花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

逢魔時

2023年10月31日 | 学校
今日は10月の千秋楽。ハロウィンです。
11月になると急に寒くなるので、農作業もそろそろお仕舞いになります。
このように冷えた晩秋は、ブルーモーメントを鑑賞するのに最適な季節。
太陽が沈んだ後と太陽が昇る前の数十分間に
こんなブルーブラックのきれいな空が広がります。
これは太陽に含まれる波長の短い青色光が
空気中のチリにぶつかり散乱するため。
空気の澄んだ晩秋や冬が特に美しい青色となります。
あまりに美しいので、この時間帯をマジックアワーともいいます。
2016-2017年、国立局地研究所と連携してブルーモーメントを研究したFLORA。
青森では30分程度ですが、南極では太陽の位置の関係上
数時間に及ぶはずという仮説を立てました。
FLORAの代わりに昭和基地の隊員が空の動画を撮影。
南極から送られてくる膨大なデータを分析すると、まさに3時間オーバー。
後日、局地研究所に招かれ報告したところ大いに賞賛されたのを覚えています。
さてこの時間帯を日本では「逢魔時」(おうまがとき)といいました。
これは魑魅魍魎と出会う時間帯という意味です。
日本全国クマの出没が問題となっていますが、出没時間帯は朝と夕方5時から夜9時頃。
名農のある南部町でも夕方に目撃されています。現代の魑魅魍魎はクマ。逢魔時は注意です。
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3つの力を育てよう

2023年10月31日 | 研究
この写真が撮影されたのは3月28日。
2代目FLORA HUNTERSが初めて集まった日のものです。
正式には4月にならないと課題研究は始まらないのですが
ご存知のとおり、農業は早春からもう動き出しています。
したがって農業研究に取り組む名農の課題研究も、春休みからスタートするのです。
確かこの日、じっくり時間をかけて、今までの先輩の研究を学び
それらを参考に自分の研究テーマを決めたと思われます。
みんなニコニコで写真に納まっていますが、理由は目の前のケーキではなく
これから始まる活動への期待。やってやるぞという意気込みが伝わってきます。
さてその昔、アメリカの大学で園芸を学んだ経験のある校長先生がおられました。
海外研修をスタートさせるとともに、緑化に力を入れ
名農を環境緑化日本一に輝かせた先生です。
その先生がよく集会で「名農生よ強くあれ」と話していたのを覚えています。
強さの条件として挙げていたのが3つの英単語。
ひとつ目はStrong(ストロング)。肉体的な強さ、健康や元気なども含みます。
ふたつ目はTough(タフ)。肉体的な屈強さと精神的な強さを表します。
そしてみっつ目はGuts(ガッツ)。気力、根性、勇気を意味します。
活動を始めて8ヶ月。FLORAの流儀である「一人一研究」は大変ですが、
体験を通して3つの力を確実に育てているようです。
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笑うFLORA

2023年10月30日 | 研究
名農祭直前の今月最後の課題研究。
現在、大会準備で猛烈に忙しいFLORAですが
以前から依頼を受けていた新聞社の取材に2日連続で対応しました。
さまざまインタビューされた後、最後はお決まりの記念写真。
新聞に掲載されるものです。
実は昨年のFLORA HUNTERSもたくさんの取材を受けましたが
いつもいわれるのが「笑顔で!」。
なぜならにっこり笑えない男子がいたのです。
まさに「笑わない男」。いつもは笑顔なのですが、
なぜかカメラの前に立つと魂を抜き取られると感じるのか、
怖い顔になってしまうようで、記者泣かせでした。
しかし今年の2代目FLORA HUNTERSは
夏に行われたボランティアアワードの表彰式で
ステージに上がって大騒ぎしたように、底抜けに明るいメンバーが多く、
撮影された写真は、いつもみんな笑顔でいっぱいとなります。
同じチーム名ですが、構成するメンバーが変わると、
ガラリと別人格になる不思議なFLORAです。
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君のひとみは10000ボルト

2023年10月30日 | 環境システム科
「日本三大芳香木」をご存知ですか。
ジンチョウゲ、クチナシ、そしてこのキンモクセイ(金木犀)です。
キンモクセイは秋に甘い香りを漂わせる花を咲かせ、
アリスの「君のひとみは10000ボルト」の中にも出てきます。
 
鳶色のひとみに 誘惑のかげり
金木犀の 咲く道を
銀色の翼の馬で 駆けてくる
二十世紀のジャンヌ・ダークよ
 
実はこの歌詞を読むだけで、歌の世界は青森でないことがわかります。
なぜならキンモクセイの栽培分布の北限は秋田と岩手。
かつて青森で露地栽培したことがありますが、
寒さで花を咲かせてくれませんでした。
香りは芳香剤で知っているものの、
金木犀の咲く道を実際に歩いてみたら
いったいどんな香りに包まれるのでしょう。
北国の住民にとっては憧れの世界です。
作詞されたのは、先日お亡くなりになった谷村新司さん。
ご冥福をお祈りいたします。
今日は収穫感謝祭。明日から代休もあり、
飛び石ですが、ほぼ1週間名農はお休みとなります。
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スーパーエルニーニョ

2023年10月29日 | 学校
名農といえば緑豊かなキャンパスが代名詞。
実は昭和46年、度重なる水害を避けるため
川沿いから現在の高台に移転してきました。
しかしこの地域は春先に強い風が吹くため、緑のない校地は砂嵐。
そこから全校生徒あげての緑化活動が始まります。
先輩方の努力が実り、学校環境緑化活動で総理大臣賞を受賞。
リスやキジが遊ぶ小さな森のようなキャンパスとなりました。
この時期、目に飛び込んでくるのがイチョウの木。
夏は葉が緑なので杉と同化。存在に気づきません。
したがって紅葉してくると突然現れたかのようで驚きます。
ところで今月上旬、本拠地の馴化温室脇にイチジクを植えたFLORA。
枯れることなく育っていますが、冬がくるのでそろそろ葉を落とすはずです。
初めての冬。寒さが苦手なイチジクにとって辛い季節になります。
ただニュースでは、この冬はスーパーエルニーニョとのこと。
北国も暖冬になるのではないかと予想されているので
イチジクは喜んでいるのかもしれません。
またイチジクでちょっと気になる情報を得ました。
果実が熟すまで90日もかかるというのです。
つまり8月に実をつけても熟すのは晩秋の11月。
そうだとしたら気温が上がらないので未熟果となってしまいます。
どうやら生食ではなくコンポートやジャム用として
加工して利用することになりそうです。
さて今日は1日だけの名農祭。学科展示やステージ発表、模擬店、
さらに名農主催のコンクール「アグリチャレンジ」の表彰式も行われます。
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