みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

『寅さんとイエス』

2013-09-28 15:30:00 | Everyday is special
暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、すっかり涼しくなって、朝は寒いくらいになりました。

さて、きょうはカトリック茨城女性の会主催の学習会が友部修道院で開かれ、米田彰男神父さまに講話とミサをしていただきました。

米田神父さまは、ドミニコ会の会員で、東京の清泉女子大学の教授でもいらっしゃいます。
その神父さまが、昨年『寅さんとイエス』という本を筑摩書房から出され、ぼくもすぐに買って読みました。
それがとても面白かったので、今回の講師として推薦させていただいたわけです。

テーマは、『二つの記憶 ―聖書とミサ―』で、キリスト教(カトリック教会)の大切な両輪のお話でした。
神父さまには最後に、映画「男はつらいよ」のテーマソングまで歌っていただいて、大サービスもしてくださいました。

信仰年にあたっって、とてもよい学習会になりました。

詳しくは、どうぞ『寅さんとイエス』をお読みくださればと思います。
映画「男はつらいよ」がお好きな方は必読書です。
(じつは、寅さん役の渥美清は、カトリックの洗礼を、晩年ですが受けていたそうです。ちなみに、主題歌を作曲した山本直純も、カトリックの信者さんだったのですね。)
聖書の中のキリスト論としても、たいへん充実していて、読み応えがあります。

米田神父さま、どうもありがとうございました。
きょうお世話くださった関係者の皆さんも、ありがとうございました。


写真は、8月末に信州の高原で撮った花から、ウメバチソウ。



米田神父さまは四国は松山のご出身ですが、(最初の)大学は信州大学理学部に行かれたそうで、なんとわたしの先輩にあたります(ぼくは教育学部でしたけど)。



神父さまは、いまでも当時下宿していた大家さんの家族と親交があって、毎年松本を訪れていらっしゃるとのこと。
信州がとても好きとおっしゃってくださって、ぼくもうれしくなりました。



で、神父さまは、大学に入る前の5年間、放浪生活を送られたそうですが、その時の体験が、やはりその後の人生に生きてきたことを、個人的にお話しくださいました。
この花はハンゴウソウ。少し背の高い植物で、黄色い花がきれいでした。



これはシシウドの花の後。中に種ができているのでしょうか。きれいな紫色になっていました。

中秋

2013-09-20 21:20:00 | Everyday is special
すっかり秋冷の候となりました。
昨晩は、中秋の名月で、晴れて素晴らしいお月さまをめでることができました。

が、今朝方、午前2時半頃の地震には、ビックリして起きてしまいました。
震度4ということでしたが、下からドンとくるような揺れがまず来て、その後すぐに強い振動が続きました。
それから、何やら怖くなってしまって、なかなか寝付くことができませんでした。

まだ、大震災のトラウマが、ぼくの中にも少なからず残っているのだと思いました。

震源に近かった方々は、なおさらだったと思います。

被災された方々の、こころのいやしについても、引き続き祈っていきたいと思います。

写真は、先週撮った那珂教会のハギ。



なかなか立派なハギです。



小さい花なので、近接撮影がちょっと難しいです。



それにしても、かわいらしい花ですね。



これはクチナシの花。これもきれいに咲いていました。

台風一過の夕焼け

2013-09-17 10:00:00 | Everyday is special
おはようございます。
今回の台風18号は、各地に大きな被害をもたらしましたが、皆さまのところは大丈夫でしたでしょうか。
京都府も、あちこちで洪水の被害がありましたので、心配しております。
被災された方々が一日も早く安心できる生活に戻ることができますように、お祈りします。

昨日は、台風一過で、きれいな夕焼けが見られました。
近くの見晴らしのいい所まで車で行き、30分ほど見とれてきました。



























(GRD4にて撮影。一部ワイコン使用。)

長寿県長野の努力

2013-09-13 15:30:00 | Everyday is special
長野県は、昨年、長寿日本一の県となりました。
しかも、2012年の日本総研の調査では、都道府県別の幸福度ランキングが発表され、長野県は、健康、文化、仕事、生活、教育部門の総合で1位になったそうです。
1人当たりの県民収入は25位で、けっして豊かではないが、それでも県民は「幸せだ」と感じている、とのこと。

長野県出身者としては、うれしい限りです。

しかし、以前は、脳卒中の死亡率が全国ワースト1位だったこともあり(1960年代)、けっして最初から長寿県であったわけではありませんでした。
おやつのお茶菓子の代わりにお漬け物がたくさん出てきたし、味噌汁も、濃いものを一日三杯以上食べていたり。

それが、ぼくがすでに子どもの頃から全県あげての「減塩運動」が盛んになり、味噌汁は一日一杯にするなどの啓蒙活動と実践が普及していきました。
おそば屋さんの付け汁やつゆまで、減塩されていきました。

もともとは、地域医療と予防医学に熱心な地方の医師たちの努力があったようです(諏訪中央病院理事長の蒲田實先生もその一人・・・『がんばらない』の著者)。
それが、全県あげての運動になっていったのですから、長野県民は、やはりまじめだったのかなあとなどど思ったりもします。

そういった長年の努力が、今このようによい結果として表れているのだと思います。

というわけでして、敬老感謝の日が来ますね。

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わたしに聞け、ヤコブの家よ
イスラエルの家の残りの者よ、共に。
あなたたちは生まれた時から負われ
胎を出た時から担われてきた。
同じように、わたしはあなたたちの老いる日まで
白髪になるまで、背負って行こう。
わたしはあなたたちを造った。
わたしが担い、背負い、救い出す。
(イザヤ46:3-4)
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皆さまの健康の恵みをお祈りします。
また、ご病気やけがの方々には、いやしの恵みをお祈りします。

神さまの祝福が豊かにありますように。


写真は、先月長野で撮ったマツムシソウ。
この、なんともいえない紫がかった青色が好きです。



どれも形が違って、魅力的です。



小さな花の集合体なのだと思います。



ちょっと妖艶に撮れました。



花の後はこうなります。この後、種ができていくのでしょうか。



盛んに蜜を吸っていたベニヒカゲ。



これはクジャクチョウ。

みんな、ありがとう。

教皇フランシスコの祈りと断食

2013-09-07 12:00:00 | Everyday is special
シリア情勢が緊迫しています。
ニュースで見るオバマ大統領の顔は、いつもの顔とまったく違ってやつれ果て、見るのも恐ろしいほど大変な暗闇に覆われてしまっているかのように見えます。

フランシスコ教皇さまは、9月1日の「お告げの祈り」のお話の中で、9月7日を「シリアと中東と全世界の平和のための断食と祈りの日」とされ、ご自身も7日午後7時の祈りを司式されるとのことです。

「兄弟姉妹の皆様。そのためわたしは全教会に対して、平和の元后であるマリアの誕生の記念日の前晩の、来る9月7日を、「シリアと中東と全世界の平和のための断食と祈りの日」とすることを決めました。またわたしは、カトリック以外のキリスト者の兄弟、他宗教の信者、そして善意の人々も、できるかぎりこの行事に参加してくださるようお願いします。」(教皇フランシスコのことば。カトリック中央協議会HPより。

これに合わせて、さいたま教区管理者の岡田大司教さまからのお手紙が、昨晩FAXで届きました。
それには、次のようなお願いがあります。

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教皇様は、全教会で祈りと断食のうちにひとつになり、残虐な苦しみを受けている人々の上に平和のたまものが与えられるよう、神様に祈り求めるよう、強く望んでおられます。
そこでさいたま教区の皆さんには次の事項を実行するようにお願いします。

1. 祈り
 各自、日々の祈りのなかで、平和のための祈りをささげてください。たとえば今年の平和旬間2013の平和の祈りに合わせて次のように祈ります。

正義と平和の源である神よ、
あなたは争いを憎み、思い上がる者を打ち砕かれます。
世界を悪の力から守り、苦しみと涙をわたしたちから取り除いてください。
すべての人が、あなたの子どもとして平和のうちに生きることができますように。
特に現在、シリアと中東で大きな苦しみを受けている人々が、一日も早く、恐怖と不安から解放され、平和と安全の恵みを受けることができますように聖霊の恵みを注いで下さい。
人権と平和を大切にする社会の実現のため、
祈りと犠牲のうちに行動することができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。

2.共同祈願
 9月7日(土)、8日(日)のミサと「教会の祈り」などのおり、共同祈願に、上記の祈り、あるいは同趣旨のほかの祈りを加えて祈ってください。

3.犠牲
 教皇様のご意向に従い、断食、飲食の犠牲、あるいは何かの犠牲を平和のためにささげるようにしてください。
(同じような内容が、カトリック東京大司教区のHPにもありますのでご参照ください。こちらです。)
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戦争という愚かな手段にけっして頼ることなく、いかなる困難があっても対話によって平和がもたらされますように、ぼくも那珂教会の皆さんと祈りと犠牲をささげたいと思います。


写真は、先日の信州で撮ったヤマハハコ。世界中の子どもたちの命が守られますように。