気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

“アテンション・エコノミー(attention economy)”とは

2024-02-01 23:05:25 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

「アテンション(attention)」、即ち、(情報に対する人々の)注意・注目、興味・関心の方が、信ぴょう性や有用性といったその質よりも、経済的な価値を持つという概念を表した言葉のようです。

それ自体、特に問題となる概念ではないと思いますが、動画投稿・閲覧サイトなどのSNSへの投稿やその視聴の傾向から、最近注目が集まっているようです。

例えば、動画投稿・閲覧サイトのYouTubeでは、視聴回数や視聴時間に応じて広告料の一部が投稿者に支払われるようになっていますが、関心の高い動画ほど視聴回数や時間が増え利益が得られる仕組みのため、過激な動画を投稿し、関心を高めようとする違法行為も摘発され、社会問題にもなりつつあるようです。「迷惑系」(店で会計前の商品を食べるなど)や「私人逮捕系」など、広告収入を求めて行き過ぎた動画投稿を行うユーチューバーの犯罪などが問題視されています。

ガイドライン違反の動画の削除やアカウントの停止など、SNS運営サイドの対策も必要と同時に、投稿されている動画を興味本位に安易に視聴せずに、内容の適切性を考えた上で視聴するか否かを判断するという視聴者側の対応も重要との意見も出ているようですが、健全化に向けた取り組みが引き続き必要な状況のようです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"Vertical SaaS"とは

2022-01-03 23:10:37 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

クラウドサービスの1種であるSaaS(Software as a Service)のうち、特定な業種や業務のユーザ向けに特化したSaaSのことです。最近、この種のSaaSが新興企業から提供され始めユーザを増やしていることから注目が集まりつつあります。

SaaSはクラウド(インターネットなど)経由でサービスとして提供される応用ソフト(アプリ)のことですが、2000年代後半のサービス開始当初から提供されてきた、電子メール、ファイル保管、給与、財務会計、人事、その他のほとんどは、業種を問わず利用可能なSaaSで、”Vertical(垂直型) SaaS”との対比で”Horizontal(水平型)SaaS”と呼ばれています。

”Vertical SaaS”は、業種や業務に専門特化している分、そこに最適化された形で開発され(あるいは開発でき)るため、ユーザにとっては”Horizontal SaaS”よりも使い勝手がよく、しかも”Horizontal SaaS”をカスタマイズして利用するよりも安い料金で済むとのことです。このため、デジタル化への投資に二の足を踏む中小企業などの需要を喚起しているようです。

”Vertical SaaS”の提供で成功している企業の事例として以下のようなものが知られています。

・ファーストグループ(東京.渋谷)が提供する”カーズマネージャー”(2018年~)

・カケハシ(東京.中央)が提供する”Musubi(ムスビ)”(2017年~)

・ホリデー(東京.渋谷)が提供する”Holiday for Agency”(2021年~)

”Vertical SaaS”は、スタートアップが業界へ乗り出せる余地が大きいとともに、デジタル化に遅れをとっている中小企業がデジタル化に足を踏み入れ生産性アップを図るきっかけともなり得るということで今後注目が高まりそうです。

企業のカーズマネージャー(cars MANAGER)のサイトは、https://cars-enjoy.com/biz/manager/です。

企業のMusubiのサイトは、https://musubi.kakehashi.life/です。

ホリデーのニュースリリースのサイトは、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000020198.htmlです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“音声SNS”とは

2021-05-15 23:15:48 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

音声をベースとするSNS(Social Networking Sevice)です。文字や写真でコミュニケーションをとる従来のSNSとは異なり、音声を主体にコミュニケーションをとる点が特徴のSNSです。すなわち、立ち上げたルームで音声ベースのリアルタイムかつインタラクティブなコミュニケーションが可能とのことです。

2020年4月、新興企業の米”アルファ・エクスプロレーション(Alpha Exploration)”がサービス開始した”クラブハウス(Clubhouse)”というアプリが起爆剤となって注目されるようになりました。日本では2021年1月頃から利用者が急増しているようです。

その後、2021年4月、米”ツイッター”社も音声チャットルーム”スペース(Spaces)”と呼ばれる音声SNSを導入しています。さらに、米”フェイスブック”社も、今年の夏までに”ライブ・オーディオ・ルームズ(Live Audio Rooms)”と呼ばれる音声SNSを導入する予定で、その機能を発表済です。その他、Discord(ディスコード)、Telegram(テレグラム)、LinkedIn(リンクトイン)なども現在、音声プラットフォームの開発に取り組んでいるようです。

ということで、音声SNSを含め、最近、音声系サービスへの各社の参入が過熱化しています。

関連サイトは、例えばhttps://www.businessinsider.jp/post-234003です。

フェイスブックのニュースルーム(2021.4.20)のサイトは以下です。

https://about.fb.com/ja/news/2021/04/bringing-social-audio-experiences-to-facebook/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“ノーコード”とは

2020-05-22 23:06:05 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

アプリケーションソフトの開発形態のひとつで、プログラミングの専門知識がなくともアプリの開発が可能な形態のことのようです。プログラミング言語によるコーディングが不要で直感的なドラッグ・アンド・ドロップによるアプリ開発ができるようです。スタートアップからそれを可能とするようなサービス(開発プラットフォームやツール)が提供されています。

このようなサービスを利用することにより、開発に要する時間やお金、さらには専門のプログラミング技術者を大幅に削減できるようです。例えば、米ニューヨーク市では、米スタートアップのアンコルク社のサービスを使って、新型コロナ対策システムを3日間で構築したとのことです。

新型コロナ対策システムなど一刻を争う新規アプリ開発の必要性が生じたことやディジタル技術の応用拡大によりプログラミング技術者が今後安定的に確保できるかといった懸念が想定されることなどから、最近、“ノーコード”に対する関心が高まっているようです。

なお、類似の言葉に、“ローコード(low code)”あるいは“ローコード開発”という言葉があります。以下のような説明があります(https://mendix.buildsystem.jp/low-code-guide/)。

「ローコードは、アプリケーションのビジュアル開発アプローチです。ローコードにより、さまざまな経験レベルの開発者が、ドラッグアンドドロップでコンポーネントを配置したりモデル駆動型ロジックを使い、また、グラフィックなユーザーインターフェイスを使って、Webやモバイルアプリケーションを作成することができます。ローコードプラットフォームは、面倒な連携やインフラストラクチャ構築作業を抽象化することでIT側の開発者をサポートし、ビジネス側の開発者がコードを記述する作業を軽減します。ビジネス側とIT側の開発者が協力することにより、短期間でアプリケーションを作成しリリースします。」

時間もお金も掛けて0からコード化する“スクラッチ開発”の割合が少なくなって、今後はローコード開発やノーコード開発のプラットフォームの提供が盛んとなり、短期間にかつお金をかけない開発の方向へシフトしていくのではないかと思われます。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“VTuber(Vチューバー)”とは

2020-02-03 23:11:44 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

Virtual YouTuberの略称です。即ち、YouTuberとしてインターネット経由で動画配信・投稿を行うCGキャラクターのこと、あるいはCGキュラクターを使って動画投稿や配信を行うYouTuber(人)のことをこのように呼んでいるようです。2016年12月あたりに登場した言葉のようです。

登場した頃は、声優などの声や動きをCGと同期させ、YouTube上で歌や踊りを視聴させるものだったようです。最近では、仮想空間にVチューバーファンを集めてライブをしたり、現実の世界でVチューバーとファンが会えるイベントを開催したり、とVチューバーの活躍範囲が拡がっているようです。企業が広告にVチューバーを起用する動きも増えているようです。

Vチューバーのビジネスは、(1)キャラクターの開発やコンテンツの制作といった「プロダクション事業」と(2)イベントやライブの開催を支援する技術や配信システムといった「プラットフォーム事業」に大別され、スタートアップ企業によって展開されているようです。

プロダクション事業を手がけるスタートアップとして、Activ8、Smarprise、いちから、アンリミテッドなどが知られており、一方、プラットフォーム事業を手がけるスタートアップとして、バルス、ActEvolve、ビットスター、クラスターなどが知られています。収益に結びつけられるか今後の展開が注目されます。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"Amazon Alexa(米アマゾン)"とは

2017-02-07 23:42:49 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

米アマゾンが提供する音声認識技術で、「音声対話」を基本とする次代のユーザーインターフェースになる可能性を秘めているようです。

アマゾンは、2015年秋に、Alexa対応製品の第一弾として「Amazon Echo」を発売しています。これは、音声認識エンジンを内蔵したスピーカーで、「Alexa(アレクサ)」と呼びかけると、音楽を流したり、天気を教えてくれたりするようです。

アマゾンでは、早くからAlexaの音声認識技術を利用するためのAPIを外部の開発者へ提供していたため、直近の「CES(Consumer Electronics Show)2017」(2017.1.5~8開催)では、家電、自動車、IoTなど種々の分野でAlexaと連携した製品の展示や講演が行われていたようです。

去る2016年6月2日の”AWS Summit Tokyo 2016”でも、「AVS(Alexa Voice Service)」のシニアエバンジェリスト、Amit Jotwani氏によってAlexaの解説がされたようです(※)。

※ 開催報告のサイトは、https://aws.amazon.com/jp/summit2016-report/です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“ビデオテープ録画映像のデジタルデータ化サービス”とは

2015-10-24 23:39:54 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

VHS方式のビデオカメラや8mmビデオカメラで録画した映像をデジタルデータ化し、クラウドサーバー上に保存し、それをスマホやタブレット上の専用アプリで視聴できるサービスです。

デジタル化が進展する以前に利用されていたアナログ方式のビデオカメラで撮影された映像は、ビデオテープに保存され対応する再生機で再生して楽しむ形態でしたが、ビデオテープの場合、画質の経年劣化が避けられず、保管スペースも増加し、しかも、再生機も生産が中止されるなど、かつての映像を楽しみにくい状況となってきていました。この点に着目し、さらに、クラウドサービスの進展を受け、この種のサービスが登場してきました。

この種のサービスとして、「おもいで玉手箱」(プラザクリエイト)、「思い出アルバムonフレッツ」(NTT西日本)、「想い出スマートビデオ」(ピーシーデポコーポレーション)、「思ひ出シアター」(クライム)などが知られています。

例えば、「おもいで玉手箱」の場合、利用者は、ネットで注文し、その後届けられた専用の箱に、対象のビデオテープなどを入れて送ります。約1ヶ月で、ディジタルデータ化され、クラウドに保存されますので、専用のアプリをスマホやタブレットにインストールして、動画を楽しめるようになるとのことです。

料金としては、「ディジタル化するための料金」(依頼本数により可変、平均的に1000~2000円程度/本)と「クラウド利用料」(約100円から数百円以上/月)がかかるようです。

なお、家庭用ビデオカメラで撮影した映像が対象で、テレビ番組の録画や市販された映画のテープなどはサービス対象外となっているようです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“SAP S/4HANA(独SAP)”とは

2015-02-20 23:44:45 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

独SAP社(注:統合基幹業務システムERP(※)大手)が、2015年2月に発表した、これまでの「SAP R/3」(注:1992年7月6日発表)に代わって23年ぶりに投入するERPソフトです。”エスエイピー・エスフォーハナ”と発音します。2015年の3月までにクラウドサービスとしての提供を始めるようです。但し、企業内への導入も可能なようです。

※ Enterprise Resource Planning

会計、生産・物流、販売などの業務処理と大量データに基づく分析処理とを共通の”インメモリー型データベース”(注:半導体メモリを利用するデータベースで高速の読み書きが可能)で実行することを前提として新たに開発し直されたようです。統合することによって、販売動向などの把握が”即座に”行え、次の戦略の立案や実行が容易となるようです。

従来のR/3から新版のS/4HANAへの移行がスムーズに進むかが注目されているようです。

S/4HANAの発表に関連するサイト(2015.2.4)は、https://www.publickey1.jp/blog/15/sapr3sap_s4hanahana.htmlです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“ITFOReC MS2(アイティフォー)”とは

2014-12-31 23:18:07 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

「アイティフォー」(東京都千代田区、 1972年12月2日創業)が提供する、ECサイトと店舗の在庫を一元管理するシステム(ソリューション)です。このシステムを導入することにより、ネットと店舗の融合を図るオムニチャネルの推進が可能になるとのことです。

このシステムを利用するとECサイトや店舗毎に用意された複数倉庫の在庫情報をひとつにまとめて管理することが可能となるため、例えば、ある商品がECサイトで売れた場合、倉庫の在庫情報も連動して減らされるようです。従来は組み込み型のシステムとして提供していましたが、オプションサービスとしてクラウドの形態での提供も始めたようです。

靴専門大手の「ジーフット」(東京都中央区、1971年10月18日設立)は、このシステムを導入し効率的な在庫管理を実現しているようです。

このシステムを紹介している、アイティフォーのサイトは、https://www.itfor.co.jp/sol_itforec/です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“NFV”とは

2014-03-30 23:53:53 | ソフトウェア技術・サービス・SNS

「ネットワーク機能仮想化」と呼ばれます。ネットワークを制御する通信機器(ルータ、ゲートウェイ、ファイアウォール、ロードバランサなど)の機能を、当該機器を使わずにアプリケーションソフトウェアで実装し、汎用サーバの仮想化されたOS上で実行する方式のことです。”NFV”のフルネームは、”Network Functions Virtualization(あるいはVirtualisation)”です。

種々の通信機器を汎用のコンピュータで置き換えることができるため、特定の機能に対する突発的な需要の増減や構成の変更にも柔軟に対応できるというメリットがあります。

「MWC(Mobile Wireless Congress)2014」(注:2014年2月末にスペインで開催)にて、大きな注目が集まったようです。アナログからデジタルへの変化に匹敵する程で、業界全体にパラダイムシフトを引き起こしそうです。

関連資料のサイトは、例えば、http://www.ntt.co.jp/journal/1401/files/jn201401070.pdfです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする