みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

いよいよ聖週間

2007-03-30 18:45:00 | Everyday is special
あさって4月1日は枝の主日(受難の主日)。いよいよ聖週間が始まります。

そして、聖木曜日となる4月5日の晩から8日にかけて、全世界のカトリック教会は「聖なる過越の三日間」を祝います。

聖週間の典礼はユダヤ教の暦にしたがっていますが、それによると日没から新しい日が始まりますから、聖木曜日の日没からは厳密に言うともう聖金曜日であり、復活の主日(日曜日)の日没まで、ちょうど三日間になります。

7日(土)の晩は、復活の聖なる徹夜祭。イースターの始まりです。この夜の祭儀(ミサ)は三日間の典礼の頂点であると同時に、一年間の典礼の頂点でもあります。

そして、またこの夜、洗礼式が行われます。
受洗される方々だけでなく、教会共同体全体のよろこびの瞬間です。

このように、復活の聖なる徹夜祭は、荘厳でとても素晴らしい典礼となっています。

「過越」とは、旧約聖書の中で、神がモーセを遣わし、エジプトで奴隷状態にあったイスラエルの民を導き出して約束の地に導いていったことを記念することばですが、キリスト教が生まれてからは、イエスが、あの十字架の受難と死によってすべての人を、死から永遠のいのちへと導いてくださったことを記念することばへと変わりました(「主の過越」といいます)。

洗礼を受けていらっしゃらないみなさんも、お近くのカトリック教会に行ってみてはいかがでしょうか。参加は自由です。

ちなみに、取手教会の予定をご案内いたします。

5日(木)18:30 主の晩さんの夕べのミサ
6日(金)15:00 主の受難の祭儀
7日(土)18:30 復活の聖なる徹夜祭ミサ
8日(日) 9:30 復活の主日ミサ

それでは、みなさんも、よい復活祭をお迎えください。

写真は、2005年4月17日に筑波山で撮ったカタクリとキクザキイチゲ。今年はもっと早くに咲きそうですね。

ユキヤナギ

2007-03-28 18:35:00 | Everyday is special
今年の教会のユキヤナギは、先週23日には満開になっていました(上の写真)。
去年は、ぼくの日記によれば4月10日が満開でしたので、かなり早く咲きましたね。
(昨年のユキヤナギはこちら)

じつは昨日、東京に日帰りで行く用があり、ついでに上野の美術館でダ・ヴィンチの「受胎告知」を見てきました。

その絵は、第1会場のただひとつのメインとして飾られていて、段差のある通路をゆっくり歩きながら見ます。

春休みでそれなりに混んではいましたが、長蛇の列、というわけではありませんでした。

絵の第1印象は、思ったよりも小さかったこと。

でも、その絵の発するなんともいえない威厳というか、オーラのようなものを感じました。

印刷物で見るよりも、色が素晴らしく美しく、ずっとその絵の前にいたい気分でしたが、ひと目見ることができただけでもしあわせを感じました。

1475年に描かれたものが自分の目の前にあるって、やっぱすごいですね。



神のお告げの祭日

2007-03-26 21:34:30 | Everyday is special
きょうは天使ガブリエルがナザレに住むマリアのところに遣わされ、神からのメッセージが伝えられたことを祝う祭日。

「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように」とのマリアの応えは、あまりにも有名で、あのレオナルド・ダ・ヴィンチも絵にしていますよね。

折りしも、3月20日から上野の東京国立博物館で、その「受胎告知」が展示されています。

教会にも、立派な割引券付きの絵葉書とポスターが何枚も送られてきました。

久しぶりに、上野に絵を見に行こうかと考えています。

写真は、昨年の4月14日に撮った満開のスノーフレーク。今年は先週から咲き始めました。

教会の桜開花

2007-03-23 20:50:20 | Everyday is special
きのう、4、5輪ですが、教会の桜が開花しました。

早咲きの桜で、去年は3月27日にほぼ満開となっています(昨年のブログをご参照ください)。

この桜は、あっという間に咲いて、葉が出てくるので、去年よりは早い時期に咲いたことになります。

そんなわけでして、夕べは取手教会のお花見「成人男性の集い」(いわゆる壮年会かな?)が信徒会館で開かれました。
参加者は、なんと18名も。
もちろん単なる飲み会ではなくて、駐車場やコーヒーサンデーなどについての話し合いもありましたし、小さな分かち合いもできました。

幹事さんご夫妻の努力と、皆さんのおかげで、とてもよい集まりになりました。どうもありがとうございました。

神に感謝。

マルティヌス神父叙階感謝ミサ

2007-03-21 21:46:43 | Everyday is special
きょうは、イエズス・マリアの聖心会のマルティヌス神父の叙階感謝記念ミサ(初ミサ)と祝賀会が水戸教会で行われました。

大雨に降られた彼の叙階式や故郷での初ミサとちがって、きょうはよい天気に恵まれ、多くの皆さまのおかげで、すばらしい感謝とお祝いの日となりました。

ご準備くださった皆さま、ご参加くださった皆さま、参加できなくてもお祈りくださっていた皆さま、本当にありがとうございました。

神に感謝です。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

聖ヨセフに守られて

2007-03-19 16:50:55 | Everyday is special
きょうは聖ヨセフの祭日。ぼくの修道会の守護の聖人でもあります。

聖ヨセフの洗礼名をいただいた方も多いと思いますが、ぼくの祖父(母方)と父もそうです。

聖家族を守った信仰の人ヨセフ。

その名前を聞くだけで何か安心します。

私事ですが(って、ぼくの日記ですけど)、昨年のクリスマス以来ずっと忙しくて、その疲れが今ごろ出てきたように感じています。
きょうと明日は、聖ヨセフに守られて、ゆっくり休みたいと思っています。

そして、21日(水)は、マルティヌス新司祭の叙階記念ミサが11時から水戸であります。その担当もしているので、体力をつけておかなければ。

写真は、2003年1月13日に蔵王で撮ったもの。パトロール隊員が雪原を歩いているところです(かなり鮮やかになるように画像を加工してあります)。

魅惑のウクレレ

2007-03-16 21:45:00 | Everyday is special
さて、ダミアン神父巡礼の旅、番外編です。

ワイキキの、聖オーガスチン教会の近くのホテルの一階のショッピング街にあるウクレレショップで、念願のウクレレを購入してきました。

そこは、日本人が経営している小さなお店。日本人の(多分)店員さんにあれこれと説明を受け、じっさいに弾かせていただいて、いちばん音色の気に入ったものを買ってきました。

何も下調べせずにいって、まったく何をかったらよいやらわからなかったのですが、かえって有名メーカーだから、とかの先入観がなく、自分の耳を信じて買ってくることができました。
とってもまろやかでありながら、つやのあるよい音色が出ます。

じつは、ウクレレは、ぼくが小学4年生の頃、親におもちゃのようなものを買ってもらったのが最初です。初歩のウクレレ、のような教則本も買ってもらって、自己流で弾いていました。

とても面白いのは、およそ、どのウクレレの教則本も、初歩用のものにはかならずと言っていいほど「メリーさんのひつじ」の歌が最初に出てきます。
これは3つのコードで簡単に弾けるから、ということなのですけど、面白いことに今回買ったウクレレのおまけでもらった「いつでもウクレレ」という小冊子の最初の曲も「メリーさんのひつじ」でした。
もちろんすぐに弾けましたよー。

小学生の頃のウクレレは、その後可愛そうなことにホコリにまみれていってしまったわけですが(でも、まだ実家の祭壇の脇に置いてあります)、それが引き金となって、中学生2年の頃からフォークギターを自己流で弾き始め、これは今でも続いているわけです。

というわけで、何十年ぶりのウクレレなのであります。

ウクレレの、本当のよさを、ぼくはモロカイで見させていただいたように思います。ずっと車を運転して案内してくださったロイさんが、いつもウクレレを持っていて、駐車場で歌ったり、夜に寄ったアイスクリームショップの前で歌ったり、帰りの飛行場で、最後に車の中で歌ってくださったり、本当にどこでもウクレレ一本でぼくたちを楽しませてくださったのです。

そうか、これが本来のウクレレの姿なのだ、と思ってしまいました。

人をウクレレな気分にしてくれる、そんな楽器にぼくは惚れてしまいました。(エー、「ウクレレな」という形容詞的な使い方は正しい日本語とは言えないかもしれませんが、でも、そう言いたくなってしまう気分になるのですよ、これがまた。名前のごとく、ノミのように飛び跳ねるような、っていうわけでもないのですけど。弾いていると、不思議にこころがいやされる気分になるのです。これも、巡礼の旅のおかげかもしれません。)

写真は、ワイキキの浜。

飛行機の旅、船の旅

2007-03-12 11:45:00 | Everyday is special
ぼくは、飛行機の旅はできるだけ窓側を指定します。窓からの景色がすばらしいので、いつも見とれてしまいます。

上の写真はハワイからの帰りの夕焼け。
下の写真はハワイにつく前の朝焼け。

ダミアン神父の時代は、もちろん帆船の旅でした。彼の宣教チーム16人が乗った3本マストの商船は、ドイツの港を出てから大西洋を横断し、南アメリカの先端ケープ・ホーンを回って太平洋に出て一路ハワイへ。138日間の航海でした。

その間どこにも寄航しなかったそうですから、ハワイの島々が見えて、ホノルルに上陸したときの感慨は、ぼくらの想像をはるかに超えるものだったことでしょう。

イエズス・マリアの聖心会の最初の宣教師3人が1949年、アメリカから初めて日本に来たときも、船の旅でした。横浜港に着いて、しばらくその近隣の修道院にお世話になったわけですが、そのとき、その3人の宣教師に出会った青年が、今回の巡礼の旅のお一人の男性参加者でした。

クレーグ神父が友部でお元気で過ごされていることをお伝えすると、88歳の彼はたいへんよろこんでくださいました。(今回彼は、80歳の奥さまと巡礼に参加されました。本当にお元気なお二人です。)

飛行機の旅は、地理的な距離の移動を時間的に信じられないほどに短くしました。が、そのあまりの便利さによって、遠い外国に行って帰ってきても、なんだか本当に行って来たのか夢見心地で、実感をもたせない残酷さのようなものがあります。

地上の旅もきっとそうですね。芭蕉のように歩く旅と、新幹線や高速道路の旅とでは大きな大きな違いがあります。

ぼくも、こころの病をいただいてからは、なるべく歩くようにこころがけています。時間に余裕があるときは、車でも高速道路を使わずに行くようになりました。

福島のカナダ人のあるシスターが、「わたしは鈍行が大好き」と、青春18切符で京都に行ったことや、東京と福島の往復でも、鈍行を使うのよ、と、楽しそうに話してくれたことを思い出します。

お金をかけてはやく行くより、時間をかけてゆっくり行く方が、よっぽどぜいたくなのかもしれません。

今回は飛行機の旅でしたが、ダミアン神父が歩いていたあのモロカイの地を、ぼくも自分の足で踏みしめてきたのだ、ということを、これからゆっくり時間をかけて味わっていきたいと思っています。


聖オーガスチン教会

2007-03-09 18:25:00 | Everyday is special
19日は、朝から菅区長のクリス神父が、またまたホテルに車で迎えに来てくださり、イエズス・マリアの聖心会の聖オーガスチン(アウグスチヌス)教会に行きました。

この教会は、ワイキキビーチのすぐ脇にある大きな教会です。入ってすぐに、聖堂うしろの美しくも巨大なステンドグラスが目に入ってきました(写真上)。ハワイの中では、いちばん大きなステンドグラスとのこと。

そして、特徴的な屋根(天井)の形に気づきます(写真中)。このデザインは、ちょうどクリス神父がここの主任司祭だったころ、聖堂新築に際して建築家に独創的な聖堂を作りたいと話していたとき、その建築家がクリス神父の手を合わせて祈る形を見てひらめき、すぐに構想ができたとのこと。
たしかに、手のひらを合わせたような形になっていました。

この大聖堂で、日本語のミサを皆でささげました。

この教会にダミアン神父記念博物館があるのですが、現在改築中とのことで見ることはできませんでした。新しい博物館が完成するのが楽しみです。

ミサ後、ワイキキの海岸通りに出てすぐのホテルの中にある「将軍」という立派な日本食レストランに行き、またまたクリス神父にご馳走になりました。久しぶりの本物の日本の味にふれて、疲れもいやされる思いでした。

食後、自由時間を少し作り、女性たちは海岸へ、ぼくはハワイに行ったら買おうと決めていたウクレレショップへ、もう一人の男性参加者の方といっしょに行きました。日本人の経営するそのお店で、いろいろと説明を聞き試奏させていただいて、お気に入りの一本をめでたく購入。さっそく気分はハワイアン。ウクレレとは、飛び跳ねるノミ、という意味だそうですが、ぼくはまさにウクレレな気持になってしまいました。

そして、5泊という短い「一週間」の最後の夕日を浴びることができました(写真下)。





ハワイのイエズス・マリアの聖心会

2007-03-07 15:55:55 | Everyday is special
2月18日のカテドラルでのミサの後、ハワイ州庁舎の前に建つダミアン神父の銅像を見に行きました。これは、身体が四角にかなりデフォルメされていますが、彼の頑固一徹なところがよく表現されています。この同じ形の像(まったく同じだったかどうか今ひとつよく覚えてないのですけど)を、以前アメリカでの修練に入る前でしたが、ワシントンの国会議事堂だったかどこかの博物館にあるのを見たことがあります。
ダミアン神父は、ハワイだけでなく、アメリカ全土で有名な人物です。

午後は、イエズス・マリアの聖心会のハワイ管区長のクリス神父が、わざわざぼくたち一行が乗れるレンタカーを借りて、あちらこちらを案内してくださいました。

ハワイのカトリック教会の始まりは、じつはイエズス・マリアの聖心会が深く関わっています。

1800年、フランスで創立した小会は、1825年に会憲が教皇に認可され、宣教の場所を求めていましたが、1825年10月にバチカンの布教聖省からハワイ諸島とフレンチ・ポリネシア(タヒチ)の宣教を割り当てられました。そして、1826年から毎年のように宣教師を派遣していきました。

が、1829年に迫害が起こり国外追放されます。宣教師たちはカリフォルニアに逃れますが、1836年にカトリック教会の宣教が当時のハワイの王に認められ戻ってきます。

そんな中、1838年に小会の司祭8名、ブラザー7名とシスター8名が乗った船が航海中に沈没し、乗組員も含め全員亡くなります。が、その後も、毎年のように宣教師が送られ、その中の一人としてダミアン神父が1864年、ホノルルに上陸しました。

そんなわけでして、ハワイのカトリック教会の歴史は小会の宣教と深い結びつきがあります。

現在のハワイ管区長はクリス神父。根っからのハワイ人で、お客さんをもてなすのが大好き。そんな彼のおかげで、ダイアモンドヘッドとか軍の墓地、Nuuanu Paliという断崖絶壁の上の展望台、というような観光名所だけでなく、ホノルルのシスター方の修道院(2ヶ所)、そして、島の反対側にあるKaneoheの修道院、男子の管区長館まで連れて行っていただきました(菅区長館の裏の大きな山はこの修道会の所有と聞いてビックリ)。

Kaneoheの女子の修道院では、以前茨城県牛久市に修道院があった頃にいらっしゃったシスター・ジョセフ・メリーとシスター・セシールに会うことができ、久しぶりの再会によろこびました。

その夜、クリス神父にはアメリカン・ジャパニーズのレストランでご馳走になってしまい、ホテルまで送ってくださいました。

一番下の写真は「この~木何の木気になる木~♪」のコマーシャルソングで有名な木の下から、他の木を撮ってみたものです。いやあ、ホントに大きかったなあ。