花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

らんまん

2023年08月20日 | その他
押し入れをごそごそしていたら古い図鑑が出てきました。
本の名前は「新日本植物図鑑」。そうです。
テレビ「らんまん」の牧野さんの図鑑です。
写真はありませんが手書きのイラストが満載です。
とはいっても当時のものではなく、昭和35年頃に大量出版されたもの。
それも初版本ではなく7版目なので昭和37年に購入された本のようです。
牧野さんの図鑑は今も販売されているので
そんなに珍しいものではありませんが
ちょっと目を引いたのは本の価格。4,000円とあります。
図鑑なら安い方だと思いますが、でも昭和37年です。
そこでちょっと調べてみると、当時の大卒の初任給は約15,000円。
つまり給料の1/3。さらに家賃平均が5,000円だったというのですから
現在に置き換えると相当高価なものだったようです。
テレビでは牧野さんは、本を作るために
資材を投げ打って外国の書籍を購入しています。
でも昭和30年代、植物を勉強しようとしていた人も、
同じように牧野さんの高額な本を購入していたようです。
名久井農業高校は月曜日から2学期がスタート。
秋の植物がみんなを待っています。
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雪の山

2022年04月17日 | その他
青森県は北国ですが、太平洋側の南部地方と
日本海側の津軽地方では天候が大きく異なります。
特に冬は大違い。少雪ですが気温がぐんと下がる南部地方に対して
津軽地方は豪雪地帯。したがって冬に行われるウィンタースポーツも
南部地方ではスケート、津軽地方はスキーやスノーボート。
それぞれの地域で全日本の大会が毎年のように開催されるので、
青森県を東西に移動するとオリンピックでお馴染みの選手をたくさん見ることができます。
しかし最も雪の多い地域は青森県の真ん中。青森市あたりです。
なぜなら青森市は県の中央にそびえる八甲田山の麓。それも津軽地方側です。
したがって日本海を越えて水分をたっぷり含んだ寒気が
八甲田連峰にぶつかるため、降雪が一番多くなるのです。
なお全国ニュースで毎年名前が出てくる雲谷(もや)も青森市。
ただ雲谷は山麓というより山中なので、多くて当たり前なのですが・・・。
さて先日、用があって津軽地方に行ってきました。
これはその時、青森市で見つけたもの。いったいなんだと思いますか?
これは雪。この冬に除雪された雪が山のように積まれているのです。
写真ではわかりませんが、大きなビルに匹敵する高さ。
いったい何メートルあるのでしょう。
それが数haも積まれているのですから圧巻です。
この冬は雪が多く、ひと冬の除雪費用はなんと59億円。
過去最高を記録したとのこと。
ロマンチックな雪ですが、度を越すと厄介者になります。
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10年の命

2021年09月18日 | その他
学校教育のバイブルといえば学習指導要領。
これはその教科「農業」の解説書。
よく見ると平成22年とあります。
昔話ですが、かつて縁あってこの解説書作りにかかわりました。
文章に込めたメッセージは「プロジェクト(研究)をしよう」。
プロジェクト教育は農業高校の十八番ですが
近年、栽培経験のない農業の先生が増えてきたため
研究活動、つまり課題解決学習が低迷しているといいます。
そんなことから各科目にプロジェクトという文言を入れて
あらためて推進しようとしたのを覚えています。
数年間に渡り学校の仕事をしながら毎月のように文科省で出向いては、
担当科目の解説の文章や評価基準を考えるのは大変でしたが
とても有意義な経験だったのを覚えています。
さて学習指導要領は10年ごとに見直されます。
ということは今がちょうど切り替わりの時。
この解説書もまもなくお払い箱となります。
しかし思い出があるのでなかなか捨てる気になりません。
整理ができないので、またまた環境班のメンバーから叱られそう。
新学習指導要領に基づいた新しい教育は来春から始まります。
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新庁舎でドッキリ

2021年09月09日 | その他
ここはできたばかりの南部町役場。
新庁舎は中も広くまるで県庁かのようです。
先日、庁舎の中に入っている銀行に行ってきたのですが
びっくりするものを見てしまいました。
壁に掲げられている大きなディスプレイ。
名久井岳や馬淵川など南部町の美しい風景や
サクランボなどの特産物をスライドショーで紹介しています。
銀行での用事が終わり、まさに帰るために
ディスプレイを横切ろうとした瞬間、
想定外のものが目に飛び込んできました。
名久井岳と馬淵川の風景の中に
名久井農業高校の名前と一緒に
「ストックホルム青少年水大賞2020グランプリ」という
テロップが流れたのです。想定外のサプライズ。
思わず立ち止まってしまいました。
よく町長さんが名久井農業高校は「県立」ではなく
「町立」だという思いで大切にしていると
よくお話ししてくれますが、まさにその通りでした。
心が暖かくなるドッキリ。期待に応えなければなりません。
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根強い人気

2021年06月13日 | その他
地元のコンビニで懐かしいものを発見しました。
それがこのパン。大きく金農という名前が書かれています。
ご存知、秋田県の金足農業高校とコンビニがコラボした商品です。
金農といえば2018年の夏の甲子園、
現在の日本ハムファイターズの投手である吉田選手の大活躍で
一躍、金農ブームを巻き起こした伝統校です。
当時もコラボ商品が出ましたがこれは新作。
甲子園からしばらく経ちましたが、相変わらず地域には絶大な人気があるようです。
このように地域に愛されている農業高校ですが
最近はどんどん学科が減少し、さらには学校そのものがなくなってきました。
ますます少子化が進みますが、農業県といわれる青森県から
農業高校がなくならないことを心から祈ります。
さて皆さんは北海道中標津農業高校をご存知ですか。
生産技術科と食品ビジネス科の2学科だけの名農のような小さなが高校ですが
研究活動はもちろん、商品開発に長けています。
あれこれ分野を広げず、酪農地帯という地域の特性を活かした
地域密着活動に特化することで成果をあげ続けています。
実は驚くことに、なんと道立ではなく町立高校なのです。
町からは通学費、実習服はもちろん、資格取得の検定料まで全額補助。
生徒たちに町から手厚いサポートがされています。
本気で頑張る農業高校は地域の活性化に大いに貢献します。
つまり町はお金をかけても町の産業存続に役立つと判断し、
学校はそれに応え大きな成果を出しているのです。
「農作物なんか輸入すればいい」という若い人がいますが
このように社会情勢が変化すると、輸入に頼ったフードシステムはすぐ破綻します。
日本人の食糧生産、そして地域の文化継承と活性化を担う農業高校の使命は
単純なそろばんの数合わせだけで担うことはできません。
地域と学校がお互いをもっと有効活用する発展的アイデアが望まれます。
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