「脱印刷」に向けた取り組みを加速させている凸版印刷が、「2022年4月に企業向けにサービス提供を開始する」と発表した(※)、仮想空間構築の支援サービスです。ミラバースと読みます。
凸版印刷では、「脱印刷」の取り組みとして最近注目されている「メタバース」に関する事業展開に力を注いでいるようで(注:中期経営計画で主力としているDX分野の1つの大きな柱としたいようです)、メタバースの運用に必要な情報基盤をこれまでの印刷技術で培ってきたノウハウを用いて実現し、このサービスを提供することにしたようです。
サービスの提供のために、メタバースの必要な仮想空間やアバターの管理基盤「AVATECT(アバテクト)」の開発を行ったようです。MiraVerseの特徴として以下のようなものが挙げられています(※)。
① 現実空間を正確に取り込んだ高い臨場感のメタバース
② ユーザーによる自在なワールド構築とデータ管理機能
③ アバター生成管理基盤「アバテクト」との連携による安全/安心なユーザー間コミュニケーション
以下のような分野への利用が想定されるとのことで、ビジネスに限らず、社会や暮らしなどへの展開も目指しているようです(※)。
・ プロモーション:企業ショールームなど正確な商品情報に基づく顧客の購入意思決定のサポート
・ 製造・設計:リアルタイムシミュレーションを使った設計やデザインなどの協調作業
・ 教育・文化・観光:距離や身体的な制約を超えた、新しい芸術鑑賞体験
なお、他の企業におけるメタバースに関する取り組みとして、以下のようなものが知られています。
・KDDI+渋谷区=>”バーチャル渋谷”
・DNP(大日本印刷)+札幌市=>バーチャル空間の構築に向けた協定締結
・エヌビディア=>メタバースプラットフォーム”オムニバース”の展開
・テンセント・ホールディングス(騰訊控股)=>メタバース支援に関する企業向け一貫サービス(仮想空間構築・アバター作成・コンテンツ配信)
※)以下のニュースリリース(2022.2.21)のサイトを参照:https://www.toppan.co.jp/news/2022/02/newsrelease220221_1.html