大野線で印象に残っている光景といえば、この“倒れた竹”の風景。18年前も同じ光景を見かけたことを思い出します。


33-天面山林道入口

 この道を進んでいくと、犬飼と竹中の間の大野川沿いに出るようです、


34-急カーブの下り坂

 下りに入ってきました。


35-大分市に入ってきました(14:55頃)

 峠の頂点部分ではなく、峠より少し大分市側に下ったところが市境になっていました。


36-枯葉の多い道

 枯葉の多い急カーブを下っていきます。


37-急な下り坂を下って曲がっていきます

 似たような急坂急カーブを下っていきますが、路面状況はまだマシな方です。


38-改良された道に出ました

 イイ感じなところに出てきました。


39-ところが再び山道モードへ…

 世の中そんなに甘くありません。


40-民家が見えてきました

 凄い山奥の集落の風景ですが、これでも大分市(中核市)の一角です。


41-洗い越し状態の道

 ジャブジャブした川ではないので、通行に支障はありません。


42-田舎道を進んで行きます


43-民家の軒先を通っていきます(黒岩地区)

 電柱には「大分市 河原内 字 黒岩」と書かれています。


44-広い道に出ました

 ここは県道622号 弓立上戸次線になります。このまま真っ直ぐ進むと竹中の方に至る道です。


45-反対側に行く道があります

 そして竹中方面に進んで行くと、何の案内表示もない道と合流します(Y字型の道)。


46-県民の森方面はこちら

 振り返って左側から合流した道路の方を見ると、合流してきた道が「県民の森」方面になっています。「県民の森」や「青少年の森」は県道41号線沿いにあるので、こちらの道が正解なんでしょう。
 奥には県道622号の標識が出ていますが、これは綺麗なバイパス道ができる前の旧道時代の標識だと思われるので無視して進みます。


47-県道41号の標識が出てきました

 古い標識ですが、こちらの道で正解のようです。


48-Y字型の分岐点のえらく古い標識(15:03頃)

 そうしたところ再びY字型の分岐点が現れました。今度の分岐点は左側が青少年の森になっているので、そちらの方に進んで行きます。

 なお、申し訳程度に後ろに隠されてあるこれまた古い警告看板には、

 「トンネル工事及び台風10号の災害により大分大野線及び霊山線は現在通行止となっています。大分市方面へ行かれる方は国道10号線又は国道442号線(野津原)をご利用下さい。」

 と記載されています。以前使われていたものなので、気にせずに向かいます。


49-大分大野線はこちら

 そのY字型分岐点の左ルートの入口がこちら。
 一番左に41の文字の消えかかった大分大野線(地名表記無し)のチビ標識、そして恐らく出しっ放しになっているだけだと思われる凍結注意の看板、そして右には離合困難の警告が出されています。


50-大分(田尻)方面離合困難の警告看板

 ここのあかん看板は、大野町側にあったもの(写真番号18番)と変わらないようです。

 警告看板の記載内容が同じなこともあって、ブログ主は「これから先の道もアクタ神峠越えと同等の難易度の道が続くもの」と勝手に想像していたのですが、想像以上にヤバくて肝を冷やす道が出てくるとはこの時点では思ってもいませんでした。

その2へ続く



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2 コメント

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Unknown (もここ)
2019-02-20 21:39:07
はじめまして、快道が好きなのに何故か勘で進むと酷道になってしまう者です。
方向音痴な事もあり「一本道だから道なりに来れば大丈夫」と言われても何故か民家の庭先に着いたり見晴らしの良い山頂にいたり、はたまた県をまたいでいたり。子供には「思ったのと逆を行けば大丈夫」と言われる始末。(悔しいことにそうするとちゃんと目的地へ着ける。)
大野町青年の森も宇目清川線も迷い込んだ事があり、こちらの記事を見て久々にゾワゾワしました。
怖いもの見たさでまた読み進もうと思います。
返信する
ももこさんへ (ブログ主)
2019-02-22 07:05:20
遅くなりましたが、コメントありがとうございました。
青年の森や宇目清川線に迷い込まれたことがあるとのことで、似たような境遇ですね~

そここを「もう1回走りに行かなくちゃ!」と思うようになったら、立派な同業者さん(酷道マニア)ですよw
返信する

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