みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

『死の神秘』

2006-03-08 09:36:56 | Everyday is special
きょうは本当に春の陽気。
ウグイスやキジは先週から鳴き始めていましたが、きょうは朝からヒバリが高く飛び上がりながら元気に鳴いています。

さて、きょうは聖書勉強会。
話題は聖週間に合わせて、イエスさまの十字架上の最後のことばについて。

四福音書は、それぞれ十字架上の最後のことばを異なる形で伝えています。

「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」(マタイとマルコ)
(原文はマタイが「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」でマルコが「エロイ、エロイ・・・」と最初の発音が異なっている。これは、マタイの方が「エリ」というヘブライ語読みを用いているのに対し、マルコがその後に続く「レマ、サバクタニ」というアラマイ語の読み方に統一しているから。)

「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」(ルカ)

「渇く」「成し遂げられた」(ヨハネ)

さて、とても大切なはずのイエスさまの最後のことばが、どうしてこうも異なって記録されているのでしょう?
その謎解きのひとつの試みが、著名な聖書学者であるレオン=デュフール神父著の『死の神秘』(あかし書房1986年)に紹介されています。

それによれば、これらの異なる十字架上のイエスさまのことばは、じつは元は同じだというのです。

その鍵が、「そら、エリヤを呼んでいる」と、その場に居合わせた人が言ったということに隠されていた(!)というわけです。

この続きは、この後10時から始まる勉強会で解説します。
しばらく、この本を開いていないので、ぶっつけ本番でうまく説明できるかな。
昨日準備できなかったしなあ。
ま、なんとかなるでしょう。
でも、この話、鳥肌が立つくらい興味深い話なんですよ。

きのうは英語ミサも

2006-03-06 11:48:18 | Everyday is special
取手教会では毎月第1日曜日の12時から英語ミサがありますが、2月までお世話になったボブ神父さまが転任ということで、きのうからはぼくが司式させていただくことになりました。

毎回30名ほどの参加者がいますが、そのほとんどはフィリピン出身の方と、その子どもたちです。
サレジオ会のフィリピン人シスターも2人、続けてきてくださり、当地の聖歌を歌ったりするので、神学生として4年間をフィリピンで過ごしたぼくにとっては、なつかしさがこみ上げてきます。
そして、説教でフィリピンでの体験を話しているうちに、あちこちの町や通りの名前を思い出し、「ああ、まだ忘れてなかったんだ」とうれしくなりました。

フィリピンには久しく行ってません。
お世話になって会いたい人もたくさんいます。
もちろん叔父もいます(西本至神父といいます)。
今度はいつ行けるかな。

ところで、新利根町の信者のおばあちゃんが昨日ご帰天されました。
入居されていたホームが取手の近くなので、葬儀はここで行うことになりました。
今晩7時通夜、明日7日11時30分から葬儀ミサです。
霊名はマリア。
どうぞお祈りください。

写真は、前回の蔵王から。これは、逆光そのまんまです。こんな写真でも、今のデジカメはとても賢くて、簡単にきれいに写してくれます。

ひな祭

2006-03-03 13:58:04 | Everyday is special
きょうはひな祭ですが、なかなか暖かくなりませんね。

ひな祭、といえば、ぼくは山形県の長井教会のひなちゃんという女の子を思い出します。
長井でミサや勉強会があるときは、若いおじいちゃん、おばあちゃんといっしょに教会に来ていました。

そのひなちゃん。ひらがなを読めるようになったとき、街中で「ひな祭」という人形店の宣伝ののぼりや看板を見るたびに「なんでヒナの名前書いてあんの?」と聞いていたとか。
想像するだけで、とても可愛らしく思いました。

ひなちゃんも、4月からは小学生と聞きました。
大きくなったなあ。

またきょうは、初金。
ミサの前に「十字架の道行き」をやり、またミサ中やミサ後に、とくに病者の回復のためにお祈りしました。

写真は、前回の蔵王から。樹氷は逆光で撮るとよい感じがでます。上の雲は、飛行機雲。樹氷の上に、ちょうどよい形で浮かんでいました。

灰の水曜日

2006-03-01 15:15:31 | Everyday is special
きょうは灰の水曜日。いよいよ四旬節が始まりました。

今年の復活祭は4月16日。この日は、春分後の満月の後の最初の日曜日と決まっていて、毎年変わります。
四旬節はその名の通り、復活祭に向けての40日間にわたる準備の季節ですが、日曜日は主の日、すなわち主の復活を祝う日ですので数えませんし、聖木曜日の夕べのミサの前で四旬節は終わりますから、正確には40日にはなりません。が、聖金曜日と聖土曜日も数えれば、灰の水曜日から始まって、ようやく40日になります。
このように複雑なのは、典礼も歴史的に発展してきたものだということです。

四旬節は、回心の恵みを味わうとともに、愛のわざがとくに奨励される季節です。

回心が恵みである、ということは、取手教会だよりにも書かせていただきましたので、そちらをお読みくだされば幸いです。
教会のホームページでも見られますが、更新が遅れています。いましばらくお待ちくださいね。

教皇さまの四旬節メッセージは、カトリック中央協議会のホームページで見られます。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/lent/06lent.htm

また、きょうは大斎、小斎と呼ばれる断食の日ですが、カトリックの断食についての教えも、中央協議会のホームページを見てくださいね。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/memo/lent.htm


それでは皆さんも、どうぞよい四旬節をお過ごしください。

写真は、前回行った蔵王から。雪景色も、天気の移り変わりによって、ときに荒涼とした風景に変わります。