風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

高天原~~沈没!(共謀罪ナイト)

2006-02-17 00:09:52 | 歌え! 叫べ! 世界を切り裂いて……
Loft_koybo_night_1「共謀罪に反対する表現者たちの会」が主宰する『共謀罪ナイト』に出演してきました。この日は、いみじくも治安維持法違反で特高(特別高等警察=共産党など天皇制に反対したり、革命を画策する団体や個人を取り締まり、思想弾圧をすること目的にして作られた戦前の秘密警察)に拘束され、取り調べの拷問で惨殺された小林多喜二(『蟹工船』などを書いたプロレタリア文学者)の命日の5日前であり(小林多喜二が殺されたのは、1933年2月20日)、またこの日の朝刊には自民党が共謀罪を暴力団などの組織犯罪集団にかぎるという修正案を民主党に提示した旨の新聞報道があった日でした。

さて、「共謀罪」をめぐるパネル・ディスカションには法学者、弁護士、ライターなど入れ代わり立ち代わりたくさん出演しましたが、社民党の保坂展人議員が駆けつけてくれたのが印象に残りました。しかし、内申書裁判や校則の問題をやっていた頃の保坂氏に比べ(と言ってもあれは20代そこそこでしたか?)すっかり議員顔になっていました(保坂氏は現在、「NUKED LOFT」の方で月イチのトークライブをもっていることが分かりました)。
この日、ディスカッション以外で表現したのはポエトリー・パフォーマンスのボクとZAKIさんの歌でした。さらに、この日の模様は逐一インターネット中継されたそうで、これは口で言うのは簡単ですが、機材や技術の問題でクリアするのが実際むずかしいにもかかわらず実現させただけでもたいしたものです(our planet-TVの技術協力)。さらに、視聴者との双方向を目指すために、掲示板(CGI)までつけたらしく、そこに、いま「タカマガハラ~~!」と叫んでパフォーマンスしたのは誰だという問い合わせがあったらしいです。

「高天原~~沈没!」は、この日のポエトリーの締めのフレーズです。その実、この日覚えた鹿児島弁「おいどま腹けちょっと~~!(オレたちは怒ってるぞ!)」も叫んだのですが……。
この鹿児島弁は鹿児島県警が起こした選挙違反デッチ上げ裁判でえん罪を主張している川畑さんという方が、叫んだ言葉でこの事件は鹿児島県の志布志で起った事件で、鹿児島では知らない人がいないほどの事件なのだそうだ。しかし、その事件の説明の過程で語られる鹿児島弁が実にユーモラスで、なんだか深刻な話なのに思わず微笑んでしまいそうになる(電話で会場にやり取りが流された)。
ああ、櫻島が見たくなったなぁ!

ということで、全然イベント内容の説明になっておりませんが、この前代未踏の「共謀罪」この国会の法務委員会で最初に審議される可能性があるとか、みなさん、この悪法を成立させないように声をあげましょう!
行動にうつせない者は、せめて自分のブログやネットの日記に、疑問や疑念を表明しましょう。このような法案が審議されていることを知らせましょう。

この日、知ったのだが、なんとこの「共謀罪」が成立すると615もの犯罪(罪状)に関連するらしい(この日の前まで、550以上と認識していた)。で、その実、肝心の法務省もよく把握していないらしい。

まさしく、この意味でも驚くべき悪法です。このあらたな「共謀罪」の制定は、かっての「内乱罪」や「不敬罪」で、人間の思想、信条さえも取り締まって多数の拷問死、獄死に追いやった治安維持法と同じ、人間の内面の自由、イマジネーションの自由、ジョークや冗談やタメ口の自由さえも取り締まるとんでもない法律だと言わねばなりません。

(この日、法学者も会場からのボクの質問に、それから主催のライターの方も「治安維持法」とのアナロジカルな関係を軽視しているようにしかボクには見えなかったが、意見が違っても、解釈が違っても反対の行動や、表明はともにします。)

(写真_2)「タカマガハラ(高天原)~~沈没!!」この日のボクのポエトリー・パフォーマンスです。今回、「盗聴法」や「個人情報保護法案」のようにはマスコミ関係の対応も無関心のように見えます。この法案こそこの国を「戦前」に引き戻すもの(あるいは、あらたなる「戦前」へひっぱっていくもの)だとボクは危機意識を持つのですが……。(カメラ:西村仁美)



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