花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ショー・ザ・フラッグ

2022年05月05日 | 研究
こちらは先日行われた水研究準備の最終ステージの様子。
なんと驚くことにペットボトルの中に植物を植えているではありませんか。
よくガラス瓶の中に植物を植えて鑑賞する
ボトルドフラワーという園芸技術がありますが、どう見ても違います。
なぜなら植物はリーフレタス。とても絵になりません。
しかしこのペットボトルの中で育てようとしているのは間違いないようです。
このステージの担当はある一人の女子メンバーですが
男性の手も見えます。実は1名を招集しても人手が足りなかったので
見守ってくれていた先生にも応援してもらっているのです。
ショー・ザ・フラッグ。
今必要なのは精神的なものではなく具体的行動支援なのです。
そんなみなさんの協力で9時から始まった作業は予定通り12時30分で終了。
なんと48本の実験用ペットボトルを作るため、
5分の休みもとらずに3時間30分も取り組んでいました。
また1つのステージが終わるとすぐにそのテーブルはに片付けられます。
これは調理実習の鉄則。したがって最後のステージが終わると
片付けも完了。これが手早くきれいにできる秘訣かもしれません。
このように気がつけばみんながTEAM JAPAN。
あとでユニフォームでも差し上げたいくらいです。
さて名農の大型連休も今日が最終日。
明日は出校ですが、多くの先生と生徒は春季大会で遠征。
果たして授業になるのでしょうか。さらにフローラハンターズは
いきなり生テレビに出演。こちらも詳細がわからず
いったいどうなるのでしょう。
コメント

嵐のコンサート

2022年05月05日 | 学校
昨日は青森県を低気圧が通過したため、強風が長い時間吹きました。
あいにくこの時期は畑に苗を植え付けるほんの少し前。
したがって植物のない畑はあっという間に砂嵐となります。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ではありませんが
目に砂が入ってたいへん。しかしこの砂嵐はこの地域の春の風物詩。
畑に植物が植えられるまでしばらく辛抱しなければなりません。
さてこんな春の嵐の中で昨日、コンサートが開催されました。
もちろん嵐は解散しているので彼らではありません。
演奏したのは名久井農業高校郷土芸能部。
この地域の春祭りが行われ、そこで皆さんにご披露したというわけです。
郷土芸能部が演奏するといつも地域の皆さんがおひねりを下さいます。
これは素晴らしい演奏をしている証。コロナのため長い間
演奏を披露していなかった郷土芸能部ですが、
部員もたくさん入り華麗に復活しました。
フローラハンターズの代表も郷土芸能部の和太鼓奏者。
日曜日以外は休みなし。高校総合文化祭の全国大会を目指して
校内を走って足腰を鍛える様子は、文化部ではなく運動部です。
ところで春の嵐のコンサートはどこで行われたと思いますか。
実は目の前で優雅な姿を見せる名久井岳の中腹にある「法光寺」。
創建は平安時代、この地を訪れた鎌倉幕府の第5代執権北条時頼に
一夜の宿と食事を提供したことで曹洞宗別格地の称号を頂いている
かなり格式の高い寺院。大河ドラマで小栗旬さんが演じる
第2代執権北条義時は、時頼の曽祖父にあたります。
マンガ日本昔ばなしにも出てくる名刹ですが名農の目と鼻の先。
近くにいらっしゃった際はぜひ足を伸ばしてほしいものです。
名刹と和太鼓。きっと皆さん感動されたのではないでしょうか。
お疲れ様でした。
コメント

食べる教材

2022年05月05日 | 学校
この頃になると必ずといっていいほど取り上げる話題があります。
それが品種改良。育種の話です。
かつてTEAM FLORA PHOTONICSではイチゴや食用菊、
さらにバラやキキョウの育種に取り組んだことがあります。
またプリムラやクリスマスローズの交配もよくしたものです。
もちろん本命の研究は別にあるので、チームの育種は息抜きのゲーム感覚。
でも自分だけの花が咲くと面白くてとてもワクワクしたものです、
さてこれは育種の際に用いる食べる教材。「日向夏」です。
生産量が少ないので昔は手に入りにくかったのですが
今ではこの青森でも時々スーパーマーケットで見かけます。
食べたことがある人はお分かりだと思いますが、果肉がすっぱいんです。
したがってオレンジや温州みかんと比べるとあまり美味しいとは思いません。
では皆さんは、このような酸っぱいミカンをどのように改良しようと思いますか。
普通だったら甘みのあるミカンとの交配。誰もが果肉を甘くしようとします。
ところがこの柑橘はとんでもない変化をします。果実はそのままで
皮の内側についている内果皮という白い部分を甘くしたのです。
誰もが食べない部分を甘くするとはとても人間の発想ではありません。
事実、日向夏は偶然実生。人の手によらず自然が勝手に交配したものです。
遺伝子解析によって花粉親がタチバナであることはわかっていますが
種子親はいまだに不明だそうです。今年も食べながら常識をくつがえす
自然界の自由な発想を感じ取りたいと思います。
コメント