ウヰスキーのある風景

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ありふれた小説のような話と、イングランドのエリちゃん

2017-02-27 | 雑記
KJEを保持するものには苦難が付き纏う・・・。
※KJEとは、着物から発する妨害電波とその波及効果である。

今宵はそんな小説のようなお話をお送りしたいと思う。小説を楽しみにしてる、とか言われたのでこう煽ってみた。


イングランドのエリちゃんが去年、公衆の面前で正体をばらしてしまったと思ったら、今年になって「わたし、トカゲなんですの」とキャピキャピしながらお報せしたらしい、という話を聞いたものである。この辺りは何度か書いた。

わしが着物を着だしてから、世の中はまるで洋装が、じゃなくて様相が変わってきたかのような気分である。まあ、あんまり変わらん。

それはともかく、わしはエリちゃんを応援したい気分なのである。

というのも、わしは、爬虫類、特にヘビには頭の上がらない思い出があるのである・・・。


かつて小学生の真ん中くらいの歳だったころか。

学校の帰り道。故郷は田んぼやら山だらけで、幅数メートルはあるであろう、用水路なんかもある。

その時は用水路はせき止められ、水がたまっていた。その中に一匹のヘビが、登れない壁を登ろうとしているのを見かけた。

わしと他何人かが、石を投げて、ヘビの妨害を始めた。誰が始めたが、わしが始めたのかは覚えていない。

放っておいても登れなさそうなのだが、ヘビが怖いというイメージは強い。実際に、ヤマカガシだとかの話なんかを聞いていたら、怖いとしか思えないわけで。

ここも詳らかではないのだが、誰かの石がヘビに直撃した。ヘビは、先ほどまで意思を持って動かしていた頭をさげてしまい、その体も力なく水面に浮かんだ。その頭部辺りから血が流れるのが見受けられる。

我々は何もしていないヘビを、ただ怖いからといじめ、挙句の果てに殺してしまった。

その感情を皆共有したのだろう。水を打ったように静まり、それぞれの帰途へと着いたのである。


イングランドのエリちゃんの行動は、KJEの影響でなんだかメチャクチャにも見えるのだが、かつて殺したヘビのことを忘れないで欲しいとの切実な願いを投げかけているように見受けられたのである!

で、どう応援するのかって?

ヘビなんて怖くないぜ!一緒に遊ぼうぜ!お前用水路の中な!と、やれたらいいなぁと思うわけである。・・・結局石を投げるらしい。あの時、用水路の中へ、わしは石と一緒に意思をも投げ込んでしまったようだ。
KJEは意思を石で破壊するらしい。ヘビの意思を破壊してしまったのだから。

ヘビは怖かったので、イシ丸ごと放り投げたというお話であった。

イングランドのエリちゃんよ、永遠なれ。


さて先日。

夜勤明けに、馴染みのネパール料理屋に行ってきた。昨晩にとんかつ食べた以来、何も食ってないことを思い出したので、そこでラム酒を飲もうと思ったのである。え?

ラム酒はもちろん目的だったのだが、別の目的があった。

あの時、KJEの胸囲、じゃなくて脅威をお互い目の当たりにした女性。一般人に向かってサインをねだるという暴動にも似た狂乱状態に陥った女性。あの方は無事なのだろうか?と心配になったのである。

しかし、飲んでいると急に混雑し始めた。こっちがカウンターいった方がいいかなぁ?などと思いつつ、飲んで炒め物を突いていた。

少々あわただしさが落ち着いてきたころ、また客が一人やってきた。入り口の方を横目で見るように座っていたので、若い女性だということはわかった。

まだ混んではいたので、その女性は愛惜、じゃなくて相席を承諾し、わしの背後の席についた。

すると、「お久しぶりですね」と、声をかけてくる。

ん?誰だっけ?と思い、顔を確認する。覚えがあったとは言いがたかったのだが、こちらの顔はよく覚えているといった顔をしている。

もしかして・・・と思い、「もしかして、サインの?」と恐る恐る問いかけてみた。

「そうですよお!」とはしゃぎ気味に返答してきた。

すると店長が「先週もさっきまで(わしが)いたって話ししたんですよ。どっかですれ違ってないかってね」などという。

今までもニアミスをしていたらしい。

それなので、正直に話をすることにした。お嬢さん、僕に一生を・・・どこの正直か!

これはつまり、KJEって奴のシワザなんだ!とかいう話はできるわけがないので、そこは隠す。

「いやぁ、まだ本当にサイン欲しがってるのかナァなんて思ってね」というと、ちょっと飲みすぎで覚えてないのだが、「もってきてます!」などと言っていた気がする。

そして調子に乗って、きっとKJEのシワザなのだろうが、あろうことか、ふざけたことを言い出した。わしが。

「そう思ってたらこう会えたなんて、なんか、赤い糸でも繋がってんじゃないか?」と小指を突き立てつつ。真相を隠すためとはいえ、暴挙に出たものである。

これで退いてくれたらありがたいのだが、そうは行かなかった。

「そうかもしれませんね!」などという、威勢のいい返事が来たものである。「そんなご冗談を」ぐらいでよかったのに。

KJEによるKRSの後遺症はすさまじく、なんでそうなったのかが思い出せないのだが、オカルトチックな話を話すると、「わたしもそういうの好きなんですよ」と興味深く聞いてくれる。
「話が丁寧で面白い」とその女性が感想を述べると、女性店員が「安生さんは話しの引き出しが一杯あるんですよ」などと持ち上げる。
持ち上げついでに、グラスの持ち方が格好いいとまで言い出した。思ってていわなかったことだと前置きしていたのは、その女性に向けて印象付けようとしていたのだろう。
持ち方といっても、指のほうではなく、持ち上げ方なのである。クセでひじを横に出して肩の高さまで持ち上げて飲む。肘を下ろして飲むと落ち着かないのである。わかりやすいイメージで言うと、『蒼天航路』の関羽。わしの顔に髭までつけてイメージしないこと。

着物も格好良かったけど、今のも格好いいなどと、身なりがよく見えるらしい。挙句の果てに「もてるんじゃないんですか?」とまできた。

「いやぁもてない。それに女性にはトラウマがあって・・・」

「その話は長くなるんですか?」

「聞くも涙、語るも涙なんで、言うのはとても辛いから言わない」

トラウマ話は本当にやりたくなかったので、おどけてごまかしておいた。少なくとも人のいるところではやりたくない。

そして、店長はしきりに「食事はどうですか?」とか「ごゆっくり」などとのたまう。

ああ、思い出した。その女性は、あまり綺麗な身なりが出来ないので、わしみたいに身なりよくしたい、などと言っておったので、次に会ったら「まずはイメージトレーニングから」とワケノワカラン話しをしてさらに混乱させようと思う。


KRSはKJE保持者に引かれてしまう!轢かれてしまうのだ!車じゃあるまいし。

KRS患者による、KJE保持者への印象をまとめる。

何を着てても(こちらも選んで着てるが、和洋問わずとざっくりいう)似合うと言い出す。

話が面白くて賢い人だと言い出す。挙句の果てには前世は神か?とかいうんで、仙人じゃないかなといったら、そっちのほうが納得していた。

背が高く見える。160しかないといったら、170はあると思っていたとのこと。

そして、KJE保持者の意思に引かれてしまう。この日になんとなく思ったらばったり出くわしたのがその証拠!意思は用水路に投げ込んだはずでは・・・。

危険だ・・・。KJEは墓か来世までもって行かねばならぬ話だというのに。イングランドのエリちゃんもおかしくなってしまうわけだ。

でんでん?あれは元からじゃないかな。

かようにわしは、生き辛い世界を歩んでおるのである・・・。KJE保持者の未来はいかに!?





いかがであろうか・・・。これが全部現実に起こったということを信じられるであろうか・・・。

KJEはイングランドのエリちゃんの本性を暴露し混乱せしめ、一般人女性はわしが美男子にシェイプシフトしている(もしくは混乱して見えない)ことをわからずにほめちぎってしまうのである・・・。女性ばっかりかこれ?

苦難の時代到来である。KJEをなるべくよき方向に活用し、罪滅ぼしをしていく所存である。でんでん。



最近、小説を書いているといったものだが、どっちが小説なのかわからなくなってきた。

だが、ありふれたお話ではあろうと思う。

是非とも、区別はつかないだろうが、KJE保持者には警戒を。


では、よき終末を。


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