花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

目的外使用

2022年01月31日 | 研究
ここにあるのはミル。乾燥した素材を粉末にするためのもので
コーヒー豆やお茶の葉を粉にしたり、
自家製のふりかけなどを作っている人が紹介されます。
似たようなものにミキサーがあります。こちらは液体を混ぜるもので
昔から野菜や果物のジュース作りに使われています。
さらにフードプロセッサーというものもあります。
こちらは細かくみじん切りにするのが目的で料理に使われます。
さてなんでも持っている環境班。もちろん大先輩である
TEAM FLORA PHOTONICSから引き継いだもので
当然ミキサーだって持っています。
たしか野菜にUV-LEDを照射し、機能性成分を高めた
スムージー作りに挑戦していた2016年のFLORA8がよく使っていました。
現在、フローラハンターズではホウレンソウの露天風呂栽培を
行なっていますが、せっかくだから硝酸態窒素濃度も測定することになりました。
幸い硝酸態窒素を測定する装置もフローラは持っています。
あとは測定用サンプル作り。一般的にミキサーを使いますが
先日探したところ、ミキサーが故障したのか動きません。
そこで付属のミルを使ってみることにしました。
サンプルは少量あればよいので、今度試しにやってみるつもりです。
果たして乾燥粉末作り用のミルをコンパクトミキサーとして使えるのか?
目的外使用ですが、これも小さな実験です。
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結果にコミット

2022年01月31日 | 研究
研究したら結果は問わず、発表まで行うのがチームの流儀。
これは引っ込み思案の名農生に、恥ずかしがらずに意見交換を行える
強い心をもってもらおうという試みで結成当時から続けています。
比較的、出場しやすいのが学会主催の高校生発表会。
チームは夏と秋、そして冬と春の大会にエントリーしています。
今年はすでに秋に2つの大会をこなしているので、
無理にトライする必要はありませんが、なんと3月に開催される
日本農芸化学会と植物生理学会にエントリーしています。
なぜなら今まで取り組んできた1年生のJr.にまだ発表機会を与えていないからです。
「研究から発表まで」というのが長年続けているJr.という人材育成プログラム。
そこで1年生との約束を守るために本体であるフローラも一緒にチャレンジする
ことにしたのです。先日、前者の大会のプログラムが発表になりました。
ご覧のように名農からは3チーム。嬉しいことに野菜班もチャレンジしています。
この大会は日本でも有数の大きな大会で参加する
高校生のタイトル数はなんと今年は102もあります。
3月に入ったら練習が始まるので、おのおの方、ぬかりなく準備しお願いします。
そしてみんなでワイワイと研究を楽しむ校風をまた味わいたいと思います。
明日は2月1日。旧暦のお正月です。
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名農ポスター第1号

2022年01月30日 | 研究
アルバムの製作中、2009年9月という古い写真を見つけました。
もちろん写っているのは2年生の初代フローラ。
とはいってもこの時期は、TEAM FLORA PHOTONICSという
名前はまだ名乗っておらず、草花班の名で活動していました。
草花にLEDを照射するとどうなるのかという素朴な疑問に対して
小細工せずにそのまんま挑戦した結果を、代表の2名が
山形大学で開催された日本植物学会で披露している様子です。
今でこそさまざまな学会が高校生枠を設けていますが
この年の日本植物学会では高校生やNPO団体にも
発表の機会を与えるようになってまだ2年目。
したがって参加した高校も数えるぐらいしかなく、
一般の研究者に混じって発表したのを覚えています。
現在、名農名物といえば3年生によるポスターセッション。
まるでSSHのようなイベントが開催されていますが
この大会に彼らが出場したことがきっかけとなっています。
もちろん初めて参加したメンバー。ポスターってなんだ?
まったくわからずノウハウが書かれた書籍を購入して学びました。
それがやってみると楽しくてしょうがないという感じ。
原稿を持たずに自由にディスカッションする楽しさを知ったメンバーが帰校後
学校に報告したところ、翌年から農業クラブが取り入れ始まったというわけです。
噂を耳にした他の農業高校も見学に訪れ、
今では青森県のすべての農業高校にこのイベントは広がっています。
しかしここ2年間は、本家名農でもコロナの影響でポスターセッションは中止。
現在、経験したことのある在校生はゼロになってしまいました。
研究を楽しむ校風が薄れていくのが心配です。さて新年度はどうなるのでしょうか。
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昔々、フローラは温室へ、アップルガールズは果樹園へ

2022年01月30日 | 研究
これは初代メンバーが3年生に進級したばかりの2010年5月に
男子5名、女子7名の草花班員が並んで記念写真を撮ったものです。
当時、園芸科学科では草花班が大人気。なんと草花班には先生が3〜4名もいて、
それぞれが担当する名農生を抱えていました。
つまり草花班は2年生、3年生とも3〜4グループに分かれていたのです。
実はこの12名は3年草花班の中のある1つのグループなのです。
しかしさすがにこんな大所帯では小回りがききません。
そこで3年生は男子と女子でテーマを分けて設定し取り組んでいました。
TEAM FLORA PHOTONICSといはこの男子たちのチーム名でした。
では女子は何をしていたのでしょう。メインの研究は食用菊とイチゴの育種。
人工交配して新品種の開発に取り組んでいました。でももうひとつありました。
それは白いりんご。実は前年卒業されてしまった生活科学科3年生のアップルガールズが
取り組んでいた白いりんごの研究を、2年生時からサポートしていたため、
そのまま引き継いだのです。もちろん名前もアップルガールズでした。
男子は馴化温室に草花調査、女子は草花班なのになぜか果樹園へ。
この辺りから自由奔放な活動をしていたようです。
さてこの記念写真の主役は2本の垂れ幕。実は写真を撮影する2ヶ月前の3月に
フローラは草花研究、アップルガールズは白いりんごの研究成果を抱えて
他班の仲間とともに日本農芸化学会などいくつかの学会に参加しました。
するとそれぞれがなんと最優秀を受賞。喜んだ学校がご褒美で作ってくれたものです。
特に女子は、初代の生活科学科のメンバーの白いりんごで人の行動を変えようという
デザインの視点からガラッと変え、白くなる仕組みなどを説明するなど
科学的にアプローチし、専門誌にまで掲載されました。
フローラとアップルガールズの2つが共存していた頃の昔話です。
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お待たせしました

2022年01月29日 | 研究
これは昨年5月の馴化温室。
活動しているのはフローラハンターズではなく1年生のJr.です。
チームは2010年から希望する1年生に研究機会と発表の場を提供する
人材育成プロジェクト「Jr.制度」を行なっています。
なぜなら名農生は課題研究が大好きですが、授業が始まるのは2年生から。
しかし中には早く活動したいという金の卵のような1年生も少数ですがいます。
事実、中学生の頃に新聞や名農に学んでいる兄や姉から聞いて
FLORAに入りたいのが1番の目的で入学してきた人も何人かいました。
ところが課題研究の研究班は、それぞれの学科に所属しているので
他の学科に入学すると、もう入ることはできません。
FLORAに入る入らないはともかく、せっかく活動したいという意欲を
1年間も寝かせておいてはもったいないと考えたチームは
このようなプロジェクトを立ち上げたのです。
彼女は今年複数いる1年生のうち、フローラハンターズが担当しているJr.。
もうとっくに研究結果は出ているのですが、
秋に行われる学会主催の発表会にはタッチの差で
間に合わなかったので不完全燃焼状態でした。
しかし先日、やっと2つの学会主催の発表会のエントリーが認められました。
内容は検討の結果、Jr.の研究は先輩フローラハンターズの
男子が行なった植物研究と比較しながら発表した方が面白いということになり
合同で行うことになりました。お待たせした発表はいずれも3月下旬。
せっかくだから他のフローラメンバーも自分の研究を引っさげて参加するつもりです。
ワイワイガヤガヤと取り組む楽しさもJr.に伝われば大成功です。
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