ウヰスキーのある風景

読む前に呑む

夢の跡

2009-08-28 | 雑記

ゲームを楽しみたかった。それだけだった。

某MMORPGでとあるレギオン(というと知ってる人と身内はわかる単語)に
所属していた。かなり前にそういう話をしたので、覚えている人もいるかもしれない。

事情により、脱退した。まあ、書く事がないので(動画作ってないし)流して結構。

以下、脱退に至るまでの経緯。


ある日、二回ほど入団と脱退をしていた人がいて、抜ける間際に自分と
友人登録を交わした。これ自体は問題ではないが、重要人物である。
以後、Aと表記する。

チャットしてて気に入ったのか、たまにAから連絡があったりする。
一週間ほど前だろうか。所属レギオンの評判がよろしくないという話を聞く。

発端はおよそ二週間前になり、問題を起こしていたと思しき人物も抜けており、
どこまでほんとかはわからない。が、まあ続けよう。


この手のゲームのシステムがわからないと意味不明なので、簡単に説明する。

オンライン上で他のプレイヤーと共闘したり、または敵対したりするのだが、
ゲームの空間、ネットの空間というべきか、街や山、草原など、要するに
共有された世界があるというわけだ。

何のことかというと、お店があるとしよう、人気商品が入荷され、人がやってくる。
そして売り切れると。これは現実の世界で普通起こりうる状況であると。

ゲームなんだから、リセットしてやりなおすんでしょ?とはいかない。
擬似的に再現された現実と似たように動いている世界がそこにある。

ゲームの状況へ。
起こった問題というのは、その人気商品に人が群がるのと似た状況。

品切れになったら次の入荷を待つわけで、持ってる人は満足だが、
買えなかった人は歯軋りして(するかは知らない)待たなくてはならない。

もう少し判り易い例えなら、遊園地といえばいいかな。
人気アトラクションの順番待ちしてるのに割り込んできた、とか
終わったのに降りないで(人が並んでないならいいだろうけど)そのまま続行。

非常に卑近な例えだが、こういう状況だったわけだ。

ルール無用の戦いもあるゲームだからこそ、ルールがないと殺伐としてしまう。
だが、明文化されたルールではなく、マナーというレベルなので、
初心者など周りが見えない人が起こしがちな過失なのかもしれない、そう思った。

が、日が経つにつれ、どうも初心者の過失、と呼ぶにはおかしい量だったようで、
Aがそのメンバーの狩り(モンスターを倒して経験値などを稼ぐ行為の通称)ぶりを
見たところ、周りの状況を無視したひどい有様だったという。

元メンバーということもあり、団長に連絡をしてもいたようだ。
ログイン時、メンバーに流れる公知が「マナーを守りましょう」といった内容になり、
その日の前日だろうか、その問題を起こしたと思われるメンバーは脱退していた。


さて、少し話が変わるが、Aがレギオンを抜けた理由は、
自分にも思い当たるところがあった。曰く
「チャットは盛り上がるが、一部でしか盛り上がらない。その空気が嫌だった」

この一連の出来事の間、新規メンバーがすぐに抜けたりと、
あまり喜ばしい雰囲気はなかった。帰省から戻ってきて数日間隔が空いて
ログインしてみると、結構仲良くやってたと思ってた人がいなくなっていたり。
少々狼狽した。アカウントハック(不正利用のことと思えば結構)に遭ったのか、
それとも別の理由だろうか?しかし、問題はそれで済まなかった。


さて、もっと日が近づいて今週の話になる。
Aが現在所属しているレギオンから、こちらのレギオンのメンバーの悉くが
上記の問題行動を起こしている、ひどい、という声をあげるようになったという。

Aのレギオンと喧嘩してるのか?というわけではない。仮にそんなアホな指示、
あったとしても即刻やめさせるだろう。

一つの狩場で色々な人が混在して行動しているわけで、Aに直接聞こえる声が、
レギオンのメンバーからの声というわけであり、被害はもっと大きいと考えても
差し支えないだろう。世界にAのレギオンとこちらのレギオンしかないのなら別だが。

限界だったのだろう。Aはこちらのレギオンの団長と話し合いをしたそうだ。
呼ばれた、そう言っていたと記憶している。

それがこの時刻から二日前。水曜の夜。生憎夜勤でいなかった。

行った先には12名いたそうだ。団長以外は誰が来た?と聞くと、
百人隊長(レギオン勧誘権を持つ幹部みたいなもの)とで12名だそうな。

そこでどんな話し合いが行なわれたかは話したくもないし、思い出したくもない。
そっちのメンバーに聞いてくれ、と返された。

1対12の話し合い。話し合いになると思うだろうか。思えなかった。

議論は平行線でまったく噛み合わず、上から目線だったと、Aは語る。
久しぶりに怒りで手が震えて涙が出たとも。


ここで公知の話に戻る。昨夜ログインした際に、公知が変更されていた。
以下、詳細は間違っているかもしれないが、概略を記す。

「今後一切レギオン【※※※】とはかかわりを持ちません。
野良PTで一緒になっても抜けてください。
狩場で一緒になった場合、ターゲットが被らないように注意してください。」

となっていた。なんだこれは?変だぞ。まずそう思い、しばし思案してAに連絡。
するとその上の話が返ってきた。

Aは1対12で責められたせいだろう、感情が高ぶったのだろう
「もう関わるな」といったそうだ。

そうなっても仕方がない。交渉が決裂してしまったのなら。
しかし、相手の感情を逆撫でしたと思える(1対12というアウェイ)状況でつい
口をついて出たともいえるような言葉でもって結実したと認めたうえで、あの公知。

いたたまれなくなった。自分に直接非があるというわけでもないが、「すまん」
としかいえなかった。

もうその直後に、レギオンメンバーへ脱退の旨を一方的に伝え、抜けた。

寝耳に水というやつだ。相棒のたけちゃん、団長、それともう一人が声をかけた。

団長は当事者なので、判っていた。「Aの話を聞いたせいか?」と。

たけちゃんは後で詳しく話したが、その時は謝っただけだった。

もう一人はまさか声をかけてくるとは思わなかったが、
すまん、色々あったんだ。またどこかで!と返事して別れた。

以前から、人集めに狂奔したような状況と、入ってはすぐ抜ける空気の悪さに
居心地の悪さを感じ始めていた。その居心地の悪さがピークになったと思えるのは
やはり、帰省から戻ってきて数日したらいなくなっていた人、の時だろうか。

前々からAと話していて、やめてこっちくるか?と誘いは受けていた。
Aが感じていた空気の悪さは自分も感じていたのも大きい。

が、状況が状況だ。電撃脱退してから抜けた話をするとこれまた誘われたが、
こっちに非があるように感じられる状況でどの面下げていけるか。

というわけで しばらく一人で過ごすよ、といって断った。

といいつつ、Aとその弟さん(目下喧嘩中の相手レギオンのメンバー)と
チャットをしていた。気も紛れるのが早まった。


たけちゃんはその自棄気味な話し合いの席にはいなかったそうだ。

故に、五分五分と見る。だがあえて言いたい。
あれは公知してまで徹底するような内容なのかと。

たけちゃんが辞める旨をわしと話した後メンバーに伝えたそうだ。
「二人で出直す」と団長に伝えると、
「安さんが一人のままなのは耐えられなかったから、よかった」といっていたそうだ。

ひどい言い草だが、そういう心配りは出来る人なんだな、と感心した。
無論、最初から悪党だと思ってたわけでも今でも思っているわけじゃない。
ただ、その優しさをほんの少しだけAにも向けてあげて欲しかった。もう遅いがね。

A自身も団長に色々指摘してきた経緯があるそうだ。
お互いに、敵愾心とでもいおうか、気持ちが出易い相手だったのかもしれない。

お互いに正しく、そして共に間違えていたのかもしれないが、
少なくとも、仮に正しかったとしても、あの状況は肯ずことはできない。

そのつもりがなくても、一方的に相手を傷つけることになった、それが許せなかった。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿