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『ひんむきゃ、みんな、人なんて同じなのにさ。これは違う、あっちは別って、垣根作って回ってさ。ご苦労な話だよ』
先日の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」における女郎屋女将・りつ(安達祐実)が、役者が吉原に出入りし騒動になった一件について、蔦重(横浜流星)に役者の置かれた身分を語った時の台詞である。
士農工商の身分制度が存在する当時、役者はそのどこにも所属されず、四民の外、つまり世間様の外と位置付けられていたとのこと。
そのため、そのような者が吉原に出入りすると畳までが汚れると若木屋主人の与八(本宮泰風)に歌舞伎役者の市川門之助(濱尾ノリタカ)と同行していた馬面太夫こと富本豊志太夫/午之助(寛一郎)の二人が、水をかけられ大門の外に投げ出されたとの一件があったらしい。
かつて、吉原で暮らす人々についても、「吉原もん」と蔑む地本問屋の差別が表面化していたところであるけど。
そのようなことに思いをはせた女郎屋(大黒屋)女将・りつが、蔦重らに発したこれ以上ない的確な言葉が「ひんむきゃ、みんな、人なんて同じなのにさ・・・」であった。
これを受けて SNS上でも大いに盛り上がっていたらしい。
そして、この差別的な話題は、今の世の中にも通じることであり、素晴らしい台詞と大いに盛り上がったらしい。
今回、確かに脇を固める役柄を演じる安達祐実さんを介して、云わしめた的確な台詞まわしだと思う。
今年の大河ドラマは、これまでにない舞台設定となっており、蔦重の生きざまと吉原の表裏が描かれている。
異色の舞台設定でもある。
そのためか、子供たちには見せられないとの親御さんもいるとか。
もっとも、歴史的には事実の物語でもあり、武士たちが華々しく活躍した一方、このような現実も横たわっていたことを認識すべきと思われるけど。
昭和31年まで続いていた公娼制度は、江戸時代に端を発した遊郭制度の話であり、遊郭・吉原の生きざまが戦後まで息づいていたということであろう。
まぁ、それはとも角、蔦重が江戸のメディア王にまで上り詰める物語。
これからも様々なことが起きて、物語もクライマックスへと展開するであろうけど、それはまだ先のことと思う。
それまでの激アツな蔦重の生き様を拝見したいものである。(夫)
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