まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

3589. アナログ時計、続き^2

2021年11月26日 | 日記

 と書いてはみたものの、30年以上前のことですからうろ覚えの部分があって、細部は適当に今の想像で補っていたりしますから引用はくれぐれもご注意ください。

 もう一つのアナログコンピュータは別の大学の教室で見た簡易なもので、出力はX-Yプロッタだけでした。こちらは純粋に研究用途のようでした。

 X-Yプロッタは現在も現役で、多分、描画以外に紙の切り抜きなどに使われていると思います。当時でもありふれた装置で、たとえばNEC PC-6001の周辺機器の一つに4色ポールペンの簡易XYプロッタがあったと思います。結構遊べたと思います。

 オシロスコープの方は今はすっかりデジタルになってしまったと思います。PCにUSBで接続して表示させるものもあったか。
 もしもアナログタイプ、つまりブラウン管タイプのオシロスコープを大学などで見つけたら、ぜひ稼働させてみてください。表示も興味を引くと思いますし、実用装置なのでつまみ類の配置などが感動的です。
 ちなみに高校時代だったか、なぜか理科室にメモリスコープと言うのがあって、仲間と操作していたら教師から、それ寿命があるから遊ぶのもほどほどに、と注意されてしまいました。今のデジタルオシロスコープだとそんな注意は来ないと思います。

 非線形計画法はweb検索しても簡易な説明しか出てこないようです。さすがに私の職業上からはかなり遠くて、深く追求したことはありません。しかし、これを知っていないとコンピュータによる微分方程式の解法で困難にぶつかったときにどうしようも無くなると思います。つまり、簡単な知識は覚えておくと吉(ある日突然役立つ)、ということ。
 私のささやかな経験では、最急降下法と(非線形解析の)単体法を覚えておけば何とかなると思います。

 ここで解決すべき問題は、観測点の数値から構成された天気図の、高気圧と低気圧の中心位置を求める問題と想像すれば良いです。この場合は2次元ですが、当然、3次元以上のn-1次元の等高面等でも応用できるはずです。

 最急降下法はとりあえず勾配の最もきつい方向に少しずつ進むことです。等高線のような地形なら、水滴を垂らしてそれが行く方向に進むと思えば良いです。もちろん低気圧の中心に溜まる、と想像できます。
 ですが、相手は非線形関数ですから、近くのくぼみに行くとは限りません。地形によってはなんだか遠くの全く意図しないくぼみに流れ込んだりしそうです。あるいはちょっとしたくぼみに引っかかってしまって、すぐ隣にある深いくぼみを見逃してしまうとか。

 単体法は有名な線形計画法の単体法とは全く異なり、平面だと三角形の頂点の計算値を元にその中に解があると解釈できれば三角形を縮めて、外に解があると解釈できればその方向に三角形の頂点の一つを伸ばす方法です。この説明だけだとアルゴリズムが作れないと思いますので、web検索するなら「ネルダー–ミード法」を参照してみてください。
 その三角形の動きは単細胞生物のアメーバを想像させると思っていましたが、案の定というかアメーバ法とも呼ばれるそうで、英語版のwikipediaにその数学的アメーバが動く様子が出ています。

 これらはいずれも未知の関数の解を探す方法で、アナログコンピュータの場合は、その関数が2階以上の常微分方程式になっている場合です。積分の知識がある方は分かると思いますが、その関数は必ずしも解析的(n次有理関数)にはならず、それどころかsin/cosの初等関数からも外れてしまい、数学辞典のその他関数に簡単になってしまいます。
 ですから数値計算、コンピュータが必要となり、アナログコンピュータの出番です。

 すみません、アナログコンピュータ本体の説明にまるでなっていないので、多分続きます。

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3588. アナログ時計、続き

2021年11月26日 | 日記

 なんだか昔の大学の上司から真面目に考察せよ、とのお叱りを受けそうな感じの記事を前項に書いてしまったのでフォローします。

 アナログは元は類似とか相似とかの意味で、デジタルは指折り数えるの指のことだったか。なので私はディジットですからディジタルの表記を好むのですが多勢に無勢で本稿ではデジタルと表記します。

 この違いはアナログ計算機とデジタル計算機の違いを考えるとはっきりすると思います。
 デジタルの方は今ご覧のスマホとかパソコンとか、今やテレビもデジタル処理機ですから説明は後回しにします。

 皆様、実物のアナログ計算機を見たことはあります?。私はあります、複数、もちろん大学の研究室で、1980年代のこと。
 一つはかなりの大型のアナコンで、タンスを2台くらい並べた大きさで、もう用が無くなったときにこんな貴重な装置は博物館に寄贈すべきだ、とか言っていました。
 私が大学院のその教室にいたときにはすでに過去の装置になっていて、私が希望したらわざわざ当時の運用を再現してくださったのを思い出します。教授と講師が脇について、技師がアナコンを操作していました。配線(プログラム)は専用のボードがあって、すでに決まっていてとある計測値の解析です。

 出力装置は(真空管の)オシロスコープ(20cm四方もあったか、当時としてはかなりでかい)で、ここにとりあえずの計算結果を表示させます。普通の物理学の常微分方程式のように横軸が時間のこともありますが、この解析は生物学らしくて、ええと何だったかコンパートメント・モデルだったか、これも常微分方程式ですが積分器が複数繋がっていて、その出力で際立つ2個をX-Yプロッタの要領で、ある計算結果と別の計算結果を縦横に表示させていました。画面に線画ですからリサジュー図形みたいなのを想像すれば良いと思います。

 技師は7個ほど並んだポテンショメータ、…オーディオアンプやアナログラジオの音量ノブみたいなの(ボリューム)を高級化したもので、今でも秋葉原の電気街などで実物が売られていると思います。複数回回転できるボリュームで、何回転したかが分かるように前段に3桁ほどの十進アナログ(物理)表示装置が付いていました。これの想像は困難なので、何とかweb検索してくださるようお願いします。
 余談ですが機械的拡大装置ではバーニア・ダイアルというのをアマチュア無線関係で思い出します。このダイアルの機械的減速装置の先はバリコンと呼ばれる空気(真空)を誘電体とした電子部品で、トランジスタ・ラジオの時代ではポリ・バリコンとかあったか。
 こちらは普通のポテンショメータなので、圧膜だったかの抵抗体を螺旋状に配置して、導体の接触体を滑らせて行きます。

 技師はそのポテンショメータをぐりぐり動かして、アナコンの表示結果と計測値を一致させて行きます。今から考えるとほぼ神業で、経験がものを言ったと思います。もちろん、その教授か講師が調整方法のコツを自ら開拓したのでしょう、よくやること。
 と言うことは、確認のために少なくとも1秒間に5~6回ほど繰り返しの計算結果をアナコンはオシロスコープに表示させていました。これが当時のデジタル計算機よりもアナログコンピュータの方が計算速度が速い、と言われていた根拠と思います。今のGPUの3Dぐりぐりを見たら、そんな感想は容易に吹っ飛ぶと思います。

 で、ある程度アナコンのオシロスコープ出力と計測値が一致したと判断したら、そのポテンショメータの位置の数値を報告書に書いて、証拠のためにオシロスコープの出力と相似の図形を、そのアナコンにX-Yプロッタで出力させて添付していました。

 つまり、ポテンショメータの表示値が解析結果と言うことです。納得できました?。いや、当時はごく真面目にその「解析結果」を現場に報告していましたから真剣そのものです。
 今だったらデジタル計算させて、ボリューム合わせはいわゆる非線形計画法というので解かせると思います。それを人力でやっていた、ということ。

 長大な説明に入ったと同時に、技術的な見所が各所にあると思いますが、一旦切り上げます。私が面白いと思ったら続けます。

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