はー、樹脂の世界の進歩はスゴイですね。
以下引用
東レは29日、アルミダイカストと同等の引っ張り強度を持たせた炭素繊維強化ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の開発に成功したと発表した。引っ張り強度で300メガパスカルを持たせた。アルミダイカストに比べ45%軽く、PPSの持つ耐熱性や難燃性、耐薬品性などを備えた。射出成形が可能で成形品のデザイン性向上が期待できる。3年以内を目標に量産化技術の確立を目指す。
同社はこれまで、射出成形可能な炭素繊維強化熱可塑性樹脂「トレカペレット」を開発し、自動車や家電、レジャー用途などの部品として採用されてきた。ただ軽量や高強度などに優れているものの、引っ張り強度が小さい課題があり、広く金属代替材としての使用には制約があったという。
今回、ナノ構造制御で成形品中で長繊維炭素繊維を均一に分散させ、炭素繊維とPPS樹脂の界面接着性を高めることでこれを解決した。高い強度や軽量性などをアピールし、普及を図る。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820131030cbbj.html
引用終わり
炭素繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂、略してPPS樹脂。正確には炭素繊維強化PPS樹脂ですね。
PPS樹脂は融点が高く、難燃性を備え、事故消化性を持っているエンジニアリングプラスチックです。これを樹脂部としてカーボン繊維を加えることで金属の代替えとなる強度、剛性まで持ってきたようです。PPS樹脂自体は熱可塑樹脂なので、射出成形などが可能なことから今後かなり普及するかもしれませんね。自転車用としては鍛造部品に比べてちょっと強度が足りないかもしれませんが、使い方次第で現在のアルミ部品をかなり置換できるかと思われます。
今まではPPS樹脂の補強はグラスファイバーが主であったようです。そこに今回カーボンを使用したようです。単純に見ればただ置き換えただけのような気もしますが、そこは長年製品化できなかった理由があるようでして。どうもカーボン繊維が均一に分散できなかったようです。今回はそこをナノ構造制御によってコントロールが出来たとか。
現在の東レのラインナップとしてもトリレナというものがあります。これの補強にはグラスファイバーや無機フィラー、エラストマが使用されています。カーボン繊維はグレードによって性能に大きな差がありますが、射出成形が可能なほどの柔軟性を持つことからそこまで高弾性のものではないでしょう。でもアルミダイキャスト並の強度なら、実用面では十分でしょう。
また一つカーボンの世界が広がりそうです。
http://www.toray.jp/plastics/products/torelina/
http://response.jp/article/2013/10/30/209625.html
以下引用
東レは29日、アルミダイカストと同等の引っ張り強度を持たせた炭素繊維強化ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の開発に成功したと発表した。引っ張り強度で300メガパスカルを持たせた。アルミダイカストに比べ45%軽く、PPSの持つ耐熱性や難燃性、耐薬品性などを備えた。射出成形が可能で成形品のデザイン性向上が期待できる。3年以内を目標に量産化技術の確立を目指す。
同社はこれまで、射出成形可能な炭素繊維強化熱可塑性樹脂「トレカペレット」を開発し、自動車や家電、レジャー用途などの部品として採用されてきた。ただ軽量や高強度などに優れているものの、引っ張り強度が小さい課題があり、広く金属代替材としての使用には制約があったという。
今回、ナノ構造制御で成形品中で長繊維炭素繊維を均一に分散させ、炭素繊維とPPS樹脂の界面接着性を高めることでこれを解決した。高い強度や軽量性などをアピールし、普及を図る。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820131030cbbj.html
引用終わり
炭素繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂、略してPPS樹脂。正確には炭素繊維強化PPS樹脂ですね。
PPS樹脂は融点が高く、難燃性を備え、事故消化性を持っているエンジニアリングプラスチックです。これを樹脂部としてカーボン繊維を加えることで金属の代替えとなる強度、剛性まで持ってきたようです。PPS樹脂自体は熱可塑樹脂なので、射出成形などが可能なことから今後かなり普及するかもしれませんね。自転車用としては鍛造部品に比べてちょっと強度が足りないかもしれませんが、使い方次第で現在のアルミ部品をかなり置換できるかと思われます。
今まではPPS樹脂の補強はグラスファイバーが主であったようです。そこに今回カーボンを使用したようです。単純に見ればただ置き換えただけのような気もしますが、そこは長年製品化できなかった理由があるようでして。どうもカーボン繊維が均一に分散できなかったようです。今回はそこをナノ構造制御によってコントロールが出来たとか。
現在の東レのラインナップとしてもトリレナというものがあります。これの補強にはグラスファイバーや無機フィラー、エラストマが使用されています。カーボン繊維はグレードによって性能に大きな差がありますが、射出成形が可能なほどの柔軟性を持つことからそこまで高弾性のものではないでしょう。でもアルミダイキャスト並の強度なら、実用面では十分でしょう。
また一つカーボンの世界が広がりそうです。
http://www.toray.jp/plastics/products/torelina/
http://response.jp/article/2013/10/30/209625.html