ウヰスキーのある風景

読む前に呑む

寒気

2011-06-02 | 雑記
昼前に目が覚めて、簡単な食事をする。休みとはいえ、ゴロゴロし続けるのも難しい。簡単だと思えば続けていただろうが、その日は難易度が高く感じられた。

明日は仕事で、その日は伊勢屋も閉まっているし、寄る事もないだろう。では、この日を逃す手はないと思い、三時過ぎに出かける。

その前に晩飯の食材を買って、小銭を作る。バターが余っているので、またスタンポットにしてやろうと思って、じゃがいもやらたまねぎを購入。

それにしてもなんだか寒い。これを書いているこの日も寒い。そのくせ、寒いけど超クールビズを始めたなどという記事を昨日見かけた。地球がひっくり返って八月が真冬になってもクールビズをやるのだろう。


道すがら、寒いなら温まろうじゃないかと思いつく。そうなると飲むしか思いつかない発想の貧困。伊勢屋参りにするかどうしようか悩みつつ、ならば大福を買ってさらに飲めばいいとなった。

しかし、晩に食べようと買ったものがあったり、前日からの残りもあってどうしようかと思ったが、ならば気合で一杯のみにしようと「和」の暖簾を掻き分ける。


それがいけなかった。先日、ゴーヤジュースをもらったので、ゴーヤが旬だろうかと尋ねたら「沖縄では今が丁度旬で、本土だと六月中旬くらいからですね」という。

沖縄モノのゴーヤもあるというので、てんぷらにしてもらった。これがいけなかった。おつまみにはうってつけだが、食欲を刺激する。

それにしても、旬だからというのは別にしても、一口噛んだ直後の少しの苦味が過ぎた後はあっさりした旨みが続く。塩を軽くまぶしてあり、これがさらに引き立ててくれる。しばらくは行くたびに頼むかもしれない。


結局飲み足りない食べたりないとなり、ビールを追加してさらにソーキという、豚のアバラの煮付けも食べてしまった。

なにやら世間話をしていた。沖縄には天皇がまったく来ない上に本土から見捨てられたような状態だから税金安くしてくれてもいいのにだとか、橋下府知事のいうことはまったくその通りで、公務員なら従うのが当然じゃないかなどなど、呼び水はこっちが出したか覚えてないが(飲んでいたから)いつもの兄さんからそんな話が飛び出した。

沖縄が見捨てられた地、という表現は実は自分がやったのは気にしないでおいてもらおう。だが、沖縄の現状を知るならば、過言でもないだろう。


最初に泡盛が最近の日課なのだが(それで終わったりもう一杯いったりと不確定)、二杯目がビールだとなんだか水だか味付け炭酸水を飲んでいるような気分だった。飲みながら、一杯目の酔いが落ち着いた感じである。実にどうかしている。


雨が降りそうな怪しい曇り空の下、もと来た道をなぞっていたら、道端に人が数名かがんでいる。傍らには大きな毛の塊が鎮座していた。

そんなくどい表現はさておき、近所にいる秋田県のアンちゃんだった。

散歩をしている(というか座り込んでいる)アンちゃんは久しぶりに見たので、赤ら顔も気にせず「アンちゃんじゃないか!」と撫でる。

犬好きの近所の人が世間話をしていた。おじさんが「韓国だったらアンちゃんお前くわれてるぞー」などといったりしていた。なにやら自分もしゃべっていたのだが、割愛する。


飼い主の方がアンちゃんを飼う及び買うことになった顛末を語っていた。なんでも、この日地方に送られるというときの発送時間に電話して、電話が通じたがために引き止めて買うことになったのだとか。

それを聞いて思わず「アンちゃんよかったなー!」と強く撫でる。飼い主さんは半ば苦笑気味だったが、まんざらでもなさそうだった気がする。そうでもなければ犬を飼うことはないのだろうから。


アンちゃんは以前会ったときもうそうだったのだが、撫でるのをやめると前脚で催促してくる。このときも数回ほど催促してきた。


他の人が、義務的に犬を飼わざるを得なくなった人の家の犬の状況を語っていたのだが、思うに、犬が可愛そうというのもあるが、そんな苦痛になるような飼育を強いられている飼い主もまた不幸なのだな、と感じた。


アンちゃんはもう五歳になるそうだ。たしか、ラブラドールだかの大型犬は以外と短命で、十年そこそこだという。秋田県はどうだかわからないが、これからもふてぶてしい催促をやっていってもらいたいものである。



というわけで、その勢いのまま動画を撮影、編集そしてアップロードとやっておいた。

第六夜



目立たないようにやってきたおかげで、あほらしい発言もあまり突っ込まれないで済んでいる。これが下手に有名だったら炎上だったろうが、炎上したらしたでそれはそれで構わない。さて、そんな日は来るのだろうか。来ない事を望んでいる。では、また。