京都発・町家・大工はんなり日記

京都で仕事と道具を楽しみながら毎日過ごす。

正当派。

2012-05-02 23:39:18 | 町家
正当派。

少し前から町家ブーム。

でもキチッと坪を押さえて改修してある現場は少ないのです。

玄関先になにやら植木屋さんが自慢げに小さな庭を造ってみたり。

格子戸のバランスが妙な割付であったり。

おいなりさんの様なベンガラ着色したり。

そんな中良い形の直し方をしてある町家見かけました。上手く直してあると懐かしささえ感じられます。

玄関の戸は少しか得られていますがまだ辛抱出来ますよ。そして玄関にはシンプルな外灯が一つ決まっています。

出格子のバランスも非常に安定感があり見ていても安心していられます。

虫小窓でない二階に格子窓違和感がありません。

下屋根の樋もすっきりとシンプル。アンコウは何の飾りもなくこれぞ町家です。

壁の仕上がり色合いも柱とのバランスでお互いを引き立たせています。

玄関横に続く高へいさりげないくぐり戸見せてくれますね。

一文字瓦の塀に見越しの松。手入れも良く行き届いています。

観光用でない本物の町家。外からだけでも見る価値があります。

もともと町家は質素に出来ていなければ。私の考えです。

豪華絢爛はあり得ない。

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