ウヰスキーのある風景

読む前に呑む

窮地

2011-09-28 | 雑記
今日は、以前紹介した(名前は言ってないが、帰り道を脇に行った所にある)パン屋が開店している。

あそこのフランスパンが最近の楽しみで、前回はパン談義も楽しく出来た。今日はくるみパンはあるのだろうか、と思ったがやっぱりなかった。

粉がないとかなんとか言っていたはず。すぐには入らないのだろう。


というわけで、一本だけ置いてあったフランスパンを取りつつ、値段と色が微妙に違うので、「いつものですよね?」と聞いてみたら、同じなんだがちょっと違う風にしてあるという。


まず、値段が前回よりちょっと安い。細めに成形して、パンの香りを強めに出すという魂胆なのだとか。

オーブンも違うものを使ったそうで、前までのちょっと黒目の感じとは違い、いわゆるフランスパン、という色に近い。

色が違う、と気づいたのはオーブンを違うのにした、というのと聞いてからだったのはナイショである。なんとなく違うなぁとは思ったが、買う段になって見えていない部分をよく見たからだ。


そして今度は奥から、もう少し細めのフランスパンを取り出してきた。


こちらはさらに細く、生地も少なめにしてた、だったか、色からするとオーブンは前回のと同じだったのかもしれないが、もう食べてしまったので忘れた。

二本目のこれは、中の生地のもちもち感を抑え目にして、皮の香りをさらに強くした・・・あれ?上と同じか?とまあ、そういう感じである。


「また色々聞かせてくださいね」と嬉しそうに。とにもかくにも、食べないことには始まらない。


店を後にし、近くの川原の橋の下の斜面に座る。まあ、ブロックの土手なので殺風景で尻も痛いが、あんまり気にはならない。


さて、最初の棚にあったほう。
こちらは、予想以上に中のもちもち感が強い。前から強かったのだが、まるでしっかり搗いた餅のようで、ちょっと勘違いしそうになる。そういう餅を焼いて、表面をパリパリさせたのをかぶりついた様な、という例えが出る。パンなのか餅なのか。

しかし、飽くまでパンである。オーブンの性能については聞いてないので判らないのだが、前回ほど表面に当たる温度や時間が下にあったとしても、中まで熱が通るタイプなのだろうと思われる。

「中が穴だらけで失敗してるパン」などという人にはこれなら文句はあるまい。しかし、香りはちょっと弱くなった気がする。しかし、まだ温かい(もう一本の余熱かしらんが)のもあって、他に文句はつける気はない。


さて、奥から取り出だしたるもう一本。こちらは本当に温かい。オーブンから出てくるところを見たわけで。

こっちはもちもち具合は以前のと同等かちょっと薄いくらいで、その代わり皮がとても厚い。よく焼けた皮はいい香りを出してくれるのだが、ちょっと中とバランスが悪かったかもしれない。

食べ終わって考えたところ、今回の二本の皮の部分が入れ替われば丁度よいかもしれないな、というところだった。しかし、一本の量がさほど多くないとはいえ、二本食べたのは初めてである。天気もよかったので、いい日向ぼっこである。

もうパンはいいだろう、ということもなく、止めにドーナツを食べてみた。あー、えー、そのお、なんというか、今まで食べたことのあるドーナツというものは、輪投げに使うものだったのかもしれない。

というと冗談だが、スカスカな感じがない、油もくどくない上に、甘さも上品と言うか、表面のグラニュー糖以外はあんまり味がないようなのだが、噛むとほんのり甘い。

噛んでいる間にグラニュー糖の味が抜けた後、生地のつまらない味が続くのではなく、かといってごてごてしたデコレーションもないのに、甘いのである。腹いっぱいパン食ったのにまた驚いたしだいである。


恐ろしいパン屋である。もう自前のチャパティとカレー屋のナンとここ以外のパン類は食べられないかもしれない。


しかし、味わいが違うとはいえ、二本連続で食べると、後半はちょっと飽きてしまった。とはいうものの、パンだけで食べ続けられる(よい子はまねしないこと)のだから、飽きたとは冗談かもしれない。



さて、帰宅し、途中で買ったリンゴやらを食べつつ、お香が届くのを待っていたのだが、一向に届く気配がない。


発送のメールでも出してあるのかな?とPCを起動する。

アドなんとかの某プラグインの更新があったので、ぽちぽちっとセット。進行具合のゲージが満タンになったたと同時に、右下にウイルスソフトのアップデートがポップアップする。


なんと、マウスが動かなくなった。これはもう動かないだろうとリセットした。


すると、BIOS画面すら起動しなくなった。これはいけない。前にもあったが、挙動が挙動なだけに、実に怖い。

中の配線を差し替えつつ、何度も起動したが、ウンともスンともいわない。嗚呼!色々買ったのにまたこの上PCまで買えというのか!


そこまでいくはずがない、取り替えた組み合わせで一度だけ通常起動しかけたことがあった。HDDを取り替えればいいのだろうこんちくしょう!と、イライラしながら買ってきた。余計すぎる。

だがしかし、これでも動かない。また配線を差し替えながら何度かリセットし続けると、ようやくBIOS画面が出た。


なんとなくピンと来た。これはHDDが原因ではないなと。


またHDDを入れ替えて、元とは違う配線でやると動かなかった。これは想定内。

というわけで、元の配線に戻したら動き始めた。一体なんだったんだ・・・。

しかし、一万が無駄になった。不機嫌な顔で外に出る羽目になったし(顔に出過ぎる)、着物を着て散歩しようかとか、またカレー屋行くかというのもなしになってしまった。宅配が来るかもしれないから、どっちにしても動く気にはなれないのだが。

一回外してしまったものだから、このPCとの思い出は記憶のかなたとなったようで、起動時になにやら認識してますと出る。ちょっとギクシャクするが、いずれ慣れていくだろう。あー、しかし不具合というのはいやなもんだ。しかも、何かしようという時に襲い掛かってくる。とにもかくにも、今のところは買い替えという状況はないようである。もうそうなったら完全にPCもゲームも辞めればいいだけの話ではあるな、などという考えが脳裏を霞めたが、最近は霞める程度では済まないのである。さあ!観念しろ!で、観念するのは誰のことかね?では、また。

意識すること

2011-09-26 | 雑記
さて、昨日はしこたま飲んできて、バーで行き会った人とおしゃべりしたり、一杯おごってもらったりしていた。書き漏らしたことを少々。

その時、なーんで着物を着る気になったのか、なにやら憧れでもあったんだろう?と、聞かれた。

ないこともないのだが、(坂本竜馬だろう?見たいな推測は相手方も言っていた)そもそも茶道部時代に着ていた時の感覚自体が好きだったのが大きい。あと、その時は長い髪を束ねていたこともあったので、見た目はまさに竜馬状態だった。

先週くらいに暇があったときに(いつも暇だろう?とか言わないこと)自宅にあった『花の慶次~雲のかなたに~』を読んでいたので、少し考える振りをして、「前田慶次かなぁ」などと答えておいた。勿論、ジャンプで連載してた漫画のそれだと断っておきつつ。


確かに、あの漫画の慶次はキセルを吸っていた。実際にああ吸うと(キセルの先が上を向いている状態)脂が落ちてくるのでダメなので気をつけて欲しいが、ああいうのはなんだか面白そうだとは感じていた覚えはある。


しかし、彼の着物はズボンみたいな形のものが多く、ここに載せた自分の格好とはちと違う。慶次以外のキャラだったら似たような形の袴姿はしているが。


じゃあ実際何なのか。二日酔いの頭で思考を巡らそうとした矢先、すぐに思い出した。

「鬼平」だ。


昔、『鬼平犯科帳』の文庫版を集めていた。丁度大学に入ってからだったので、茶道部に所属していたころと機を一にするわけだ。


長官の「鬼平」こと長谷川平蔵が、着流しの浪人姿で哨戒していたりだとか、部下の若い奴が移動中腹を下して森に駆け込んで用を足してきたり、なんていう描写を思い出したりしていた。ああ、大の時はやっぱり袴は脱ぐんだなぁと。


最近は映像化されることがなくなったのだが、盗賊を捕まえに行くときの討入りの姿なんかはよくTVなどに映ったりしていた。「鬼平」自体の格好良さと、役者の姿の凛々しさも相俟って、表面上は忘れていたようだが、意識の底というより、体が覚えていた、という感じだったのだろう。

そういうのもあるのだが、『鬼平犯科帳』は食べ物の話が実にいい。池波正太郎がかなりのグルメだったのもあり描写も出てくるものもセンスがよい。「そばがき」はこれで知った。読んでて腹の減る小説とは面白い。まあ、今ではベジタリアン状態なので、「鴨鍋」なんて無理だが、往時を偲ぶことは出来そうだ。


というわけで、次に「憧れでもあったのか」と聞かれたら迷わず「鬼平」と答えることにする。実際にああいう男性像には憧れる。


さて、まだ少しくらくらするし、着物はちょっと干しておく必要があったので、今はTシャツにジーパン状態。まあ、計二時間は歩いたし、予想以上に長い時間を過ごしていたし。着てても暑くはなかったのだが、脇に汗が流れるのを感じた。台風過ぎてかの肌寒いこのごろでこれなら、夜なら秋がさらに深まったくらいまで問題なく過ごせそうだ。昼は着る機会があまりないので、わからない。


しかし、格好が純日本でありながら、晩飯はこういう状態である。




右のなんだか色のよくないものは、サブジといって、汁なしカレーとでもいったところか。調理の際に水を加えないで作るカレーというわけだ。野菜から出る水分だけで蒸し煮するのである。

下の小さいのはニンジンのアチャール。カレーにぴったり。そんでもっていつものチャパティというわけだ。


最近このチャパティだが、焼くとよく膨らんでくれる。フライパンの中で焼くだけで膨らんでいるのである。なかなか上達してきた気がする。


聞いたところによると、ちゃんと焼けているチャパティは、中がパイ生地のように層が重なっているそうだ。実際、そんな風になってきている。

これでわしもインドで嫁入りが出来るな。でも男なので嫁入りではない。むしろ嫁に来てもらいたいのだが、邪魔なので来なくてよい。



話がまた戻るのだが、着物を着ようと意識して始めたことには違いないのだが、意識しないで自然にやっていこうというのが目的である。しかし、それよりも先にあまり意識しないで習慣化しつつあることを一つ。

今となってはいい思い出ではないのだが、かつて二人で嵐山に行った時、誕生日の贈り物として、小さな兎のお香立てとお香を貰った。


しばらく前にそのお香を使い始めた、などと書いたかもしれないのだが、最近ちょくちょく使っている。残りが少なくなったので、ちょっとずつになってはいるが。


それでも、もうなくなりそうだなと、その箱を裏返してみてみると、URLが書いてある。お店の名前で検索してもすぐ見つかったので、拝見してみると通販もやっているとのこと。まあ、いまどき通販やらないところはないといえばないのかもしれないが。

お店の名前は「香彩堂」。さっそく注文してみたのだが、受け取り希望日を指定すると、なんと来週からになっていたりする。「なし」でやると最短だそうだが、一両十中といったことはなさそうだ。

このお香を焚きつつ、タバコを吸ったりしてゆったりすごすことが最近のお気に入りなのである。タバコ吸ってお香なんぞ意味があるのか?と思われるかもしれないが、そもそもタバコ(というよりシガレット)の染み付く匂いや壁紙の汚れの原因は、混ぜられた化学物質や、「味をよくする」ために混ぜた砂糖やハチミツといった添加物によるところが大きいようだ。

吸って慣れているからというのもあるだろうと、一歩譲って置くとしても、くどい匂いが残るようなことは、このタバコとお香には今のところ感じられないと申し渡そう。締め切って吸ったり焚いたりしているのは寒くなった最近からなので。


さて、明日は着物を着て出勤してみようかと思うのだが、どうしたもんか。Kさんが前に、着てくるのだと思ってたらしく、シフトがかぶった日に着ていかなかったら拗ねたような顔をしていたので、今度は着ざるを得ないのである。というのもあるので、今日はしっかり干しておく。では、また。

類が呼ぶ友

2011-09-26 | 雑記
毎度のようで悪いが、夜勤明けで市内を歩きつつ、お店に立ち寄っていく。何せ、給料が入ったので仕方がない。


今日の予定は・・・まずは呉服店で着物用ハンガーやら畳紙(たとうし、と読む)と足袋を買って、出勤時の最寄の駅前にあるすっかり忘れてたカレー屋に寄る。そしてその隣のダイエーで「ブリタ」のカートリッジを買う。いやはや忙しい。

八王子に「荒井呉服店」という、なかなか大きな老舗の呉服屋がある。ユーミンの実家というのは、さっき飲んで知り合った人に言われて思い出したのはナイショだが、そうらしい。

そこの歳が近い兄さんと雑談しつつ、浴衣があるといいなぁとか、作務衣を勧められそうになったが次回に譲ったりと色々ありつつ、必要なものを仕入れてさらに歩いていく。



さて、以前から読んでいる奇特な方には思い起こせるかもしれないが、普段の帰り道からちょっと逸れた道に、自宅の一部を改装したパン屋があった、というのを覚えているだろうか。見ていないというならそういう話が始まると覚悟していただければよい。


なかなか美味いフランスパンを置いていて、今日はやっていないだろうとあいまいな記憶で、ついでに次の予定を見ていこうと思ったらなんと、今日は(この時点で昨日になるが)開店している。


フランスパンの横の丸い小さいのは?と尋ねると、同じ生地で焼き方やら丸め方を変えたもので、色々味が変わったり変わらなかったりするんです、という。


前回を読んだ奇特な方には判るかもしれないが、ここのフランスパンを激賞していたのを思い起こすかもしれない。


ほほー!と感心しつつ色々話をすると、店主の妙齢の女性の話は止まらない。ついでに、北インドの主食、チャパティについても講義してきた。


最寄駅前のフランスパンを買ってみたら、あんまり美味くなかった、こっちがいいというと、「見てくれが良くないから、いつも不安なんです」という風に言う。むしろこの見てくれのほうが(写真は無い)良いと思っていたし、味も過去最高だと思ったので素直に言うと、どんどん話をする。

大抵、商業ペースでやるパン屋のものは、イーストが2%入っているそうだ。ここのはその半分で、それでも妥協らしいが、実にいい香りと味がする。店主の好みらしいが、その好みがこちらにもドンピシャであった。


そのイーストとフランスパンだが、本式ではさらに少ない。ちょっとあいまいだが、0.02%だったか、それくらいで徹底的に醗酵させるとこれとは比べ物にならないほどよい香りがするそうだ。ヤマ○キパンのフランスパンは偽者である。


話のついでに、生地が薄めのフランスパンを一口もらった。確かに、香りとぱりぱりした食感は悪くないのだが、小麦本来の香りともちもちとした食感が少なくなる。一般ではこちらが受けるようではある。


もし、一日置くようだったら焼いて食べてくださいというのだが、「大丈夫、この先、川原で食べるから」といって、ホントに食べてしまった。文字では味が伝わらないのが残念だ、とは言わない。



「和」のお姉さん用にアンパンを買っていこうかと思ったのだが、残念ながらこの日は詰めてない。ちゃんと予定も聞いてあったので、今回はパスである。次にかぶる日が来るのか判らない。



というわけで、フランスパンを食べておきながら、その足でカレー屋に向かった。

なんでも、この店はスパイスも売っているという。スーパーで売っているスパイスは少なくて高い。以前見つけた直輸入の店はさらに安いのだが、近所でこれだけ安く買えるところはまだ見つけてないので、スパイスが無くなるたびに寄ることになるだろう。「スパイスがなくなるころにまた来ます」なんて言おうかと思ったが、言うのは忘れた上に、自宅の鍵が入った上着を忘れそうになった。


カートリッジを買って自宅に着く。前に買った長着と羽織を干して、風呂に入る。あがった後昼寝してしまった。


まだ宵の口だ、着替えて繰り出そう、そう思って前回のこんな格好をして「和」に行く。やー、客が多かったが、ついでに話しかける人も何人かいる上に、マスターの兄さんが「用心棒です」などと紹介する。無茶をいうものではない。


飲んで食べて少し散歩しようと川沿いを歩きつつ、酔いも覚めそうだったので、最近行き始めたバーに行ってきた。


店長さんはいなかったが、前も詰めていた兄さんがいた。びっくりした帰りかけの人がもう一杯付き合うという、出来事まで。


その人が帰った後、後のテーブル席の人が誘うので、そっちに移動して色々話す。お姉さん(年齢も)が着物にも色々詳しくて話が弾んだ。

ついでに、その席持ちで一杯おごってもらった。


さて、面白い話を聞いた。


その近所のバーで、たまに麗しい和装の女性が現れるという。

お開きの際に場所を案内してもらった。前にうろついたときに見た場所だったので、多分覚えたと思う。次はその店に向かいたいと思っているが、いついけるのやら。では、また。

新たな装い

2011-09-24 | 雑記
昨日の夜勤はちと忙しかったりあまり寝られなかったりだったもんだが、電車の中でこけそうなほど寝て駅に着いた。

さあ、以前下駄を買った古着屋に向かおう、というわけでてくてく歩いていったのだが、他に行く予定がある。


この前、普段は行く用がない道を曲がって歩いていってたら(川沿いを目指していた)ガードレールにのぼりが刺してあった。

「焼きたてパン」とある。どこにそんなお店が?と近づいていくと、自宅の一部を改装してお店にしたパン屋があった。


ちょいと暗い感じの女性が一人でカウンターにいた。パンを見て回るとなんと値札に「天然酵母」とか書いていたりする。

その時はアンパンとシナモンロールを買って、歩いてきた延長線にある橋の下で食べていた。カウンターのくるみパンが気になるなぁと思いつつ。


そんでもってその足で近所のインド料理屋にいってカレー食べてたのはナイショである。


というわけで、古着屋に行く前にそのパン屋に行ってきた。くるみパンが気になるなぁと行ってみたら置いてなかったけど。


フランスパンとまたシナモンロールを買ってみた。そして、その橋の下でかぶりつく。


フランスパンを一口かじると、焼いた鏡餅のような匂いがした。皮もかなり硬い。しかし、中はしっとりやわらかい。

かじった断面を見ていくと、気泡が閉じ込められている部分があった。これがいいのか悪いのか思い出せないが、潰してもゆっくり戻っていくほど弾力というか柔軟な作りがされているようだ。


そしてシナモンロール。なんでか形が悪いということで百円でもらった。上に砂糖、おそらくグラニュー糖だろうか、まぶされている。まあ、コレくらいならいいか。デザート代わりである。



さて、古着屋について中に入ると、以前に下駄を買ったときの女性が着物姿で迎えてくれた。「待ってましたよ」といわれる。「いやぁ、待ってるといわれると行かざるを得なくて」といいつつ、着物を見せてもらった。


見える所においてある着物以外も引っ張り出してもらい、色々試着してみたところ、まるで誂えたかのようなサイズのものがゴロゴロしている。

夏用の袴なんてのもあったが、今回は見送った。次にあればいいのだがまあ、その時はその時で。


これからの季節に向いた、長着(例えるなら浴衣と同じ長さの着物のこった)と羽織、袴を買うことにした。長着と羽織はセットのものだった上、これがまさに誂えた様な長さ。袴もきっちりくらいの長さである。


というわけで、デニムの長着と袴を早速合わせて「和」に繰り出して撮影してもらった。




例の如く見たい人だけクリックして拡大していただこう。半ば出来上がっているので顔が赤い。ついでに、なんだか握った手が変であるが、酒の上での話である。忘れてくれたまえ。


裸足に下駄という出で立ちで外を歩くと、かなり涼しい。秋も深まってきたようだ。白足袋はどこにやったかわからなくなったので、いい加減足袋を買わなくてはならないな。部屋を整理して、今回買わなかった夏物も買うべきであろう。もう洋装はやりたくないでござる。


羽織袴の姿はまたいずれ公開する予定だが、十月の連休で大学の文化祭がある。着付けの恩師にその姿で会いに行く予定だ。まあ、七十点とか言われそうだが。

その時に汚いケータイのカメラで誰か後輩でもとっ捕まえて写真を撮ってもらうつもりである。それまでにはちと長くなった髪の毛もなんとかするか、このまま長いのを綺麗に仕立てて撮ってもらおう。


しかし、この格好で飲んでたら客の何人かが興味を示してきて、「武道でもやってたんですか?」と来る。

昔は剣道やってましたよー、あと茶道もちょっとやってましたと答えた。居酒屋にこんな格好で来るやつぁいないわな。


しかし前の時の写真、見てないと思っていた人が見ていたのでちと不意を食らった。それよりもこんな格好のほうが不意かしらんが。先ほどは飲みすぎたせいで失礼した。


わしの着物生活はまだ始まったばかりだ!というわけで次はマントを仕立ててもらうので、次の肖像写真はそれか大学の祭りで羽織袴となるであろう。では、また。



復調

2011-09-22 | 雑記
立て続けにやってきて大きな爪あとを残した台風が過ぎ、少し涼しくなった。

まあ、涼しくなったなァなどと暢気に言っている場合ではなかったのだが、二度目の方は実家もこちらも大きな被害はなかった。

午後から強くなる、という状況で、昼からいつもどおり歩いて帰るというばかげたことはやっていた。


さて、最近は昼に駅を降りてそのまま帰らずに何かを食べに行ってしまう。


もちろん、一応ベジタリアンなので、肉料理は食わない。というわけでよくインド料理屋にお邪魔している。

よくいく駅前のそのお店は、たまにここで写真を載せているチャパティの仲間(地域による呼び名の違いだろうか)が、ランチセットの中にある。

といってもかなり大きくて分厚い。ロティと呼ばれている。香ばしくて、ナンのように毎日食べられないようなものではない。なんせこちらはほぼ毎日のように作っているくらいなもので。

というわけで、そのお店で食べるロティも気に入ってしまった。なるべく外食は控えたいところではあるが、カレーは許そうか。


そういう人(どういう人だ)に向いた飲食店は他にはイタリア料理がある。あちらも野菜が多いし、肉のないパスタも普通。シンプルな奴は店にも寄るだろうが、アレも入っていない。



さて話はまたカレー屋に戻る。


ランチメニュー以外も注文していいのか尋ねてみて、サラダや食べたことがないカレーを頼んだ。


最近は生野菜の量が減っていると感じている。なんせ、なにやら口の奥、奥歯と喉の境目くらいだろうか、ちょっと怪我というか、腫れ物が出来ていたようで、舌でなぞると違和がある。

これはおそらく、カレーばっかりで生野菜を食べていないからだという思し召しだと感じで、サラダを頼んでみた。その名も「ベジタリアンサラダ」。メニューにそう書いてある。


そして出てきたサラダにはなんと・・・ゆで卵のスライスが添えられていた!

さすがに目の前に出てきたなら仕方ない。久しぶりにゆで卵を味わったのであった。写真も見たはずなのだが、カレーに注意が行き過ぎて、見落としていたようだ。


カレー屋でただ腹を満たすだけでなく、味わったことのないスパイスの風味を何とはなしに探っていたのだが、前から気になっていた味をようやく突き止められた。


ここのダールカレーを食べると、なんだか悪く言えば薬のような独特のツンとする香りを感じる。黒っぽい粒が見受けられるのだが、大抵のカレーにほぼ使うクミンの形ではなかった。


前の時点で恐らくコレだ、という見当はあった。どうやらこれがアジョワンの味らしい。

頼んだパンはそのアジョワンを練りこんだカスタロティ。表面に零れ落ちていたアジョワンの種を摘んで噛んでみたところ、ドンピシャだった。


あまり日本人受けする風味ではなさそうだが、(そんな風に言っている話をどっかで読んだだけだが)山椒なんかが好きな人にはいいかもしれない。例えるなら何かなぁと、食べた後考えたらそこぐらいにしか行き当たらなかった。

七味唐辛子なんかで、山椒の粒がそのまま入っているだろう。あれを齧った感じだと思えばよい。同じものではないが、イメージとしてはそんな感じ。

うちのカレーに足りない風味はこういうものかもしれないなぁと、ロティを持ち上げてみたら、その皿にはまたサラダが乗っかっていた。


スパイスの種類もそうだが、料理自体も違う。我が家ではレストラン式の手間の掛かる料理はちと厳しい。そこまでいかないものを作るにしても、もう少し広い台所が欲しいところだが、ほんとに広い台所に立つと一体何を作り始めるかわからんので、今のままがよいのかもしれない。


というわけで、口の奥が変だということと、食べ過ぎる(前よりは)のでよく寝てしまうことが多いくらいで、元気といえば元気。あと、いくら何でもカレー屋に日に二回も行く奴がいるか!というくらいおかしな感じです。夜は飲みたかったんだよ・・・。カレーも食べたけど。


この食べ過ぎてしまうような感覚。以前ならこれに流されるところであった。断食療法では、食べないでいることよりも、食べ始めると途端に強く出てくる食欲を抑えることのほうが肝要らしい。

結局、過食してしまえば療法の意味がなくなる。そしてまた断食しようとしてもなかなか難しくなるのだろうと想像される。体が本当に食事を欲しているのか、それとも頭で(習慣やらその他刺激などを受けてというのか)食べているのか、それを見極めれば意外と簡単なようで。しかし、簡単なことほど出来ないのが世の常。

とりあえず、今日は三食になってしまいました。今からご飯を炊いて(炊きながら書いてた)おにぎりにする。その前は妙なスパゲッティを食べておりました。

スパゲッティが一般のものだったのがよろしくない。これがチャパティやら玄米ご飯だったら難なく夜を明かせたろう。精製された食べ物は実に不経済である。体に悪い以前の問題であった。


うーんしかし、カレーは飽きないねぇ。流石にお店のは飽きてくるけども。あんまり行き過ぎると、忘れたころにお粥を毎日食べる生活が始まるかもしれないのであった。では、また。

オーガニック

2011-09-17 | 雑記
先日、試しに吸っていた「マニトウ」がなくなってしまい、近くで尋ねてもやはり取り寄せになるというので、いつものお店に出向いてきた。


棚を改めて拝見するに、金色のパッケージの右に、どこかで見たような緑色のパッケージが置いてある。


名前を確認すると、「マニトウ オーガニック」とある。





以前、海外の公式サイトを見たときに、このパッケージの写真があったのを覚えていた。値段を読み間違えたのか改定されたのか、とても高かったように覚えていたのだが・・・。

なんと、右のやつより5g少ないだけで値段は同じ。味はちょっと違うが、量あたりの値段はベルギー製刻みの「宝船」と同じになる。


店の棚には「多少保湿しておいたほうがいい」とかかれていたので、こいつはこのまんまタッパに入っている。


さて、オーガニックとは何か。ゲェーム好きな人(ものによるが)には「オーガ」なんて響きは敵モンスターを思い浮かべるかもしれないが、そんな奴はおらんだろう。


冗談は措くとして、農産物で「有機栽培」だとか農法と書かれているものがあったりする。基本的に値段が高いお野菜やらお米である。


一般の農産物はそれはそれは農薬と化学肥料漬けでございまして、文字通り虫も寄らない綺麗なものでございます。形も整っておりまして、年中収穫出来たりします。ニンジンにいたっては匂いが少ないのでお子様も平気でたべられるようでございます。

農薬をまくときは厳格にやっておりまして、牛の飼料に掛からないように厳命されるそうでございまして、とても安心でございます。

おかげさまで、人間様にはた迷惑な蜘蛛は近所の無農薬栽培の田んぼに逃避してしまいまして、そこでご飯の虫をバクバク食べておられるそうです。

農薬はとても安全でして、掛かっても平気な虫がわんさか出てきてもさらに一杯かけて殺虫してしまうので、お米は虫に食われずとても元気なのでございます。


というわけで、オーガニックとはこれの反対をやっているわけである。簡単に英語の文を読んでみると、辞書がないのではっきりしないが、農薬やらも使わないで育てた葉っぱでだけタバコにしたてたものだそうな。

そしてこの銘柄(マニトウブランド)の売りの一つは、無添加。刻みタバコは元からだが、何か混ぜると使いづらいのである。葉巻やパイプタバコの葉の場合は、多少香料が使われる程度ではあるが、自身で湿度管理したりするのも嗜みである故、余計なものはほぼない。

保湿剤やらも入っていないため、ほぼ刻みタバコを管理する気持ちで密閉容器に入れて、吸うときに取り出すという感じになる。まあ、このパウチが意外と空気を遮断しているのと、葉っぱが大きいから(手巻きとしては細かいほう)そこまで神経質になることもない。

「オーガニック」のほうの味わいはどうなのかというと、ゴールドにある、ちょっと刺激的な味と香りの部分が押さえられている。

こんなところを読んで吸いたくなるやつぁ何人いるかしらんが、ゴールドがきつく感じられるなら、オーガニックの味なら大丈夫だと請合っておく。

この辺りは思い込みかもしれないし、ブレンド具合も違うのもあるだろうが、ゴールドにあるちょっとイガイガする感じは皆無だった。「無農薬」ってのにまいんどこんとろーるされているとでも言ってくれればよい。



さてタバコより下って数日後。時間としては一昨日の昼ごろ。


いつもの道を歩いて帰っていると、古着屋が開店していた。月に決まった週の曜日にだけ開店するお店で、たまに小物を店先に並べているの見たことがある。


ちょっと履物のあたりを眺めていたら、丁度いいものを見つけた。




人生初の下駄に挑戦しようというわけだ。歩みは遅いが別になんともなかった、というしょうもない結末を先に述べておく。


ただ、鼻緒がかなりきっちり結ばれているので、足の一部がすれて痛くなった。少し緩めたほうがよさそうだが、それはまたいずれ。

雨の日の外出なんかにはこいつが便利であろう。電車乗るときに挟まりそうで怖いが、なに、そこまで間抜けではない。


丁度、外は雨模様のようだが、小雨である。この程度では出番はなかろう。



駅前の呉服屋では、素材が違うのかぼったくりなのか、一万程度するのだが、こいつは中古なのもあって二千百。

磨り減って縮むほど履くとしてもよっぽどかかるであろう。アスファルトやセメントの多い現代ではちと寿命は短くなりがちだろうけど。では、また。



中秋

2011-09-12 | 雑記
着物が届いてしかもまとめて休み。なんだかつい出歩いてしまう。といっても、さすがに昼間は夏と変わらない暑さのため、夕方や夜だけ。

連休最後の夜は、家でカレーを作って食べていた。手前味噌とは何度もいったが、やはり自分で作るとうまいのである。別にいつもいくカレー屋より美味いとかいうわけではない。簡単に言えば、自分で作ったものの中で上から数えて美味い、といえばいいか。といっても最近は料理というと、味噌汁と生野菜やら大根おろしとすり胡麻といった何もないような和食か、カレーにご飯とチャパティとアチャールという、どこの国の人かという感じである。着物でカレー食べる姿はなんというか、間違ったところにいる気分になる。まあ、家では暑いので裸族状態である。


この連休の間に「和」へカレーでも作って持っていこうか?などと言ったのだが、結局家で食べるだけになってしまった。またいずれ。


さて、チャパティというと、全粒粉に塩と水、あとはギーか植物油を好みで混ぜた無醗酵の薄焼きパンなのだが、これに色々混ぜたり包んだりして焼くものもある。


夜勤明けに最近毎度のように立ち寄るカレー屋があって(カレーばっかりだ)、そこではランチでもチャパティ(ロティと呼ばれているが)が出てくる。

ディナー向けのメニューを見ると、家の近所のより豊富なパンのメニューが並んでいて、チャパティを作る要領で焼く代わりに油で揚げた「プーリ」なんかもある。まあ、細かい話はここではしないが、あまり揚げ物は食べないほうがよろしい。


何かを包んだり、麺棒で伸ばす以外にこった成形をして焼いたものは「パラタ」という名前になったりするのだが、駅前のはスパイスの一種で「アジョワン」というのを練りこんだ「カスタロティ」というのもある。



正直、包み込んで焼く奴はあんまり旨くいったためしがない。刻んだほうれん草を包んで伸ばすと、潰れて汁が出てきて失敗しそうになる。


というわけで、ある日、早朝に腹が減ったので水気のないものを包んだり混ぜ込んだりして焼いてみた。





何を混ぜたか覚えているのだが、どっちがどっちかうろ覚え。


確か左が黒胡麻を練りこんだもの。右が擂粉木で潰したクルミにシナモンパウダーを混ぜたものを包んで伸ばして焼いたもの。


コレだけ食べたのだが、いいおやつである。胡麻はもっと表面に見えるように、混ぜ込むより伸ばす際にトッピングか、大量に混ぜ込んだほうがいい感じかもしれない。
カレーと併せて食べても邪魔にならない味だろうが、カレーは味も香りも強いので、胡麻は入っているのかわからなくなりそうだ。

クルミのほうはというと、砂糖を使っていないのに甘くなる。クルミにちょっとだけ塩を混ぜたのが利いたのだろう。おやつにうってつけ。さあ、みんなも作ってみよう。



十二日は中秋の名月。だが、夜勤である。仕方がないので、晩飯と風呂の後に散歩へ。勿論あの格好。

しばらく忙しいし(といっても、普段からのんびりしたもんだが)月でも見ながら散歩して、ついでに一杯やろうかと、わざわざ駅前のバーまで行く。


この前の日も飲んでたのだが、座ると一席飛んで隣にいた人がびっくりして、間の椅子に置いてあった荷物をどかしたほどだったが、ついでに色々とおしゃべりしてきた。

「好き勝手やろうと思ったから、着物で暮らすことにした」などというと何故だか「しっかりしてるなぁ」などと言われるのであった。


帰りにはバーテンに「どうも!若旦那!」と呼ばれる。ちなみに領収証は「キセルマン」と書かれていたりする。かれこれ四回行ったが、二度目から今回までキセルマンだった。


さて、最近は近所のカレー屋でネパールラムを飲んでいて、少々ラムに興味があったりする。そこのバーにもラムが四種類ほどあった。


前からウヰスキー飲んでラム飲んで、そして帰る、という感じでぐいぐい飲んでいたのだが、今回のはきつかった。


ロンリコというのがあって、アナグラムをするとなんだが危なっかしい響きになるラムがあった。最初に飲んだウヰスキーのシングルはストレートで、チェイサーなしでやったのだが、バーテンの兄さんが「こいつはチェイサーつけときましょう」という。

そんなに酔ってたかなぁと思って飲み始めると「かなり来るでしょう?」という。さっきのと同じくらいじゃあないのかね、と思ったら違うようで、度数を尋ねたらなんと七十五度。ありゃー、こりゃきつい。と、思ったが結局ぐいぐい飲んでしまった。

「後からきますよー」と言われたが、一服して、次にまたウヰスキーを飲んで帰ることにした。あー、結局一杯じゃ納まらん。

ただ、結構まわっていたので、三杯目はめちゃくちゃな注文をしていた。自分でも危ういなぁと思いつつ、言い直す。チェイサーと交互に飲むと、やっぱり味が薄い気がする。タバコのやりすぎで舌がバカになったのか、ロンリコが効き過ぎたか。

「これじゃぁ月が見えないで下ばかりむいちゃいますよ」などと言われながら店を出た。胃が少し痛いなぁと思うのは、どうやら酒よりも晩飯の後からそれほど時間が過ぎていなかったせいだったようで、気分が悪いというより腹が重たかった。杞憂だったようだ。ただ、月を見上げようにもビルに隠れるので、今は西に傾いた月を部屋から眺めている有様である。これが洋服でベルトを締めてたら事だったろうが、ゆったり締めた帯では問題なかった。


さてさて、休みだからって飲みすぎて(体がというより財布が)後々困らないように、また粗食に戻さねばならないな。とりあえず、忘れてたリンゴでも食べる事にする。では、また。



心地のよさ

2011-09-09 | 雑記
さてお待ちかね。どっかのおっさんが「これからは家では着物を着てくらす」とほざいて、本当に着物を購入し、そして着るということをやった。


あんまり中の人の顔を見たくない、という人はじろじろ見ないように。サムネイルで出すが、クリックすると拡大するというあれにしておく。





しかしなんでこう、七三になるのかねぇ。もう少しなんとかならんもんかねぇ。多少長くなったので、オールバックにしたいところだが、変なものは着けたくない。


「和」の兄さんに撮ってもらったのだが、兄さんのデジカメのカードが我がケータイに入らなかったのと、うちのPCにも入るかどうか怪しいし、使ったことがなかったのと、あまり綺麗だとゴマカシが利かないので、やはりこれに落ち着いた。

拡大してもあまり顔がはっきりわかるもんではないし、顔は着物のおまけなので着物を見てくださいな。


着付ける前に羽織ってみたら、なんだか長いと思ったのだが、これがきっちり着付けるとぴったりの長さになる。最初、背が少し縮んだのかと思ったが、そういうわけではなかったようで安心したしだいである。

久しぶりの着付けと、新しくてあまりこなれていない帯に悪戦苦闘することおよそ一時間。三時も過ぎて家を出れば、かいた汗もすぐ乾くほど秋らしくなっていた。

やはり、こちらのほうがしっくりくる。家で過ごすにはまだ少し暑いし、寝巻き用に浴衣も欲しくなってきたところではあるが。


いわゆる着流しはやったことがなかったので、少し歩きにくいと最初は思ったが、そのうちなんともなくなった。


あんまり驚くような感じのなかった「和」の兄さん曰く「これで刀差したら侍ですね」と。あんたなら着てきてもおかしくない、という感じのほうが大きい驚き方だったと思われる。


この着物の生地はなんと、ジーパンの素材である。夏に買ったジーパンみたいに凝った織りのものではないが、それでもきっちりデニムらしい感じのする織りである。


着物には色々細かいルールがある。素材によって正装だとか日常用という大雑把なところはまあすぐ理解できるだろうが、着物の作りで違うというのがある。

袷(あわせ)と単(ひとえ)と簡単にわけられる。袷とは、裏地をつけてある暖かい着物で、秋から冬に使う。単は裏地をつけていない一枚仕立ての着物なのだが、六月と九月に着るという決まりらしい。

夏はまた絽(ろ)だとか紗(しゃ)という、単のバージョン違いを着る。夏といえば浴衣、と思うがあれは飽くまでくつろぐための服装。言ってしまえばバスローブ。

季節に合わせた着物はまたおいおい考えるとして、しばらくはこのデニムの単を着ていくことにする。二種類から選べるデニム地のうち、厚めのほうを選んでおいたのである。夏以外は大体大丈夫というお勧め具合を示してあった。

ちなみに足はビーチサンダルである。以前載せたコレ。遠めに見れば違和感がないようなつくりといえなくもない。


さて、夜中は寝て目が覚めたらなでしこがどうなったかすっかり忘れてカレーを作っていた。



トマトがない、スープカレーのような感じもするカレー。なにかスパイスが足りないような気がするが、あっさり食べられる。敢えて入れなかったにんにくだろうか。名前はない。


はー満足した、と思ってPCを点けようとしたら、なんだか動かない。なんどか試してようやく起動したのだが、少し怖くなってきた。

夕方寝てしまう前にPCをつけていたら、ずっとHDDのランプがついていたので、これは怪しいなぁと思っていたのだが、今は通常の状態に戻ったようだ。一体なんだったのだろう。着物買ってさらにPC買う羽目になったら破産だぞこりゃ。では、また。






菌の力

2011-09-06 | 雑記
先日仕込んでおいた、ニンジンのアチャール。およそ二日ほど経ってから蓋を開けてみると、どういう訳か、炭酸の瓶の栓を抜いたような音がする。

その上、中からも音がする。「炭酸の瓶の栓を抜いたような音」でなんとなくわかるだろう。


なんと、中でシュワシュワ音を立てているのだ。


二、三日常温で放置して完成、という話だったので、およそ二日経ったから完成だとは思うのだが、炭酸が涌き出るとは聞いていなかった。


大丈夫なのかコレ、とまず思ったが、アレだけスパイスに漬かっているのだ、下手な菌は死んでいる。乳酸菌もシュワシュワいうのだから、こいつぁきっと乳酸菌であろうと考え直し、一口食べてみた。

塩加減が丁度よかった。これなら次からも作っていって問題ないだろう。このレベルでたまねぎも仕込みなおせば問題ない。

問題はないのだが、シュワシュワいっているのは完成なのか、別の何かが出来上がったのかさっぱりわからぬ。ハリ○ムさん、そこの所を書いておいて欲しかった。


スパイス(塩もスパイスに含まれる)はそもそも、体の機能を強化したり、調子を整えたり、殺菌作用で食中毒を抑えたりと、インドや東南アジアなどでは必須の存在。


そんな所でずっと昔から使われていたものである。下手な食中毒菌は死滅して、それでも生き残る元気な乳酸菌(発泡音がきっとその証拠)による、歴とした漬物の完成なのであろう。

しかし、ただ自分の胃が強くなったから平気なだけで、実は一般人はダメなのかもしれない。最近は、胃が空の状態で泡盛もウヰスキーもラムもロックやストレートでなんともない。

数日前の雨がひどかった夜中、最近行き始めたバーでウヰスキーダブルとラムのショット一杯やってたが、別に酔ったくらいで、胃に異常なし。バーテンさんもおかしいおかしいという勢いで飲んでいたが、なんともない。うーん、我ながらおかしい。

とりあえず、「和」の兄さんに食わせるのは見送ろうかと考えた。発泡音が出たのを確認したときと、さらにもう一日置いてから食べたが、下してもないので、きっと大丈夫。でも、人に食わすのはちと不安なので、秘蔵しておく。


さて、こちらなら人に食わせても大丈夫だろう。ただし、自分で平らげる。




普段はこのフライパンでチャパティを焼くか、胡麻を炒っている。量も量なので、フライパンで出来るだろうと作ってみたところ、やはり職人が叩いて作ったものは火の感じが違う。火じゃなくて渦巻きが赤くなるやつなんだが、その辺は気にしないこと。



この日は、本当はご飯と味噌汁にしようと思っていたのだが、やっぱりカレーにしようとなり、見事なまでにカレーセットが出来上がってしまった。




味噌汁があるのはまるでどこかの牛丼チェーンみたいだが、あんなものと一緒にしないで欲しい。カレーと味噌汁も別に悪くないなぁと感じたが、次もやるかはわからない。

付け合せは右端がスパイスと和えた大根おろし。思いつきで作ったが、意外とうまい。これからはアチャール共々付けあわせとして活躍するであろう。左は塩辛いたまねぎのアチャール。なくなったら仕込みなおす予定だが、意外と減らない。保存食というのはなかなかよく出来ている。


アチャール用にホールスパイスがいくつか欲しいのだが、近所のスーパーにはない。市内のいつも歩く繁華街の反対側の方角に、輸入スパイスを扱う店があるようだが、場所を覚えてくるのを忘れたり、天気が悪かったり、はたまた別の買い物があって先送りの憂き目にあっている。

オンラインショップも一つ見当を付けてある。国内では手に入り難いものも扱っていることを確認した。こんなお店


今確認してみたら、「キャンドルランタン」なんてのもある。今はろうそくの明かりで夜を過ごしているので、こういうのは実に楽しそうだ。ロウソクを燈しているのに、タバコはわざわざマッチで点ける(ロウソクだとちょっと味が変になる)ので、こういうのもいいなと思った。


ただ、今月はやたら出費をした(前々からの支払いもあったが)のと、まだ出て行く予定がある。これからは毎日チャパティです、は前に言った気がする。さてさて、何事もなければ明後日の木曜が楽しみである。では、また。

魅惑の罠

2011-09-02 | 雑記
夜勤の帰り、どうしてもカレーを食べたいなぁと感じ、駅近くのカレー屋へ。

ここしばらく、足しげく通っているのだが、以前二回は辛口にしてかなりやられたので、ようやく学習して普通の辛さにしておいた。

それでも、辛いものが苦手、という人には大変かもしれない。インドのカレーはホントに辛いようだ。


そこのメニューには、いつも家で焼いているチャパティの仲間というか呼び名違いで、ロティというのがある。ランチセットで値段変わらず頼むことも出来る。しかし、驚いたのがカレーもサラダも載っている金属製の皿を覆い隠すほどの大きさ。まあ、二回目なので驚きはしなかったが。

通常メニューの説明を見ると、「フライパンで焼いたのはチャパティといいます」とある。ただ、フライパンで焼くにはオーバーサイズだろうな、コレ。


小さいカレーが三種類頼めるランチにした。前回は辛すぎて辛かった(つらすぎてからかった、ではない)原因は、その中で頼んだチャナ豆のカレーのせいだろう。

自宅近所のカレー屋でも、チャナマサラを激辛で食べたら、恐らく食べきれないほどの辛さだった。辛さが強い場合、調節してくれるので、その時は頼んだほどだった。


他二つは比較的辛くなかった。ただ、単体ではやっぱり意外と辛いと思えるほどだろう。スパイスが効いてるな、というレベルではあるので問題はないが、やはり、なんとかマサラと名前のつくカレーはちょっと注意したい。


ちょっと足りなかったので、もう一枚頼もうと思ったのだが、(食べ放題ではない)通常で頼むのにプラス五十円で変わったものがあるようだ。

カスタロティという名前で、生地に「アジョワンシード」を混ぜ込んでいるという。


アジョワンはインドで使用されているスパイスの一つだが、日本にはあまりない。スパイスの効能を書いたページで読んだのだが、「生産のほとんどを国内消費向けにあてているので、国外にはあまり出回らない」のだとか。


表面に粒々が見える。香りについては皿に載った状態では分からないが、食べてみると、ロティの香り以外の香りもする。

恐らくだが、カレーの中にも(頼んだカレーのどれかは不明。というか全部か?)入っていると思われる。ごっちゃになってしまったとも言う。


アジョワンの効能はこういうものだそうな。以下コピペ。
  
  強力な殺菌・防腐作用があります。また,腸内ガスの発生を抑える効果があり,デンプン質の料理に用いられるのも,この理由からです。このほか,インドでは二日酔いの薬としても用いられます。プロジェクトSpiceより


というわけで、普段の仙人などと呼ばれる(by「和」の兄さん)状態からしたらたらふく食べたわけだが、胃は重くない。辛さも抑えたので、胃腸が驚いて苦しむ事もない。だいたい、辛いものを大量の水で胃に流し込むと胸やけになる。

カレル・チャペックがジャワ料理に招待されたとき、知人の「料理と米飯を交互に食べる事。水は飲むな」という忠告を無視して水を大量に飲んだせいで、その晩はひどい胸やけに襲われた、なんていうエピソードがあったりする。

辛いものを食べるときは、よっぽど辛いなら途中で残したほうがよいのかもしれないが、残すくらいなら辛くないように、もしくはパンやらご飯が大量に入るように腹を空かせておくのがよいだろう。ってなんのこっちゃ。


カレー食べて満足してしまって、スパイスのお店を見てくるのをすっかり忘れて道を歩いていたら、以前から入ってみようと思っていた陶器屋が営業していた。

前にも通りかかった時、表に、寝ている猫の形をした陶器の置物があるのを見た。転寝用の枕だそうな。今回は店の中も見るつもりだったので、近づいて見ると、猫じゃないものも置いてある。気にしつつ店内を一巡して、何が置いてあるのかを見て回る。

漆塗りの箸もあるようだ。丁度欲しいと思っていたので、とりあえず目星を付けて、入り口に戻る。

猫には値札がついているのだが、例の奴にはついていない。店のおばさんに尋ねてみたら、向こうも値段がよく分からないという。

しかも、猫のとは作りが少々違う。裏返しにしてみると、猫のは中の空洞が丸見えの形になっているが、そいつは裏まで閉じられている。両端に穴を開けてあるのは、完全に閉じるとよろしくないからだろうと思われる。

と、いうわけで、猫のと同じ値段で買えることになった。作りがしっかりしているので、猫のより安くはないはずなのだが、実質値引き状態というわけだ。


それがコレ。




うーん、可愛い。ええとしこいたおっさんが可愛いというのもあれかしらんが、可愛いので仕方ない。

まだ暑いので、転寝には丁度よい。先ほど数時間くらい寝ていたが、目が覚めてきてゴロゴロするまで、ほぼ頭を乗っけていられたようだ。転寝しなくなったら飾りにもいい。


見た目も色々な湯飲みやら急須やらコップもあり、ご飯用の土鍋も置いてあった。交換するときはここで買うことにしようかと思う。

というのも、安物の陶器は釉薬に、意外な有害金属が含まれていることがある。これが体に悪いのはもちろんのこと、料理や茶の味まで変わるという。スーパーで売っているようなものはほぼアウトだろうし、実際はここのも判らない。

が、このアザラシが気に入ったので、とりあえず湯飲みと急須を交換してみるのはいい手かもしれない。それで味が違うと判れば恐らく本物だろう。急須も蓋がちょっと欠けた状態なのはよろしくなかろう。


さて、話は変わって、写真は撮っておいたが、掲載を忘れていたものと追加したものを少し。


アチャールという、インド方面の漬物を作ってみた。

こーんな感じになった。



こいつはもともとたまねぎだった。しかし、塩の分量を間違えたのであろう、しょっぱかった。ご飯やチャパティと共に口に放り込んだ。

塩の加減をもう少し減らして(大匙一を一.五くらいいれてた気がする)、なくてもとりあえず出来るというスパイスをいくつか足せば、もっとおいしく出来るであろう。

横浜のインド料理屋の店主のブログでいうには、冷蔵庫で一年は保存が利くという。たまねぎのはどうなのかわからんが、すぐにはなんともならないだろう。

ちなみに、お店のページには「常温で一、二年保存が可能」などとある。どっちが本当なのかはわからない。


失敗を教訓に、もう一つ作っておいた。



こいつは後一日から二日近く置けばいいくらいだろうか。近所の自然食品店で売られていたニンジンを使ってみた。スーパーのニンジンよりも香り高い。アチャールも楽しみだが、カレーや味噌汁に入れた時も楽しみである。


前からだといえばそうなのだが、食べ物の話をしてばかりである。仙人になるのはいつのことであろうか。では、また。