花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

青森の味を全国へ

2019年06月30日 | 
青森県人にとってお馴染みの焼肉のタレといえば「源たれ」ことスタミナ源たれ。
特産のニンニクなどを使って十和田市で製造されている人気商品です。
いろいろな商品とコラボしてきましたが、
また新たに大手メーカーと連携して新しいラーメンや焼きそばとして販売されました。
調べてみるとこれは全国展開。地域限定ではありません。
おそらく期間は限定だと思われますが
全国どこのスーパーマーケットでも購入できるようです。
以前もご紹介しましたが、このタレ、
昔、お隣の三本木農業高校の研究を元に生まれたもの。
そのため年配の方は「三農のたれ」という人もいました。
しかし残念ながら時代も変わり、
このような歴史はもう忘れられつつありとても残念です。
さて青森県の農業高校から全国発信しているのは源たればかりではありません。
津軽の農業高校では全国に先駆けてグローバルギャップに取り組んでいます。
グローバルギャップとは農産物の国際基準。
この学校の農産物はこの基準に認定されたものが多く
東京オリンピックの選手村に食材として提供されるかもしれません。
でも名農だって負けていません。
もちろんドローンによる果樹の溶液受粉は世界初の取り組みです。
毎年改善されていますが、今年は課題だった結実率を完全クリア。
もう実用化できるところまできました。
3時間かかる人工授粉がわずか15分で完了。
おそらく高齢化の進む全国の果樹農家を救う技術となるでしょう。
このような先駆的研究の成果をもっと全世界にPRし
日本の農業を元気にしてほしいものです。
ではどんな味なのかさっそく焼きそばでもいただきましょう。
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せんべいのみみ

2019年06月30日 | 
これが何だかわかりますか。
あらためてじっくり見ると知っている人でも不安になると思います。
これは「せんべいのみみ(耳)」です。
青森県南部地方の特産に南部せんべいがあります。
冷涼な気候のためお米を食べることができなかった先人が生み出した
小麦を原料としたせんべいです。
型に入れて焼くのですが、型からはみ出てしまった部分がこのみみ。
確かに耳たぶのように見えます。
南部せんべいを袋詰めする際、みみはきれいに取り除かれていますが
こちらもモチモチして食べると美味しいものです。
そんなことで地元のせんべい屋さんやスーパーマーケットでは
このみみだけを袋に入れた商品が格安で販売されています。
そのままかじってもいいのですが、中にはバターを入れたフライパンで
もう一度焼いて食べると美味しいと話す人もいます。
こればっかりは物産館にはありません。
ぜひ地元のスーパーまで足を伸ばしてお買い求めください。
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古い切符

2019年06月29日 | 学校
資料を整理していたら古い電車の切符が出てきました。
この切符の日付を見て驚きませんか。
なんと2011年3月11日。
あの東日本大震災のあった日です。
もっと驚くのが切符を買った時間。
そこには14 42と印字されています。
震災の発生時間は14時46分。
つまりこの切符を買った4分後です。
震災の前日まで新しい学科を立ち上げるために
もう一人の先生と愛媛大学などを見学していました。
そして3月11日、飛行機で青森に帰るため一度羽田空港で降り
待ち時間を利用して新しくできたターミナルを見学しようと
この電車の切符を購入。今まさに改札を通ろうかという時に
東日本大震災が発生したのです。
震災のため飛行場は閉鎖。たくさんの利用客は
空港で一晩野宿するはめになりました。
翌日の午後、やっとのことで三沢空港に帰ってきましたが
生きた心地のしなかった忘れられない体験です。
この日は課題研究のあった日。フローラの女子メンバーは
こちらが出張だったため自分たちだけで研究発表の練習をしていました。
名農の被害は大きくなかったもののよくぞ落ち着いて避難してくれました。
もし大きな被害があったらと考えるとゾッとします。
そんな彼女たちですが、数週間後にはサクラソウ保護のために活動を開始。
そして数年後、農業と工業を融合させた新学科「環境システム科」が誕生します。
古い切符ですがいろいろなことを思い出させてくれます。
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ノイバラ

2019年06月29日 | 学校
ご存知、野バラともいわれるバラの原種「ノイバラ」です。
日本のいたることに見られる最も身近なバラではないでしょうか。
放っておくとつるを伸ばし、周囲に迷惑をかけるので
環境整備の際によく切られてしまうようです。
こんなどこにでもあるノイバラですが
バラ園芸の世界にとても優れた形質を提供しています。
ひとつは四季咲き性。年に1回しか咲かなかった
今までのヨーロッパのバラに画期的な特徴を与えました。
もうひとつはつる性。枝をぐんぐん伸ばす厄介なノイバラですが
ヨーロッパで交配され、美しいつるバラの元となっていきます。
バラといえばイングリッシュガーデンや
ベルサイユのバラを思い浮かべるように
ヨーロッパのイメージがありますが、
実はノイバラやハマナスなどアジアのバラの遺伝子が入っています。
まさに生物の多様性。邪魔者の形質が活かされました。
そう考えると人間含め、どんな生物だって世界にひとつだけの存在。
自信をもって生きろと野生のバラが教えています。

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緑育心

2019年06月28日 | 研究
温室前の植物を調査をしているのはハンターズ。
栽培しているのはトウモロコシとサンパチェンス。
そしてコキアという植物の3つ。
サンパチェンスは時々取り上げるのでご存知だと思いますが
コキアは知らない人も多いのではないでしょうか。
でも別名ホウキグサ。そういうとピンとくるかもしれません。
秋になって枯れ残った枝を集めてホウキにする植物です。
昔、小学校などで竹ボウキと同じぐらいよく使ったものですが
残念ながら今はなかなか見ることはできません。
そんなちょっと珍しいというか懐かしい植物を栽培しています。
実験は秋口までかかりますが
その後はホウキにして文化祭で販売したら
欲しい人がいるかもしれません。
大切に育ててみたいと思います。
さてそんな植物の栽培研究している彼の元にたくさんのメンバーが集まっています。
実は自分の調査が早く終わったメンバーが手伝っているのです。
一人で18鉢の植物の草丈や茎の太さ、葉の色などを測定している彼にとって
水やりなどちょっと手伝ってくれるだけで大助かり。
彼らの手入れですくすく植物は育っていますが
それと同じようにハンターズのチームワークも育っているようです。
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