風雅遁走!(ふうがとんそう)

引っ越し版!フーガは遁走曲と訳される。いったい何処へ逃げると言うのか? また、風雅は詩歌の道のことであるという。

7/11 E.G.P.P.Nova!/step132 ひとりぼっちのあいつ~ロンサム・ジョージ

2012-07-09 13:57:54 | イベント告知/予告/INFO
Lonesome_george_1●オープンマイク・イベント/TOKYO POETRY RENAISSANCE
E.G.P.P.Nova!/Step132
テーマ:ひとりぼっちのあいつ~ロンサム・ジョージ
2012年7月11日(水)開場19:00/開始20:00
参加費:1,000円(1Drinkつき)
MC:フーゲツのJUN、梓ゆい
(出演予定者)フーゲツのJUN(ポエッツ)、松岡宮(ポエッツ)、梓ゆい(ポエッツ)、bambi(スピリチャルトーク)、藤木吾呂(お笑い)、ココナツ(うた)、よねやま・たかこフラワー(うた)、もしかしたらマツイサトコ(?)ほか……エントリーしてくれたあなた!

会場:ライブ・バー水族館(新宿区百人町1-10-7 一番街ビルB1)
問:03-3362-3777(水族館)
http://naks.biz/suizokukan/
主催:電脳・風月堂→http://www1.ocn.ne.jp/~ungura/

 22歳の若さで軍艦ビーグル号に乗り込み世界一周の航海を体験した若き日のチャールズ・ダーウィンはその博覧強記の知識で、5年に及ぶ航海の間立ち寄った島々そして大陸の可能な限りの動植物や地形などの記録測量、標本作製を行った。それは植物学の恩師が彼に与えたいわば試練で、海軍省に採用されたダーウィンはこの体験知見に基づき『ビーグル号航海記』を著す。そして、その体験知見は後のダーウィンの主著『種の起原』につながり、進化論という近代における生物学だけにとどまらないパラダイムの変革をもたらした。
 とりわけ、その大きな役割を果たしたのがガラパゴスでの観察記録だった。種の多様性を保証したものは生存環境に適応した種の「適応放散」によるものとダーウィンは考えた。それまでの生物学の考え方はひとつの種はひとつの形態(姿)しか持たないと考えていた。ダーウィンの進化論はひとつの種が多様な形態(姿)を獲得している事実を見事に説明するものだった。

 「歩いている間に、私は大きなかめに二匹会った。…この巨大な爬虫は、黒い溶岩と、葉のない灌木と、大きなさぼてんとに囲まれて、私の空想には前世界の動物のように見えた。」(『ビーグル号航海記』第17章)

 この記述こそはダーウィンがガラパゴスで出会ったゾウガメとのファーストコンタクトだった。そして滞在中ダーウィンは、島ごとに固有のリクガメがいるらしいことに気付く。
 ダーウィン自身も正直に書いているように、ジェームス島での高所滞在ではおもな食糧はカメの肉であった。動きのゆっくりとしたゾウガメやリクガメは、住民はむろんのこと長い航海の間船積みされたカメは船員に新鮮な肉を提供した。ダウィーンも食べたように、長い間乱獲されてきたのである。

 一転、ダーウィンの死後1959年ダーウィンの『種の起原』出版100年を記念して財団が設立され、さらに1964年に作られたダーウィン研究所はガラパゴスにおかれて、稀少種や絶滅危惧種の保存保護、種の多様性の保全などを目的としており、そのシンボル的な存在がピンタ島の最後の一頭であるらしいゾウガメ「ロンサム・ジョージ」だった。

 1971年に「発見」された(絶滅したと思われていた)ピンタ(島)ゾウガメの「ジョージ」は、発見された当時で推定年齢100歳(諸説あり)でダーウィンが生きていた同時代の空気を吸っていたかもしれない。ピンタゾウガメの希少な遺伝子を持つジョージはそれゆえロンサム(孤独)がつき、ダーウィン研究所のジョージ専用の飼育場で長い間、種の保存保護のシンボル的存在となりガラパゴスへ多くの観光客を引き寄せた。

 そのロンサム・ジョージが動かなくなっているのを飼育研究員が発見し、その死がこの2012年6月24日発表された。長い長いゾウガメの歴史の中で、スター級の人気を誇ったジョージはダーウィン、ガラパゴス諸島、ゾウガメ、その名をもらったコメディアン、ダーウィン研究所そして多くのファンに感謝しつつ(多分?)もう姿を現すことは決してないのだった(おそらく剥製にされると思われる)。

 絶滅危惧族・稀少トライブ「フーテン」の生き残りとしてどこかロンサム・ジョージと孤独なたましいが通いあうと思い続けていたボクは、レイ・ブラッドベリ『霧笛』の恐竜とも重ねながら「ひとりぼっちのアイツ」の死を詩で追悼したいと思ったのです。

 一般オープン・マイクにエントリーなさる方には、このテーマ設定にしたがう必要はありません、御自分の表現.テーマで挑戦してください。
 ?ポエトリー、うた、バンド問わずフリーエントリーが可能です!
 事前エントリー専用BBS(TOKYO POETRY RENAISSANCE/EGPP100 BBS)にエントリー表明を書き込んでください!→http://8512.teacup.com/5lines/bbs

E.G.P.P.Nova! MIXI内コミュ→http://mixi.jp/view_community.pl?id=230706

(写真:ロンサム・ジョージ/日本ガラパゴスの会のHPより)
 ※なお、6月に口走った「老いたる海とロートレアモン」は8月以降へ持ち越します。あしからず!



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1 コメント

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絶滅危惧種か・・人間の繁栄が生物の種を絶滅へと... (根保孝栄・石塚邦男)
2012-12-21 02:36:45
絶滅危惧種か・・人間の繁栄が生物の種を絶滅へと追いやっている のだ・・
日本の人口が減っているのは良いことなんだと思って良いのかな。
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