Coinhiveと綴ります。”仮想通貨採掘サービス”などと呼ばれています。
仮想通貨ビットコインなどの暗号資産の取引きにおいて実行されるプログラムです。取引きを管理する公的機関を持たない暗号資産では、それをコンピューターによる計算作業で行っています(注:仮想通貨の分野ではこの作業を”マイニング”と呼んでいる※)。コインハイブの場合、ネットにつながって動作している第三者のパソコンを無断で使用するようです。このプログラムを導入したサイトの運営者には作業の報酬として暗号資産が分配されるようです。
※ビットコインでは、取引記録をブロックチェーンという構造で管理していますが、新たなブロックを接続するにあたり、取引記録の塊の生成とその承認を、特定な管理者なしにP2P型ネットワークに繋がった参加者で行なうようになっています。この作業はPoW(Proof of Work)と呼ばれ、ブロック内に特殊な乱数(Number used once)を含めるようにし、決められた条件を満たすような乱数を競争で見つけ(マイニングし)、妥当であることを競争に負けた人が承認するようにしているようです。
コインハイブの仕組みは概略、以下のようになっています。1)コインハイブの導入されているWebサイト(注:導入はWebページに数行のコードを埋め込む程度のようです)を閲覧者が訪問すると、2)閲覧者には無断で暗号資産の取引記録の検証が行われるようになっているようです。3)検証結果はコインハイブに無断で報告され、4)それを受けたコインハイブがWebサイト運営者に検証作業の報酬として得た暗号資産が分配されるようです。
なお、コインハイブによる第三者のパソコンの無断使用が問われた刑事裁判(注:罪の名前は"不正指令電磁的記録保管"というもので2011年にコンピューターウイルスへの対処目的で導入されたようです)の判決(注:最高裁)で、2022年1月20日、「社会的に許容しうるもので不正生は認められない」との判断が示されたようです。