気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

"エッジAI"とは

2022-08-11 23:19:44 | AI(人工知能)

端末で取得したデータなどを、ネットの先のクラウド側に送信してAI処理する形態でなく端末側あるいはそれに近いエッジサーバでAI処理する形態です。類似ブログ(”エッジAI”とは、2020.1.2)の下記サイトも参照。https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/55abec71f81fd338723acac552d93bd5

AIスピーカー(例.Amazon Alexa)やAI翻訳機器(例.ポケトーク)など従来のAI処理形態は、端末側で取得したデータをネットワーク経由でクラウドサーバへ送りクラウド側で処理する形態(注:”クラウドAI”と呼ばれる)が主でしたが、最近、クラウド側へ送る時間やクラウドサーバ側への負荷の集中を減らす観点から端末や端末に近いエッジサーバで処理する形態(即ち”エッジAI”)への注目が集まりつつあります。

エッジAIを手掛ける新興企業として、「イデイン(Idein株式会社)」(注:東京都千代田区、2015年4月7日設立)や「エイシング(株式会社AISing)」(注:東京都港区、2016年12月設立)などが知られています。

例えば、イデインでは「Actcast」と呼ばれるエッジAIプラットフォームを提供しているようですが、「京セラコミュニケーションシステム株式会社」は、このプラットフォームを利用し「メータリーダー」と呼ばれる、工場の計器類を読み取るAIアプリを開発し販売開始しているようです(※)。

※ 関連プレスリリース(2022.7.27)のサイトは、https://www.idein.jp/ja/news/220727-kccs-meterreaderです。


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“ワイズ・システムズ(米Wise Systems社)”とは

2021-07-20 23:28:08 | AI(人工知能)

Wise Systems社(米マサチューセッツ州)が開発し、2021年第4四半期より、三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下MFTBC)を通して日本国内で販売開始予定の、AI・機械学習を駆使した次世代の配送計画システムです。

AIと機械学習を駆使し、車両オペレーションに関わるリアルタイムに収集されるデータから、稼働率、パフォーマンスおよび顧客サービスを継続的に高めていけるようです。頻繁に利用するルートなどを機械学習により学び回数を重ねるごとに効率的な配送計画の提案が可能となるようです。従来、ベテランの配車担当者が長年の経験で行っていたようなルートの提案が、このシステムを利用することにより自動的に可能となるようです。

米国での利用実績として、平均で走行距離が15%削減、稼働率が20%向上、配送遅延が最大で80%解消といったものがあるようです。結果としてCO2の排出削減やドライバー不足への寄与もできるとのことです。

このシステムは、食品・飲料、宅配便、フィールドサービスや各種ビジネス向けのラストワンマイル配送に最適に機能するようです。

MFTBCは、7月15日に、Wise Systems社と業務提携に関する契約を締結したことを発表し、今年の第4四半期より、同社の日本国内パートナーとして、”ワイズ・システムズ”の販売を開始する予定とのことです。

なお、このシステムは、ラストワンマイル配送を最適化する配送計画システムとして、FUSOブランド製のトラックだけでなく、全てのブランドのあらゆる種類の車両で利用可能とのことです。

ただ、ワイズ・システムは、ドライバーなどが持つスマホのアプリとクラウドとのやり取りをベースとするシステムで、車両の状態などを監視する車載端末とのやり取り情報までは考慮されていないようです。これに関し、MFTBCの提供する車両には、”Truckonnect(トラックコネクト)”と呼ばれるテレマティクス機能を持つ車載端末の搭載が進められており、これが搭載されているものなら運転状況の監視も可能となるようです。

MFTBCのプレスリリース(2021.7.15)のサイトは、https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/news/2021/07/15/%E7%B1%B3wise-systems%E7%A4%BE%E3%81%A8%E6%A5%AD%E5%8B%99%E6%8F%90%E6%90%BA%E3%82%92%E7%B7%A0%E7%B5%90/です。

ワイズ・システムズの製品紹介サイトは、https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/product/wise-systems/です。


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“スマートAIタッガー(佐川急便)”とは

2021-07-17 23:45:19 | AI(人工知能)

SGHD傘下の佐川急便が、2021年6月1日にEC事業者向けに販売開始した、ECサイト上で販売商品の特徴を自動でタグ付けするサービスです。

2021年4月に”AIタッガー”というサービスを提供している新興企業のLISUTO(東京・港区)と資本業務提携を行い、このサービスを活用することによって上記サービスを提供開始しています。

ECサイト上に陳列される商品へのタグ付けは、多くの消費者が絞り込み検索にタグを利用している現状があることから必要性が高く、このサービスを利用するとECサイト上のタグ付けが自動で短時間で可能で人手では困難な場合でも可能となるため、EC事業者にとっては有効なサービスとなります。

国内のEC市場は楽天グループ、アマゾン、ヤフーの寡占状態となっていますが、佐川急便は、楽天とヤフーに出店している約15万のEC事業者へ切り込みをかけ、そのような荷主の需要を取り込む狙いがあるようです。

佐川急便のニュースリリース(スマートAIタッガー、2021.6.23)のサイトは、https://www2.sagawa-exp.co.jp/newsrelease/detail/2021/0623_1710.htmlです。

LISUTOのプレスリリース(資本業務提携、2021.4.20)のサイトは、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000030878.htmlです。

関連ブログは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/24315429c2fb67013079b063fec65393です。


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“AIタッガー(LISUTO)”とは

2021-07-16 23:53:50 | AI(人工知能)

新興企業のLISUTO(リスト、東京・港区)が2019年8月1日より提供開始した、ECサイトへの出品時に行う商品へのタグID登録を独自開発のAIを利用して自動的に行えるサービスです。

「AI識別で作業効率を大幅に改善し、アクセスアップに貢献」、「タグ登録をAIが識別し自動化できるサービス」といったフレーズがつけられています。

ECサイト上で商品のタグID登録をしていないと絞り込み検索に反映されないため、消費者にとっては本当に必要な商品に出会えず、サイト運営者側にとっても販売機会を逃してしまい、双方にとって良くありません。そのためECサイト上の商品についてタグID登録が望まれますが、これを人手で行う場合は大きな負担となっていました。

”AIタッガー”を利用すると、CSVファイルから商品の特徴情報をAIが抽出し、商品に最適なタグIDを自動で登録できるようです。すなわち、カラーやサイズ、商品の種類の他、ブランドなどをAIが自動で読み込み、特徴を表記した”タグ”を選択するようです。1000商品分のタグID登録が約5分で可能とのことです。

なお、SGホールディングス傘下の佐川急便は、2021年4月にLISUTOと業務提携をし、2021年6月より楽天やヤフーに出店している約15万店舗のEC事業者を対象に”スマートAIタッガー”の販売を開始したようです。

LISUTOのプレスリリース(AIタッガー、2019.7.30)のサイトは、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000030878.htmlです。

LISUTOのプレスリリース(資本業務提携、2021.4.20)のサイトは、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000030878.htmlです。

佐川急便のニュースリリース(スマートAIタッガー、2021.6.23)のサイトは、https://www2.sagawa-exp.co.jp/newsrelease/detail/2021/0623_1710.htmlです。


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“FLoC(グーグル)”とは

2021-03-17 23:06:36 | AI(人工知能)

”Federated Learning of Cohorts”の頭文字をとったものです。グーグルが、サードパーティー・クッキーに代わる広告ターゲッティングに利用しようとしている技術です。

”Federated Learning(協調機械学習、下記グーグルのAIブログサイト※を参照)”は、AIの手法でスマホなどの複数のエンドデバイスが協調して共有予測モデルの学習を行うような手法です(https://developers-jp.googleblog.com/2017/05/federated-learning-collaborative.html)。また、”Cohorts(コホート)”とは、仲間、相棒といった意味です。

※https://ai.googleblog.com/2017/04/federated-learning-collaborative.html

FLoCに対応するAI機能がグーグルのブラウザであるChromeに搭載され、ユーザーが閲覧した際、そのサイトやコンテンツの内容がFLoCにより分析され、ユーザーが数千人規模のグループ(注:これをCohortと呼んでいる)に分類されるようです。

分類された各グループにはID情報(コホートID)が付与され、それで区別されますが、各コホートIDがどのような属性の集団なのかはグーグルからは提供されないようです。

広告配信側は、ユーザーがサイトを閲覧した際に入手したコホートIDや他の情報から広告コンテンツを配信し、その反応を見ながら最適な広告を配信するようにしていくようです。

今後のスケジュールとしては、2021年3月までにChromeへFLoC機能を搭載し、同4月以降に関連業者でトライヤルを行っていく計画のようです。サードパーティクッキー方式のサポートは、最終的に2022年1月までには廃止されるようです。

関連ブログ(2021.3.6)は、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/c23385a6e12ee851b4bfbf08f84e8d01です。


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“棚SCAN-AI(NTTドコモ、サイバーリンクス)”とは

2020-02-08 23:32:46 | AI(人工知能)

NTTドコモによって開発されたAI画像認識エンジンとサイバーリンクスの商品画像データベースとを用いて構成された、スマホ等で撮影された売場の棚割画像から陳列されている商品やその位置を自動認識することができるシステムです。このシステムは、2018年4月よりサイバーリンクス経由での提供が開始されています。

実店舗にとって売り場の棚割をどう構成するかは重要な課題ですが、最適な棚割を検討するには、まず、現状の売り場の棚にどんな商品がどのように並んでいるかを正確に把握する必要があります。

従来では、商品のバーコードを人手でスキャンし手作業で専用ソフトへの入力データを作成していましたが、このシステムを利用すると、それが自動でできることになります。すなわち、スマホ等で棚を撮影し、それをサーバーへアップすると、商品の情報やその位置情報をAIが判別し、棚割の状況を自動でデータ化してしまうようです。

ドコモでは、今後、自社が所有している各種のデータ(人口統計情報、モバイル空間情報、dポイントの会員情報およびアンケート情報など)や店舗のPOSデータとこのシステムとを組み合わせ、AIが自動的に最適な棚割を提案するようなシステムを構築していこうと考えているようです。

ニュースリリース(2018.3.1)のサイトは、https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2018/03/01_01.htmlです。

棚SCAN-AIを説明しているサイト(NTTドコモ)は、https://www.nttdocomo.co.jp/biz/service/tanascan_ai/です。


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“RC”とは

2020-01-14 23:02:38 | AI(人工知能)

Role Change(ロールチェンジ)を略したものです。特別なキーワードではなく、文字通り、「役割の変化」を意味します。

しかしながら、最近の人工知能(AI)ブームを受け、人の役割の変化ということで注目されつつあります。

現在は、いわゆるディープラーニングを特徴とする、AIの第3次ブームと言われていますが、この種のAIの進展により人の仕事が減ってしまうのではとの声も聞かれます。

が、これに対し出てくることばがRCです。AIは人の仕事を減らすのではなく、その役割(あるいは仕事の質)を変える(RoleをChangeする)ということです。人が進化を求める限り、必ずRCが必要になるということです。

1990年にノーベル経済学賞を受賞した米国のマートン・ミラー教授は、1991年当時に上記のようなことを発言していたようです。そして、AIが進化すると、人は肉体を動かすことが不要となるため、対応策として、人間同士のコミュニケーションのあり方を考えたり、新規情報の獲得や創造が必要であろう、などと指摘していたようです。(日経産業2018.7.5)

 


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“エッジAI”とは

2020-01-02 23:41:37 | AI(人工知能)

エッジコンピューティングとAI(人工知能)とを組み合わせた概念です。対比される概念として「クラウドAI」があります。

IoTにおけるAIの実装の仕方が発展して、クラウドAIとエッジAIに分化したと考えられます。IoTの進展によって色々な分野でCPS(Cyber-Physical System)が実現されつつありますが、CPSではリアルの世界のデータをセンサー経由でクラウド上のサーバに集めAIにより分析、予測などを行ない、その結果をリアルの世界へ反映させます。

分化する前のAIはクラウドサーバ上に実装される「クラウドAI」でした。CPSシステムの実装において、通信量の問題、機密情報をクラウドへ置くことの問題、遅延時間(リアルタイム性の保証)の問題などから、クラウドコンピューティングの分化にあたるエッジコンピューティングという形態が登場しましたが、これと同様に、AIの実装においても、リアルの世界に近い機器の方に実装する「エッジAI」という形態が登場してきました。

「クラウドAI」と「エッジAI」は単一実装形態、両者併用形態のいずれも考えられます。両者併用形態の場合、例えば、前者は蓄積された大量のデータの分析により学習済モデルを作成する、後者は当該モデルを利用して現場のデータから予測や判定を行なう、といった具合です。

 


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“レノボ スマートクロック(レノボ・ジャパン)”とは

2019-07-16 23:57:11 | AI(人工知能)

レノボ・ジャパンが、7月9日に予約販売を開始し、7月19日から出荷開始予定の、人工知能(AI)を搭載した目覚まし時計で、ベッドサイドでの利用を想定した製品です。Lenovo Smart Clockと綴ります。

米グーグルの独自AI「グーグルアシスタント」が採用されていてアラームのセットなどが音声によって操作できるようです。グーグルアシスタント対応のスマート家電のコントロールも行えるようです。

また、4.0型の液晶ディスプレイが搭載され、アラーム設定時間の30分前から徐々にディスプレイを明るくしていく「めざましディスプレイ機能」、画面をタップすることでアラームを止められる「タップ機能」などがついているようです。

さらに、事前に設定すると、「おはよう」の一言で、その日のニュースや天気、スケジュールをチェックできたり、「おやすみ」の一言で、グーグルアシスタント対応の照明をオフにし、スマートフォンをマナーモードに設定し、リラクゼーションサウンドを再生させるなどができる、とのことです。

スピーカーにもこだわっていて、音楽やインターネットラジオ、オーディオブックなどを高音質で楽しめ、Bluetoothスピーカーとしてスマートフォンの音楽の再生も可能なようです。

本体のサイズは、113.88×79.2×75.0mm、重さは328gです。

直販価格は、9100円(税抜)です。

本製品の関連サイトは、例えば、https://kakakumag.com/av-kaden/?id=14066、製品紹介の動画サイトは、例えば、https://www.youtube.com/watch?time_continue=16&v=NojoRYyO67I、です。


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“新型BMW3シリーズ(独BMW日本法人)”とは

2019-02-22 23:29:31 | AI(人工知能)

独BMW日本法人が2019年1月30日に発表し、同日、事前受注を開始した、全面改良されたBMWの主力セダン3シリーズです。売り出しは3月9日となっています。1975年の第1世代の登場から数えて今回の全面改良で第7世代目にあたるとのことです。

今回初めて人工知能(AI)による音声認識機能が搭載されたようです。運転中に、音声ベースで、目的地を設定したり、エアコンを操作したりと色々な指示が可能な上、タイヤの空気圧など種々の情報の確認が可能なようです。

内装や外装を刷新するとともに、高性能な「3眼カメラ」の搭載により、近距離、中距離、長距離の撮影を行い、広い視野での危険予測を可能とするなど安全性も高めています。

排気量が2リットル(1998cc)の4気筒ガソリンエンジンを搭載し、希望小売価格が税込み452万円~、となっています。

新シリーズ発表(2019.1.30)の動画サイトは、例えば、以下です。

https://www.youtube.com/watch?v=O7Gt4uAybGI


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