ウヰスキーのある風景

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天皇制と天皇制度

2016-08-15 | 雑記
八月十五日。

つまり、御巣鷹山の日から三日後でありわしの誕生日から三日後である。

違う違う。


終戦記念日である。


ポツダム宣言を受諾し、戦闘行為を止めた日である。

ただし、珍妙なことに「治安維持法」は続行していて、その二年後だかまで続いていたようである。

実際に法改正で停止するまでに捕まって処罰された人もいるという。


終戦記念日といえば、天皇の「玉音放送」である。タヘガタキヲタヘシノビガタキヲシノビ、のフレーズで有名なあの放送。

記憶違いでなければ、あれも数少ない「ご聖断」だったと思う。



先月から、今上天皇が生前退位したい旨の「お気持ち」を表明している。



天皇は象徴であり、その機能を果たせなくなった場合は、というのはその一連の放送で出てきた言葉である。


明治憲法で天皇の終身制を決めた。現行の憲法でも同じようで、現在も天皇制度は終身制というわけである。


それ以前は生前退位は当たり前に行われていた。


終身制にすることによって得られるメリットはなんだろうかというと、天皇を政治及び精神界の両方のトップに据える事によって、専制を振るえるようにすることと言える。

これだけでいえば、明治憲法は天皇制だったと言える。


と、妙な前振りで始めたが、よく左のほうの人が「天皇制反対!」というがあれは混同して間違えているという、高校時代に聞いた話を思い出して書いてみた次第である。


さて、天皇制というが、実際は明治時代から専らのイメージ通りの天皇による専制を行っていたのかというと、首肯しかねる。

明治憲法で一応謳っていたのが「立憲君主制」である。憲法に寄り添って(憲法による制限がかかって)君主が立っているのであって、君主ありきではないといえる。

二種類あって、君主は名目上であり、主権は議会にあるとするもの。そして、実際は君主は制限されていない形のもの、だそうな。


明治憲法下の天皇は絶対君主だったとも、議会の承認がないと動けないとも言われている。軽くWikiを見たら出てきた。両論あるというわけで。


当の天皇はというと、当時に公にした発言ではないようだが、「議会から上がってきたことを自分が拒否してしまえば、それは議会に重きを置く立憲制を否定した専制になってしまう」という趣旨のことを述べられていたそうな。原典はどこかまでは忘れたが、小林よしのりの『昭和天皇論』に引用されていたのを覚えている。


どおりで、明治憲法の時代に戻したいわけだ。現代は。


議会制の建前でもって天皇にせまり、輔弼(ほひつ)という名の制限下に置くことにより、専制を振るえるわけである。


今でいう戦時中は、統帥大権やらを濫用して軍部が暴れていたというのはよく聞く話であろう。


立憲君主制には二種類あると書いたが、昭和天皇は議会に重きを置く、制限君主制とでもいう立ち位置であると理解していたうえでの上記の発言だといえる。


さて、現代の話へ戻る。



叙勲、というのがある。外国人にも日本人にも配っている奴だ。


戦後の叙勲者の名に、「カーチス・ルメイ」というのがある。


彼の者は、東京大空襲の作戦指揮者である。市民を如何に根こそぎ殺すか、というものでしかなかったあの大空襲を指揮した殺戮者である。

そのような物を叙勲に列したわけである。


何ゆえか?


天皇がイルミナティの傀儡だから?という話は散々聞いてきたが、違うだろうな。


叙勲を決めるのは臣民たる議会やら叙勲候補者を調べる有識者達である。叙勲のことについて書かれた内閣府のページにある。


天皇はそれに判子を押すだけである。拒否権はない!専制となるのでやれないし、そもそも政治に関しては何も出来ないからだ。


昭和天皇はどんな気持ちでにこやかな顔をして、その殺戮者に勲章を渡したのか。


原爆はやむをえなかったこと、と発言したのも、善し悪しは措くとしても、アメリカの援助で戦後の復興があり、建前としかいえんが、「これから仲良くやっていきましょう」というムードである。
建前としては、向こうの方がそうだろう。現在に至るまでの日本とアメリカとの動向に鑑みれば。

そこで思ったことを口にしたらどうなるか?

「アメリカが憎い」などとほざいたらどうなるか?その時、一国の君主がそういったらどうなるか?

「宣戦布告」してるのと変わらんだろう。ある意味、最高のタイミングである。


そんな状況だった昭和天皇を間近で見ておられた今上天皇である。


何年か前から、戦前回帰の動きが強まっていることについての危惧を度々口にされていたという。実際に公式声明を出したりもしている。
NHKはその文書のうちで、護憲的な発言の部分は削除、とかいうあからさまな悪事を働いたようだが、それは措くとして。


そして、生前退位のご意向である。


これも「ご聖断」という奴だろうと、以前に書いたか喋ったが、こういうものはトランプのジョーカーよりも切り札なのである。しょうもない例えだが。


そうせざるを得ないほど事態は逼迫しており、また、これも以前いったが、高齢の天皇を追い詰めているのである。


大体、政治も経済も文化もぐちゃぐちゃのクセに、憲法変えたらまともになれるといった趣旨の、どこぞの宗教みたいなことをほざいているのがAB内閣である。


生前退位のご意向を発表したら、内閣のカンギイとやらは激怒したと伝え聞く。

本当に怒っているのは、そして怒っていいのは天皇の方だろう、と突っ込まざるを得ないのである。


少しでも想像力を働かせれば、天皇がどういう状況なのか、わしの上記の推測が正しいのかはしらんが、少なくとものんべんだらりと過ごしてきたわけではないということに思い至ろうが、彼ら(現内閣)の人間も、また、天皇も政治家も皆イルミナティの傀儡だとすぐ一緒くたにする人には微塵にも浮かばない。


イルミナティの傀儡というべきなのは、天皇の周囲で蠢く魑魅魍魎である。天皇にまったく影響が及んでいないとは思わんが、生前退位のご意向とその発言内容から察するに。


じいさんいじめて何が美しい日本か。そんな日本は地獄の底で勝手にやっていただきたい。


では、よき終末を。


ラヂヲの時間

2016-08-08 | ラヂヲ
改めて振り返ってみたら、ラヂヲとやらを出した時のブログのタイトルはこう、というのは決めてなかったらしい。

決めるほど何度もやってないので、判りやすく前回のタイトルそのままでやっておく。


【ラヂヲ】ウヰスキーの時間 ストレート四杯目




先日書いた、賤虚の話とそれにまつわるエトセトラ。


何か喋り忘れたような気がする。いつも言っているような?まあいいや。


もっと詳しい話は他を見ていただいた方がよろしい。これもいつも言っているナ。




では、よき終末を。