花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

千秋楽

2020年09月30日 | 研究
2つのテーマに挑戦していたハンターズJr.の1年生。
遅れてスタートした2つ目のテーマがまもなくゴールイン、千秋楽となります。
残っているのは水質浄化に用いた素材をもう一度分析するだけ。
したがって2020年の研究はほぼ完了で、
会場には相撲甚句が流れているといったところでしょうか。
しかしお疲れ様といいたいところですが
今年は本隊であるハンターズの活動に全力を尽くしたので、
Jr.の研究は相当荒削り。研究している姿を見ながら
実験方法や区の設定をもう少し考えるべきだったと
感じながらも修正はできませんでした。
でも1年生にとってはチャレンジすることが一番大事。
ことごとく学会の発表会が中止になっている中、
なんとか数少ない公募している大会に応募してもらおうと考えています。
現在悩んでいるのは2つのテーマのうち、どちらを応募するかを決めること。
さすがに2つ同時に勝負するほど器用ではありません。
どちらもそれなりに面白い結果が出ていますが
改善を加えて、もう1年やってほしいものばかり。
しかし来年は特例措置が発動されない限り、環境研究班は幕を閉じる予定。
来年、別の研究班に入ることになるので、
もうこのテーマで研究することはないかもしれません。
そんなこともあり、どちらをまとめてもらうか悩んでいます。
明日は中秋の名月。そして名農は中間考査が始まります。
そして明後日はハンターズの報告会と続いていきます。
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正真正銘

2020年09月30日 | 学校
秋になってグッと寒くなってきました。
現在の最高気温は20度前後、
最低気温では10度まで下がっています。
多くの植物の色が褪せてくると目についてくるのが
クリスマスローズの厚く存在感のある葉。
濃い緑で艶のある葉がとてもきれいです。
ちょうど今はクリスマスローズの播種時期。
また鉢替えなどの適期でもあります。
みんなが元気なくなってくると俄然元気になるあたりに
へそ曲がりでしたたかな戦略を感じます。
クリスマスローズの正式名称はヘレボルス(Helleborus)。
意味は「食べると死ぬ」。ヨーロッパでは昔
毒殺などに用いたといわれるように根に毒を持っています。
とはいっても有毒植物は広く存在するので恐れることはありません。
さて日本ではヘレボルス属を総称してクリスマスローズと呼びますが
原産地のヨーロッパではヘレボルス・ニゲル という1属だけ。
唯一、クリスマス時期に開花するニゲルだけに付けられた名前なのです。
花は純白。ヘレボルスはバラ科ではなくキンポウゲ科ではありますが
それはきれいな花を咲かせます。
枯れはじめた夏草の間から顔を見せたこの葉こそヘレボルス・ニゲル。
正真正銘のクリスマスローズが、これから元気に立ち上がってきます。
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謎の木枠

2020年09月29日 | 研究
ハンターズの本拠地である馴化温室にこんな木枠があります。
底がないので物品を収納するはできません。ではいったいこれは何でしょう。
2018年の青少年水大賞で水質浄化を発表して準グランプリを受賞した
フローラ最後のメンバーが2017年4月、つまり2年生の時に自作したものです。
ご存知の通り、環境システム科は全国でも珍しい工業要素を取り入れた農業学科。
したがって簡単な工作物なら木材でも金属でも作ります。
彼らは当時、長ねぎと玉ねぎの研究をすることになりました。
もちろんお得意のLEDを照射して可食部を太くする研究で
小さな小石で育てる礫耕栽培をしていました。
しかし玉ねぎはほったらかしでいいのですが、
長ねぎは培土して茎を遮光し、軟白部分を作らなければなりません。
露地なら土を簡単に寄せることはできますが、
温室それも礫耕となると小石が崩れ落ちてしまいます。
そこで考えたのがプランター内に木枠を設けて、小石が落ちないようにする方法。
園芸科学科時代のフローラならアイデアを実現させる技術はありませんでしたが
彼らは工業も学んでいるので設備もあり、こんな木工なんてすぐ作ります。
この木枠はそんな彼らの作品なのです。
しかしこの研究、玉ねぎでは大成功して数々受賞しましたが、長ねぎでは失敗。
一人一研究のフローラでは誰も助けてくれません。
そこで先輩の取り組んだ研究をまた引っ張り出して、改良することになりました。
それが植物による水質浄化。長ねぎの失敗があったからこそ
世界準グランプリが生まれました。
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これにて校了

2020年09月29日 | 研究
ハンターズのグランプリを記念して製作している報告書。
たくさんの方のご協力で原稿が集まり、最終校正が行われています。
左側の色合いの悪かった最初のダブルトーンも、さすがはプロ。
なんども校正した結果、徐々に左のようにきれいなブルーに仕上げてくれました。
ところが問題なのは何といっても文章。
何度も目を通しているはずなのに、毎回見つかる誤字脱字。
もちろんたくさんの方の目で確認していますが、
これでOKということにならず、何だか不安です。
とはいってもこの本は来月2日に行われる報告会で
参加された皆さんに配布するもの。
いつまでも校正しているわけにはいきません。
最後は決断。ということでこれにて校了となりました。
ところでこの冊子、250部作るのと500部作るのでは
ほとんど見積もり額は変わりません。
なぜなら印刷にかかるコストの多くは製版。紙代なんて安いものです。
だから部数が増えてもほぼ見積もりは変わらないのです。
今から20年も前、初めてDTP(卓上編集)に取り組んでいた時は
印刷機にかける直前の版が完成するぐらいまで自ら行っていました。
透明な巨大OHPシートのようなものに焼き付けた版の元を
印刷屋に持ち込めた時代。
今よりもDTPの安さを感じることができた時代でもありました。
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お好みはどちら

2020年09月28日 | 環境システム科
コカブの栽培をしている環境システム科の2年生。
先日、間引きをしたところ、たくさんの株で
胚軸部分が肥大し始めているのを確認できました。
やっと肥大期に入ったようです。
このタイミングで施すのが追肥。
栄養分を与えて一気に肥大させるのです。
肥料には堆肥のような緩効性肥料もあれば
化学肥料のような即効性肥料もあります。
追肥をするならどちらを選べばいいでしょう。
もちろん即効性肥料。ここぞという時に効かせるには
スピードが大事なんです。
ここに並んでいるのは左が化学肥料。真ん中が液肥。
右が液肥を溶かす水を計るためのメスシリンダーです
どちらも根からすぐ栄養分を供給できる即効性肥料。
カブの栽培は3グループに分かれて行っています。
今回は、どの肥料を使うかはそれぞれに任せることにしました。
するとあるグループは化学肥料、もうひとグループは液肥を選択。
最後のグループはどちらを選ぶか尋ねたところ、答えは両方。
肥料を与えすぎるとかえって育たなくなることを教えたらみんなびっくり。
相談の結果、液肥だけにしたようです。
肥料をあげれば、あげるほど大きくなる。
ついつい勘違いしてしまいます。
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