気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

"スマートリング(エブリング)"とは

2024-04-25 23:21:10 | キャッシュレス決済・省力/省人化

エブリング(EVERING)(注:MTG(※)の子会社、2020年2月設立)が、国際ブランドVISAとの連携により、製造・販売する、”VISAのタッチ決済”に対応した指輪型の端末です。

※2017年8月に、スマートリングを開発した英新興企業「マクレア社」(注:VISAとの業務提携あり)を買収し、さらにスマートリング事業を日本で展開するためにエブリングを立ち上げた。

VISAのタッチ決済は、国際規格「NFC Pay」(近距離決済あるいは非接触決済とも呼ばれる)に準拠しています。スマートリングにはICチップとアンテナが埋め込まれ、それを指にはめて店舗の読み取り機にかざすと、電波で非接触の形で読み取られ決済が行われます。読み取り機側からの電波のエネルギーでICチップの読み取りが行われる仕組みでスマートリングに電池は不要です。充電の必要はありません。指に付けているリングをそのままかざすだけなので、クレジットカードやスマホによるタッチ決済よりもスピーディです。

VISAのタッチ決済の支払いには、(1)電子マネーのように事前にチャージして使う「プリペイド」タイプ、(2)通常のクレジットカードのように利用後に口座引き落としが行われる「ポストペイ」タイプ、(3)デビットカードのように利用時点で即時に口座引き落としが行われる「デビット」タイプの3種が用意されていますが、スマートリングは「プリペイド型」を採用しています。事前のチャージは専用アプリで可能ですが、オートチャージも用意されているようです。

このリングは、決済だけでなく、セキュリティ面の利用、例えば、オフィスの入館証やマンションの鍵としても利用できるようです。アプリからリングをロックする機能もあり、リング機能を一時停止させることも可能なようです。

リングは防水で、金属不使用(注:ジルコニアセラミックを使用)、リングサイズは18種用意され、購入の過程で指サイズを計測するようになっています。色は、白、黒の2種となっています。

価格は19800円(税込み)~、月550円(税込み)の分割払いプランもあるようです。

なお、エブリングは、NTTドコモとの業務提携を結び、2024年5月より、一部のドコモショップで、スマートリングの販売が始められるようです。下記のトピックス資料(2024.4.19付け)を参照。

https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_240419_00.pdf

また、関連ブログ("クレジットカードのタッチ決済"とは、2024.4.24)のサイトは、以下です。

https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/177f7a43ae0780158ee832d53794dca7


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"クレジットカードのタッチ決済"とは

2024-04-24 23:20:45 | キャッシュレス決済・省力/省人化

クレジットカードの読み取り形態に着目したひとつの決済方式で、購入者(支払者)自身がカードや(カードの登録された)スマホなどを読み取り機にかざす形態の決済方式です。VISA、JCB、Mastercard、American Express、Diners Clubなどの国際ブランドのカードで展開されています。

従来は、利用者から受け取ったカードを、店員が以下の(1)あるいは(2)のような操作をすることで読み取っていましたが、タッチ決済の場合は、利用者自身が読み取り機にカード等をかざすだけで電波により非接触の形で読み取られる形態です。このことから、タッチ決済は、「コンタクトレス決済」とか「非接触型決済」などとも呼ばれています。

(1)「ICチップ入りのカード」を利用者から受け取った店員等が読み取り機に差し込むことで読み取る、あるいは

(2)「磁気ストライプ付きのカード」を読み取り機上でスライドさせることで読み取る。

クレジットカードには、タッチ決済型だけでなく、上記(1)(2)のように読み取る従来タイプのものも利用されているため、カードを見て区別がつくように、タッチ決済に対応したカードの券面には、「電波マーク」が付けられています。

クレジットカードのタッチ決済は、従来の読み取りタイプと比較し、カードを店員に手渡したり、暗証番号(PIN:Personal Identification Number)の入力や署名をする必要も基本的には必要ないため、手軽かつスピーディな決済が可能であり、しかも衛生的とのことです。ただ、盗難されると不正利用されやすい点は了解しておく必要がありそうです。

なお、タッチ決済として、スマホやアプリを利用したQRコード(あるいはバーコード)決済が広く普及していますが、クレジットカードのタッチ決済では、スマホやアプリの操作が不要なためそれが不得手な人にはフレンドリーのようです。

クレジットカードのタッチ決済における読み取り機とカードとの電波による通信には、近距離無線通信規格のNFC(Near Field Communication)の「Type A/B」と呼ばれるものが利用されているようです。ちなみに、Suicaなどの交通系ICカードやおサイフケータイなど、事前にチャージして電子マネーとして利用するタッチ型カードや携帯端末では、「Type F」が利用されているようです。海外でのType Fの利用可能場所は制限されるのではないかと思われます。NFCについては、例えば、以下のサイトの説明を参照願います。https://e-words.jp/w/NFC.html#:~:text=NFC%EF%BC%88Near%20Field%20Communication%EF%BC%88

クレジットカードのタッチ決済は、我が国では海外に遅れを取っているようですが、政府によるキャッシュレス決済の推進(即ち、2025年までに普及率を4割に)の動きもあって、2018年頃からファーストフード店、コンビニ、スーパー、百貨店などで対応が始まり、東京五輪・パラ五輪予定の2020年頃から対応店舗などが増えていったようです。2018年、2019年の状況は以下のとおりです。

2018年:日本マクドナルドが一部店舗を除き対応(3月)、ローソンが全店舗で対応(9月)

2019年:イオンがVISAと連携し傘下スーパーなどで対応開始(3月)、三井住友カードが発行カード(VISA)にタッチ型を搭載開始(3月)、ゼンショーが「すき家」などで対応開始(7月)、京王百貨店がVISA、Mastercardで導入(10月)

関連ブログ(“キャッシュレス・ビジョン(経済産業省)”とは、2018.8.14)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/9fa537a85350d7914d45eba5cafa53b2です。


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"NTTドコモとアマゾンとの協業"とは

2024-04-20 23:43:31 | 企業戦略・企業ブランド・ビジネスモデル

NTTドコモとアマゾンジャパンとが2024年4月10日より開始した、決済やポイント事業に関する協業、具体的は以下の2点についての協業です:(1)ドコモ運営の共通ポイント「dポイント」に関する協業、(2)アマゾンの有料会員向けサービス「Amazonプライム」に関する協業。

「dポイントがAmazonでのお買物でたまる!つかえる!」、「ドコモを通じてAmazonプライムにご登録いただくとdポイントが毎月120ポイント還元」といったフレーズが付けられています。

今回の協業において、dポイントを貯める、使う、還元されるなどのサービスが以下の3つの対象毎に用意されています:(1)ドコモ回線の契約のある顧客向け、(2)ドコモ回線の契約がありかつドコモ経由でAmazonプライムを登録した顧客向け、(3)すべとの顧客向け。

NTTドコモ、楽天、ソフトバンク、KDDIなど携帯電話大手各社では、携帯電話契約数の増加が今後鈍化していく傾向にあることを案じ、顧客を金融サービスの方へ誘導し「非通信」事業を成長させていくために共通ポイントを軸とする経済圏を拡大させようとしており、その競争が激しくなりつつあります。今回の協業は、NTTドコモにとって上記のような動きの一環と考えられます。特に、dポイント事業においては、EC(電子商取引)面の弱さが指摘されていたこともあり、それを補う狙いがあったようです。

一方、2000年に日本市場に参入したアマゾンでは、ネット通販においてAmazonポイント以外の他社ポイントを貯めたり使ったりできるのは、今回のdポイントが初めてのようです。ポイント還元率が高くなりやすいサイトを集中的に利用するような消費者を如何にして取り込むかが課題であったアマゾンにとっても、今回の協業は追い風であったようです。

報道発表資料(NTTドコモ&アマゾンジャパン、2024.4.10)のサイトは、https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2024/04/10_00.htmlです。


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“エコメルカリ便(メルカリ)”とは

2024-04-02 23:14:59 | 宅配便・輸配送(管理)サービス

フリマアプリ大手の「株式会社メルカリ」(2013年2月1日設立)が、「SBS即配サポート株式会社」(1993年3月設立、旧 SBSサポートロジ株式会社、株式会社総合物流システム)と連携し、2024年3月28日に開始した、出品者-購入者間の荷物配送サービスです。

具体的には、以下のような配送方法です(注:より詳細な手順は、プレスリリースの内容を参照)。

・荷物サイズは3辺合計100cm以内(宅配便100サイズまで)、10kgまでで、配送料は一律730円(税込)。

・出品者は駅やコンビニ「ローソン」に設置の”スマリボックス”から荷物を発送し、購入者は場所指定により「置き配」で受け取る。

上記配送サービスの提供により、(1)出品者が荷物のサイズの測定や送料の調査といった手間に対して感じていたストレス(※)から解放され、(2)再配達不要なことからエコな配送サービスが実現できる、とのことです。

※ メルカリ利用者へのアンケートによりストレス項目を確認

サービス対象の地域は、当初は、1都3県(神奈川、埼玉、千葉)ですが、その後、拡大していく予定とのことです。

プレスリリース(2024.3.28)のサイトは、https://about.mercari.com/press/news/articles/20240328_eco-mercari/です。


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