法科学や鑑識を意味する「フォレンジック(forensic)」に、”電子的な”に相当する「デジタル」の修飾がついたものです。電子データの中から不正な証拠を見つけ出す「デジタル鑑識」のようなことを指しているようです。
コンピュータが中心の時代の「コンピュータ・フォレンジクス(compueter forensics)」から、デジタル化が進んで種々のデジタル機器や媒体などが登場したのに伴い、デジタルデータを扱う機器全般を対象として「デジタル・フォレンジック(digital foresic(s)」という言葉が使用されつつあるようです。
IT用語辞典のe-Wordsにおいては、『犯罪捜査や法的紛争などで、コンピュータなどの電子機器に残る記録を収集・分析し、その法的な証拠性を明らかにする手段や技術の総称。』といった説明がされています。
デジタル・フォレンジック調査は、細分化が進み、現在では以下のようなものに分かれているようです(注:wikipediaを参照)。
・コンピュータ・フォレンジクス
・モバイル・フォレンジクス
・ネットワーク・フォレンジクス
・データベース・フォレンジクス
・フォレンジック・データ分析
下記のNIST文献の図3-1には、フォレンジック実施プロセスが示されています。下図のようなものです。
K. Kent, S. Chevalier, T. Grance and H. Dang, "Guide to Integrating Forensic Techniques into Incident Response", National Institute of Standards and Technology (NIST) Gaithersburg, 2006.