風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

2/15 E.G.P.P.Nova!/Step103都市伝説・生き人形

2010-02-14 01:21:38 | イベント告知/予告/INFO
TOKYO POETRY RENAISSANCE(東京ポエトリー・ルネッサンス)
E.G.P.P.(East Gate Poetry Park)Nova!
テーマ・ E.G.P.P.Nova!/step103 都市伝説 「生き人形」
【オープンマイク】
MC:梓ゆい
主催:電脳・風月堂→http://www1.ocn.ne.jp/~ungura/
開場19時/開始20時
参加費:1,000円(1Drinkつき)
会場 ライブバー「水族館」
東京都新宿区百人町1-10-7 一番街ビルB1F→http://bsn.bbzone.net/suizokukan/
JR新大久保下車徒歩3分


昭和53年、夏目漱石の夢十夜を元に作られた人形劇が上演された。

「呪夢十夜」

10人の女性の人生模様を、オムニバス形式で上演した人形芝居。

十人十色の人生模様が、人形という器を借りて舞台の上で交差を繰り返し劇が呼び寄せた不幸な女たちの無念の思いは、死霊となり舞台作品と器となった人形に集まってゆく。
そこから、悲しくも恐ろしい語り草が人形芝居という名の舞台を飛び出して幕を開けた。

これは、今もなお続く一人の男が体験した悲しくも恐ろしい話である。

生き人形とは?
http://lifedoll.at.infoseek.co.jp/lifedoll.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E3%81%8D%E4%BA%BA%E5%BD%A2


友人が話した、怪奇物語
その二年後、漫画という媒体で物語と再会した。

永久保貴一著
「生き人形」朝日ソノラマ刊行

昭和53年、稲川淳二氏を座長に迎えた人形劇が上演された。
夏目漱石が、明治41年に発表した小説
「夢十夜」を元に作られた人形劇
「呪夢十夜」
不幸な形で死んでいった、十人の女たちの人生模様を描いた本作品
この劇に関わった、人間が見舞われた不幸な出来事から語り草は幕をあけた。

以来、メディア媒体を中心にこの話に関わった人間にも何かしらの不幸な出来事や
怪奇な出来事が襲うようになった。
一度、終わったかのように見えたこの話は今なお形を変えて現在進行形で続いている。

第一印象は、怖くて気持ち悪いだけの話だった。
何年か経過して、EGPPに関わるようになってこの話に触れ返したとき
ただ怖いだけの印象から、時代を超え過去(文学)と未来(舞台)が重なり合い生まれた物が世の中に出ていった事を面白く思った。
この物語こそ、他のジャンルとの融合・料理だと思った。
(文責)梓ゆい

E.G.P.P.Nova!のコンセプトはファッション、シネマ、写真集といったものにポエトリーで橋をかけるという試みです。また、これは料理でもあってMCのふたり(フーゲツのJUN、梓ゆい)はシェフでもあり、パテェシェでもあるという立場で、みなさまに組み合わせの創作料理の味わったこともない世界へお連れします!
 どうぞ! お召し上がりください!
 未知の世界へようこそ!

※今回は、企画・進行とも梓ゆいさんにおまかせしました。内容の齟齬については、梓ゆいにお聞きください。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この話は不条理でとても気になってます。さまざま... (とおご)
2010-02-17 21:15:58
この話は不条理でとても気になってます。さまざまなメディアで重層的に物語られて、どこまでが虚構でどこに核があるか見えない構造。しかも主な語り部が芸の世界の人だけにより複雑。
人形怪談は数多くありますが、人形本体とは関係ないもlのが入りこんで、主体となるけれど、単純なヨリシロとも違う。

これを題材としたこと自体に惹きつけられます。都市伝説といわれるものが全共闘の騒乱から立ち現われる様を描いた小池氏のエッセイのような感触です。

不勉強にも
「夏目漱石が、明治41年に発表した小説
「夢十夜」を元に作られた人形劇
「呪夢十夜」」というくだりは知りませんでした。
可能なら台本を読んでみたいものです。
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この企画は、現在MCを共にやってくれている梓ゆい... (フーゲツのJUN)
2010-02-18 00:54:45
この企画は、現在MCを共にやってくれている梓ゆいさんの発案で、内容的にはボクはまったく知りません。ただ漱石の『夢十夜』から発案された話と聞いたので、都市伝説としてやってみればと言ったのです。ですが、これは梓ゆいさんの言い訳によれば、永久保貴一さんの漫画に書いてあったから信じたと言うのです。しかし、75年11月ユニークバレーシアターで上演された人形劇のタイトルは『呪夢千年』というもので、本を書いたのは佐江衆一氏で、演出が前野博さんになっています。つまり事実として『呪夢十夜』という「人形劇作品」は存在しないのです。
どうやら人形は文楽のような操作をされたらしく、また人形制作師も別の方でその操作上の理由から関節人形にしたようなのです。
この人形劇がどうやら、漫画、そしてどのような経緯で稲川淳二さんがとりあげたのかは知らないのですが、その流れそしてその後のメディアやネットで物語そのものが一人歩きして行くそのさまが、まさしく都市伝説的だとボクは思ったまでです。

ボクに言わせれば、発案者の梓ゆいさんが『夢十夜』を知らなかったので、そのあたりの検証ができなかったのだと思っております。
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それはもったいない。「夢十夜」は近代の中に江戸... (とおご)
2010-02-18 19:06:48
それはもったいない。「夢十夜」は近代の中に江戸以前の記憶が、どろどろした無意識という形をとって書き込まれた作品として、円朝の累が淵や岡本綺堂の初作品と並べて評価できると思ってます。

面白い題材だけに。永久保貴一のコミックは有名ですが(確か以前買って、捨てていないはずです)、細かい部分の違いもあり、また稲川の語りのたびに変化する部分もあり、関西のラジオで紹介される中での変化もあり、本体が見えにくい物語になってます。シャーマンの開設による東京大空襲のエピソードが、人形全体と絡まないあたり、無理があるようで、しかし不条理で、戦後の風景として成り立つのかな、と感じてます。

稲川氏は、本人の語りによれば、人形劇の主催者の一人です。しばしば怪談の語りで写真持参で物語ってます。
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『夢十夜』の語り口は、そういわば説話文学の甦り... (フーゲツのJUN)
2010-02-21 01:27:18
『夢十夜』の語り口は、そういわば説話文学の甦りを狙ったものに思えます。漱石はロンドン留学体験で近代の病のようなものに気づいたのかもしれません。彼自身病弱だったこともあって(肺結核を病み、胃潰瘍で死ぬ)、近代的で合理的な小説作法に疑念が生まれたのではないでしょうか?
『夢十夜』はあらためてボクも取り上げたいと思っています。
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