みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

司祭叙階式

2009-04-29 21:10:00 | Everyday is special
きょうは、さいたま教区で、谷大二司教司式のもと、藤田恵新司祭の叙階式があり、ぼくも浦和教会に行ってきました。

藤田恵神父さま、司祭叙階おめでとうございます。
これからの道のりが、神さまの祝福で満たされますようにお祈りします。

やはり、叙階式はいいですね。とくべつの雰囲気があります。

きょうの叙階式では、最前列で小さく祈っておられる藤田神父さまのお母さまの姿が印象的でした。

叙階式中、受階者は司教とのやりとりの中で約束を表明していきますが、その中で、司教は次のように締めくくります。

「あなたのうちに、よいわざを始めてくださった神ご自身が、それを完成してくださいますように。」

この言葉が、きょうとくに、ぼくの心に響きました。

すべては、神さまが始めてくださったもの。それを完成してくださるのも神さま。そのはたらきが、たしかに自分の中にもあるのだと、12年前のきょう、自分自身が叙階を受けたときからのことを思い出していました。

じつは、明日から修道会の仕事でフィリピンに行ってきます。フィリピンは、23年前、自分が神さまと教会に出会っていった思い出の場所。いまの自分の原点を見つめることのできるよいところです。

というわけでして、しばらく、ふぉと日記の更新やメールの確認ができなくなりますが、どうぞご心配なく。皆さんも、どうぞお元気でお過ごしください。

写真は、忙しいと言いながらも行って会ってきた筑波山の花たちです。(ニリンソウ、カタクリ、キクザキイチゲ)











新緑の季節

2009-04-27 21:00:00 | Everyday is special
暑くなったり寒くなったりを繰り返しながら春が過ぎていきます。
いかがお過ごしでしょうか?

総会後は、その後の仕事があったり、依頼を受けていた原稿書きがあったり、息つく暇もないほど、といえば言い過ぎかもしれませんが、そんな気持ちでした。

ところで、「息つく暇もない」というのを間違って「行きつく島もない」と覚えてしまっていたのは私だけでしょうか。似たような言葉ですが、「取りつく島もない」とごっちゃになっていたのですね。どちらの意味も、現在の自分には当てはまってしまいそうなのがこわいです。

原稿書きは、「今日のみことば」2回分と修道会の出版物のためだったのですが、頭に浮かんでくる話題がすべて総会に関することでしたので、そんなことを話の枕にして書いてしまいました。

それにしても、「今日のみことば」は、とてもよいですね。同じ朗読箇所でも、こんなにも違う説教ができるのかと驚いてしまいます。執筆陣の皆さんも、それぞれに個性的な味を出されて面白いです。個人的には、聖週間を担当された方の説教が、聖書の解説だけでなく、典礼や教会の教えが織り込まれて、とてもよかったです。シンプルなわりに深く、的確にメッセージが伝わってきました。

説教とは、定義すれば「ミサの朗読(とくに福音)の解説」ですが、それは天気概況の解説のようなものではありません。歴史的・地理的・文化的・言語的違いを超えて聖書は何を伝えようとしているのか、現代の日本、あるいはそれぞれの場所で生きる私たちに何を語りかけるのか、を信徒に向かって説明するものです。しかも、説教は、ミサという典礼(礼拝全体)の一部であることも忘れてはなりません。説教をするとは、やはり難しい作業なのですね。ぼくは、まだまだと思います。

そういう意味でも、「今日のみことば」を読むたびに、いろいろと考えさせられて、ためになっています。

ちなみに、今後出てくるぼくの担当箇所は、5月6日、27日、6月9日です。どうぞお楽しみに。

写真は、先週撮った友部修道院の新緑。

HAPPY EASTER!

2009-04-19 16:16:16 | Everyday is special
大変たいへん遅くなりましたが、復活祭おめでとうございます。
先週の日曜日が「復活の主日」でしたが、その日からきょうまでは「復活の八日間」と言って、毎日のミサで「栄光の賛歌」を歌い、とくべつにお祝いを続けていました。

そして、きょうは主の復活から八日目。「神のいつくしみ」の主日です。

長いこと、更新ができずにご心配をおかけしました。

先週は、ほぼ一年かけて準備してきた修道会の大切な管区総会があり、それにかかりっきりになっていました。
おかげ様で、実り豊かな総会になりました。

今回の総会では、フィリピンからの会員も参加の予定でしたが、申請したビザがおりず、急きょ、インターネットで双方の修道院をつなぎ、WEB会議をすることになりました。

これには、調べてみたのですが、いろいろなサービスがあり、中には「30日間お試し無料」なるものがあって、じっさいに試したものもありました。
その中で、パソコンの日本語と英語の両方のOSで使えるよいものが見つかりました。
しかし、操作の仕方を少し練習しておかないと、なかなか素人には使いにくいという難点があり、結局いちばん簡単なインターネット電話のサービスを用いることにしました。通話相手の画像も、双方の会場で大きなスクリーンに映し出しました。

こちらの会場では、通常のマイクとスピーカーを使っており、その音声と無線受信機で伝わってくる同時通訳の声とを小さなミキサーにつないで、そこからパソコンの音声入力端子に入れます。

これまで、ギターアンプに使うために持っていた、ほとんど使っていなかったガラクタのような機器やコードがこれだけ役に立つとは、人生に無駄はない、と思ってしまうほどでした(ちと大袈裟かな)。そのギターアンプは、あちらからの音声を聴くためのモニターにもなったわけです。

短い準備期間でしたが、おかげ様で、なんとか満足のいくWEB会議を催すことができました。

昨今の情報技術と、自分の趣味道楽のおかげ(?)です。

その奮闘ぶりが修道会のローマ本部のホームページに紹介されましたので、よかったらご覧ください(こちらからどうぞ)。

というわけでして、今週、短い時間でも少しのんびりできればと願っています。

写真は、先週撮った友部のフデリンドウ。

Good Friday

2009-04-10 15:00:00 | Everyday is special
すっかりご無沙汰しているうちに聖週間に入り、早くも聖金曜日になってしまいました。

カトリック教会では、復活祭の日付は陰暦というか、月歴というか、で決めますが、それは、春分の日の後の最初の満月の後の日曜日、となっていて、たしか昨日あたりが満月でして、今年の復活祭はあさって12日ということになります。

しかも、カトリック(元はユダヤ教)のカレンダーの日付の変わり目は、日没になるので、聖木曜日の、いわゆる最後の晩餐は日が暮れてからお祝いしますので、じっさいには聖金曜日の始まりにあたります。そして、その夜に捕らえられて、裁判にかけられ、翌日の金曜日の3時ころに十字架の上で息を引きとられました。

それから、イエスは日没にならないうちに新しい墓に納められ、安息日の土曜日になります。

そして、日曜日の朝早く、墓に行った女性(達)が見たのが空っぽの墓であり、「主は復活された」とのメッセージを受けました。じっさいに、復活したイエスが弟子たちの前に現れたと、具体的に聖書に報告されています。

「三日目に復活する」とは、じっさいには聖金曜日から復活の日曜日の早朝までの3日間であり、金・土・日の足かけ3日間ということになります。

聖木曜日の主の晩餐から日曜日にかけて、「聖なる過ぎ越しの三日間」として、カトリック教会では一年でいちばん荘厳に、そして盛大に祝います。

きょうは、その聖金曜日。イエス・キリストの十字架の神秘を祝います。

英語では、聖金曜日だけを"Good Friday"と呼びます。聖木曜日と聖土曜日はGoodではなく"Holy Thursday"とか言ってHolyを使います。このような違いを付けるのは、英語特有の表現と思いますが、理由は定かではありません。

いずれにしても、神は、たとえ死のような不幸にしか見えないことも、よいことに変えてくださる、と言えるのかもしれません。

皆さんも、どうぞよい復活祭をお迎えください。

きのうはエイプリル・フール

2009-04-02 20:33:55 | Everyday is special
きょうは台風一過のような青空が広がりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、昨日の日記の記事についてですが、4月1日のエイプリル・フールのお祭り騒ぎに便乗したものですので、どうぞ笑って読み飛ばしてくださいね。「ウクレレ大使」の依頼は、もちろん作り話です。

この記事を読んで、お祝いのメールをくださったり、本当に信じてくださった方がいたのを知り、シテヤッタリ、と思った反面、少々ふざけ過ぎたかな、と反省もし、この日記を書いております。

それでも、気を取り直して、笑いながら昨日の日記を読み返してくださればと思います。

「談話」も悪乗りした適当な作り話ですが、「マグマ大使」は、じっさいにぼくが子どもの頃好きだったテレビ番組であったわけでして、あらためてインターネットで検索して、過去の思い出にひたっておりました。原作は手塚治だったのですね。初めて知りました。興味のある方は、ぜひ「マグマ大使」で検索してみてください。興味深いものがいくつもあり、笑えるものもありましたよ。

とは言え、ふぉと日記の善良な読者の皆さん、もし、昨日の日記を本当だと思って読まれた方は純粋すぎます。くれぐれも「オレオレ詐欺」のようなものに引っ掛からないようにご注意くださいね。よろしくお願いします。

というわけでして、お口直しに撮りたての桜の写真をどうぞ。友部修道院からそんなに遠くないお寺の枝垂れ桜が、一本ちょうど見ごろになっていました。






4月のウマとシカのお知らせ

2009-04-01 20:20:20 | Everyday is special
突然ですがニュースです。

今朝、バテカンから入ってきた情報によると、今年10月11日に予定されているダミアン神父の列聖式に、みちあき神父が「ウクレレ大使」として招待されたとのことです。これは、同神父が2年前にモロカイ島に巡礼に行った帰りに記念に買ったウクレレの話がローマ総長の耳に届き、列福式のミサ中ぜひともその音色を響かせてほしいとの依頼がきたとのことです。

それでは、みちあき神父の談話です。

「えっ、ウクレレ大使ですか?困ったなあ、ちっとも練習してないし。それに、前回のベルギーでのダミアン神父の列福式では、野外ミサでずっと雨が降っていたので、今回も心配です。でも、子どものときから『マグマ大使』に憧れていましたし、大使と名のつくものになれるのはうれしいです。せっかくの依頼ですので、これからもう少し練習して準備したいと思います。」

これを語ったのち、みちあき神父は久しぶりにウクレレを取り出して「メリーさんのひつじ」から練習していました。

以上、ふぉと日記初めての4月のウマ・シカ・ニュース(4月の馬鹿ニュース)、エイプリル・フールでしたー。(馬と鹿さん、ゴメンナサイ。)

ちなみにウクレレの話には後日談がありました。

写真は、インドネシアはバンドゥンのスーパーで売っていた果物の王様、ドリアンです(味は天国、においは地獄、と言われています)。