気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

“オムニチャネル”とは

2014-05-08 23:40:40 | 電子商取引・小売り・リテイリング

あらゆる販路(チャネル)を利用し、消費者との接点を増やしながら、商品やサービスを販売する流通の手法のことであり、2011年頃に米国で誕生した概念です。

「ショールーミング(※)」と呼ばれる消費者の行動に悩む、米国百貨店の「メイシーズ (Macy’s) 」が、2011年にオムニチャネル化の実現を宣言しています。

※ 百貨店やスーパーなどの小売店(実店舗)で確認した商品を、その場では買わずに、商品のバーコードをスマホでスキャンし、店頭より安く購入できる通販サイトで購入することを指しています。 

日本では2013年頃にこの概念が認知されるようになり、2014年がオムニチャネル元年と位置づけられているようです。

「セブン&アイ・ホールディングス」や「イオン」が強力な店舗網を武器に、オムニチャネル戦略を宣言し、実行に移しつつあるようです。セブン&アイでは、今年の7月に、神奈川県内の「イトーヨーカドー」のネットスーパーで実験を始めるようです。

即ち、ネットスーパーで注文された商品(注:取扱っている約3万点のうちの半数の商品)を注文者周辺の80のコンビニ(セブンイレブン)で受け取れるようにするものです。また5月には「アカチャンホンポ」や「ロフト」の一部の商品もセブンイレブンで受け取れるようになるようです。

衣料品大手の「ユナイテッドアローズ」では、2014年1月から、各店舗の在庫をスマホ経由で確認できるようにしていたり、通販サイトで予約した商品を最寄の店舗で受け取れるようにしているようです。また、通販サイトで予約し、実店舗で試着してから、実際に購入手続きをできるような仕組みもできているようです。

オムニチャネル化の原動力はスマホの普及にあるようですが、これに関連する技術として、近距離無線通信技術の”Bluetooth"を利用した位置測定技術(→来店者の自動検知)、高精度な画像認識技術(→高精度カメラの利用によるコンテンツ配信・利用者登録)、大量データ高速処理技術(→Hadoopなどの利用による集計・分析の高速化)、分析データに基づく販促関連技術などが挙げられています。

関連ブログ(“オムニチャネル”とは、2014.4.11)は、http://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/6932e2a555a7981660ad5d85d4020358です。


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