第二話『心を病む子供達・その2』
地球はお前のために回ってるんじゃない!
長い人生5分や10分人の先を超したところでそれが一体何になるんだ。
それよりも君は今何をなすべきか。
それを考えなさい。
(金八、病院へ戻る)
え、先生が?
えぇ戻ってらしたの。
新幹線乗り遅れたんですって。
今、医局にいらっしゃるわ。
先生・・・
いやいいんだよ、君の顔もう1回見たかったしさ。
興奮してた子供のことも気になったもんだからね。
大変失礼しました。
でももう大丈夫です。
もう落ち着いてますから。
いえ、あの子が感情むき出しでしゃべったの、ここの病院に入院してあれが初めてなんです。
坂本先生のおかげですわ。
さえむら君達ともほとんど口を聞いた事がなくて、これからの治療の為にもむしろいいきっかけを作っていただいたんです。
はぁ、ボクはなんかきっかけになりやすい顔をしているんでしょうね。
でも、ボクも、初めはあんな風でしたよね。
そうよ。なかなか信用してくれなくて、あんまり可愛げがあるほうだどは言えないわね。
どうも申し訳ありませんでした。
あ、先生が謝る事ありませんわ。
いやぁしかしボクら教師にも随分なんか責任があるようで。
いえ、そうやって大人が変わりに謝る事、ここの病院では厳禁です。
そうでしたね、どうもすみません。
でも先生、帰りが明日になって大丈夫なんですか?
う、うん。
あら、まだ飛行機でしたら間に合います。
搭乗券聞いてみます。
いやぁ飛行機いいです、飛行機いいです、えぇ・・・
ボクはあのぅ、寝台車のチケット買いましたから。
でも寝台車じゃお疲れになりませんか?
あ、大丈夫です。まだ幾分若さも残っておりますから。
そうですかぁ?
ボクあのぅ、飛行機怖くありませんけど・・・えぇ・・・
えぇ。(笑)
怖くない・・・あ、なんだ先生、飛行機ダメなんだぁ。
いや(笑)、そうだったんですか?(笑)
ボクはあのぅ、エアーポケットというのが大嫌いでして。
それであのジュラルミンのあのでっかいやつが空飛ぶってあのぅ、未だによく理解できないんですよ。えぇ。
そうか、要するに先生は理科が弱いってことですよね?
そうだよ?
そうだよ、だけど言っておく。
けどね、これでお前が俺の弱いしっぽ握ったとしたら大間違いだぞ?
いいかぁ?
完全無欠の人間なんかいやしないんだからさぁ、人間誰だって弱点があるんだから。
だからこそ人間は人間らしいんです。
ね、あのー、元々見せかけだけで完全に見せようとするから無理がいくんですよね?
えぇ、無理がいくんですよ。
だからその、うーん、ちゃんと自分の欠点とか弱点をね、自分で認めて、それと一生つき合って行く。
ま、そういう仲良くつき合ってくってこともひとつの生き方ですよね?ねぇ?
えぇ、そういう風に思うもんなぁ。
お話でしたら、談話室の方、どうぞ?
じゃ先生むこうへ。
じゃそっちのほう行くか。
お邪魔でした?
いえぇ。
じゃぁ。
(談話室にて・・・)
それよりも、さえむらぁ。
ようやく思い出したよ。
何を?
ん? 俺はなぁ、お前に言った一言、どうしても思い出せなかったんだよ。
んー、だけどー、お前はその一言を頼りにたった一人でこの病院の中で闘ってるっつーだろ。
焦ったなぁ。
ホームへ上がる階段の途中で思い出したんだよ。
けどな、俺、そのぉ、忘れてもどうでもいいようなこと、お前に言ったんじゃないんだ。
んー、そう確信しながら、帰ってきたんだよ。
ん、な、さえむらよぅ、俺はひとりひとりに特別のことを言ってきたんじゃないんだよ。
あらぁ確かあのぅ、放課後だったんだよな、んーー。
お前、塾へ行くんでさぁ、自分の採点先にしてくれって言ったんだよなぁ。
えぇ。
だけどもほら、お前の前の奴がまた手間のかかる奴でさぁ、んーそりゃ誰だってイライラすらぁわ。
うん、だけど、あいつもお前と同じ生徒だったんだよ。
うん、わかってます。
でもボク今まであんな風に怒られたことなかったから。
悔しかったか?
えぇ、「地球はお前の為に回ってるんじゃない!」って、そう言われました。
でもそうなんですよねぇ。
あの頃からね、もう、母の存在が重苦しくてたまらなかったんです。
どうしてだ?
ボクに気を使いすぎました。
んーー、そうかなぁ。
合同父母会の時に一度先生会った事あるけど、一目おいてたよぅ?
んーー、確かにそりゃ、教育熱心ではあるけども発言も随分控えめだし、第一、的確だしなぁ。
んー、そこらへんの教育ママゴンとは随分違ってたよぅ?
いいえ、それもね、ボクのわがままからだったんですよ。
親が子に気を使うのは当たり前だと思っていた頃はまだ良かったんだけど、俺が高校に入って成績が落ちてくると、なんかもぅ、母の気遣いが押し付けがましくて我慢出来なくなって・・・
(回想)
「いらないっていっただろう?
今日はまだノルマまで終わってないんだから邪魔しないでくれよぅ。」
「でも少し食べないと身体に毒よ?」
「欲しくないっ!!」
「たかお。そんなに焦る事は無いと思うの。」
「せっかく頑張ったのになぁ、足を引っ張るようなこと言うなよっ!!」
「だったら少し休みなさい?そして温かいの少し取らな・・・・」
「その手にのるかっ!!!」
「たかおっ!!」
「わかってるんだよぅ、ママ、秀才のおふくろでいたいのさっ。
けどねぇ、食わせりゃいいってもんじゃない・・・」
(金八との会話のつづき)
そりゃぁお前の被害妄想だよ。
今自分でもそう思います。
結局、自分で解決できないことは、もうそうやって人のせいにしていたんですよね。
母が一番身近にいたし、一番愛してくれるのは知っていたから、もう成績が上がらないのは全部母のせいにしました。
んーー、冗談じゃないなぁ、しかし。
そのくせね、母が作ってくれたもん食べたら、なんか成績が上がんないと悪いような気がするから、もう一切食べるの拒否してね。俺、女性的なのかなぁ。
普通はね、女の子のほうい多く見られるそうなんです。
神経性食思不振症っていうんです。
神経性食思?
えぇ、思春期やせ症。
ほぉぉぉ・・・・
もうガリガリにやせちゃって、それでも勉強やめなかったんだから。
やっぱり病気ですよねぇ・・・
30Kgまでやせました。
その身体でか?
えぇ、考えたらいっくら勉強したって、そんな身体じゃ生きてもいかれないのに。
それがわかんなかったんだから・・・。
母がねぇ、この病院のこと知って、連れてこられた時、初め抵抗してねぇ。
そしたら森先生に追い返されたんです。
「治そうっていう気がない奴は帰れっ!!」って。
そして「これが最後だぞ?」って言われた時、思い出したんですよねぇ、先生の言葉・・・。
「長い人生5分や10分人より先を超したところで何になる。それより今お前は何をすべきかよーーーく考えてみなさい。」って。
さえむらぁ。
ね、先生。
先生から母に伝えてもらえないかなぁ。
ん?いいよ。俺に出来る事だったら何でもやるよ?うん。
俺、高校やめます。
やめてどうすんだよ?
ここで治療受けながら、大学入試の検定受けます。
そんでもう少し良くなったら、大橋さんの、あのほらぁ、山に弁当持って来てくれた・・・
あぁ、はいはいはい、ん。
あの人の店を手伝いながら予備校へ行って大学受験目指します。
一浪覚悟なら入れるんじゃないかなぁ。
んーー。
あの人もそうしたんだし。
ボクたちねぇ、いっつも森先生に言われてるんです。
「ここへ入院したら誇りに思え!」って。
病気が治った時、克服出来て、そしたら初めて自己の確立が出来るんだって。
はい、その通り。
それも若い時期に出来るんだぞって。
その通り。
だから東京へは大学に受かってから帰ります。
その時はもう大人です。2度と子供に帰る訳にはいかないから。
その通り。わかりました。
お、坂本先生。
先ほどは失礼しました。
おかげさまであの子、随分しゃべれるようになりました。
はぁ、怪我の巧妙ですねぇ・・・
いえ、とんでもない。
8時5分のブルートレインですか?
はい、そうです。
それじゃぁここで子供たちと一緒にメシを食ってって下さいよ。
はぁ、どうもすみません。
今日は日曜日ですから、ここを7時半に出れば十分間に合います。
はい、わかりました。
博多駅まで見送りたいんだったら、夜間特別許可を出すぞ?
え!?ホントですか!
先生、来てくれて本当にありがとう。
本当に来てくれて・・・
(俺はあんなに哀しい子を決して作らん!)
(荒川土手)
こらぁ、挨拶はどうしたんだよ?挨拶はよ?(←同級生にからむヒロ君)
おはようございます。
(金八、学校に戻る)
で、ご病人のほうはどうだったんです?
はい、問題がありすぎます。
何の問題ですか?
もちろん教育の問題です。
それと昨日の乗り遅れとどういう関係があるんですか?
あります、あの、大いにあります。
坂本先生、あなたそんなことを遅刻の理由に神林先生に報告する気ですか?
どうも申し訳ございません。
ただあの・・・行った所が思春期内科といったところだったもんですから。
あのぅ、この話を他の先生方にも聞いていただきたいと思いまして。
校長先生、ぜひ報告会を持っていただきたいんです。お願いします。
そうですね。それが教育上重要な事でしたら。
私、前にも申し上げましたでしょう。
私たち養護の先生の間でも思春期心身症についてとっても話題になっているんです。
金八先生お願いします。
先生が見て聞いてきた事をみんなに教えていただきたいんです。
そりゃボクにできることでしたら。個人的にでも。
いや、そういうことでしたらわたくしだって聞きますよ?
(2/4に続く・・・)
地球はお前のために回ってるんじゃない!
長い人生5分や10分人の先を超したところでそれが一体何になるんだ。
それよりも君は今何をなすべきか。
それを考えなさい。
(金八、病院へ戻る)
え、先生が?
えぇ戻ってらしたの。
新幹線乗り遅れたんですって。
今、医局にいらっしゃるわ。
先生・・・
いやいいんだよ、君の顔もう1回見たかったしさ。
興奮してた子供のことも気になったもんだからね。
大変失礼しました。
でももう大丈夫です。
もう落ち着いてますから。
いえ、あの子が感情むき出しでしゃべったの、ここの病院に入院してあれが初めてなんです。
坂本先生のおかげですわ。
さえむら君達ともほとんど口を聞いた事がなくて、これからの治療の為にもむしろいいきっかけを作っていただいたんです。
はぁ、ボクはなんかきっかけになりやすい顔をしているんでしょうね。
でも、ボクも、初めはあんな風でしたよね。
そうよ。なかなか信用してくれなくて、あんまり可愛げがあるほうだどは言えないわね。
どうも申し訳ありませんでした。
あ、先生が謝る事ありませんわ。
いやぁしかしボクら教師にも随分なんか責任があるようで。
いえ、そうやって大人が変わりに謝る事、ここの病院では厳禁です。
そうでしたね、どうもすみません。
でも先生、帰りが明日になって大丈夫なんですか?
う、うん。
あら、まだ飛行機でしたら間に合います。
搭乗券聞いてみます。
いやぁ飛行機いいです、飛行機いいです、えぇ・・・
ボクはあのぅ、寝台車のチケット買いましたから。
でも寝台車じゃお疲れになりませんか?
あ、大丈夫です。まだ幾分若さも残っておりますから。
そうですかぁ?
ボクあのぅ、飛行機怖くありませんけど・・・えぇ・・・
えぇ。(笑)
怖くない・・・あ、なんだ先生、飛行機ダメなんだぁ。
いや(笑)、そうだったんですか?(笑)
ボクはあのぅ、エアーポケットというのが大嫌いでして。
それであのジュラルミンのあのでっかいやつが空飛ぶってあのぅ、未だによく理解できないんですよ。えぇ。
そうか、要するに先生は理科が弱いってことですよね?
そうだよ?
そうだよ、だけど言っておく。
けどね、これでお前が俺の弱いしっぽ握ったとしたら大間違いだぞ?
いいかぁ?
完全無欠の人間なんかいやしないんだからさぁ、人間誰だって弱点があるんだから。
だからこそ人間は人間らしいんです。
ね、あのー、元々見せかけだけで完全に見せようとするから無理がいくんですよね?
えぇ、無理がいくんですよ。
だからその、うーん、ちゃんと自分の欠点とか弱点をね、自分で認めて、それと一生つき合って行く。
ま、そういう仲良くつき合ってくってこともひとつの生き方ですよね?ねぇ?
えぇ、そういう風に思うもんなぁ。
お話でしたら、談話室の方、どうぞ?
じゃ先生むこうへ。
じゃそっちのほう行くか。
お邪魔でした?
いえぇ。
じゃぁ。
(談話室にて・・・)
それよりも、さえむらぁ。
ようやく思い出したよ。
何を?
ん? 俺はなぁ、お前に言った一言、どうしても思い出せなかったんだよ。
んー、だけどー、お前はその一言を頼りにたった一人でこの病院の中で闘ってるっつーだろ。
焦ったなぁ。
ホームへ上がる階段の途中で思い出したんだよ。
けどな、俺、そのぉ、忘れてもどうでもいいようなこと、お前に言ったんじゃないんだ。
んー、そう確信しながら、帰ってきたんだよ。
ん、な、さえむらよぅ、俺はひとりひとりに特別のことを言ってきたんじゃないんだよ。
あらぁ確かあのぅ、放課後だったんだよな、んーー。
お前、塾へ行くんでさぁ、自分の採点先にしてくれって言ったんだよなぁ。
えぇ。
だけどもほら、お前の前の奴がまた手間のかかる奴でさぁ、んーそりゃ誰だってイライラすらぁわ。
うん、だけど、あいつもお前と同じ生徒だったんだよ。
うん、わかってます。
でもボク今まであんな風に怒られたことなかったから。
悔しかったか?
えぇ、「地球はお前の為に回ってるんじゃない!」って、そう言われました。
でもそうなんですよねぇ。
あの頃からね、もう、母の存在が重苦しくてたまらなかったんです。
どうしてだ?
ボクに気を使いすぎました。
んーー、そうかなぁ。
合同父母会の時に一度先生会った事あるけど、一目おいてたよぅ?
んーー、確かにそりゃ、教育熱心ではあるけども発言も随分控えめだし、第一、的確だしなぁ。
んー、そこらへんの教育ママゴンとは随分違ってたよぅ?
いいえ、それもね、ボクのわがままからだったんですよ。
親が子に気を使うのは当たり前だと思っていた頃はまだ良かったんだけど、俺が高校に入って成績が落ちてくると、なんかもぅ、母の気遣いが押し付けがましくて我慢出来なくなって・・・
(回想)
「いらないっていっただろう?
今日はまだノルマまで終わってないんだから邪魔しないでくれよぅ。」
「でも少し食べないと身体に毒よ?」
「欲しくないっ!!」
「たかお。そんなに焦る事は無いと思うの。」
「せっかく頑張ったのになぁ、足を引っ張るようなこと言うなよっ!!」
「だったら少し休みなさい?そして温かいの少し取らな・・・・」
「その手にのるかっ!!!」
「たかおっ!!」
「わかってるんだよぅ、ママ、秀才のおふくろでいたいのさっ。
けどねぇ、食わせりゃいいってもんじゃない・・・」
(金八との会話のつづき)
そりゃぁお前の被害妄想だよ。
今自分でもそう思います。
結局、自分で解決できないことは、もうそうやって人のせいにしていたんですよね。
母が一番身近にいたし、一番愛してくれるのは知っていたから、もう成績が上がらないのは全部母のせいにしました。
んーー、冗談じゃないなぁ、しかし。
そのくせね、母が作ってくれたもん食べたら、なんか成績が上がんないと悪いような気がするから、もう一切食べるの拒否してね。俺、女性的なのかなぁ。
普通はね、女の子のほうい多く見られるそうなんです。
神経性食思不振症っていうんです。
神経性食思?
えぇ、思春期やせ症。
ほぉぉぉ・・・・
もうガリガリにやせちゃって、それでも勉強やめなかったんだから。
やっぱり病気ですよねぇ・・・
30Kgまでやせました。
その身体でか?
えぇ、考えたらいっくら勉強したって、そんな身体じゃ生きてもいかれないのに。
それがわかんなかったんだから・・・。
母がねぇ、この病院のこと知って、連れてこられた時、初め抵抗してねぇ。
そしたら森先生に追い返されたんです。
「治そうっていう気がない奴は帰れっ!!」って。
そして「これが最後だぞ?」って言われた時、思い出したんですよねぇ、先生の言葉・・・。
「長い人生5分や10分人より先を超したところで何になる。それより今お前は何をすべきかよーーーく考えてみなさい。」って。
さえむらぁ。
ね、先生。
先生から母に伝えてもらえないかなぁ。
ん?いいよ。俺に出来る事だったら何でもやるよ?うん。
俺、高校やめます。
やめてどうすんだよ?
ここで治療受けながら、大学入試の検定受けます。
そんでもう少し良くなったら、大橋さんの、あのほらぁ、山に弁当持って来てくれた・・・
あぁ、はいはいはい、ん。
あの人の店を手伝いながら予備校へ行って大学受験目指します。
一浪覚悟なら入れるんじゃないかなぁ。
んーー。
あの人もそうしたんだし。
ボクたちねぇ、いっつも森先生に言われてるんです。
「ここへ入院したら誇りに思え!」って。
病気が治った時、克服出来て、そしたら初めて自己の確立が出来るんだって。
はい、その通り。
それも若い時期に出来るんだぞって。
その通り。
だから東京へは大学に受かってから帰ります。
その時はもう大人です。2度と子供に帰る訳にはいかないから。
その通り。わかりました。
お、坂本先生。
先ほどは失礼しました。
おかげさまであの子、随分しゃべれるようになりました。
はぁ、怪我の巧妙ですねぇ・・・
いえ、とんでもない。
8時5分のブルートレインですか?
はい、そうです。
それじゃぁここで子供たちと一緒にメシを食ってって下さいよ。
はぁ、どうもすみません。
今日は日曜日ですから、ここを7時半に出れば十分間に合います。
はい、わかりました。
博多駅まで見送りたいんだったら、夜間特別許可を出すぞ?
え!?ホントですか!
先生、来てくれて本当にありがとう。
本当に来てくれて・・・
(俺はあんなに哀しい子を決して作らん!)
(荒川土手)
こらぁ、挨拶はどうしたんだよ?挨拶はよ?(←同級生にからむヒロ君)
おはようございます。
(金八、学校に戻る)
で、ご病人のほうはどうだったんです?
はい、問題がありすぎます。
何の問題ですか?
もちろん教育の問題です。
それと昨日の乗り遅れとどういう関係があるんですか?
あります、あの、大いにあります。
坂本先生、あなたそんなことを遅刻の理由に神林先生に報告する気ですか?
どうも申し訳ございません。
ただあの・・・行った所が思春期内科といったところだったもんですから。
あのぅ、この話を他の先生方にも聞いていただきたいと思いまして。
校長先生、ぜひ報告会を持っていただきたいんです。お願いします。
そうですね。それが教育上重要な事でしたら。
私、前にも申し上げましたでしょう。
私たち養護の先生の間でも思春期心身症についてとっても話題になっているんです。
金八先生お願いします。
先生が見て聞いてきた事をみんなに教えていただきたいんです。
そりゃボクにできることでしたら。個人的にでも。
いや、そういうことでしたらわたくしだって聞きますよ?
(2/4に続く・・・)