生涯学習の部屋

資格取得数238。6つの修士と18の学士と2つの短期大学士。MBAサラリーマンの生きがい発見生涯学習奮闘記。

学位授与機構 のレポート

2010年10月11日 04時05分32秒 | 大学評価・学位授与機構
ブログの解析をしたところ「10月10日の1番多かった検索キーワードは学位授与機構 レポートです」ということらしい。


どなたかが困って検索しているのなら、機構のレポートについて書いておくのがいいのかもしれない。

基礎資格を得て、大学評価・学位授与機構で学位を取得するために、原則、レポートが必要となる。レポートが不要となるケースは音楽・美術で学修成果を「演奏」「創作」「作品」で提出する場合であり、レポートを書かないことには始まらない。

とはいえ、大学でも卒業論文なしで卒業できる時代、レポートは必須じゃなくてもいいと、個人的には思っているのだが・・・

「制度に文句をつけるくらいなら制度を利用するな」というのが私のスタンスなので、一所懸命レポートを書くこととなる。ワード文書で原則、1枚30×40=1200文字を10~17枚書くこととなる。一部専攻において、補足資料を添付する場合、7~17枚となる。400字詰めの原稿用紙も使用できるが、この場合、30~50枚ということとなる。

イメージ的には、最低12,000字ということなのだが、図表や参考文献を入れてこのページ数なので、字数を圧縮することは可能である。図表を多くすればいいのだ。ただし、表紙や目次は枚数には入れない。

私の場合、参考文献だけで1~2ページあるので、17ページ書いたといっても、実質16or15ページの作品となる(今回の栄養学は、実質14ページ)。だから、字数に怯えて、レポートが手につかないというのは非常にもったいないことなのである。

レポートの構成も概ね「はじめに」「第1章」「第2章」「第3章」「おわりに」「参考文献」である。それぞれのページ数は「1」「5」「5」「3」「1」「2」っていうイメージだろうか。そして、私なりには、概ね以下の内容を書き綴っていく。


・「はじめに」
どうしてそのテーマを取り上げるのか?その妥当な理由。理由が曖昧だと、テーマ設定がおかしいと判定されるかもしれないし、あるいは、他人のレポートの丸写しと思われかねない。「何故、このテーマなのか?」そして「どうしてこのテーマじゃなければいけないのか」という「自分の思い」を述べる。

加えて、機構のレポートは「要旨」というものを書かなければならないのだが、私のレポートは、概ね、「要旨」≒「はじめに」となっている。

・「第1章」
この章では「取り上げた課題の現状」を伝える場合が多い。レポートを審査するのは一流の先生なのかもしれないが、ご自身の専門以外のテーマを見るのが殆どなのだから、「現状どうなっているのか」という点を説明し、ザックリとした背景を知っていただくことが必要となる。だから、この章では「参考文献」や「参考ホームページ」等からのデータ抽出あるいは情報提供が多くなる。逆に、この章にふさわしいデータや資料を探すため、多数の文献を読みあさることとなる。

・「第2章」
この章では「現状から導き出される問題点」を取り上げる。そもそも、「はじめに」で軽く問題点について述べているわけだが、「第1章」で現状を調べた結果、問題点があぶり出されましたという形をとる。

この「第1章」と「第2章」の連携により、「現状、やはり問題があるんだな。この受験生が研究対象としたのは妥当なんだな」ということを、試験官に証明することとなる。
加えて、「第1章」と「第2章」が独立している文章ではなく、「第1章を踏まえて第2章がある」といった関係にしておくことが大切だと思う。無論、テーマによっては、「第1章」と「第2章」が独立して構成されることもあるのかもしれないが、なんせ、紙面が限られている。参考文献を除けば、MAX書けるのは16ページ分。その中に、大きな柱を2つも、3つも持ってくるのはかなり欲張りといえる。

目一杯詰め込んで完成させるのは、自己的には、研究課題をすべて押し込めたというので満足なのかもしれない。しかし、読む先生の立場にたって欲しい。読みやすく、わかりやすく、そして・・・最も私が大切にしているポイントなのだが、「出題しやすい」ということを考えなければならない。

「先生に読んでいただく」あるいは「わかっていただく」ために、分かりやすい、共感のもてるテーマを選択し、平易な文章を書いていく。そして、その段階で、既に「先生はこんな問題を出してくるだろうな」というポイントを折り込めればベストである(ちょっと、ここは難しいので読み飛ばしてくださって結構です)。

・「第3章」
この章では、第2章で取り上げた課題を解決する「自分なりの考え」を述べていくこととなる。ここで「××という文献では△△という手法が推奨されています。おしまい!」とするのはいただけない。自分の考えが述べられていないからだ。これでは××という文献のパクリといわれてもしかたがない。本来、自分で取り上げた課題を解決する方法を導き出すべきであるが、どうしても、文献通りの方法しかないなら「私としては、××という文献による△△という手法で、課題について対処したい。何故、この手法を取り上げたかというと・・・」といった感じで、あくまで、「自分の判断=自分という研究の主体」が存在することを証明する必要があると思う。

「パクリ」や「丸写し」でないことを担保する一文を入れておくことが、私なりの気配りである。

・「おわりに」
ここでは、レポートをまとめてきたことにより、何がわかったのか振り返りを行う。やってきたことがムダではなかったというまとめである。

・「参考文献」
参考文献だけでなく、参照したホームページ等も書き上げる。


まあ、長々と書き綴ってきたが、実際10本のレポートを書いて、うち、9本が合格した立場で、まとめてみたものである。ご参考にしていただけるとありがたいが、これで絶対合格できるとは断言できない。何故なら、理系のレポートについては、まだ、書いたことがなく、この章立てでいいか、判断がつかないからである。加えて、ひょっとしたら、専攻によっては、難易度の違いがあるやもしれないし・・・


ちなみに、「新しい学士への途」のp.23では(4)レポートの形式という一文があり、①構成では「レポートの本文は基本的に序論(はじめに、問題設定)、本論、結論(おわりに)から構成されます。その構成は、学問分野ごとに異なりますので、先行研究の例などを参考にして、明瞭な構成のレポートにしてください。また、各節には見出しをつけてください。」とされている。

ということで、やはり、私のレポートに関する記述は参考程度としていただければと思います。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tera)
2010-10-12 15:54:57
フラ夫さんのレポート構成は理想的かつ適切なものだと思います。私は理系のレポートが多いのですが、なかなか理想どおりには行かず、たとえば新たな手法を考案して、実際に実験をして、従来の手法と比較し、提案する手法の優位性をアピールするといった論文構成は、第一に実験を行うこと自体が個人の環境では難しいことも多いです。(もちろん個人の環境でも、情報工学や工夫によっては電子系の実験でしたら可能です。) 第二に、学士のレベルで指導教官の指導なしに従来の手法にまさる新たな手法を開発することはかなり努力を要すると考えられます。そのような状況を考えると、理系のレポートでは従来研究のレビュー論文の形をとることが一般的と考えられます。もちろん工学(情報工学)や理学(数学・情報系)の分野では実際に実験をして実験結果を出せれば、たとえ新規性がなくても、そのほうが良いことは間違いありません。
teraさん (フラ夫)
2010-10-14 21:13:01
「実験」というのは、なかなか難易度が高そうですね。少なくとも、私の場合は「ムリ」です(笑)

新規性や創造性は学士の学位には必須とは思えないので、ある程度のレポートができればいいのではと思っています。
Unknown (tera)
2010-10-15 08:24:12
追伸です

あと、理学(総合理学)で環境問題などの社会問題を含む話題をテーマにする場合は実験をしないでも、また新しい方法を開発しないでも、フラ夫さんのおっしゃるような理想的な論文構成が可能になると考えられます。
teraさん (フラ夫)
2010-10-16 11:31:59
実は、次(or次の次)には、環境で総合理学を目指すつもりです。

無論、実験はないです(笑)。

環境一本で行くか、環境とビジネスをあわせるか、悩んでいます。環境ビジネスで書きたいけど、ちょっと、理学からはなれてしまいそうなので・・・

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