みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

ダミアン神父の列聖式

2009-02-23 12:00:00 | Everyday is special
うれしいお知らせです。

モロカイ島でハンセン氏病患者のために尽くし、自らもその病にかかり49歳で帰天したダミアン神父(1840-1889)が聖人の列に加えられる式の日程が決まりました。

先日21日にバチカンで発表されましたが、その列聖式は今年の10月11日、ローマ行われます。

順調にいけば今年中にも、と、前回ローマに行ったときに聞いていたので、その通りになったのですね。
これから具体的に巡礼の旅が計画されていくでしょうね。もちろん行けたらうれしいです。

ところで、明日からインドネシアに行ってきます。修道会のアジア・ポリネシア地域の会議です。バンドゥンという都市の黙想の家で開かれる予定です。

というわけでして、3週間ほど留守になり、その間メールの確認やふぉと日記の更新はできなくなると思いますが、どうぞご心配なく。
皆さんも、お元気でお過ごしください。

写真は、バチカン美術館の中庭のモニュメント。

聖ペトロ大聖堂

2009-02-20 21:00:00 | Everyday is special
気温の変化の激しい毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、ローマでの滞在中、3度バチカンに行くことができました。どれも短い時間でしたが、そのうち2回は一人でバスに乗って行ってきました。

ローマ市内のバスは、路線図さえ分かれば比較的簡単に利用できますが、次の停留所の車内案内はないので、どこで降りるかは、自分で分かっていなければなりません。

まずは、修道会の本部修道院の周囲を、あらかじめ散歩しながら下見しておきます。そして、停留所の付近の様子をイメージとして頭に覚えさせれば、あとは大丈夫。わずかの滞在期間でしたが、一人での小さな旅はとても興味深いものになりました。

バチカンの聖ペトロ大聖堂の印象は、とにかく大きいの一言。圧倒される大きさと荘厳さがあります。

この光景を、あの福者ペトロ岐部も見たのでしょうか。はるばる東の果ての遠い国から6年もかけて来た彼の眼には、どのように映ったのでしょう。歩きながらいろいろと考えさせられました。

というわけでして、その大きさが分かるように写真を撮ってみました。どうぞご覧ください。





「今日のみことば」2

2009-02-13 21:00:00 | Everyday is special
早くも春一番の知らせが届きました。

さて、昨年の11月末から刊行されている真生会館聖書センターの「今日のみことば」ですが、先週送られてきた年間第6週号から四旬節第4週号までの6冊分の表紙に、ぼくのアッシジの写真が採用されました(!)。雨宮神父さま、ありがとうございます(!!)。

いつも思うのですが、印刷されたものを見ると、コンピュータのディスプレイ上で見るのとは違う感激があります。しかも、それが多くの人の目に触れる刊行物ですから、よろこびもひとしおです。

雨宮神父さまが選んでくださった写真の中には、まだこのふぉと日記に登場していないものがありましたので、ここに貼り付けさせていただきました。
上の写真は、アッシジの夕暮れ。丘の上の城塞に登る途中、振り返ったところ。下の写真は、アッシジの街並みから。このようなドーム型の通路があちこちにあります。

ところで、「今日のみことば」は何人もの司祭たちによる説教集であるわけですが、今回から筆者がイニシャルで分かるようになりました。(ちなみに、ぼくのイニシャルは、MCです。)

ぼく自身、ほぼ毎日、いろいろな司祭たちの説教を読むのを楽しみにしています。
雨宮神父さまも編集後記に書かれていますが、このような説教の仕方があるのかと思ったり、さまざまな体験談に感動したり、とてもよい刺激を受けています。もちろん、正直に言うとライバル意識もあるのだと思います。

司祭は、大きな教会で複数の司祭での共同司式でミサをささげる場合などを除いて、ほとんど毎週自分で説教をしなければならないので、他の司祭の説教を聴く機会は少ないものです。「今日のみことば」は、そんな司祭にとっても、自分の説教を見つめ直すよい機会を提供していると思います。

これを読みながら、ぼくは説教の再勉強をさせていただいているような気分です。

そんな中で、説教は、聖書の基本的な解釈力のほかに、構成力と表現力が大きいと思うようになりました。

もちろん、説教者の信仰体験や霊的深みも大切かもしれませんが、説教は、けっして説教者の信仰体験の発表の場ではないので、必ずしも、そのような体験が必要とは言えないのではないかと思っています。

大切なのは、約2000年前の、パレスチナ地方で発信されたイエス・キリストのメッセージを、現代という時代の、ある特定の場所の人々に、しかも、異なる世代のさまざまな背景をもつ人々に、どのようにわかりやすく伝えていったらよいか、ということではないかと思います。

それに加えて、説教は、ミサという典礼の一部分だということも忘れてはならないわけでして、説教者としては、とても頭を悩ますところです。

それにしても、とても面白い「今日のみことば」だと思います。ぼくも、こうして少しでも関わらせていただいていることを感謝しています。

というわけでして、今回、ぼくは2月17日と3月12日の分を書かせていただきました。どうぞよろしくお願いします。(ご購読の注文はこちらからどうぞ。)



『サムライたちの殉教』3

2009-02-06 20:50:00 | Everyday is special
立春が過ぎました。鼻のむずがゆさで季節がわかります。スギ花粉も飛び始めたようですね。

さて、ご好評いただいています『サムライたちの殉教』の本ですが、先日黙想会が明けてから、絵の作者である神保亮さんを、本文の著者である筒井義之さんと訪ねて来ました。

神保さんと出会ったのは今回が初めてでしたが、とても温厚な方であると同時に、とても熱いものを内側に秘めていらっしゃる、やはり芸術家なのだなあ、という第一印象。
話をしていても伝わってきたのですが、とても純粋で、あたたかい方なのです。それでいて鋭さや潔さも持ち合わせていらっしゃる。絵の印象と同じと思いました。

絵本の作者と訳者の3人が集って、話はまったく尽きませんでした。楽しかったなあ。描かれる絵もいいんですよ、それが。お宅にいくつかあるのを拝見させていただきました。また伺いたいと思います。

というわけでして、『サムライたちの殉教』は残部に限りがありますので、まだ注文されていない方はお早めにどうぞ。1冊からでもお気軽に、とのことです。

ご注文は、カトリック山形教会までFAXでどうぞ。
FAX番号は、023-622-3590です。
(なお、値段ですが、新潟教区としての自費出版なので定価はありません。お求めになる場合、送料の他に印刷実費として1冊2,000円程度の献金をお願いしていますとのこと。よろしくお願いいたします。)

写真は、昨年12月に行ったローマは聖クレメンス教会にて。この地下の最下部に1世紀頃の神殿の遺跡があり、4世紀以降、その上に教会が建てられていったとのこと。最上部の教会は12世紀初頭のものだそうで、初期のバシリカ(basilica)と呼ばれる聖堂の典型となっています。古い歴史を感じます。残念ながら、遺跡内は撮影禁止でした。上の写真は、その教会の聖堂入り口の中庭。


聖クレメンス教会の聖堂内部。


教会から出てきたところ。