みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

スビアコの聖ベネディクト修道院2

2012-09-29 00:00:00 | Everyday is special
スビアコのつづきです。

最初「スビアコ」に行くと聞いたとき、「え、スビア湖?」と、聞こえて、湖かと思ったのですが、日本語で話していたわけではないから、そんなことはありませんよねぇ。

冗談はともかく、スビアコの聖ベネディクト修道院は、聖ベネディクトが3年間こもったと言われる洞窟の周辺に建てられたもので、少し切り立った山の壁にひっつくように建っています。

修道院内部の洞窟まで、じっさいに入ってきたのですが、写真撮影禁止でしたので、ルールをしっかり守って内部は撮りませんでした(残念でしたけど、その代わりに写真の多く入ったガイドブックを買ってきました)。

で、ベネディクトが黙想したという洞穴まで入って祈ってきました。

洞窟の周辺は小さな聖堂として11世紀頃に整備されたところで、壁のフレスコ画には、アッシジの聖フランシスコが生きていた頃に書かれたというフランシスコの肖像画もあります(聖フランシスコの最も古い肖像画と言われています)。
彼もここを訪ねたのですね。

聖ベネディクトは、6世紀当時洞穴にこもっていた間、食料は近隣の人が運んでくれものをロープでつり上げてもらっていたそうです。
3年間、ここで過ごした間に、イエス・キリストの観想が深くできたのでしょう。
それが、その後の修道院設立の大きな土台になったのだと思います。

上の写真は、修道院入り口から眺めたところ。



駐車場から少し登って、入り口の小さな門を上から撮ったところ。



修道院の玄関付近を下から眺めたところ。



よくここまで修道院を建てたものです。写真の右側が、洞穴のある辺り。



大きな修道院が奥まで広がっています。



谷の底には川が流れていて、静かにしていると、かなり急流なのか、その音が聞こえてきました。
聖ベネディクトが、3年の間聴いていた音だと思うと、なにやら感慨が深くなりました。

スビアコの聖ベネディクト修道院

2012-09-27 17:00:00 | Everyday is special
ローマからボンジョルノ!

こちらはすっかり秋の気配が漂っています。
23日の日曜日は、修道会で準備した日帰りバスツアーで、スビアコ(Subiaco)に行ってきました。

スビアコは、ローマから東の内陸へ90キロ行ったところにある小さな山あいの町です。
そして、6世紀前半に、西方の修道院の基礎を築いたと言われる聖ベネディクトが、モンテ・カッシーノに移って修道院を建てる前の3年間、洞窟にこもって瞑想したことで有名なところです。
現在この地には、中世からの立派な修道院が建っています。

ぼくの所属するイエズス・マリアの聖心会も、聖ベネディクトの戒律を元にしてできた修道会なので、とてもよい巡礼になりました。

まずは、その敷地内に咲いていた花です。
カタクリのように咲きますが、葉が出ていませんし、カタクリではありません。
シクラメンにも似ていますが、そうでもありません。
しかし、カタクリに負けないほど可憐で美しいです。









遠くに見えるのがスビアコの町。手前の大きな建物は、聖ベネディクトの妹(双子と言われる)の聖スコラスチカの名前が付いた修道院。この修道院も古い建物は11世紀からのものです。
現在、聖ベネディクトと聖スコラスティカのお墓は、共にモンテ・カッシーノの修道院にあるそうです。(モンテ・カッシーノは、さまざまな歴史のある所ですが、またいつか。)



上の花がたくさん咲いていたところ。聖ベネディクトと弟子たちの像がスビアコの町、あるいは聖スコラスチカ修道院に向かって立っていました。

山の花々 5

2012-09-22 14:00:00 | Everyday is special
ローマからボンジョルノ!

滞在中のNostra Signora Madore della Misericordia(悲しみの聖母修道会)の黙想の家のお食事がとてもよくて、毎日楽しんでいます。

イタリアでは、パスタやピザ、リゾットなどが前菜として出てくるのですが、それがとっても美味しいとたくさん食べてしまって、後からの主菜が食べられなくなってしまいます。
パスタもいろいろあって、断面が四角いのもありますし、マカロニの形状もさまざまで、どれもとても美味しいです。
その食べる量の加減がむずかしい。
少なめに食べて、後からもう少し欲しいと思っても、さっさと片付けられてしまって、目の前にないのです。
そうすると、やはりパスタをあらかじめたくさん食べてしまう。

これは、太る食べ方というか、順番だなあと思います。

さて、信州の山の花たちの写真の最後を飾るのは、マルバダケブキ(丸葉岳蕗)です。
ちょうどアサギマダラがとまっていました。
まだきれいなので、成虫になったばかりなのかもしれません。

アサギマダラは、1000キロ以上も渡り鳥のように旅するチョウとして有名です。

この子も、これからどこに旅をするのか、と、しばし空想しました。



蕗(フキ)の名前が付いているのは、葉っぱが蕗のように大きいからだそうです(この写真ではわかりませんが)。



湿原にも、しっとりと咲いていました。

山の花々 4

2012-09-14 02:00:00 | Everyday is special
きょうのローマは一日雨模様でした。
朝夕も涼しくなって、秋を感じるようになりました。
銀木犀の香りが辺りに漂っています。

さて、信州の山の花たちの続きです。まだまだあります。

上の写真はシシウド。上から見ると、花火のよう。



これはクルマユリ。



ヤナギランのアップ。一つひとつの花が、ホントにかわいらしいです。



ヤナギランの群生が、またすばらしい。



今年はもう会えないと思っていたコマクサにも会えました。が、コマクサの咲く場所は、蔵王の熊野岳と違って、しっかりとしたフェンスで守られていて近づくことができません。



フェンスに近いお花を見つけて、なんとか撮りました。

山の花々 3

2012-09-11 04:30:00 | Everyday is special
ローマからボンジョルノ!

こちらは、月曜日から土曜日まで会議の予定がぎっしり。
で、日曜日が唯一の開放される一日。
9日の日曜日は、修道会本部で準備してくれた小さなバスツアーに参加して、ナポリとポンペイに行っていました。

たくさん写真を撮ったのですが、整理が追いつかないので、また信州の花の写真を紹介します。

この花は、ツリガネニンジンと言います。
なぜ「人参」の名前が付いているかはわかりません。が、「釣鐘草(ツリガネソウ)」と聞けば、ああ、なるほどと思います。
かわいい花です。


耳を澄ますと、かすかな鐘の音が聞こえてくるよう。



これはヤマオダマキ。ツリガネニンジンと同じようなやさしい色をしています。



これはヤマハハコ。かわいいです。



これがウスユキソウ。日本のエーデルワイスです。

山の花々 2

2012-09-05 14:00:00 | Everyday is special
ローマからボンジョルノ!

こちらは、昨日は一日しとしと雨が降っていました。
朝晩の気温が20度前後まで下がるので、とても過ごしやすいです。

会議は、いくつかの講演を聴き小グループで話し合うことが月曜日から続いています。
昨日はバチカンの奉献生活省から来られたジョセフ・トーベン大司教の「修道会の宣教」についてのお話を伺いました。

レデンプトール会の前総長だった方で、叔父の西本至神父のこともよくご存じで、とてもうれしかったです。

というわけで、ちょっと息抜きに、また前回撮った信州の山の花たちの写真を載せます。

まずは、ノアザミ。元気に咲いていました。


日が当たると、さらに元気に見えます。



これは丸くきれいに咲いていました。



これが、カワラナデシコ。「大和撫子」というのはこれだそうです。サッカー女子の活躍を思い出します。



クガイソウ。紫色の尾っぽのよう。これも小さな花の集合体ですね。



イブキジャコウソウ。背の低い植物で、花も小さいです。


上のイブキジャコウソウの脇にはコケモモの実がなっていました。

山の花々

2012-09-01 14:00:00 | Everyday is special
ローマからボンジョルノ!

いよいよ総会が始まりました。
世界各地から、男子で総勢45名の代表者たち、そして、ファシリテータと呼ばれる進行役、事務方に4名、会計係に1名、同時通訳者6名の面々です。
(別な会場では、シスターたちの総会が開かれています。)

朝から晩まで、スケジュールが満載で、月曜日から土曜日まであります。
結構忙しいので、ローマ巡礼記はぼちぼち書くとして、まずは撮りためておいた花の写真を載せましょう。

8月初めにお墓参りで帰省した際に立ち寄った湯の丸高原の池ノ平湿原。
たくさんの種類の山の花々が咲いていました。

まずは、大好きな花の一つのマツムシソウ。蜂も蜜を吸うのに忙しいです。



この辺りは標高2000メートルを超えるので、気温も16度と、かなり涼しかったです。


少しくもったり霧が出たりして、花の写真の撮影にはとてもよい条件でした。


湿原の中の木道だけでなく、周辺の山の中でも咲いています。


よく見ると、小さな花の集合体のよう。


これはハクサンフウロ。きれいな色です。


山と花にいやされる時間を味わいました。