映画の公開としては2006年だから決して新しい映画ではないのだが、先日TV放映された(2月6日フジTV系列)『フラガール』(李相日監督)について書きたい。製作が会社更生法を申請した「シネカノン」だから、わずか4年なのに昔日の感がしてしまうが、この映画は炭坑映画としても、ひとつの産業の甦りのドラマとしてももっと注目されてもいい。
ボタ山や入坑口、炭住(炭坑住居)のシーンなど懐かしく見たひとも多いのではないか。失われた戦後の風景としても、かってこの国のエネルギー政策を明治時代から支え続けてきた石炭そして炭坑の文化、風景は私たち日本人の原風景のひとつだと思うのだ。あらためて昨年暮れまで目黒区美術館で開催していた『'文化'資源としての<炭坑>展』の着目度を評価しておきたい(この展覧会のボクの感想はこちらへ→http://blog.goo.ne.jp/angura_1967/d/20091216)。
さて、閉山も決まった常磐炭坑が起死回生の妙案として打ち立てたのが、坑道から湧き出た温泉を使ってのハワイに見立てたリゾートアイランド風レジャー施設「常磐ハワイアンセンター」であった。時は、昭和40(1965)年。施設に華やかさを与えるイベント「フラダンスショー」のフラダンスダンサーは炭坑夫の家族の娘たちから募集された。そのズーズー弁丸出しの田舎の娘たちに(蒼井優など。そうそう、「方言映画」という側面もあった)フラダンスを教えるために会社が雇ったのが、平山まどか先生(松雪泰子)だった。その平山先生があるところでフトもらす台詞。
「あんたたちは知らないだろうけど、エイトピーチェスってあってね」
この台詞でボクは一気に昭和30年代のある日に引き戻されてしまったのである。ボクは炬燵に潜り込んで家に来てまもないTVを見ていた。ブラウン管の中では、8人のあられもない格好をした大人の女性たちが官能的なダンスを踊っていたのである。
(つづく)
ボタ山や入坑口、炭住(炭坑住居)のシーンなど懐かしく見たひとも多いのではないか。失われた戦後の風景としても、かってこの国のエネルギー政策を明治時代から支え続けてきた石炭そして炭坑の文化、風景は私たち日本人の原風景のひとつだと思うのだ。あらためて昨年暮れまで目黒区美術館で開催していた『'文化'資源としての<炭坑>展』の着目度を評価しておきたい(この展覧会のボクの感想はこちらへ→http://blog.goo.ne.jp/angura_1967/d/20091216)。
さて、閉山も決まった常磐炭坑が起死回生の妙案として打ち立てたのが、坑道から湧き出た温泉を使ってのハワイに見立てたリゾートアイランド風レジャー施設「常磐ハワイアンセンター」であった。時は、昭和40(1965)年。施設に華やかさを与えるイベント「フラダンスショー」のフラダンスダンサーは炭坑夫の家族の娘たちから募集された。そのズーズー弁丸出しの田舎の娘たちに(蒼井優など。そうそう、「方言映画」という側面もあった)フラダンスを教えるために会社が雇ったのが、平山まどか先生(松雪泰子)だった。その平山先生があるところでフトもらす台詞。
「あんたたちは知らないだろうけど、エイトピーチェスってあってね」
この台詞でボクは一気に昭和30年代のある日に引き戻されてしまったのである。ボクは炬燵に潜り込んで家に来てまもないTVを見ていた。ブラウン管の中では、8人のあられもない格好をした大人の女性たちが官能的なダンスを踊っていたのである。
(つづく)
テレビ漫画『巨人の星』じゃあるまいし、飛遊馬が投げて玉が
ゴー[E:dash][E:dash][E:dash][E:dash][E:dash]
って飛んでくところで
つづく
はないでしょ?
貸本屋のおやじじゃないんだからさ。
ちなみに私は昭和32年、常磐炭坑の生まれです。
落盤事故のたび、同級生が消えていきました。
大黒柱を失って、母ちゃん水商売でこどもたちを養う為、東京さ出ていくんです。
あの映画、そんなに泣くシーンは多くないはずなのに、涙に煙りましたよ。
なに言ってるんだよ。紙芝居だって水飴を買うのが、正式な視聴の仕方。「巨人の星」は梶原一騎、貸本屋は白土三平もしくは水木しげる、青林堂でさえ原稿料はなし。
ホラ『フラガール』にナミダするそんな原風景を胸の奥にしまってるじゃないか!
さ、さ、金を払ったり、払ったり!
ジョーバン!
でも、その後に続く町の本屋さんでも、立ち読みしてると店のくそオヤジに頭から
パタパタパタパタ
ハタキかけられたものでした。
紙芝居はうちの方は、じゃんけんおじちゃんがいて、おじちゃんに勝てばただ見が出来ました。
だけんサザエさんにじゃんけんで勝つと、ガッツポーズのくせはいまだに抜けません。
おいちゃん、何出す?
後出しは反則やけんね[E:annoy]
[E:punch][E:scissors][E:paper]
オイラの匂いは古本の辛気くささ。いや、悪い意味じゃない。インクの匂いのする新刊も、降り積もった匂いのする古書も大好きさ。
TVじゃひっぱるのに「このあとすぐ」といって、CFはさんで平気で2時間くらいはひっぱるが、そんなセコイ方法じゃない。純粋にこの齢になると思い出すのに時間がかかるのさ(笑)。
正に同感でした!
「涙溢れて」
あずてぃあ~ずご~ばい