はい、いつもの蘊蓄話です。聞きたくない方はスルーしてくださってOKです。
情報機器のメモリ、と聞いて何を想起するかの話。いわゆる主記憶と補助記憶を混同する一般人が増えてゲーマーがあきれている、という話。
私が今この記事を書いているパソコンは2011年(6年前)に買ったものです。OSはWindows 7 (64bit)。メインメモリ(主記憶)は8GB、ハードディスク(補助記憶)は250GB。
大したものです。私の少年時代からすると夢のようなマシン。本物のマルチタスクOSですよ。こんなのが4万円で手に入った。ま、当時でもそんなにぱっとしない性能のマシンですけど、それでもすごい。実験用途ですけど電子機器の開発もやっているし、メインの仕事で使う小型データベースと有名統計ソフトは普通に動くし。
計算機の歴史上、CPUをどう作るのかと同等に難題だったのが安定した記憶装置の開発でした。CPUは半導体ICが出るまでは苦難の歴史。メモリで安心できたのは磁気ドラムが最初と思います。そして本命、コアメモリで安定しました。半導体メモリではありません。磁気リングを使ういかにもごついメモリで、128KBとかで颯爽(さっそう)たる32bitスーパーマシンが動いていました。初期の半導体メモリは容量が少なく超高価だったので高嶺の花。ダイナミックメモリは初期からありましたが、今やそれ何、の方が多いでしょう。この記事の少し後に出てきます。
でも、高速なメモリは高価。なので周辺機器にとりあえず不要不急のデータを置いておくのが補助記憶。今の磁気ディスクのことですけど、何と磁気テープも本来は補助記憶。アーカイブ用では無く、昔の映画でごっつい磁気テープのリールがくるくる回っていたのは伊達では無いです、計算真っ最中です。
こんなこと言うと差し支えるかな。ハードの設計と製作をやっていると分かるのですけど、CPUから見た直近のメモリはいわゆるスタティックメモリが普通と思います。今ではレジスタとかキャッシュとか呼ばれていて、ここが主記憶と定義してしまうと業界はパニックでしょう。
というのも今主流のダイナミックメモリ、DDR3とかはCPUから見ると高速なハードディスクみたいに見えます。指令を送ってからしばらくして大量のデータが送られてくるからです。もちろんハードディスクよりはものすごく速いです。
スタティックメモリは高速だが全体が論理回路の一種なので規模は大きくなる、ダイナミックメモリは微小コンデンサ利用の特殊回路でbitあたりの素子数は少ないが応答は比較的遅い、というのは今でも生きています。
ちなみにスマホの補助記憶はフラッシュメモリと思います。これも半導体世代のごく初期からあるEEPROMの発展系です。速度はダイナミックメモリよりぐっと遅く、消去回数の寿命があるのでおいそれとデータの書き換えが出来ません。
今のゲームなんか、ハードディスクの大容量にものを言わせた作りになっています。パッケージのBDの大部分はテクスチャデータ、つまり絵だと思います。音楽もほとんど圧縮せずにぶち込んでいる感じ。これじゃいくら容量があっても足りない。
量販店に行くと4GBとかの外付けハードディスクが売られていますけど、用途がテレビ用とかゲーム用だとかのポップを見ると、私のような者には結構なショックだったりします。私も使ってますけどね。
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