花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

植物供養

2019年08月31日 | 研究
ハンターズの本拠地である馴化温室には
狭いけれど花壇スペースがあります。
昔はよくフローラがサンパチェンスなどを植えては楽しんでいました。
しかし今年は春からずっと大忙しだったので
植える時間がなく花壇は放置されたままでした。
2学期がスタートした先日、一段落したメンバーによって
やっと植物が植えられました。植物の名前はコキア。
別名ホウキグサといったら知っているかもしれません。
もちろん実験に使うために育てていたものですが
先日、その実験が終わったので予備で育てていたものを植えたのです。
それもたった4株。ちょっと足りないけれど予備なので仕方ありません。
実験が終わったらその植物も植えたらいいんじゃないかと
考える方もいると思いますが、それはできません。
栽培が終わると抜き取って根の長さを測ったり、
茎を潰して含まれている栄養分を測定するなど
植物体はバラバラにされてしまうからです。
特に今年はそんな実験が多く、美しい花を咲かせるサンパチェンスも
みんなバラバラになってしまいました。
獣魂祭という実験動物を供養する儀式がありますが
ハンターズも実験のため植物の生命を奪ってしまいました。
心から感謝し、供養しなければなりません。
そのためにも残った植物の生命をしっかりまっとうさせるつもりです。
さてコキアは狐の尻尾のような面白い姿を楽しむもの。
また紅葉するらしいので、これからが鑑賞時期。
しっかり管理したいと思います。
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お礼肥

2019年08月31日 | 学校
予想した通り、お盆が明けると吹く風が秋風に変わってきました。
朝夕はちょっと肌寒い感じもします。
ご覧ください。ハンターズの温室脇のブルーベリーです。
お盆前に突然茶色に枯れてきてもう枯死するんじゃないかと心配しましたが
現在は、少ないのですが元気な緑の葉も残っているので
なんとか九死に一生を得たようです。
原因は雨不足。7月下旬から8月中旬までまとまった雨がなく
水切れに弱いブルーベリーがこんな悲惨な姿になったと思われます。
7月は低温、その後一転して猛暑。さらに渇水。
満身創痍。もうボロボロ。よくぞ厳しい夏を乗り越えてくれました。
初夏はいろいろお世話になったブルーベリー。
新人ハンターズの貴重な資金源となりました。
そんなありがたいブルーベリーにハンターズが
これから行わなければならない作業があります。
それが「お礼肥」(おれいごえ)。
収穫が終わったブルーベリーにたっぷり肥料を施し、
来年に備えてもらうのです。
自然の恵みへの「お礼」。
いかにも日本人らしい優しい言葉です。
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懐かしのライトマジックショウ

2019年08月30日 | 環境システム科
環境システム科の大型水耕温室。
先日、懐かしい実験をしているのを見つけました。
なんと水耕栽培でカブを栽培しようとしているのです。
どうやら鉢ごと水耕ベッドに浸すスタイルのようです。
今から4〜5年前、フローラで似たような実験をしたことがあります。
当時用いたのは栽培ベッドにパミスライトという軽石の微粒を敷き詰め
そこに播種する方法。ベッドの下の養液槽から滲み出る液肥で
育てるという一見、養液栽培に見えないスタイルでした。
しかし基本的な原理はこの装置も同じ。
おそらく立派に育つはずです。
ただフローラはもう一手間かけました。
それは上から波長450nmの青色LEDをわずかに照射したのです。
ご存知の通り、カブの可食部は根ではなく胚軸。
根と茎とをつなぐ微妙な部分です。
チームは長年の研究から青色LEDを照射すると
茎が成長することを知っています。
そこで見た目、茎と変わらない胚軸だったら肥大するかもしれないと
肥大期に入るとすぐに照射したのです。
するとどうでしょう。あっという間に収穫サイズまで成長したのです。
数年間、この実験を行いましたが結果は同じ。
これにはみんな驚きました。
確か学会で発表したところ担当していたメンバーは
東京大学の院生からいろいろ情報がほしいと依頼されていました。
大学生も胚軸が青色光に反応することに驚かれたようです。
この研究は京都大学で開催されたテクノ愛で新技術として発表され
見事、最優秀を受賞しています。
フローラには「ライトマジックショウ」と呼ばれる
まるで手品のようなLEDを使った技術がたくさんあります。
このカブの研究もそのひとつ。
施設園芸班のこの研究を見て、思い出しました。
今度、青色LEDでも貸してあげようかな。
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そんなの関係ねえ

2019年08月30日 | 研究
またまたポスター発表の練習をしているハンターズの様子です。
先日掲載した写真とは違い、どのメンバーも動きがあります。
それもそのはず、全員のポスターがほぼ完成し
あとは練習あるのみとなったからです。
最初は人の目があるので、声を出して練習するのが恥ずかしそうでしたが、
大会まで早い人であと5日。
遅い人でも2週間しか練習期間がありません。
自分の代わりはどこにもいないことを知った彼らはもう本気モード。
「人の目なんて関係ねえ」というわけです。
ところがやってみると先輩のように流暢に話すことなんかできません。
体験を通して、頭の中では実験と現象の関係性は理解しているのですが
それをわかりやすく人に伝えることのなんと難しいことか。
乗り越えるコツは試行錯誤しながら、何度も口に出してトライすること。
つべこべいわず、やるしかありません。
徐々に上達しているハンターズ。
今が正念場。頑張れハンターズ!
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ウソ言ってんじゃないよ

2019年08月29日 | 研究
先週末、北海道で開催された環境系の活動発表会で
文部科学大臣賞を受賞したバブルボーイズが帰ってきました。
嬉しいことに北海道のお菓子を持っての凱旋です。
後輩のハンターズはもちろん、研究生である1年生にもとの気配り。
ありがたく頂戴し、後輩たちに配らせていただきます。
今回の発表はバブルボーイズが行いましたが
紹介された研究内容は、自分たちの泡農薬の他に
2年生のハンターズが今年取り組んでいる集水技術研究、
さらに研究生の除塩研究、そして昨年、先輩が取り組んだ水質浄化研究などさまざまです。
学年こそ違いますが、大きな括りでいえばすべて環境研究。
チーム名をバブルボーイズではなく、環境研究班と名乗ったのも頷けます。
もしそうであれば今春卒業したフローラ10、
つまりファイナルフローラにもお菓子を配らなければなりませんが
さすがにそれはちょっと無理。
すべて後輩たちのお腹に入りそうです。
バブルボーイズも話していましたが、すべて先輩後輩のおかげ。
ファミリーとか家族という言葉が今年、お笑いのネタになりましたが
チームもそれに近い関係かもしれません。よく頑張りました。
しかし凱旋した彼らの手には文部科学大臣賞の賞状がありません。
証拠がないので「ウソ言ってんじゃないよ!」とみんなにからかわれますが
大臣賞は揮毫してから大臣の印をいただくため時間がかかります。
後日、お届け下さるとのことで、それまで待ちたいと思います。
届いたら地元新聞社に取材していただくつもり。
もちろん環境班みんなで対応したいと思います。
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