AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

ブランディングの維持と繁栄 DeBeersの場合(4)

2015-06-06 21:07:08 | ブランディー質で割ったらブランデイング






(2)卓越したマーケティング広告
デビアスグループにはダイヤ市場価格の安定のため、原石の独占販売システム以外に、もうひとつの戦略があったのです。
「a diamond is forever. ダイヤモンドは永遠の輝き、デビアス」

これは人類史上最も成功したといわれているキャッチコピーで、1948年の作品です。
さらに、1972年には日本中の男性を震撼させたキャッチコピーが登場!!!

婚約指輪は給料の3ヶ月分

「デビアスが一番成功したマーケティング戦略の要因は“女性がダイヤモンドをもらって何を感じるか”ということ。このことによって、ダイヤモンドは男性が女性を真剣に愛していることの証明になる」のだと、戎谷さんは言います。

数ある宝石の中で、ダイヤを贈ることだけが特別な意味を持つ、というデビアスが作ったイメージ戦略は大成功をおさめていると言えそうです。

しかし2000年7月、デビアスグループは、60年以上にわたるダイヤモンドの価格維持政策を放棄。宝石業界に衝撃がはしりました。「カナダやオーストラリア・ロシアの鉱山の単独行動」が原因とか言われております。
かつてはデビアスグループで90%以上を独占していたダイヤ原石の市場も現在では50%程度までそのシェアが下がっているのです。
そこで王者デビアスが打ち出した次なる戦略、それは…
“ダイヤの消費市場を直接目指す”というもの。
そして、その最初のターゲットは日本なのです。
今現在、展開しているCMのキャッチコピーは?
スリーストーンダイヤのキャンペーンはサイトホルダー、ジュエリーメーカー、大手百貨店などが連携し、大きな成果を上げています。その成功のキーワードは自分へのご褒美…
さらには世界有数の高級品ブランドグループ、モエヘネシールイビトンとの共同出資で新ブランドを展開。その名もずばり「デビアス」!!!

とはいうものの、デビアスグループからは独立した形で営業を開始しました。
店内にはハイグレードなダイヤモンドがずらり。
時には、1千万程度のダイヤを求めに来るお客もいるとか…。
バブルの崩壊後、あらゆるものが価値を失っていく中で、ダイヤモンドくらいはその価値を保ったまま輝き続けて欲しい、人々がそう願えば願うほど、ダイヤモンドの守護者、デビアスグループの地位も揺るぎないものになるのです…。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿