気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

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"LRT"とは

2024-09-06 23:05:01 | 道路交通の高度化

Light Rail Transit(直訳すると軽量・軌道・輸送機関)の頭文字をとったもので、地下鉄などの鉄道とは区別され、道路交通(バス、タクシー)を補助する路面電車のような輸送機関を指しています。路面電車の範疇に含まれるようですが、従来の路面電車を先進化させた輸送機関のようです。低床車両や段差の少ない停留場で乗降が容易で、渋滞がなく定時性に優れ、自動車で問題化される温室効果ガスの排出も抑制されるといった基本的特徴があります。我が国では「新型路面電車」や「次世代型路面電車」と呼ばれたりもするようです。

鉄道が「鉄道事業法」によって運用されるのに対し、LRTは「軌道法」に基づいて運用されるようです。LRTでは、現時点で、最大時速≦40km/hおよび平均時速≦30km/hに規制され、車両編成も車両数に関わらず全体で30m以下に規制されているようです。

LRTは、1980年代以降に欧州で導入されるようになったようですが、この名称を最初に用いたのは欧州の状況を参考に導入を行った米国であったようです(※1)。我が国では、30年余り前の1991年頃から新聞記事に登場するようになったようで(注:下のグラフを参照)、2006年には富山市で本格導入され、2023年8月には宇都宮市で30年に亘る紆余曲折を経て全線新設の形で導入されています(※2)。さらに、那覇市が2040年代の新設開業を目指し、和歌山市も導入を模索しているようです。

LRTの定義的な説明が色々とされていますが、参考までに2つの説明例を以下に示します。

(1)国立環境研究所の「ライトレール(LRT) - 環境技術解説」(https://tenbou.nies.go.jp/science/description/)

「ライトレール(LRT:Light Rail Transit)とは、快適で省エネ性に優れた、新しい路面電車交通のことをいう。従来から欧米では、路面電車のことを「トラム」、「ストリートカー」と呼んでいたが、環境にも配慮した新しい交通システムとしての路面電車に対して、「ライトレール」という名称が使われるようになった。なお、フランスでは今も「Tram」、日本では「新型路面電車」や「次世代型路面電車」という名称が使われることもある。

自動車に依存する交通システムが、エネルギー効率や環境、安全などの面で問題を抱えているのに対し、公共交通機関であるライトレールは、エネルギー効率が良く、自動車交通量の削減にもつながるとして注目されている。ライトレールの導入にあたっては、「人が移動しやすいまちづくり」の視点で公共交通システムのあるべき姿を考え、自家用車、バス、自転車などの他の移動手段との連携による、移動のネットワーク化を図ることが重要である。」

(2)国土交通省サイトにおける説明(https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/lrt/lrt_index.html#2)

「Light Rail Transitの略で、低床式車両(LRV)の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する軌道系交通システムのことです。 近年、道路交通を補完し、人と環境にやさしい公共交通として再評価されています。」

※1 東洋経済ONLINEの記事(2018/05/26 6:00、https://toyokeizai.net/articles/-/222069?display=b)を参照

※2 開業を告知する内容(2023.6.2)のサイトは、例えば、https://u-movenext.net/information/164です。 


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