蝉の羽化見るため庭を徘徊すパジャマのままで電灯持つて
今の家に引っ越してきて次の年の夏、セミの抜け殻があるのを見つけて夜観察してみようと思った。
懐中電灯を持って庭に出たら運よく蝉が殻を破って身をそり返しているところを見つけたのだった。
それは真白で想像したよりグロテスクだった
今度は自分の殻に手を伸ばしてつかまり下半分を殻から出す。
全身が出たら殻につかまりじっとして折りたたんでいる羽根が開いて固くなるまで何時間もじっとしている。
羽根は透明で薄緑で美しい。
その時は無防備だから夜に羽化するのである。
一度羽化を見るとまた見たくて毎晩懐中電灯を持ち徘徊する。しかし小さい懐中電灯の灯りでは蝉を見津得kるのが難しく、朝になってここにいたのに見つけられなかったと思うもある。
羽化が見られるのは1シーズンで2回あればいい方だ。