みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

15年目の叙階記念日

2011-04-30 09:00:00 | Everyday is special
カリフォルニアからこんにちは。

日本はもう4月30日になってしまいましたが、こちらは16時間遅いので、まだ29日。
きょうで叙階されて丸14年が経ち、15年目に入りました。
カリフォルニアでお祝いすることになって、とくべつな思いに駆られています。

きのうから、ロサンジェルスから内陸に100マイル(160キロ)ほど入った田舎のヘメットというところに来ています。
ここに、イエズス・マリアの聖心会の元の修練所があるのですが、じつは20年前、ここでぼくも修練を受けて、修道者としての道を歩み始めたのでした。

昨日ずっと車を運転してきたのですが、ヘメットの街並みはすっかり変わってしまいました。でも、この修練所の辺りはちっとも変わっていなくて、20年の歳月を経ても、しっかり迷わずに来ることができました。

ここは、西部劇に出てくるような乾いた草原地帯で、ほとんど砂漠に近いところです。
昼はガラガラヘビが出てくることもありますし、夜はコヨーテの遠吠えが聞こえてきます。

ここで、本当にいろんなことのあったこの20年間を振り返りながら、しばし、ゆっくり祈りたいと思います。
また大震災で被災された方々のためのお祈りも、日々続けています。

皆さんも、どうぞお元気でお過ごしください。

写真は、十字架の道行のある丘。



カリフォルニアから

2011-04-23 09:30:00 | Everyday is special
ホントに突然ですが、カリフォルニアからこんにちは。
そして、復活祭おめでとうございます。

えー、宇宙飛行士の訓練で来ましたぁ・・・!? なぁーんていうのはもちろんウソでして、今回は、短いサバティカル(研修休暇)をいただいてやってきました。
原発事故の脅威からの逃避と思われがちですが、これは昨年末から管区長と相談して決めていたことで、航空券も震災前に購入しておりました。
が、結局この時期に日本を離れることになってしまい、被災された多くの方々のことを思うと、やはり心が痛みます。

こちらカリフォルニアは日本よりも16時間遅いので、きょうはまだ金曜日です。
昨日聖木曜日のミサと、きょう聖金曜日の主の受難の祭儀に参加してきました。
ロサンジェルスから内陸へ少し入ったところのLa Verneという地区にある「マリアの聖なる名」(Holy Name of Mary)という教会ですが、両日とも聖堂がいっぱいになるほど人々が集まりました。

多くの方々が日本のために祈ってくださっています。
ぼくも、十字架の道行(みちゆき)と受難の祭儀に参加しながら祈ってきました。
そして、この道行は、イエスさまだけのものではなく、わたしたち一人ひとりの道行だと深く感じました。

これからも、祈りの中でともにこの道行を歩みたいと思います。

そして、こちらでゆっくり静養して、元気に日本に帰りたいと思います。
皆さんも、どうかお元気でお過ごしください。

上の写真は、教会の花壇に咲いていた花。可愛らしい顔に見えました。


主の受難に合わせて赤いリボンの付いた十字架が前庭に立っています。


数年前に建て替えられた聖堂です。


聖堂に入ったところに大きな水がめがあって、聖水が流れています。


主の受難をイメージして飾られた祭壇。

元気の出る花たち

2011-04-16 16:30:00 | Everyday is special
4月も半ばになりました。友部のソメイヨシノは満開です。

この時期、背の低い小さな花々に元気づけられます。

もしかしたら、踏みつけられてしまう花。
誰にも見られないで散る花。
けれども、小さな花たちは、そんなことはおかまいなしに、春の光を浴びて元気に咲いています。

「今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。」(マタイ6:30)

「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」
(マタイ6:34)

春の光をもっと浴びましょう。

上の写真は、ホトケノザ。花が手を合わせて祈っているように見えます。



大好きな青色のオオイヌノフグリ。


学名は、Veronica persica。英語では、Bird's-eyeと呼ぶそうです。この方が可愛いですね。


これは、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)。この和名は可愛いですね。

うれしいお知らせ

2011-04-08 20:20:00 | Everyday is special
こんにちは。友部のしだれ桜が見頃になってきました。ソメイヨシノも、咲き始めています。

さて、前回はエイプリルフールの楽しい(嘘の)ニュースでしたが、きょうは、本当のうれしいお知らせです。

ぼくの母の従弟が、京都で絵の個展を開いています。

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「菱本光一郎 (ブログ京絵師光一郎) 京を描く」

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2009年の9月2日のふぉと日記で書いた面白い叔父です。

彼の描き方(主に日本画、ときに洋画)は、本当に独特で、とてもよい味わいを持っています。京都を描くのに最高の表現のひとつではないかと思うほどです。

先日、その叔父と電話で話したのですが、彼は、今回の個展を、ぼくの母にいちばん見て欲しかったとのこと。
ありがたく、うれしい話です。
母も、彼の絵が大好きでしたから、天国で、とても喜んでいることと思います。
ぼくも、暇があったら見に飛んでいきたいくらいです。

彼は、今回の個展のために、このところずっと描き続けていたようです。面白いのは、何枚かの絵を並べて同時に描いていくのだそうです。一人の将棋師が何人もの相手と同時に将棋を指すような醍醐味に聞こえました。すごいですねぇ。

お近くの方は、ぜひ見にいらしてくださいね。
また、個展に行けなくても、すでに個展に出品されているかもしれない作品が彼のブログで公開されていますので、どうぞご覧ください。

京絵師 光一郎 http://blog.goo.ne.jp/kosuke1212com/

写真は、友部の北山公園に咲いていたカタクリの花。今年も元気に出会えて、とてもうれしかったです。ありがとう。





これは、同じ北山公園のミズバショウ。

今年のウマシカニュース

2011-04-01 10:00:00 | Everyday is special
震災で重苦しいニュースの多い中、明るいニュースがアメリカから入ってきました。

MASAアメリカ航空宇宙曲によりますと、みちあき神父が国際宇宙ステーションのチャプレンに推薦されたとのことです。MASAは、国際宇宙ステーションの将来について、より長期的滞在が可能となれば宇宙飛行士たちの宗教的・精神的ケアーも必要になると見ており、たまたま一人の飛行士の家族の友人の知り合いが「みちあき神父のふぉと日記」のフアンだったことから彼の名前が急浮上したとのこと。今後、MASAの推薦を受けたバテカンは、さっそくみちあき神父を宇宙飛行士となる訓練を受けるようにアメリカに派遣することになりそうです。

それでは、みちあき神父の談話です。

「え?国際宇宙ステーションのチャプレンですか?!宇宙でもビール飲めるのかなあ。でも、とても光栄なことです。宇宙では、ふぉと日記のためにたくさん写真を撮ってきたいと思います。ウクレレも持って行こうかなあ。あ、もちろん聖書も持って行きますよ-。」

みちあき神父の宇宙ステーション・チャプレンが実現すれば、彼が宇宙でミサを司式する最初の司祭になります。無重力でどのようにミサを司式するか、たいへん見物です。また、彼は仏教関係者との親交も深く(友人の住職との年に2回の飲み会など)、日本人飛行士のケアーにも役立ちそうです。はたしてみちあき神父は、日本の宇宙ステーション実験棟「きぼう」のように、宇宙の希望となれるか、今後の活躍が期待されます。

というわけでして、以上、今年もエイプリルフール(=四月馬鹿)の笑いをお届けします。(ウマさん、シカさん、ゴメンナサイ。)
写真は、前回の友部修道院の同じ木です。