Weblog喫茶 モンブラン

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チョイ乗りインプレッション:ホンダ「インサイト」はハイブリッドの刺客になれるか

2009-02-08 23:18:13 | 実はクルマ好きです

すっかり世の中が不況ムードになり、自動車業界は非常に厳しい状況です。

オープンスポーツカー「S2000」の生産を、6月で中止すると発表したホンダも例外ではありません。

そんな中、2/6に発売されたばかりのコンパクトハイブリッドカー「インサイト(2代目)」の試乗に、ぱぴりおと行ってきました。

初代の、昔のシトロエンのように後輪が半分隠れている個性の強すぎな?スタイリングから、普通の5ドアハッチバックに変身。

すぱっと切り落としたようなリアのデザインです。



実車を見た上での印象としては、ボディ下半分のデザインがちょっと物足りないような気がします。

さて、ディーラーさんの近所をぐるっと一回り。

走ってみた印象としては、エンジンはやっぱり非力でしたね。しょうがないんですが。
引っ張って引っ張って・・・という感じで、回転数がすぐ上がります。坂道ではパワー不足を感じました。
高速で走る機会はなかったのですが、おそらくきついでしょうね。

回転数を上げると、エンジン音はちょっと面白いです。このあたりはホンダの味付けですね。
ただ、ハリボテ感というか、「音ばっかりだなぁ」「あの音でこの加速はないんじゃない?」という、がっかり度も大きいです。
1.3Lだし、音を楽しむような個性のクルマじゃないので、しょうがないんですが。

回転半径は5.0m。取り回しはOKです。ちょこちょこっと曲がれます。
直進安定性はちょっと疑問だろうなー、と思います。

サスペンションは硬め。これはもうそういうDNAなんでしょうね。でもゴルフほどゴツゴツはしないですね。

燃費は 30km/L だそうです。プリウスが 36km/L だったかな?なので、がんばってますね。しかし市街地ではさすがにこの数字は無理ですね。

シート・内装は、はっきり言いましてチャチです。
ハイブリッドカーで190万、という「価格ありき」で作られたのでしょうが、正直な感想としては、これならフィットの高いやつのほう(実際に比較しました)がシートも内装もいい。
デザインもフィットのほうがこなれています。

そして、残念だったのが、リアシートのヘッドクリアランスが低いこと。
ディーラーの方に聞くと、リアは身長165cmの人を基準に作っているそうですが、166cmの私ではもうギリギリ、170cmのぱぴりおでは頭がきついです。
育ち盛りのしゅんけいなら、来年にはもうリアではブーイングが起きるでしょう。

リアシートのすぐ横に太いピラーがくるのも心理的にはジャマです。
フィットのリアはもっと天井がゆったりしていて開放感があるので、大きな子を乗せるならインサイトよりはフィットです。

インサイトとフィットは、同じ1.3Lで、価格は190万対130万。
この差額60万は、ハイブリッド代ということですね。

総じて考えると、ちょっとイマイチなところも多い2代目インサイトですが、やはりプリウスより50万円安く、200万円を切る価格でハイブリッド車が買えるというのが、最大のセールスポイントと言えるでしょう。

ハイブリッド車としてはプリウスが売れているけれども、「ハイブリッドで安いクルマ」というセグメントが空いているぞ!というので、とてもあわてて?開発して出した感じがするんですね。
デザインを初めとして色々な部分の詰めや、トータルでのバランス感がよく煮詰められないうちに、大人の事情で出さざるを得なかったのだろうか?・・・なんてことも考えてしまいました。

しかし、安くクルマを買い、ガソリン代も安く上がり、5ナンバーでコンパクト、エコ気分も味わえるという、今の世相に合った「とってもお買い得」なクルマであるとは言えるでしょう。

インサイトはハイブリッドカー市場への刺客になれるのでしょうか。
これで儲けたら、絶対またスポーツカー作ってね、ホンダの人!