花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

最終ランナーもゴールイン

2024年06月30日 | 研究
4月2日から始まった温室でのミスト栽培。
レースに出場したのは、短距離ランナーのレタス、スイスチャード、
そして中距離ランナーのインゲンの3選手です。
やはり早いのはレタスとスイスチャード。
ゴールデンウィークには収穫され、1ヶ月でゴールインとなりました。
最終ランナーはインゲン。こちらは豆類なのでゆっくりです。
とはいえサヤは6月にはできていました。
しかしFLORAは途上国での利用を考えているので収穫形態は種子。
そこで完熟するまで放置していました。
その間、3週間弱。ずいぶん時間がかかりましたが
先週なんとかゴールインとなりました。
収穫後、メンバーによって1株ごと重量が測定されました。
するとミストで栽培してもControlである水耕栽培と遜色なし。
どちらかといえば増収していました。
これでひと安心。国際大会のために走ってくれた3選手に感謝です。
そして伴走者としてのFLORAの役目も終わりました。
国際大会で披露するためのデータなので
失敗できないというプレッシャーの中での栽培管理。お疲れ様でした。
次なるレースは数日後に始まる考査。
9月に始まる就職試験では、今回の結果が大きく影響します。
日本を代表として国際大会に出場する彼らですが
今回だけは「そんなの関係ねえ!」自分のために走ってください。
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時には生産者、時には研究者

2024年06月30日 | 研究
FLORA HUNTERSのTEAM JAPANが
インゲン1株についた子実の平均重量を測定している隣で
水冷水耕チームがパセリの重量を測定していました。
先日、収穫した際、新鮮重量はすでに測定済みなので
今回は乾燥させた乾燥重量の測定です。
こちらは軽いので3株まとめて測定していましたが、
それでも軽くて測れないと首を傾げています。
どうやら大雑把なg単位の計りを使ったようです。
でも大丈夫。FLORAには0.1g単位の計りもあるので
そちらを使ったら問題なく測定できたそうです。
お肉屋さんなどで使うg単位の計りは数千円とお安いのですが、
0.1g単位になると急に1万円に近い値段になります。
ニンジンやジャガイモなど農産物の重量だとg単位で十分。
したがって農場にあるのはみんな20kgなどの大型のばね計り。
しかし生物工学などの研究班が使うのは0.1gや0.01gの計り。
こちらには大きな計りはありません。
ところがFLORAは、時には生産者、時には研究者と
ふたつの立場を行ったり来たり。
したがってどちらにも対応できる計りを持っているのです。
お金がかかります。
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Studio FLORA

2024年06月29日 | 環境システム科
8月にスウェーデンで開催される青少年の水の国際大会。
FLORA HUNTERSは嬉しいことに5度目の日本代表として
出場させていただくことになりました。本当に皆さんに感謝です。
さて大会出場の際、主催者から求められるもののひとつに
研究を紹介する2分以内のショートムービーがあります。
動画編集を滅多にしないFLORAにとってこれは苦手分野。
そこで今回は、論文の提出が終わったら早速撮影に取り組み
約1週間で完成しました。嫌いなものは最初に食べるのと同じです。
今まで何度か制作し、また他国の作品も拝見しましたが、
今回のFLORAのムービーはあまり例のない、かなり挑戦的な仕上がり。
かつてStudio FLORAが制作したムービーを知っている人なら
「またやってる!」と笑ってくれると思いますが、
初めて見る人はおそらく「!?」とびっくりするはずです。
もちろん90%は主役である国際大会に発表する2人の映像ですが
少しだけ出てくる2年生を含めた他の8名がなかなかいい味を出しています。
なぜなら今年のFLORAのサポートメンバーは役者揃い。
良くも悪くもアバンギャルドなトライとなりました。
ストックホルムへの提出締め切りは7月1日ですが
すでに無事届いたようで、まずはひと安心です。
このショートムービーは主催者のサイトでこの後、閲覧可能となりますが
本校のホームページでも日本語字幕付きで公開したいと考えています。
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夏果がついた

2024年06月29日 | 研究
昨年、FLORAが馴化温室脇の大きな鉢に植えたイチジク。
3株とも無事に越冬して葉を出しています。
面白いことによく見ると葉の付け根に
小さな小さな果実がついているところもあります。
これは夏果。イチジクには秋の他に、初夏にも実をつける品種があります。
FLORAが植えたのは違う品種3本。
どうやらこのイチジクは夏果と秋果の2回実をつける両用タイプのようです。
また昨年伸びた枝の先に着くのが夏果、今年伸びた枝に着くのが秋果といいますが
ここは北国青森。着果数も少ないので夏果はあえて収穫せず、秋に勝負したいと思います。
運よくミスト研究もまとめに入り、日々の測定もなくなってきたので
今度はイチジクやブルーベリーの観察ができます。
特にブルーベリーは考査が終わると早いものは収穫時期になります。
今年もみんなでブルーベリーを収穫して販売しようと考えています。
なおブルーベリーは価格の高いフルーツです。なぜなのでしょう。
もしかしたら果実が小さく収穫に手間がかかるからかもしれません。
りんごと違って100個摘んでもほんの少し。
摘んでも摘んでもパックいっぱいになりません。これは農家泣かせです。
したがって価格そのままでお客様に摘んでもらう観光ブルーベリー農園は良いアイデア。
お客様も摘む楽しさも体験できるからです。
誰かがいっていました。「趣味の園芸」は楽しいものですが
経営としての「プロの園芸」はコスト管理などもあり大変。
温室脇のブルーベリーはその両方をFLORAに教えてくれます。
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初号機は失敗か

2024年06月28日 | 環境システム科
これは2年生とJr.が取り組んでいる研究に用いた装置。
自作したものです。密閉容器、超音波発生器を使うあたり、
先輩のミスト装置によく似ています。
しかし何度行っても、初号機では思うような結果が出ません。
いろいろ原因を考えた彼らは、改善した2号機の製作に乗り出しました。
材料は先輩の余り。前回自作したこともあり、製作はスムーズ。
2号機はダークグレーの装置になりました。
さらに専門家に、うまくいかなかったことを相談したところ
アドバイスをいただきました。
思ったより簡単で試せそうなので
次回はこの新型装置と工夫した実験方法で
リベンジしようと考えています。一歩進んで2歩下がる。
なかなか前に進まず足踏み状態のFLORA。ここが正念場です。
Jr.との約束は研究成果を発表する場を設けること。
しかしいつもお世話になっている学会は
タイミングが合わずエントリーできません。
またコンクールはたくさんありますが
Jr.の研究に向いている大会はそんなに多くはありません。
そのため現在は情報収集中。いろいろ吟味して選択するつもりです。
何はともあれ発表できるデータが必要。もうひと頑張りです。
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