みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

おかげさまで

2009-10-31 23:00:00 | Everyday is special
今朝、(じつは夕べから来ていた台風の中を)、黙想の家から帰ってきました(道中大きな木が何本も倒れていたりしましたが、無事に着きました)。
おかげさまで、とてもリラックスしたよい黙想会となりました。

今回の黙想の家は、神言会ファミリーのひとつ、聖霊会(こちらでは、ブルーの修道服を着ているので「ブルー・シスターズ」と読んでいます)がやっている所です。
その名も、"Holy Spirit Mission Service Center" (聖霊宣教サービスセンター)と言います。

ここの院長のシスター・アデルがとても面白い方で、このセンターの紹介のときに、「サービスセンターですから、ここは壊れたものの修理を受け付けています。皆さんの壊れたものは何でしょうか?祈りの生活?たましい?ここでは、皆さん一人ひとりが聖霊と一緒になおしていきます」というような話をしてくださいました。

黙想の指導は、わがイエズス・マリアの聖心会のアイルランド・イギリス管区のデリック神父。音楽や祈りの導き方など、とても工夫されていてよかったです。

参加者は、フィリピンにいる司祭や神学生合わせて17名。
おかげさまで、ゆっくりリラックスしながら神との交わりのひと時を過ごしてきました。感謝です。

写真は、その「サービスセンター」の建物とその前にあるマリア像。敷地内にはいろいろな花が咲いていて、アジサイもありました。というわけで、ぼくの好きなやさしい空色の花の写真をどうぞ。





天気は東から変わる

2009-10-23 21:21:21 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。
こちらでは、台風20号が、フィリピンのルソン島と台湾の中間あたりにあり、ほぼ停滞していましたが、少しずつ進路を北に向けているようです(tenki.jp 「台風20号」情報)
マニラ首都圏には影響はありませんが、前回の台風で大きな被害を受けたルソン島北部地方の状況が心配です。日本に向かう可能性もあるので、どうぞご注意くださいね。

ところで、赤道に近い地域では、天気は東から変わります。
天気が西から変わる日本のように、夕焼けがきれいでも明日晴れるとは限らないわけです。ということは、こちらでは朝焼けの具合を見ればよいのかもしれませんね。

そして、赤道に近い地域のもうひとつの特徴は、冬も夏も、日の長さにはあまり差がないということです。これは、緯度の高い方に行けばいくほど、その差は大きく出てくるわけですね。というわけで、こちらの日の出や日の入りは年間を通してだいたい6時前後です。それでも、多少の違いはあって、いま時分は朝6時でも少し暗いですし、夕方5時半というと暗くなっていきます。

さて、こちらでは、明日、もうひとつのダミアン神父列聖感謝ミサが、クバオ教区のSacred Heart教会でささげられます。主司式はオネスト司教さま。ぼくは、福音の朗読を仰せつかりました。

そして、明日の午後から日曜日にかけて、みこころ会のバゴンシラン教会の教会委員会の黙想会があり、お話に行ってきます。

そしてそして、日曜日の夕方から、こちらのみこころ会の男子会員たちの年の黙想会があり、タガイタイという高原の黙想の家に行ってきます。

というわけで、ふぉと日記の更新やメールの確認は丸一週間できなくなりますが、どうぞご心配なく。

写真は、こちらに来る前に友部の修道院で撮った「ツルボ」という可愛い花。このところの忙しさで、ちっとも写真を撮っていないので、タガイタイで少し撮れればと願っています。

南国のかぜ

2009-10-17 17:00:00 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。

日本からのダミアン神父列聖巡礼団の皆さんは、昨日無事に帰国されたとのこと。よかったです。お疲れさまでした。
そして、あらためて、列聖おめでとうございます。

さて、今週は火曜日から風邪の症状が出て、でも、さいわい熱はそんなになくて、持参の葛根湯を飲んで二日ばかり寝ていたら治りました。
汗をたくさんかいて、そのまま着替えずにいたのと、やはり疲れが出たのが原因でしょうか。

南国でも風邪をひくんですね。

こちらは、四季というものがなくて、常夏なわけですが、乾季と雨季がありまして、今は雨季。といっても、日本の梅雨とは違って、シャワーのような雨が降りやすいということです。

で、乾季は、ちょうど日本の冬の時季と同じころでしょうか。そのときは、朝晩も過ごしやすく、シーツ一枚で寝るには寒いほど。
このような季節、フィリピンの人々は、暑いときには着られないジャケットとかを着て、ファッションを楽しむかのようにします。少し暑いくらいでも、ジャケットとか長袖を着ているのを見ると、おしゃれをしたい気持ちがわかるような気がします。

写真は、9月の友部。立派な栗が栗畑の脇の道に落ちていたのですが、これは拾って持って帰っていいものかどうか迷ったので、とりあえず写真機でとって帰りました。

ダミアン神父の列聖式

2009-10-10 10:10:10 | Everyday is special
台風18号は、なにやら我が故郷、信州の上を通り過ぎ、速いスピードで過ぎて行ったようですが、各地でさまざまな傷跡を残したとのこと。たいへんでした。

フィリピンの台風17号は、先週西に抜けるはずだったのが台風18号に引っ張られるようにルソン島北部を中心にほぼ一週間も居座り続け、深刻な被害をもたらしています。昨日は土砂崩れも発生して、多くの犠牲者が出た模様です。台風はようやく西に向かって動き始めたようです(関連ニュース:日経ネットAFP BBニュース)。

すべての被災された方々が、一日も早く安心できる生活に戻れますようにと願っています。

さて、明日10月11日(日曜日)、いよいよダミアン神父の列聖式です。この日は、ダミアン神父だけでなく、他にも4名が列聖されるそうですね。皆ヨーロッパ出身の修道者のようです。昨日は日本からの巡礼団もローマに無事に到着し、今晩は前夜祭のミサに参加されることでしょう。

明日、ローマに行けない多くの人々も、それぞれの場所で祈りを共にすることと思います。
こちらフィリピンでは、カロオカン市のバゴンシラン教会で、ノヴァリチェス教区のトビアス司教の司式でミサと祝賀会が予定されています。ぼくも、木曜日からこの教会に来ていて、明日まで滞在し、参加します。

バゴンシラン教会では、この列聖式の心の準備として「ノベナ」という9日間のミサをささげています。とても素晴らしい準備の仕方だと思います。
また昨晩は、そのミサの後、聖体礼拝がささげられ、多くの子どもたちが参加しました。他に、作詞作曲と歌のコンテストやポスターのコンテストもあり、皆盛り上がっています。

援助を必要としている家族の多い教会ですが、皆とても熱心に参加しています。
列聖式は、ダミアン神父の列聖のお祝いが名ばかりのもので終わるのではなく、痛みを分かち合って助け合っていこうとしたダミアン神父の精神が、現在も生きていることのお祝いなのかもしれません。今回の洪水による被災の体験を通して、じっさいに具体的に、皆、そのことを学んだのではないかと思います。

本当の意味で、よいお祝いの日となりますようにと願っています。

ちなみに、日本では、11月3日に山形県と茨城県(友部修道院)でそれぞれ記念ミサとお祝いがささげられる予定です。

上の写真は、バゴンシラン教会正面入り口。



聖堂内部。天井はなく、トタン屋根の裏側が見えます。強い雨が降ると、とてもうるさいのが難点。



聖堂正面。空色が基本色です。復活したイエスが雲の中を天に昇る姿。



祭壇から会衆席を眺めたところ。広さはかなりあり、椅子を追加すれば500名ほどは入るでしょうか(水戸教会くらいの大きさ)。窓は鉄格子のようになっていますが、これは風通しのため。スズメ、犬猫往来自由。



聖堂脇の無料薬局。



経済的に苦しくて必要な人は、ここで薬をもらいます。今回の洪水のときも、被災者のために大活躍しました。アメリカやスペインなどからの寄付によってまかなわれています。この他に、「ミルクステーション」(粉ミルクを無料で提供)、奨学金制度などがあります。



聖堂脇の分別式ゴミ箱。'Pray hard... It works.'との文字が読めます。

天地人

2009-10-05 22:30:00 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。

台風17号は、マニラ首都圏はそんなに影響はなかったのですが、ルソン島北部で被害が出ているようです。また動きが遅く、ほとんど停滞しているので、洪水などの被害拡大も心配されています。

日本には、猛烈な強さの台風18号(tenki.jp)が向かっているようです。くれぐれもお気をつけくださいますように。

さて、滞在中の神学生の家にはケーブルテレビがあるのですが、その中に海外向けのNHKのチャンネルが一つあり、ニュースやいろんな番組が見られます。
昨晩は、久しぶりに大河ドラマの「天地人」を見ました。
関ヶ原の戦いの後の上杉家の処分が決まって、会津120万石から米沢30万石に移封(いほう)されることになったところ。ちょうど「サムライたちの殉教」の絵本が描き出す場面に重なってきました。

ところで、この絵本、検索してみるとAmazon.co.jp楽天ブックスにも出てきましたね。残念ながら在庫はないようですけど。
天地人と合わせて読むと、面白味が倍増するかもしれません。

写真は、8月に京都の嵯峨野にポタリングした帰りに寄ったところ。京都の「嶋原」と言って、豊臣秀吉がつくらせたと言われる有名な花街の名残り。ここに、秀吉が「大夫」(だゆう)と呼んだ教養にもすぐれた素晴らしい女性がいたとか。いまも現役の大夫さんが活躍されているようです。

上の写真は、その大夫さんがいるという「輪違屋」(わちがいや)というお茶屋さんの正面。下の写真は、嶋原に入る門で、いちばん下が、その門から見える現在の風景。






守護の天使

2009-10-02 22:30:00 | Everyday is special
フィリピンからこんにちは。

いろいろとご心配とお祈りをいただき、ありがとうございます。
あれから、晴れ間の続く天気が続いて、被災地の復興は少しずつですが進んでいるようです。

ぼくの修道会の担当しているバゴン・シラン教会(ケソン市北部のノヴァリチェス教区の小教区)がある地区では、家が流されたり、全壊・半壊、あるいは家の中のものを全部失ったなどの被害を受けた家族が200以上あるとのこと。現在は、地区内の学校で避難生活を送っていますが、洪水が起こってから、すぐに教会の信者さんや学生たちがボランティアになって、炊き出しを始めたとのこと。薬を持って配ったりもしたそうです。外国から来た宣教師の神父さんたちは皆感激していました。みんなお互いに「守護の天使」になったのですね。

水や電気があること、安心して食べたり寝たり、そして安心してトイレができたりすること。こんな当たり前のことの大切さを、あらためて思います。

今、台風17号がフィリピンに接近しています。今度は風の非常に強い台風のようです。ケソン市も午後から雨が降り始めています。追い打ちをかけるような被害が出ないことを願っています。

カトリック教会では、きょうは守護の天使の日。すべての人には必ず守護の天使がいてくださいます。天使たちが、苦しんでいる人々が安心して生活できるようお守りくださいますようにお祈りします。

写真は、何気ない幸せを感じる筑波山東側の旧八郷町の風景。ちょっと遅れましたが、今年も彼岸花に会うことができました。いちばん下は、そば畑です。