ウヰスキーのある風景

読む前に呑む

他人の空似

2011-07-27 | 雑記
昨日、夜勤明けでまた「和」に行ってきた。駅前で蕎麦を食べたあと、沖縄そば専門店に行くのはどういうことだろうと思われるだろうが、なんと言うことはない。泡盛を飲むのだ。


蕎麦を食ってきたから、島ラッキョウとかモズクで一杯やるかと思っていたのだが、不意に兄さんが問いかける。


「また痩せましたか?」


うーん、またも何も、このところ少し天気が悪いので、焼けなくなったため、少し白くなったせいなんじゃあないかと思ったが、じゃあちょっと鏡を見てくるといって、見てみる。


ちょっと暗いのもあったせいか、小暮閣下のようである。あんな極端なコントラストはかかっていないが。


「もっと太りましょうよ」といわれ、蕎麦食べた腹もこなれてきたので、何にしようか考える。「蕎麦を食べてきた」ことを言ってあったので、おじややらを提案するが、こちらは普段、毎日のようにお粥を食べている。


よし、じゃあたまには肉を食らってやろうと、ミニ唐揚げ丼セットを頼んで、食べつつ、厄介な話をしていたりした。何が厄介かはここで語る言葉を忘れてしまったので、ケネディ暗殺についての米国政府機密文書公開日に思い出して欲しい。(およそ四十年後)


さて、今日は休みだった。「和」もこっちも休みのため、昨日は飲んだのである。飲まなくてもいいのだが、飲みたくなったら飲むのである。


その「和」の兄さんとの以前の話で、近所のインド・ネパール料理店の話があった。


ここで書いたか忘れたが、一駅前から歩くときに見かける、そういう料理店があって、ベジタブルカレーもあるから食べてみようかと入り、マンゴージュースがうまかったなどと書いたような気がする(カレーもうまいよ)。きっとそう。


昼過ぎに起床して、粥(禅寺ではシュクと音読みする)を食べ、しばし日向ぼっこをしていた。外から見えるので、シーツ用の茣蓙をベランダで干しながら。


時折タバコをやりながらふと思いついた。

そうだ、カレーを食べよう。


最近は外食にも危機感が募っている。それじゃあ何も食えないじゃないか、というのだが、そもそも食べなくても大丈夫になってしまいつつあるので、食べたくなったら食べる程度でいいのである。

あとはまあ、「和」の兄さんの忠告と、客商売ではあるので、ある程度「一般的」な顔つきをしておいたほうがよかろうとは思う。別に体力的には昔より改善されているのだが、さいふうめいがいうには、「人は見た目が9割」なのである。


営業時間を調べると、ディナータイムは午後五時から。現在五時近く。


もう一服したり、顔洗って鏡を見て「そこまでひどいかなぁ」と独り言をいいつつ、着替えた。


なんでも、レビューを見ると「店員の笑顔がよい」などとあったりする。飲み物のサービスがあったりする、とあったが、酒を飲むのであまり気にしなかった。


カレーはベジでいく。後は気にしない。酒は何があるだろうか、インドとかネパールの酒ってなんだろうと思いつつ到着。


どっかで見たことあるような顔の店員に「一人です」というと、ニコっと笑って、奥のテーブルを指示した。

どこで見たかと思い出すと、我がホテルに一時期逗留していた、ルーマニア人に似ている。店にいる間は思い浮かばなかった。

カウンターには店の人の娘さんらしい子供が座って、おしゃべりしていた。

そうそう、その笑顔の感じが、いつぞやのサッカーで、マラドーナがカメラに気づいた時にやった笑顔に似ていた。これはすぐに思いついた。


黒い前掛けをした店員さんが注文をとっていった。ルーマニアなマラドーナっぽい人とは顔つきが違う。ネパール系なのだろうか。

辛さは辛口を頼むと、「結構辛いですよ、大丈夫ですか?」という。多分大丈夫、とそのままにした。


お酒は、正確な名前を忘れたが、ネパールラム(正式な名前の横に括弧つきで)を頼んだ。机のメニューにはシングルとあったが、聞いてみたらダブルも出来るというのでダブルにした。

後でメニューを見直したら、ダブルの値段も書いてあった。


頼んだメニューは、カトマンドゥディナーだったか、カレーとサラダ、ナンとサフランライスに、タンドリーチキン。

家では肉は食わない事にしたが、たまになら外では食べる事にする。まあ、そこは気まぐれというやつである。


先にラムが出てきて、ちょっとしたらおつまみも出てきた。オーザックみたいなやつと、なにやらよく分からないが、細かい長方形に刻まれた、豆の粉かなにかと赤い液体をつけたおつまみ。ちょっと辛味があるので、赤いのは唐辛子か。

さらに、蓋付の小瓶に真っ赤な液体が満たされたものが出てくる。アチャイだったか、ネパールの漬物だという。一口食べると、唐辛子のせいでキムチかと思ってしまうが、後味は別物で、爽やかなものである。


座った席のまん前の壁のくぼみに何か飾ってあるのだが、刀剣の形をした瓶(瓶と気づいたのはさっき)が飾ってある。本物の刀剣かと思って、危なっかしいと思ったら、これだった

そう、頼んだラムの本当の名前は、「ククリラム」というのだ。

ツンとこない、かといって甘いわけでもなく、高い度数らしい味ながら、喉が焼けるような感じもない。まあ、普段(「和」で)泡盛をロックで飲んでるから、慣れてしまったのかもしれないが、ラムみたいなきつい酒が苦手な人にも勧められそうな気がする。


カレーが来たが、お盆からはみ出るほどの大きなナンが眼を惹く。こういうお店のナンは実に美味い。砂糖が入ってるわけではないのだろうが、甘い。

多少カレーが辛くても、ナンの甘さがあるので、よほど辛いのが苦手という人以外は、一段上の辛さでもいけるだろう。しかし、辛口の上は激辛しかない。


食べ始めて少しすると、黒い前掛けの人が「辛さはどうですか」と。もう少し甘く出来ますよともいうが、丁度いいと答えた。調子に乗って「今度来たら激辛頼むかもしれませんねぇ」などと。

タンドリーチキンは、漬け込んだスパイスの色だろうか、皮が無くなったところでも少し赤みがかっている。ケン○ッキーみたいな、食べるごとに油が染み出すようなものではない。こういうのはいい。


まあ、最近の少食のせいもあって、ゆっくりすぎたため、ナンが冷えてしまったが、予想に反してすっかり平らげてしまった。


じゃあデザートも、というわけで、自家製ヨーグルトを使った「シーカルニー」だったかを頼んでみた。

ココナッツにピスタチオが入ったクリーミーなデザート、の謳い文句通り、クリーミーだったのだが、よくあるヨーグルトの酸味すらないのがちと気になる。

まぜたナッツ類のせいと、あとは時折、歯に引っかかる、細かい別の粒がある。ちょっと引っ張り出してみたら、黒砂糖っぽい。口に運ぶごとに感じるので、結構たくさん入っているようだ。


かなり満足してしまった。外食して満足してる場合じゃないかしらんが、私は気にしない。


ところで、そのククリラム。原料はサトウキビだそうな。


ネパールの緯度は、奄美と同じだそうな。南部は暑いという。いいサトウキビがとれるようで。あの粒粒な黒砂糖もネパールから来たのかねぇと、思い返すのであった。


さーて今日の動画は

第三十二夜



第三十三夜



第三十四夜



第三十五夜



の四本です。


そういえば黒い前掛けの人、誰かに似てると思ったら、中学高校の時に通っていた塾の塾長に似ていたような気がする。塾長!お久しぶりです!では、また。

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