花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

懐かしのヒーロー

2020年07月31日 | 環境システム科
環境システム科のビニールハウスでメロンが栽培されているというので覗いてみました。
入ってすぐ目に着いたのが、この地面を覆っているたくさんの葉。
どうやら地這栽培のようです。すると可愛い果実が見えます。
よく見るとこれはプリンスメロンです。
ネットメロンなど高級で食べられなかった頃、
メロンといえばこのネットのないプリンスメロンでした。
当時はマクワウリが主流の時代。安いうえに甘さがあり、
多くの人がメロンを食べるきっかけを作った懐かしのヒーローです。
育成したのはご存知、サカタのタネ。日本を代表する種苗メーカーです。
このように日本のメロン業界を変えるほど普及した
品種の開発に携わった方は、一生自慢できるかもしれませんね。
そういえばチームフローラフォトニクスがサンパチェンスで
お世話になったのもサカタのタネさんでした。
かつてフローラが横浜で開催された日本最大規模の園芸イベントである
日本フラワー&ガーデンショウに参加したことがあります。
その際、お会いしたのがサンパチェンスの開発に当たった皆さん。
自分たちが生んだサンパチェンスの能力を引き出したフローラを
大歓迎してくださいました。
特設ステージでサンパチェンスを使った水質浄化について発表しましたが
海外の方からもたくさん質問されたのを覚えています。
最近は食べる機会が減ったプリンスメロン。
懐かしい優しい甘さをまた感じたいものです。
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みんなの味方

2020年07月31日 | 環境システム科
環境システム科の授業で栽培しているメロン。
こちらはちゃんとしたネットメロンです。
品種は有名なアンデスメロン。
皆さんこの名前を聞くと、南米で育種されたメロンかと
想像されるかと思いますが、なんと日本のメロン。
メロンというのは栽培が難しく、ズボラな管理では上手に作れません。
しかし、この品種は誰でも安心して栽培できるということで
「安心です」をもじってアンデスになりました。
育種はこちらもサカタのタネ。このメロンの登場により、
安価なメロンの代名詞は、プリンスからアンデスに変わりました。
私たちの食卓にネットメロンが上がるようになったのはこのメロンが誕生したからです。
きちんと上から吊っており、収穫が楽しみです。
さて1985年につくばで万博があり、トマトの水耕栽培が紹介されました。
当時はまだ一般的な栽培法ではありませんでしたが
空気と養分を根に十分送り込んだ結果、なんと1株の着果数は1万3千個。
実際に会場には行ったことはありませんが、
紹介されたまるで木のようなトマトの映像に驚いたものです。
こちらのメロンにも今、同じような栽培法が広まりつつあります。
一般にメロンは一株に二つほど着果させます。
ところが水耕栽培にすると養液をたっぷり吸収させることができるため
もっとたくさんの果実をつけさせることができます。
先日紹介されていた栽培法では、なんと一株に50玉。メロンの大木です。
水耕栽培を学ぶ環境システム科ではまだ挑戦していませんが
ぜひこんなチャレンジをしてほしいものです。
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招集命令

2020年07月30日 | 研究
ストックホルム青少年水大賞の決勝審査が近づいてきました。
日本代表となった二人は長い間、努力してきましたが
いよいよ集大成としての発表となります。
今年の大会はオンライン。
したがって例年の大会と違っていろいろと勝手が違います。
そのひとつが、世界の皆さんと繋がるために、たくさんの機材が必要になること。
その結果、ご覧の通り、寮の食堂が
まるでスタジオのように機器と配線だらけとなりました。
そしてその操作を行うスタッフがいること。
そのため以前から他のメンバーには、
その日が来たら、サポートに当たってほしい旨を伝えてきました。
大会まで1週間となった先日、
とうとうハンターズの全メンバーが招集されました。
発表に用いるコンピュータ操作が主な任務ですが、前でスピーチする彼らは英語。
したがってサポートメンバーも彼らの英語を聞いて対応しなければなりません。
サポートメンバーが足を引っ張るわけにいかないので、彼らも必死に覚えはじめました。
スポットライトを浴びるのは二人ですが、
彼らも英語に触れることで、自分たちも国際大会に出場するんだという
不思議な感覚を味わっているのではないでしょうか。
オンラインで残念なところもありますが、
オンラインで良かったところもあるようです。
ハンターズはいよいよ戦闘モードに入ります。
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シャープな生垣

2020年07月30日 | 園芸科学科
学校の食堂前の生垣です。
ここはいつもこのようにエッジのきいたシャープなスタイルに刈り込まれています。
昔も今も、よく刈り込みの実習をしますが、生徒が使うのは
刈り込みバサミという庭師さんが使う大きなハサミ。
最初はなんだか楽しいのですが、だんだん腕が疲れてくるので
決して楽な実習とはいえません。
しかし農場の先生方が使っているのは床屋さんが使うような
大きな電動のバリカン。よくテレビショッピングで見るやつです。
これなら刃を滑らすように動かすだけで、簡単に刈れるのでとても便利です。
ずるいように思えますが、生徒の実習と違い、
キャンパス内の垣根を全て管理するのですから仕方ありません。
さて刈り込みで思い出すのが、名農の正門から校舎に続く坂道に立っているゴジラ。
3頭身ぐらいの頭でっかちの可愛いトピアリーです。
しかしこの数年、刈り込んだ形跡がありません。
頭から尾にかけてついているトサカのようなものは、
すっかり伸びてしまい数年前まではモヒカン状態。
最近はもっと伸びてボサボサ頭のように見えてきます。
おそらく、これがゴジラだということさえ、
皆さんわからなくなっているのかもしれません。
かつて園芸科学科の先輩方が一生懸命刈り込んで作ったユニークなトピアリー。
ぜひ残してほしいものです。
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畝幅

2020年07月29日 | 環境システム科
ここは環境システム科の圃場。
猫の額ほどの狭い露地の畑です。
環境システム科では水耕栽培を通して農業や工業、
さらに商業を学習する学科のため圃場は1年生の時しか使いません。
したがって生物生産科や園芸科学科の圃場を借りて学習するのですが
基本の露地栽培をきちんと知らないと水耕栽培もできません。
そこで2〜3年生でも学べるようにこのように小さな畑をもっているのです。
夏休みに入る前にちょっと顔を出してみると
ご覧のように作物の苗が植え付けられていました。
左側はトウモロコシ。昨年の名農祭で人気だったため、
おそらくまたポップコーンを植えたのではないでしょうか。
左側は離れているのでよくわかりません。
ジャガイモでも植えているのかもしれません。
しかしここで注目したいのは畝幅の広さ。
狭い圃場とはいえ、たくさんの作物を栽培できる面積ですが
なんと畝は3本しかありません。いったいなぜでしょう。
これは真ん中に植えた作物の影響を受けているのです。
実は真ん中の作物はサツマイモ。それもかの有名な安納芋です。
サツマイモは畝の両側に長い枝をたくさん伸ばします。
そのためこんなにも間隔を開けているのです。
そういえば昨年も、温室の中でサツマイモを育てていましたが
過乾燥でなぜか球形になってしまいました。
今年はそれを避けるために露地栽培したようです。
今度こそ美味しいサツマイモの大豊作となってほしいものです。
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